4.2.3 SNMP通信情報の登録
[IGS環境設定]画面の[SNMPプロキシ]ボタンからは,SNMPプロキシ通信機能を使用して,SNMPメッセージのプロキシ通信をするための設定をします。
- <この項の構成>
- (1) SNMP要求応答を定義する
- (2) SNMPトラップ通知を定義する
(1) SNMP要求応答を定義する
管理側JP1/Cm2/IGSのSNMPプロキシが受け取ったSNMP要求について,その送信先の情報などを設定します。この設定は,管理側JP1/Cm2/IGSで定義してください。なお,Proxy Optionによるプロキシ機能を使用している場合は,設定は不要です。
- [IGS環境設定]画面の[SNMPプロキシ]ボタンをクリックする。
[IGS環境設定-SNMPプロキシ]画面が表示されます。
図4-17 [IGS環境設定-SNMPプロキシ]画面([要求応答の設定]タブ)
![[図データ]](figure/zu041400.gif)
登録済みのSNMP要求応答定義の一覧が表示されます。未登録の場合は,何も表示されません。
- [追加]ボタンをクリックする。
[要求応答の追加/変更]画面が表示されます。
図4-18 [要求応答の追加/変更]画面
![[図データ]](figure/zu041500.gif)
- ターゲット((0~255))
SNMP要求の最終的な送信先のSNMPエージェントノードのIPアドレスを指定します。「1-90」のようにアドレスを範囲指定することもできます。この項目の指定は省略できません。
なお,NAT変換機能を適用する場合,この項目には,グローバルアドレスを指定してください。
- コミュニティ名(255文字以内の半角文字列)《public》
ターゲットノードのget用コミュニティ名を指定します。
- 設定コミュニティ名(255文字以内の半角文字列)《public》
ターゲットノードのset用コミュニティ名を指定します。
- タイムアウト時間((0.1~99))《20》
SNMP要求のタイムアウト間隔です。単位は秒です。
- リモートポート番号((1~65535))《161》
ターゲットノードのSNMPエージェントが,SNMP要求を受信するためのポート番号を指定します。
- [完了]ボタンをクリックする。
[IGS環境設定-SNMPプロキシ]画面に戻ります。複数の要求応答を設定する場合は,一連の手順を繰り返します。
(a) SNMP要求応答の設定を変更または削除する
- [IGS環境設定-SNMPプロキシ]画面で,変更または削除したい情報を[↑][↓]キーで選択する。
- [変更]ボタンまたは[削除]ボタンをクリックする。
- 変更の場合は,[要求応答の追加/変更]画面が表示されます。各項目を設定し,[完了]ボタンをクリックします。
- 削除の場合は,削除が完了すると,画面から指定した情報が削除されます。
変更または削除が完了すると,[IGS環境設定-SNMPプロキシ]画面に戻ります。
(2) SNMPトラップ通知を定義する
被管理側JP1/Cm2/IGSのSNMPプロキシが受け取ったSNMPトラップについて,その送信先の情報などを設定します。シングルサーバモードの場合は,管理側JP1/Cm2/IGSの1台で動作するため,被管理側JP1/Cm2/IGSへ登録する項目をすべて管理側JP1/Cm2/IGSへ設定してください。
なお,この情報はSNMPプロキシ定義ファイルからも設定できます。SNMPプロキシ定義ファイルの詳細については,「7.6 SNMPプロキシ定義ファイル(snmp.ini)」を参照してください。
- [IGS環境設定]画面の[SNMPプロキシ]ボタンをクリックする。
[IGS環境設定-SNMPプロキシ]画面が表示されます。
- [トラップの設定]タブをクリックする。
[IGS環境設定-SNMPプロキシ]画面([トラップの設定]タブ)が表示されます。
図4-19 [IGS環境設定-SNMPプロキシ]画面([トラップの設定]タブ)
![[図データ]](figure/zu041600.gif)
- 各項目を設定する。
- トラップ送信元付加の設定
被管理側JP1/Cm2/IGSのSNMPプロキシが受信した場合,SNMPトラップ発行元のIPアドレスまたはホスト名を,SNMPトラップのVarBindにソース名として付加するオプションを設定します。この項目を設定すると,管理側のNNMiのインシデントの参照またはNNMのアラームブラウザなどに,付加したSNMPトラップ発行元のIPアドレスまたはホスト名が,ソース名として表示されます。
トラップ送信元をソース名として付加する:ソース名付加のオプションを使用する場合に,チェックします。
SNMPv2トラップに付加する/すべてのSNMPトラップに付加する:SNMPv2のSNMPトラップだけにソース名を付加するか,すべてのSNMPトラップに付加するかを選択します。
IPアドレスで付加する/ホスト名で付加する:付加するソース名をIPアドレスにするかホスト名にするかを選択します。
- トラップ送信元付加の設定について
- ポート統合モードの場合
- SNMPv2CのSNMPトラップには,agent-addrフィールドがないので,そのままではNNMiまたはNNMが受信するSNMPトラップのソース名が,管理側IGSのノード名になってしまいます。SNMPトラップの本当の発行元をソース名に表示するには,「トラップの送信元をソース名として付加する」をチェックし,「SNMPv2トラップに付加する」,または「すべてのSNMPトラップに付加する」のどちらかを選択して,ソース名を付加してください。
- 管理側がWindows版のNNMで,トラップサービスと共存する設定にしている場合は,NNMが受信するトラップのソース名は,そのままの設定では,管理側JP1/Cm2/IGSのノード名が表示されます。実際のトラップ発行元をソース名に表示するには,「トラップの送信元をソース名として付加する」をチェックし,「すべてのSNMPトラップに付加する」を指定してソース名を付加してください。
- ソース名をホスト名で付加する場合は,被管理側JP1/Cm2/IGSで付加したホスト名が,そのまま管理側のNNMiのインシデントの参照またはNNMのアラームブラウザなどにソース名として表示されます。したがって,管理側と被管理側で同じホスト名を使用している必要があります。また,NAT変換機能を使用している場合には,管理側ネットワークで使用しているグローバルアドレスに対するホスト名が,被管理側ネットワークで使用しているプライベートアドレスに対するホスト名と同じでなければなりません。ホスト名を同じ名称にできない場合は,ソース名をIPアドレスで付加することをお勧めします。
- シングルサーバモードの場合
- SNMPトラップのIPヘッダの送信元IPアドレスがルータなどでNAT変換されて,管理側JP1/Cm2/IGSに通知される環境(被管理側ネットワークにプライベートIPアドレスが割り当てられている環境)では,プライベートアドレスに対応するホスト名とグローバルアドレスに対応するホスト名の定義でホスト名が同じ名称になるように定義し,「ホスト名で付加する」にチェックしてください。
- 詳細については「付録F.2(7)(c) トラップ送信元付加の設定について」を参照してください。
- トラップ宛先の設定
被管理側JP1/Cm2/IGSのSNMPプロキシが受け取ったSNMPトラップの,通知先となるマネージャのアドレスを設定します。すでに通知先マネージャが登録されている場合,マネージャのIPアドレスの昇順で一覧に表示されます。一件も登録されていない場合は,何も表示されません。
- [追加]ボタンをクリックする。
[宛先追加/変更]画面が表示されます。
図4-20 [宛先追加/変更]画面
![[図データ]](figure/zu041700.gif)
- 「送信先マネージャのアドレス」に,SNMPトラップの最終的な通知先となる,管理側ネットワークにあるNNMiまたはNNMのノードのアドレスを指定する。
指定するアドレスは,被管理側JP1/Cm2/IGSが動作するノードから見たNNMiまたはNNMのノードのIPアドレスになります。管理側JP1/Cm2/IGSとNNMiが同じノード上で動作している場合は,そのノードのグローバルアドレスを指定します。
- [完了]ボタンをクリックする。
[IGS環境設定-SNMPプロキシ]画面に戻ります。続けて複数の宛先を登録する場合は,手順4~6を繰り返してください。
(a) SNMPトラップの宛先を変更・削除する
- [IGS環境設定-SNMPプロキシ]画面の[トラップの設定]タブをクリックする。
- 「トラップ宛先の設定」から,変更または削除したい宛先を[↑][↓]キーで選択する。
- [変更]ボタンまたは[削除]ボタンをクリックする。
- 変更の場合は,[宛先追加/変更]画面が表示されます。「送信先マネージャのアドレス」を変更し,[完了]ボタンをクリックします。
- 削除の場合は削除が完了すると,指定した情報が画面から削除されます。
変更または削除が完了すると,[IGS環境設定-SNMPプロキシ]画面に戻ります。