4.5.1 変更内容が反映されるタイミング
動的変更をした場合の反映のタイミングについて,説明します。なお,変更処理が完了したかどうかなど,動的変更の実行経過は,JP1/Cm2/IGSのログファイルでも確認できます。
- <この項の構成>
- (1) [IGS環境設定-通信情報]画面
- (2) [IGS環境設定-適用情報]画面
- (3) [NAT情報]画面
- (4) [IGS環境設定-SNMPプロキシ情報]画面(すべての項目の変更)
- (5) [IGS環境設定-オプション]画面
(1) [IGS環境設定-通信情報]画面
(a) 接続先JP1/Cm2/IGSサーバ
- 追加
追加要求が検知された時点で,サーバ情報が追加されます。[IGSコネクション状況]画面で最新情報を表示すると追加したJP1/Cm2/IGSサーバが未接続の状態で表示されます。追加サーバとのコネクションの接続は,追加JP1/Cm2/IGSサーバを利用するアプリケーションサーバに対する送信要求が,検知以降初めて発生した時点で行われます。
- 削除
削除要求が検知された時点で,対象JP1/Cm2/IGSサーバとのコネクションが切断され,サーバ情報が削除されます。[IGSコネクション状況]画面で最新情報を表示すると,削除したサーバは表示されなくなります。
- 変更
接続先JP1/Cm2/IGSサーバの変更はJP1/Cm2/IGSで認識できません。よって接続先JP1/Cm2/IGSサーバをいったん削除し,その後追加してください。追加要求が認識された時点で,サーバ情報が追加されます。
(b) 接続先JP1/Cm2/IGSサーバのポート番号の変更
変更要求が検知された時点で,対象JP1/Cm2/IGSサーバとのコネクションが,いったん切断されます。対象JP1/Cm2/IGSサーバとのコネクションの再接続は,対象JP1/Cm2/IGSサーバを利用するアプリケーションサーバに対する送信要求が,検知以降初めて発生した時点で行われます。ただし,変更対象の相手側JP1/Cm2/IGSサーバの受信ポート番号が更新される前に送信要求が発生すると,コネクション接続要求は失敗します。
(c) 接続方式の変更(常時接続・利用時接続の切り替え)
- 「常時接続」から「利用時接続」への変更
変更要求が検知された時点で,指定された無通信時間でタイマが掛けられ,「利用時接続」へ処理が切り替わります。
- 「利用時接続」から「常時接続」への変更
変更要求が検知された時点で,「常時接続」に切り替わります。コネクションが確立されていない場合,対象JP1/Cm2/IGSサーバを利用するAPサーバに対する送信要求が検知以降に初めて発生した時点で行われます。
- 切断契機の無通信時間の変更
変更要求が検知された時点で,新しい無通信時間でタイマが掛け直され,「利用時接続」が行われます。
(2) [IGS環境設定-適用情報]画面
(a) 送信先アプリケーションサーバ
- 追加
- ポート統合モードの場合
追加要求が検知された時点で,追加したアプリケーションサーバに対するカプセル化処理が開始されます。
- シングルサーバモードの場合
追加要求が検知された時点で,追加したアプリケーションサーバに対する通信がシングルサーバ機能の対象となります。
検知以降に追加したアプリケーションサーバへ送信要求が発生していれば,[コネクション利用履歴]画面の最新情報の表示で,追加したアプリケーションサーバの履歴情報が表示されます。
- 削除
- ポート統合モードの場合
削除要求が検知された時点で,削除したアプリケーションサーバに対するカプセル化処理が中止されます。
- シングルサーバモードの場合
削除要求が検知された時点で,削除したアプリケーションサーバに対する通信がシングルサーバ機能の対象外となります。
[コネクション利用履歴]画面からは,削除したアプリケーションサーバの履歴情報が削除されます。
(b) 送信先アプリケーションサーバのポート情報の変更(対象ポートの指定,ポート番号削除)
- ポート統合モードの場合
変更要求が検知された時点で,新しいポート情報でカプセル化の対象か対象外かが判定されます。カプセル化対象だったAPコネクションを,対象外に変更した場合,そのAPコネクションの情報は[コネクション利用履歴]画面から削除されます。また,新たにカプセル化対象となったAPコネクションは,利用されていれば履歴情報が表示されます。
- シングルサーバモードの場合
変更要求が検知された時点で,新しいポート情報でシングルサーバ機能の対象か対象外かが判定されます。シングルサーバモード機能の対象だったAPコネクションを対象外に変更した場合,そのAPコネクションの情報は[コネクション利用履歴]画面から削除されます。また,新たにシングルサーバ機能の対象となったAPコネクションは,利用されていれば履歴情報が表示されます。
(c) 送信先アプリケーションサーバのポート情報の変更(ポート番号の追加)
- ポート統合モードの場合
追加要求が検知した時点で,追加されたポートに対するカプセル化処理が開始されます。検知以降に追加ポートへの送信要求が発生していれば,[コネクション利用履歴]画面で最新情報を表示すると履歴情報が表示されます。
- シングルサーバモードの場合
追加要求が検知された時点で,追加されたポートに対する通信がシングルサーバ機能の対象となります。
検知以降に追加ポートへの送信要求が発生していれば,[コネクション利用履歴]画面で最新情報を表示すると履歴情報が表示されます。
(3) [NAT情報]画面
(a) スタティック情報の変更
変更要求が検知された時点で,NAT情報に切り替わります。切り替え中のNAT情報に矛盾を生じさせないように上位アプリケーションをいったん停止し,送信要求を発生させないようにしてください。
(b) プロトコルデータのNAT変換(適用/非適用の切り替え,適用プロトコルの変更)
変更要求が検知され,以降に発生した送信要求から,新たな情報で送信されます。
(4) [IGS環境設定-SNMPプロキシ情報]画面(すべての項目の変更)
変更要求が検知され,以降に発生した送信要求から新たなSNMPプロキシ情報で送信されます。
(5) [IGS環境設定-オプション]画面
[IGS環境設定-オプション]画面のうち,[IPアドレス]タブおよび[プロキシ専用]タブの変更は,動的変更には対応していません。変更を反映させるにはJP1/Cm2/IGSを再起動する必要があります。
(a) [IGSコネクション]タブ(各項目の変更)
- TCP接続タイムアウト時間の変更
要求変更が検知され,以降に接続した新たなコネクションから有効になります。
- ビジー監視タイムアウト時間の変更
要求変更が検知され,以降に発生した新たな送信ビジーから有効になります。
- IGSコネクションの生存監視の有効/無効の変更
「無効」から「有効」に変更した場合,変更要求が検知された時点で,指定された監視時間でタイマを掛け,生存監視パケットの送信処理を行うように切り替えられます。
「有効」から「無効」に変更した場合,変更要求が検知された時点で,タイマを解除し,生存監視パケットの送信処理をしないように切り替えられます。
- 監視時間の変更
変更要求が検知され,以降の監視時間タイマ設定から有効になります。
- 再送間隔時間の変更
変更要求が検知され,以降の生存監視再送処理から有効になります。
- 最大送信回数
変更要求が検知され,以降の生存監視再送処理から有効になります。
(b) [リモート環境設定]タブ(すべての項目の変更)
変更要求が検知され,以降のリモート環境設定要求から,新たな情報でリモート環境設定の許可または不許可を判断します。