1.2 トラブルへの対処方法
JP1/Cm2/NC使用時に,一般的に想定されるトラブルについて,対処方法を説明します。トラブルが発生した場合,この節で説明している現象が発生していないか確認してください。
なお,コマンドおよび定義ファイルの設定を含む,各セットアップの詳細については,マニュアル「JP1/Cm2/Network Element Configuration 機能・構築ガイド」を参照してください。
- <この節の構成>
- (1) JP1/Cm2/NC - View からマネージャーサーバにログインできない
- (2) JP1/Cm2/NC - Adaptor のサービスが起動できない
- (3) アダプターサーバからマネージャーサーバに接続できない
- (4) スイッチの状態がオフホワイトになる
- (5) JP1/Cm2/NC - Adaptor for BIサービスが起動できない
- (6) CLIの運用で,構成パラメーター定義ファイルの読み込みに失敗する
(1) JP1/Cm2/NC - View からマネージャーサーバにログインできない
次に示すどれかの対処方法を実行してください。
- JP1/Cm2/NC - View接続先定義ファイル(ncvdest.conf)で指定した接続先マネージャーサーバの情報(ホスト名,ポート番号)が正しいか確認してください。
- 接続先マネージャーサーバに対して,pingが通るかどうか確認してください。
- 接続先マネージャーサーバのJP1/Cm2/NC - Managerサービスが起動しているか確認してください。
- ユーザーIDまたはパスワードが,ncmuserコマンドで設定したものと一致しているか確認してください。
(2) JP1/Cm2/NC - Adaptor のサービスが起動できない
次に示すどれかの対処方法を実行してください。
- 該当するJP1/Cm2/NC - Adaptorの動作条件定義ファイル(nca.conf)にアダプター名称を定義しているか確認してください。
- 該当するJP1/Cm2/NC - Adaptorのスイッチ定義ファイル(ncaswitch.conf)に管理対象のスイッチを定義しているか確認してください。
- 該当するJP1/Cm2/NC - Adaptorのパスワード設定用コマンド(ncaaxpwd,ncabipwdなど)で設定したスイッチ名称を,該当するJP1/Cm2/NC - Adaptorのスイッチ定義ファイル(ncaswitch.conf)に定義しているか確認してください。
- 該当するJP1/Cm2/NC - Adaptorの動作条件定義ファイル(nca.conf)で指定した接続先マネージャーサーバの情報(ホスト名,ポート番号)が正しいか確認してください。
- 接続先マネージャーサーバに対して,pingが通るかどうか確認してください。
- 接続先マネージャーサーバのJP1/Cm2/NC - Managerサービスが起動しているか確認してください。
- 該当するJP1/Cm2/NC - Adaptorの動作条件定義ファイル(nca.conf)で指定したアダプター名称を,JP1/Cm2/NC - Manager接続アダプター定義ファイル(ncmadpt.conf)に指定しているか確認してください。
(3) アダプターサーバからマネージャーサーバに接続できない
次に示すどれかの対処方法を実行してください。
- 該当するJP1/Cm2/NC - Adaptorの動作条件定義ファイル(nca.conf)で指定した接続先マネージャーサーバの情報(ホスト名,ポート番号)が正しいか確認してください。
- 接続先マネージャーサーバに対して,pingが通るかどうか確認してください。
- 接続先マネージャーサーバのJP1/Cm2/NC - Managerサービスが起動しているか確認してください。
(4) スイッチの状態がオフホワイトになる
次に示すどれかの要因が考えられます。各対処方法を実行してください。
- アダプターサーバとスイッチ間のネットワークの状態
- アダプターサーバから該当するスイッチに対して,pingが通るかどうか確認してください。
- スイッチの設定
- スイッチに対して,IPアドレスの設定など,必要なセットアップを実施しているか確認してください。
- 該当するJP1/Cm2/NC - Adaptorとスイッチ間の設定
- スイッチの設定と一致していないJP1/Cm2/NC - Adaptorの設定項目によって,次の対処方法を実行してください。
スイッチファイルの 設定 | パスワード 設定用 コマンドの設定 | 対処方法 | 統合トレースログに出力されるメッセージ |
---|
switch_name | telnet_id | telnet_port | telnetパスワード | enableパスワード |
---|
○ | ○ | ○ | ○ | × | - 該当するJP1/Cm2/NC - Adaptorのパスワード設定用コマンド(ncaaxpwd,ncabipwdなど)で,スイッチに設定されているenable用 パスワードを再設定する。
- JP1/Cm2/NC - Adaptorのサービスを再起動する。
| KDNV31013-E コマンドの送信処理でエラーが発生しました。Command:enable password |
○ | ○ | ○ | × | ○ | - 該当するJP1/Cm2/NC - Adaptorのパスワード設定用コマンド(ncaaxpwd,ncabipwdなど)で,スイッチに設定されているtelnet用 パスワードを再設定する。
- JP1/Cm2/NC - Adaptorのサービスを再起動する。
| - |
○ | ○ | × | ○ | ○ | - 該当するJP1/Cm2/NC - Adaptorにあるスイッチ定義ファイル(ncaswitch.conf)のtelnetのポート番号を,スイッチに設定されている値にする。
- パスワード設定用コマンド(ncaaxpwd,ncabipwdなど)で,スイッチに設定されているtelnet用パスワードおよびenable用パスワードを設定する。
- JP1/Cm2/NC - Adaptorのサービスを再起動する。
| - |
○ | × | ○ | ○ | ○ | - 該当するJP1/Cm2/NC - Adaptorにあるスイッチ定義ファイル(ncaswitch.conf)のtelnetのユーザIDを,スイッチに設定されている値にする。
- パスワード設定用コマンド(ncaaxpwd,ncabipwdなど)で,スイッチに設定されているtelnet用パスワードおよびenable用パスワードを設定する。
- JP1/Cm2/NC - Adaptorのサービスを再起動する。
| - |
× | ○ | ○ | ○ | ○ | - 該当するJP1/Cm2/NC - Adaptorにあるスイッチ定義ファイル(ncaswitch.conf)のIPアドレスまたはホスト名を,スイッチに設定されている値にする。
- パスワード設定用コマンド(ncaaxpwd,ncabipwdなど)で,スイッチに設定されているtelnet用パスワードおよびenable用パスワードを設定する。
- JP1/Cm2/NC - Adaptorのサービスを再起動する。
| - |
- (凡例)
- ○:スイッチの設定と一致
- ×:スイッチの設定と不一致
- -:出力されない
- そのほかの要因
- スイッチの構成情報の同期が取れていないため,古い情報を表示している場合が考えられます。スイッチの構成情報の同期を取ってください。
(5) JP1/Cm2/NC - Adaptor for BIサービスが起動できない
次に示すどちらかの対処方法を実行してください。
- 「ncabiswctrl.exe - DLLが見つかりません」というエラーが表示される場合,アダプターサーバにMicrosoft .NET Frameworkがインストールされているか確認してください。インストールされていない場合は,アダプターサーバにMicrosoft .NET Frameworkをインストールしてください。
- システム環境変数の「TMP」に設定されているフォルダが存在しているか,またそのフォルダにアクセスできるか確認してください。フォルダが存在しない場合は,該当するフォルダを追加してください。フォルダが存在してもアクセスできない場合は,フォルダにアクセスできるようにしてください。
(6) CLIの運用で,構成パラメーター定義ファイルの読み込みに失敗する
次に示すどちらかの対処方法を実行してください。
- 構成パラメーター定義ファイルのアクセス権限に,「SYSTEM」(または「SYSTEM」を含む権限)が含まれているか確認してください。構成パラメーター定義ファイルのアクセス権限には,「SYSTEM」(または「SYSTEM」を含む権限)が含まれている必要があります。
- 構成パラメーター定義ファイルがローカルディスクにあるか確認してください。構成パラメーター定義ファイルは,CLI制御プログラムが動作しているマシンのローカルディスク上にある必要があります。