4.2.2 通信情報の登録

ポート統合モードの場合,[IGS環境設定]画面の[通信情報]ボタンからは,IGSコネクションの接続情報,およびIGSコネクションとアプリケーションの対応を設定するAP情報を登録します。

シングルサーバモードの場合,[IGS環境設定]画面の[通信情報]ボタンからは,適用するアプリケーションのAP情報を登録します。AP情報については,「(2) APコネクション情報を登録する」を参照してください。

<この項の構成>
(1) IGSコネクション情報を登録する
(2) APコネクション情報を登録する

(1) IGSコネクション情報を登録する

TCP/IP接続時の通信情報の登録手順を説明します。

  1. [IGS環境設定]画面の[通信情報]ボタンをクリックする。
    [IGSコネクション選択]画面が表示されます。ただし,IGSコネクションが一つも登録されていない場合は,この画面は表示されません。この場合は,手順3へ進んでください。

    図4-12 [IGSコネクション選択]画面

    [図データ]

  2. IGSコネクションを追加する場合は(新規追加)を[↑][↓]キーで選択し,[選択]ボタンをクリックする。
    [IGS環境設定-通信情報]画面が表示されます。

    図4-13 [IGS環境設定-通信情報]画面(新規登録時)

    [図データ]

  3. 接続先JP1/Cm2/IGSホストの情報や接続方式など,次に示す項目を設定する。
    • IGSノードアドレス
      連携するJP1/Cm2/IGSサーバのアドレス情報を,IPアドレスまたはホスト名(16文字以内の半角英数字)で指定します。IPアドレスで指定する場合は,1バイトずつ「.(ピリオド)」で区切って指定します(例:100.100.100.1)。
    • ポート番号<符号なし10進数> ((1~65535))《22280》
      連携するJP1/Cm2/IGSサーバが使用するポート番号を指定します。なお,ここで設定するポート番号は,発呼処理で使用するものです。着呼処理で使用するポート番号をデフォルト以外にする場合は,serviceファイルに,「サービス名=igsrecv」の行を追加して,使用するポート番号を指定してください。
    • 接続方式
      連携するJP1/Cm2/IGSサーバとの接続方式を選択します。
      常時接続:IGSコネクションを利用するアプリケーションからの通信が発生したタイミングで,接続先JP1/Cm2/IGSサーバとIGSコネクションが確立されます。また,接続先JP1/Cm2/IGSサーバが停止した時点でIGSコネクションが切断されます。
      利用時接続:IGSコネクションを利用するアプリケーションからの通信が発生したタイミングで,接続先JP1/Cm2/IGSサーバとIGSコネクションが確立されます。無通信状態が一定時間経過した時点でIGSコネクションが切断されます。
      なお,利用時接続に設定する場合は,双方向の通信となるように着呼側でもIGSコネクションおよびAPコネクションの定義が必要です。
    • 切断契機の無通信時間
      IGSコネクションを切断する契機となる無通信時間を指定します。単位は分です。
  4. [追加]ボタンをクリックする。
    通信情報が登録されます。
    続けてAP情報を設定します。AP情報については「(2) APコネクション情報を登録する」を参照してください。

(a) IGSコネクション情報を変更または削除する

  1. [IGSコネクション選択]画面で,変更または削除したいIGSコネクションを[↑][↓]キーで選択し,[選択]ボタンをクリックする。
    [IGS環境設定-通信情報]画面が表示されます。

    図4-14 [IGS環境設定-通信情報]画面(既コネクション選択時)

    [図データ]

  2. 変更の場合は,設定内容を更新して[完了]ボタンをクリックする。削除の場合は,[削除]ボタンをクリックする。
    削除の場合,適用するAPコネクション情報も削除されます。
    APコネクション情報だけを削除する場合は,[適用情報]ボタンをクリックし,[IGS環境設定-適用情報]画面で削除します。
    変更または削除が終了し,IGSコネクション情報が登録されると,[IGSコネクション選択]画面に戻ります。

(2) APコネクション情報を登録する

APコネクション情報は,発呼側のJP1/Cm2/IGSで設定します。着呼側のJP1/Cm2/IGSでAPコネクション情報を登録する必要はありません。設定された内容に従って着呼側のJP1/Cm2/IGSは動作します。

ポート統合モードの場合
ポート統合機能を利用するアプリケーションのAPコネクションとIGSコネクションの対応を設定します。IGSコネクションとAPコネクションは1:nの対応ができます。
着呼側のJP1/Cm2/IGSでAPコネクション情報を登録していなくても,自動的にカプセル化され,要求時に使用したIGSコネクションを介して,発呼側のアプリケーションに送信されます。
シングルサーバモードの場合
シングルサーバ機能を利用するアプリケーションのAPコネクション情報を設定します。
APコネクション情報を登録していなくても,自動的に発呼側のアプリケーションに送信されます。

お使いの環境に合わせて,必要な数だけ設定してください。

  1. [IGS環境設定-適用情報]画面を表示する。
    AP情報を登録する[IGS環境設定-適用情報]画面は,次のどれかの方法で表示できます。
    ポート統合モードの場合
    [IGS環境設定-通信情報]画面の[適用情報]ボタンをクリックする。
    シングルサーバモードの場合
    [IGS環境設定]画面の[通信情報]ボタンをクリックする。

    図4-15 [IGS環境設定-適用情報]画面

    [図データ]

  2. APコネクション情報を登録する。
    ポート統合モードの場合,IGSコネクションを利用するAPコネクション情報を設定します。
    シングルサーバモードの場合,シングルサーバ機能を利用するアプリケーションのAPコネクション情報を設定します。
    • 送信先APノード
      適用する送信先アプリケーションサーバのアドレス情報を,IPアドレスまたはホスト名(16文字以内の半角英数字)で指定します。すでに情報が登録されている場合は,プルダウンメニューから指定することもできます。IPアドレスで指定する場合は,1バイトずつ「.(ピリオド)」で区切って指定します(例:100.100.100.1)。また,IPアドレスで指定する場合,「.(ピリオド)」で区切られた数字部分に,ワイルドカードとして「*(アスタリスク)」を含む総称指定もできます。ただし,すべての数字項目に「*(アスタリスク)」を含む指定(*.*.*.*)はできません。
    • 対象APポート
      対象APアドレスで指定したアプリケーションサーバが使用するポートを指定します。送信先ポートまたは送信元ポートを選択しますが,一般的には,送信先のポートを指定します。FTPサーバのデータコネクションのように,送信先ポートが動的に変化するような場合は,一定の送信元ポートを指定します。
    • ポート番号<符号なし10進数> ((1~65535))
      対象APポートの番号を特定指定(左側の入力域だけに指定)または範囲指定(両側の入力域に指定)で指定します。特定指定で不連続なポートを複数個登録したい場合は,複数回に分けて追加指定してください。またポート番号を範囲指定すると,連続する複数のアプリケーションサーバのポートをまとめて登録できます。
  3. [追加]ボタンをクリックする。
    一つのIGSコネクションに複数個のAPコネクションを適用させる場合,この操作を繰り返してください。
  4. 登録が終了したら,[完了]ボタンをクリックする。
    送信情報が登録され,[IGS環境設定]メッセージボックスが表示されます。

    図4-16 [IGS環境設定]メッセージボックス

    [図データ]

  5. [OK]ボタンまたは[キャンセル]ボタンをクリックする。
    [OK]ボタンをクリックした場合,[IGS環境設定-通信情報]画面が表示され,IGSコネクションの追加登録ができます。[キャンセル]ボタンをクリックした場合,IGSコネクションの登録は終了し,[IGS環境設定]画面が表示されます。

(a) APコネクション情報を変更する

  1. [IGS環境設定-適用情報]画面で設定内容を変更する。
    • 送信先APノードを変更する場合
      「送信先APノード」のプルダウンメニューから変更するAPノードを選択し,ポート番号(左側)に「*(アスタリスク)」を指定して,いったん情報を削除します。削除後,新たにAPノードおよびAPポート番号を設定します。
    • ポート番号を変更する場合
      「送信先APノード」のプルダウンメニューから変更するAPノードと,ポート番号を指定して,いったん情報を削除します。削除後,新たにAPノードのプルダウンメニューから再度APノードを選択し,APポート番号を設定します。
  2. 変更が完了したら,[完了]ボタンをクリックする。
    [IGS環境設定-通信情報]画面に戻ります。

(b) APコネクション情報を削除する

  1. [IGS環境設定-適用情報]画面で設定内容を削除する。
    • 同一APノード上のすべてのAPコネクションを削除する場合
      「送信先APノード」のプルダウンメニューから削除するAPノードを選択し,ポート番号(左側)に「*(アスタリスク)」を指定して[削除]ボタンをクリックします。
    • 特定のAPコネクションを削除する場合
      「送信先APノード」のプルダウンメニューから削除するAPノードと,ポート番号のプルダウンメニューからポートを指定して,[削除]ボタンをクリックします。削除するAPコネクションが複数個ある場合は,この操作を繰り返してください。
  2. 削除が完了したら,[完了]ボタンをクリックする。
    [IGS環境設定-通信情報]画面に戻ります。