2.3.3 scagtcfg - エージェントサービス環境設定コマンド(Windowsサーバ)

<この項の構成>
(1) 形式
(2) 機能
(3) 注意事項
(4) 実行権限
(5) 引数
(6) 設定内容ファイル
(7) 使用例

(1) 形式

scagtcfg {-i ファイル名|-o ファイル名}

(2) 機能

次に示すサービスの環境設定情報を出力および変更するコマンドです。

環境設定情報の変更は,次の手順で実施します。

  1. -oオプションで現在の環境設定情報を任意のファイルに出力する
  2. 出力したファイルで,変更したい項目名の設定値を書き換え,保存する
  3. -iオプションで,保存したファイルの内容を環境設定に反映する

(3) 注意事項

(4) 実行権限

OSのAdministrators権限

(5) 引数

-i ファイル名

ファイルを指定して,現在の設定内容を更新するときに指定します。

ファイル名には,設定値が定義されているファイルを絶対パスまたは相対パス(カレントディレクトリ以下)で指定します。存在しないファイル名を指定した場合,エラーになります。

パスの最大長はOSの仕様に従います。また,全角と半角は区別されます。

パスにスペースが含まれる場合は,パスの前後をダブルクォーテーション(")で囲んでください。

環境設定情報の設定については,「(6) 設定内容ファイル」を参照してください。

-o ファイル名

現在の設定内容を出力するときに指定します。

ファイル名には,現在の設定内容の出力先となるファイルを絶対パスまたは相対パス(カレントディレクトリ以下)で指定します。すでに存在しているファイル名を指定した場合,上書きされるので注意してください。

パスの最大長はOSの仕様に従います。また,全角と半角は区別されます。

パスにスペースが含まれる場合は,パスの前後をダブルクォーテーション(")で囲んでください。

環境設定情報の設定については,「(6) 設定内容ファイル」を参照してください。

(6) 設定内容ファイル

scagtcfgコマンドに-oオプションを指定して実行すると,指定したファイルに現在の設定内容が出力されます。

scagtcfgコマンドに-iオプションを指定して実行すると,指定したファイルの環境設定情報(CSV形式)の内容が環境設定に反映されます。

環境設定情報の内容は,任意のファイルに設定項目と設定値を指定,またはscagtcfgコマンドに-oオプションを実行して出力した設定内容ファイルを開いて編集します。

なお,一部のアプリケーションではデータの形式が変更されるおそれがあるため,設定変更ファイルを開くときはテキストエディタを使用してください。

設定項目には,文字列項目と数値項目があります。

文字列項目と数値項目は,次の規則に従って編集してください。

(a) 文字列項目
(b) 数値項目

設定内容ファイルの編集例を次に示します。

例)
送信タイムアウト時間を「50秒」,IPアドレスを「10.208.175.137」に設定する場合

SendTimeOut,50
IpAddress,"10.208.175.137"
IdleSessTimeout,900
CmdTimeOut,180
   :
  (省略)
   :

(c) 設定項目の詳細

設定内容ファイルの設定項目を次の表に示します。

なお,編集時に同一名称の設定項目を複数指定することはできません。

表2-6 設定内容ファイルの設定項目

設定項目名設定形式最小値※1最大値※2設定可否出力可否設定内容
SendTimeOut数値13600送信タイムアウト時間(秒)
IpAddress文字列715複数IPアドレス構成時に使用するIPアドレス
IdleSessTimeout数値07200アイドルセッション時間(秒)
CmdTimeOut数値1600コマンドタイムアウト時間(秒)
IsKeepAlive数値01キープアライブ実施有無
0:実施しない
1:実施する
KeepAliveInterval数値13600キープアライブ間隔(秒)
IsComLog数値01通信ログの採取有無
0:採取しない
1:採取する
AdmitExit数値01シャットダウン/リブート命令の許可
0:許可しない
1:許可する
AlertLevel数値023アラートレベル※3
AlertLogSaveDate数値090アラートログの保存日数(日)
AlertLogFileSize数値01048576​アラートログの使用ディスク容量警告値(キロバイト)
AppLogWriteFlg数値01アプリケーションログとして記録するかどうか
0:記録しない
1:記録する
ProductName文字列01024×機種名
PropertyName文字列0256資産名称
PropertyID文字列0256資産番号
Admin_Post文字列0256部署名
Admin_PostID文字列0256部署番号
Administrator文字列0256管理者名
Admin_ID文字列0256管理者番号
Admin_Info文字列0256管理者詳細情報
Operator文字列0256運用管理者名
Opera_ID文字列0256運用管理者番号
Opera_Info文字列0256運用管理者詳細情報
TEL文字列0256電話番号
Mail文字列0256メールアドレス
Location_Info文字列0256設置場所詳細情報
Structure文字列0256機器構成
Date文字列0256購入年月日
Depreciation文字列0256減価償却期間
Note文字列0256備考
Location文字列0256階層1~8(各階層は'/'で区切る)
UpperPrimary文字列0256接続先マネージャサービス1のIPアドレス※4
Primary_Address1文字列0256接続先マネージャサービス1のIPアドレス※4
Primary_Comment1文字列0256接続先マネージャサービス1のコメント
Primary_Address2文字列0256接続先マネージャサービス2のIPアドレス
Primary_Comment2文字列0256接続先マネージャサービス2のコメント
Primary_Address3文字列0256接続先マネージャサービス3のIPアドレス
Primary_Comment3文字列0256接続先マネージャサービス3のコメント
Primary_Address4文字列0256接続先マネージャサービス4のIPアドレス
Primary_Comment4文字列0256接続先マネージャサービス4のコメント
ShowTimezone数値01時差の表示有無
0:表示しない
1:表示する
AdministratorPasswd文字列016×※5アドミニストレータのパスワード
SubAdministratorPasswd文字列016×※5サブアドミニストレータのパスワード
AgentVersion文字列01024×エージェントサービスのバージョン
AlertActionVersion文字列01024×アラートアクションサービスのバージョン
LocalConsoleVersion文字列01024×ローカルコンソールサービスのバージョン
RemoteControlVersion文字列01024×リモートコントロールサービスのバージョン
InstallPath文字列04096×インストールパス
(凡例)
○:できる
×:できない
注※1
設定形式が文字列の場合は文字列長の最小値(バイト),数値の場合は数値の最小値になります。
注※2
設定形式が文字列の場合は文字列長の最大値(バイト),数値の場合は数値の最大値になります。
注※3
この項目の設定はBit(数値)で指定してください。指定できる値は10進数表示で0~23です。
Bitの指定は0から7まであり,該当のアラートレベルのBitが1の場合に通知します。
  • Bit7~5:未使用(0)
  • Bit4:インフォメーション
  • Bit3:未使用(0)
  • Bit2:注意
  • Bit1:警告
  • Bit0:障害
例)インフォメーションと警告を通知したい場合
00010010(2進数表示)→ 18(10進数表示)→ AlertLevel,18
注※4
「UpperPrimary」と「Primary_Address1」の設定値は必ず同じにしてください。
注※5
「********」(アスタリスク8個)が出力されます。設定されていない場合は,項目名だけが出力されます。

(7) 使用例

(a) 例1

指定したファイルに現在の設定内容を出力します。ここでは,出力先のファイル名を「chgagtcfg.csv」とした場合の例を示します。

scagtcfg -o chgagtcfg.csv

(b) 例2

編集後の環境設定情報が記述されているファイルを指定し,現在の設定内容を更新します。ここでは,指定するファイル名を「chgagtcfg.csv」とした場合の例を示します。

scagtcfg -i chgagtcfg.csv