4.3.2 VLAN構成情報を設定するSetVlanConf)

VLANの設定でVLAN構成情報を設定する場合,ncvclcmdコマンド実行時にSetVlanConfコマンドを指定します。SetVlanConfコマンドの定義内容を,あらかじめ構成パラメーター定義ファイル上に定義しておきます。

SetVlanConfコマンドの定義内容は,SetVlanConfパラメーターを使用して定義します。SetVlanConfパラメーターは,名前空間nc-x.xを使用して定義しますが,スイッチ固有の定義内容については,該当するスイッチの名前空間で定義します。なお,名前空間nc-x.xのバージョンは任意です。

SetVlanConfパラメーター内で使用する名前空間について次の表に示します。

表4-9 SetVlanConfパラメーター内で使用するスイッチ別の名前空間

名前空間名説明略称
http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/jp1cm2nc/ncvcl/namespaces/bs1000-1.0BS1000に関するパラメーターを記述するときに使用する名前空間です。bs1000-1.0

構成パラメーター定義ファイルのSetVlanConfパラメーター部分について,使用する名前空間ごとに説明します。

<この項の構成>
(1) SetVlanConfパラメーターの内容(名前空間nc-x.x部分)
(2) SetVlanConfパラメーターの内容(名前空間bs1000-1.0部分)

(1) SetVlanConfパラメーターの内容(名前空間nc-x.x部分)

構成パラメーター定義ファイルのSetVlanConfパラメーターのうち,名前空間nc-x.xを使用して定義する部分について説明します。名前空間nc-x.xのバージョンは任意です。

(a) 形式

SetVlanConfパラメーターの形式(名前空間nc-x.x部分)を次に示します。ここでは,名前空間nc-1.0を使用した形式を示します。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<ncvcl_nc xmlns="http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/jp1cm2nc/ncvcl/namespaces/nc-1.0">
 <CommandList>
   <VLAN>
     <SetVlanConf>
       <SetVlanConf_Work Name="ワーク名" VlanDomain="VLAN管理ドメイン名">
         <VlanConfList>
           <VlanConf VlanID="VLAN-ID">
             <SwitchList>
               <Switch SwitchName="スイッチ名" Operation="操作種別">
                 <VlanConf_Local>
                     :
                    スイッチ固有の定義内容
                     :
                 </VlanConf_Local>
               </Switch>
               <Switch SwitchName="スイッチ名" Operation="操作種別">
                 <VlanConf_Local>
                     :
                    スイッチ固有の定義内容
                     :
                 </VlanConf_Local>
               </Switch>
             </SwitchList>
           </VlanConf>
         </VlanConfList>
       </SetVlanConf_Work>
     </SetVlanConf>
   </VLAN>
 </CommandList>
</ncvcl_nc>

注※
該当するスイッチの名前空間を使用して,スイッチ固有の定義内容を指定します。

(b) パラメーターの内容

SetVlanConfパラメーターを構成する各パラメーター(名前空間nc-x.x部分)を次の表に示します。

表4-10 SetVlanConfパラメーターを構成するパラメーター(名前空間nc-x.x部分)

パラメーター定義内容説明区分
SetVlanConf_WorkSetVlanConfのワークSetVlanConfについて,ワークを定義します。
NameおよびVlanDomainを属性に指定します。
配下にJP1/Cm2/NCがサポートしているVLAN定義を設定します。
ワークは,複数定義でき,それぞれがコマンドに対して独立しています。
必須
Nameワーク名SetVlanConf_Workの属性です。ワーク名を255バイト以内で定義します。使用できる文字は半角英数字および記号です。
この属性で指定した値は,ncvclcmdコマンド実行時に,-wオプションでワーク名を指定する場合に使用します。
必須
VlanDomainVLAN管理ドメイン名SetVlanConf_Workの属性です。設定対象スイッチが属するVLAN管理ドメインを63バイト以内で指定します。
スイッチがデフォルトドメインに所属している場合は,デフォルトドメイン名を指定してください。
必須
VlanConfListVLAN構成情報リストSetVlanConf_Workの配下に指定します。
配下にVLAN構成情報を複数設定できます。
任意
VlanConfVLAN構成情報VlanConfListの配下に指定します。
VlanIDを属性に指定します。
任意
VlanIDVLAN-IDVlanConfの属性です。
VLAN構成情報を設定するVLAN-IDを1~4095の範囲で指定します。
必須
SwitchListスイッチリストVlanConfの配下に指定します。
配下にスイッチを複数設定できます。
任意
SwitchスイッチSwitchListの配下に指定します。
SwitchNameおよびOperationを属性に指定します。
任意
SwitchNameスイッチ名Switchの属性です。
操作対象のスイッチ名を255バイト以内で指定します。
必須
Operation操作種別Switchの属性です。実行する操作を次の中から指定します。
  • add
    新たなスイッチをVLANに追加します。
  • change
    設定済みのスイッチの設定内容を変更します。
  • delete
    設定済みのスイッチをVLANから削除します。
必須
VlanConf_Localスイッチ固有パラメーターリストSwitchの配下に指定します。
配下に各種スイッチ固有のパラメーターを複数設定できます。ただし,スイッチ固有のパラメーターは,スイッチごとに一とおりだけ設定できます。
スイッチ固有のパラメーターが複数ある場合,設定対象スイッチに対応したパラメーターが選択され,ほかの設定は無視されます。
Switchの属性Operationの設定によって区分が変わります。
  • add,changeを指定した場合は必須
  • deleteを指定した場合は指定不可
(凡例)
必須:必ず指定する。
任意:任意に指定する。
指定不可:指定できない。
文字列を指定するパラメーターの場合,XMLの文法上使用できない文字(「<」,「>」,「"」,「'」,「&」)を使用したい場合は,実体参照を使用してください。
実体参照については,「4.5(3) XMLの文法上使用できない文字を使用する場合」を参照してください。

(2) SetVlanConfパラメーターの内容(名前空間bs1000-1.0部分)

構成パラメーター定義ファイルのSetVlanConfパラメーターのうち,名前空間bs1000-1.0を使用して定義する部分について説明します。

(a) 形式

SetVlanConfパラメーターの形式(名前空間bs1000-1.0部分)を次に示します。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<ncvcl_nc xmlns="http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/jp1cm2nc/ncvcl/namespaces/nc-1.0">
                     :
                    名前空間nc-1.0を使用した定義内容
                     :
               <Switch SwitchName="スイッチ名" Operation="操作種別">
                 <VlanConf_Local>
                   <PortVlanConf xmlns="http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/jp1cm2nc/ncvcl/namespaces/bs1000-1.0">
                     <VlanStatus>VLANの状態</VlanStatus>
                     <VlanPortList>
                       <VlanPort Operation="操作種別" NIFNum="NIF番号" PortNum="ポート番号">
                         <PortCategory>ポート種別</PortCategory>
                       </VlanPort>
                     </VlanPortList>
                     <VlanNote>VLANの説明</VlanNote>
                   </PortVlanConf>
                 </VlanConf_Local>
               </Switch>
                     :
                    名前空間nc-1.0を使用した定義内容
                     :
</ncvcl_nc>

注※
BS1000固有の定義内容を指定するために,名前空間bs1000-1.0を指定し,使用します。

(b) パラメーターの内容

SetVlanConfパラメーターを構成する各パラメーター(名前空間bs1000-1.0部分)を次の表に示します。

表4-11 SetVlanConfパラメーターを構成するパラメーター(名前空間bs1000-1.0部分)

パラメーター定義内容説明区分
PortVlanConfPortVlan設定パラメーター名前空間nc-1.0のVlanConf_Localの配下に指定します。
この要素および配下の要素はBS1000の名前空間で定義されています。
操作対象のVLANタイプが「port」のとき必須
VlanStatusVLANの状態PortVlanConfの配下に指定します。
VLANの状態を次の二つから選択します。
  • enable
    VLANを開放し,すべてのフレームの送受信を開始します。
  • disable
    VLANを閉鎖し,すべてのフレームの送受信を停止します。
Switchの属性Operationの設定によって区分が変わります。
  • addを指定した場合は必須
  • changeを指定した場合は任意
  • deleteを指定した場合は指定不可
VlanPortListポートリストPortVlanConfの配下に指定します。
配下にポートを複数設定できます。
任意
VlanPortポートVlanPortListの配下に指定します。
Operation,NIFNum,およびPortNumを属性に指定します。
任意
Operation操作種別VlanPortの属性です。ポートの操作を次の二つから選択します。
  • add
    ポートを,PortCategoryで指定するポートに設定します。
  • delete
    ポートを,PortCategoryで指定するポートから削除します。
必須
NIFNumNIF番号VlanPortの属性です。操作対象のポートのNIFを指定します。必須
PortNumポート番号VlanPortの属性です。操作対象のポートを指定します。
範囲指定または,複数指定で指定できます。
例:
範囲指定の場合
5-7(5番から7番までのポート)
複数指定の場合
2,3,6(2番,3番,6番のポート)
なお,「-」および「,」も半角で指定してください。
必須
PortCategoryポート種別VlanPortの配下に指定します。
操作対象のポートの種別を次の二つから選択します。
  • tagged
    Taggedポートに設定します。
  • untagged
    Untaggedポートに設定します。
必須
VlanNoteVLANの説明PortVlanConfの配下に指定します。
VLANの説明を64バイト以内で指定します。指定できる文字は,英数字および特殊文字です。ただし,次に示す記号は除きます。
  • 「"」(引用符)
  • 「{}」(波括弧)
  • 「'」(シングルクォーテーション)
  • 「`」(逆シングルクォーテーション)
  • 「;」(セミコロン)
  • 「$」(ドル記号)
設定値の前後に空白文字を使用した場合,空白文字は省略されません。
Switchの属性Operationの設定によって区分が変わります。
  • addまたはchangeを指定した場合は任意
  • deleteを指定した場合は指定不可
(凡例)
必須:必ず指定する。
任意:任意に指定する。
指定不可:指定できない。
文字列を指定するパラメーターの場合,XMLの文法上使用できない文字(「<」,「>」,「"」,「'」,「&」)を使用したい場合は,実体参照を使用してください。
実体参照については,「4.5(3) XMLの文法上使用できない文字を使用する場合」を参照してください。