11.4.2 SSOクラスタシステム環境の解除(Windowsの場合)

WindowsのSSOクラスタシステムを使用している場合に,実行系と待機系の環境を解除する方法について説明します。

<この項の構成>
(1) 実行系のクラスタシステム環境の解除
(2) 待機系のクラスタシステム環境の解除
(3) SSOの共有データの削除

(1) 実行系のクラスタシステム環境の解除

実行系のクラスタシステム環境の解除は,次の順序で実施します。

  1. データベースの削除
  2. SSOリソースの停止
  3. リソースグループからのSSO削除
  4. クラスタ制御スクリプトの削除
  5. SSOクラスタ解除の設定

次に,それぞれの内容について説明します。

(a) データベースの削除

次のコマンドを実行して,データベースを削除します。

ssodbdel -all

(b) SSOリソースの停止

SSOリソースが動作している場合は,SSOリソースを停止します。SSOリソースをオフラインにします。

(c) リソースグループからのSSO削除

クラスタアドミニストレータウィンドウ上で,NNMiが作成したリソースグループにあるSSOリソースを削除します。

(d) クラスタ制御スクリプトの削除

環境構築時に作成したクラスタ制御スクリプトを削除します。

ただし,論理ホスト名を変更する場合は,クラスタシステムを再構築するときにクラスタ制御スクリプトを流用することができます。

(e) SSOクラスタ解除の設定

実行系の物理ホスト上でのSSO実行に切り替える場合,または論理ホスト名を変更する場合は,クラスタの再構築時に以前の設定内容を引き継ぐために,実行系のSSOクラスタ解除の設定を実施します。

SSOクラスタ解除の設定を実施するには,クラスタ環境設定コマンド(ssoclustersetup.vbs)を実行します。クラスタ環境設定コマンド(ssoclustersetup.vbs)については,「6. コマンド ssoclustersetup.vbs」を参照してください。

クラスタ環境設定コマンドの引数には,次の内容を指定してください。

引数指定する値
第一引数-release(解除設定指定)
第二引数-primary(実行系指定)
第三引数共有ディスク上の共有データフォルダ
例:K:¥shared¥SSO

SSOクラスタ解除の設定コマンドの指定例を次に示します。

cscript.exe $SSO_BIN¥ssoclustersetup.vbs -release -primary K:¥shared¥SSO

エラーが発生した場合は,画面に出力されたメッセージを参照して問題を解決してください。問題が解決したら,コマンドを再実行してください。

(2) 待機系のクラスタシステム環境の解除

待機系のクラスタシステム環境の解除は,次の順序で実施します。

  1. クラスタ制御スクリプトの削除
  2. SSOクラスタ解除の設定

次に,それぞれの内容について説明します。

(a) クラスタ制御スクリプトの削除

環境構築時に作成したクラスタ制御スクリプトを削除します。

ただし,論理ホスト名を変更する場合は,クラスタシステムを再構築するときにクラスタ制御スクリプトを流用することができます。

(b) SSOクラスタ解除の設定

待機系の物理ホスト上でのSSO実行に切り替える場合は,クラスタの再構築時に以前の設定を引き継ぐために,待機系のSSOクラスタの解除設定を実施します。

SSOクラスタ解除の設定の手順を次に示します。

  1. 共有ディスクのマウント
    共有ディスクを待機系にマウントした状態にするため,クラスタアドミニストレータウィンドウ上でNNMiリソースグループを選択した状態で,「グループの移動」を実施します。
     
  2. SSOクラスタ解除の設定
    クラスタ環境設定コマンド(ssoclustersetup.vbs)を実行して,待機系のSSOクラスタ解除の設定を実施します。クラスタ環境設定コマンド(ssoclustersetup.vbs)については,「6. コマンド ssoclustersetup.vbs」を参照してください。
    クラスタ環境設定コマンドの引数には,次の内容を指定してください。
    引数指定する値
    第一引数-release(解除設定指定)
    第二引数-secondary(待機系指定)
    第三引数共有ディスク上の共有データフォルダ
    例:K:¥shared¥SSO
    SSOクラスタ解除の設定コマンドの指定例を次に示します。

    cscript.exe $SSO_BIN¥ssoclustersetup.vbs -release -secondary K:¥shared¥SSO

    エラーが発生した場合は,画面に出力されたメッセージを参照して問題を解決してください。問題が解決したら,コマンドを再実行してください。
     
  3. 共有ディスクのアンマウント
    共有ディスクを実行系にマウントした状態にするため,クラスタアドミニストレータウィンドウ上でNNMiリソースグループを選択した状態で,「グループの移動」を実施します。

(3) SSOの共有データの削除

実行系,および待機系のSSOクラスタ解除の設定が完了したあと,実行系で,構築時に共有ディスク上に作成したSSO共有データ用のフォルダ(K:¥shared¥SSO)を削除します。