(1) JP1/Cm2/IGSがサポートするSNMPのバージョン
JP1/Cm2/IGSのNAT変換機能およびSNMPプロキシでは,SNMPv1およびSNMPv2Cをサポートしており,SNMPv2Cのメッセージの中で,get-request,get-next-request,get-bulk-request,response,set-request,snmpV2-trapに対応しています。
JP1/Cm2/IGSのNAT変換機能およびSNMPプロキシでは,SNMPv2としてSNMPv2Cを対象としています。したがって,SNMPv2uなどのSNMPv2パケットは,正しく処理できないことがあります。
SNMPv2CとSNMPv2uは,パケット中のプロトコルバージョンで区別できません。このため,JP1/Cm2/IGSは,SNMPv2uのパケットを受け取ったときにSNMPv2Cとして扱います。このときJP1/Cm2/IGSの動作が不正になることがあるので,SNMPv2C以外のSNMPv2をサポートする機器を管理しないようにしてください。
NNMi,NNMやESAでは,SNMPv2Cをサポートしています。また,多くの機器でSNMPv2Cが使用されています。ただし,極まれにSNMPv2uを使用する機器もあるので注意してください。なお,JP1/Cm2/IGSのNAT変換機能およびSNMPプロキシでは,SNMPv3はサポートしていません。
(2) IPv4とIPv6の混在環境で使用する場合
IPv4とIPv6の混在環境でも使用できます。
(3) IPエイリアス環境で使用する場合の注意事項
一つのNICに複数のIPアドレスを割り当てたマシン上(IPエイリアス環境)で,JP1/Cm2/IGSを動作させる場合,一つのNICに設定されているIPアドレスが256個までのときに,正常に動作します。256個を超えたIPエイリアス環境での動作は,一切保証していませんので,ご注意ください。また,IPエイリアス環境では,JP1/Cm2/IGSで使用するIPアドレスを設定してください。IPアドレスの設定については,「4.2.5(1) IPアドレスの設定」を参照してください。
(4) Internet Gateway Serverのバージョンが混在する環境で使用する場合の注意事項
Internet Gateway Server 07-10以降の新規機能のうち,Internet Gateway Serverのバージョンが混在する環境(07-00と07-10以降)では,使用できない機能があります。使用できない機能を次に示します。
Internet Gateway Server 09-00とInternet Gateway Server 07-50の機能差異については,「付録H.1 機能差異一覧」を参照してください。
(5) JP1/Cm2/IGSマシンのネットワーク環境を変更する場合の注意事項
JP1/Cm2/IGSは,起動時に自マシンのネットワーク設定に関するさまざまな情報を取得しています。そのため,JP1/Cm2/IGS起動後に,ネットワークインターフェース(NIC)に新たにIPアドレスを追加するなどのネットワーク環境を変更した場合,動作中のJP1/Cm2/IGSは変更された設定内容を認識できません。
JP1/Cm2/IGSマシンのネットワーク環境を変更した場合は,必ずJP1/Cm2/IGSを再起動してください。
また,動作中のJP1/Cm2/IGSが変更されたネットワーク設定内容を認識できていないときの特徴として,エラーログに次のメッセージが多発します。
これらのメッセージが多発する場合は,JP1/Cm2/IGSの動作中にJP1/Cm2/IGSマシンのネットワーク環境を変更し,そのあとJP1/Cm2/IGSを再起動していないことが原因として考えられます。ご注意ください。