2.4.1 SNMPプロトコルを使用したプロキシ通信

SNMPプロキシ通信は,次の製品がSNMPでネットワーク管理をする通信に利用できます。

SNMPプロキシ通信の場合,Proxy Optionのインストールは必要ありません。

SNMPプロキシ通信は,SNMP要求・応答の送受信をする場合と,SNMPトラップの通知をする場合で,設定および動作が異なります。

<この項の構成>
(1) SNMP要求と応答
(2) SNMPトラップの通知
(3) シングルサーバモードの場合の注意事項

(1) SNMP要求と応答

次の製品がSNMPプロキシを使用するためには,NNMiの通信の設定またはNNMのSNMPの設定で,SNMP要求の送信先ノードのプロキシとして,JP1/Cm2/IGSを定義します。

SNMP要求と応答の送受信の動作概要を,次の図に示します。なお,図中の番号と説明の番号は対応しています。

図2-5 SNMP要求と応答の送受信

[図データ]

  1. NNMiまたはNNMは,NNMiの通信の設定またはNNMのSNMPの設定に従って,エージェントのプロキシとして設定されているJP1/Cm2/IGSにSNMP要求を送信します。
    管理側ネットワークのJP1/Cm2/IGSは,エージェントに代わってNNMiまたはNNMからSNMP要求を受け取ります。
  2. 管理側ネットワークのJP1/Cm2/IGSは,管理側ネットワークのJP1/Cm2/IGSのSNMPプロキシの設定(要求応答の設定)に従って,被管理側ネットワークのJP1/Cm2/IGSに,IGSコネクションを通してSNMP要求を転送します。
  3. 被管理側ネットワークのJP1/Cm2/IGSは,NNMiまたはNNMに代わってエージェントに対してSNMP要求を発行します。
  4. 被管理側ネットワークのJP1/Cm2/IGSは,NNMiまたはNNMに代わってエージェントからのSNMP応答を受け取ります。
  5. 被管理側ネットワークのJP1/Cm2/IGSは,管理側ネットワークのJP1/Cm2/IGSにIGSコネクションを通してSNMP応答を転送します。
  6. 管理側ネットワークのJP1/Cm2/IGSは,エージェントに代わってNNMiまたはNNMにSNMP応答を返します。

(2) SNMPトラップの通知

SNMPエージェントがSNMPプロキシを使用するためには,SNMPエージェントのSNMPトラップの宛先として,JP1/Cm2/IGSを定義します。

SNMPトラップ通知の動作概要を,次の図に示します。なお,図中の番号と説明の番号は対応しています。

図2-6 SNMPトラップの通知

[図データ]

  1. エージェントは,SNMPトラップの宛先として設定されているJP1/Cm2/IGSに,SNMPトラップを発行します。
    被管理側ネットワークのJP1/Cm2/IGSは,NNMiまたはNNMに代わってエージェントからのSNMPトラップを受け取ります。
  2. 被管理側ネットワークのJP1/Cm2/IGSは,被管理側ネットワークのJP1/Cm2/IGSのSNMPプロキシの設定(トラップの設定)に従って,管理側ネットワークのJP1/Cm2/IGSに,IGSコネクションを通してSNMPトラップを転送します。
  3. 管理側ネットワークのJP1/Cm2/IGSは,エージェントに代わってNNMiまたはNNMに対してSNMPトラップを通知します。

(3) シングルサーバモードの場合の注意事項