4.7.5 NAT環境でゲートウェイサーバとして運用する定義例

次のようなシステム構成での例を説明します。

運用例
ネットワークAのクライアントアプリケーションからネットワークBのサーバアプリケーションへ,NAT変換機能を使用したグローバルアドレスで通信する。
システム構成・設定例
  • JP1/Cm2/IGSはゲートウェイ専用マシンとして動作し,JP1/Cm2/IGSとアプリケーションとのインターフェースには,rawソケットを使用する。
  • ネットワークAとネットワークBがインターネット経由で接続され,TCP/IP通信をする。それぞれのマシンにはグローバルアドレスが割り当てられている。

    図4-39 NAT環境でゲートウェイサーバとして運用する例

    [図データ]

<この項の構成>
(1) ネットワークAのJP1/Cm2/IGS(発呼側)での設定
(2) ネットワークBのJP1/Cm2/IGS(着呼側)での設定
(3) ネットワークAのクライアントマシンおよびネットワークBのサーバマシンでの設定

(1) ネットワークAのJP1/Cm2/IGS(発呼側)での設定

  1. 送信先JP1/Cm2/IGS(着呼側)を決定する。
    [IGS環境設定-通信情報]画面で,着呼側JP1/Cm2/IGSの情報を設定します。
    • IGSノードアドレス:111.10.10.1
    • ポート番号:22280
    • 接続方式:常時接続
    詳細については「4.2.2(1) IGSコネクション情報を登録する」を参照してください。
  2. IGSコネクションとAPコネクションを対応付ける。
    [IGS環境設定-適用情報]画面で,サーバアプリケーションの情報を設定します。
    • 送信先APノード:111.10.10.10
    • 対象APポート:送信先
    • ポート番号:23
    詳細については「4.2.2(2) APコネクション情報を登録する」を参照してください。
  3. クライアントのIPアドレス(送信元アドレス)を変換するための設定をする。
    [NAT情報-スタティック情報]画面で,変換するアドレスの対応を設定します。
    • グローバルアドレス:100.10.10.10
    • プライベートアドレス:10.10.10.10
    詳細については「4.2.4(1) アドレス変換定義(スタティック情報)を設定する」を参照してください。

(2) ネットワークBのJP1/Cm2/IGS(着呼側)での設定

  1. サーバのIPアドレス(送信先アドレス)を変換するための設定をする。
    [NAT情報-スタティック情報]画面で,変換するアドレスの対応を設定します。
    • グローバルアドレス:111.10.10.10
    • プライベートアドレス:172.16.10.10
    詳細については「4.2.4(1) アドレス変換定義(スタティック情報)を設定する」を参照してください。

(3) ネットワークAのクライアントマシンおよびネットワークBのサーバマシンでの設定

4.7.4 ゲートウェイサーバとして運用する定義例」のクライアントマシンおよびサーバマシンの設定を参照してください。