4.4.3 バインド構成情報を設定するSetBindConf)

SLBの設定で,バインド構成情報を設定する場合,ncvclcmdコマンド実行時にSetBindConfコマンドを指定します。SetBindConfコマンドの定義内容は,あらかじめ構成パラメーター定義ファイル上にSetBindConfパラメーターを使用して定義しておく必要があります。

SetBindConfコマンドの定義内容は,SetBindConfパラメーターを使用して定義します。SetBindConfパラメーターは,名前空間nc-x.xを使用して定義しますが,スイッチ固有の定義内容については,該当するスイッチの名前空間で定義します。なお,名前空間nc-x.xのバージョンは任意です。

SetBindConfパラメーター内で使用する名前空間について次の表に示します。

表4-19 SetBindConfパラメーター内で使用するスイッチ別の名前空間

名前空間名説明略称
http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/jp1cm2nc/ncvcl/namespaces/bigip1500-1.0BIG-IP1500に関するパラメーターを記述するときに使用する名前空間です。bigip1500-1.0
http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/jp1cm2nc/ncvcl/namespaces/bigip6400-1.0BIG-IP6400に関するパラメーターを記述するときに使用する名前空間です。bigip6400-1.0
注※
このマニュアル内で使用する名前空間名の略称です。

構成パラメーター定義ファイルのSetBindConfパラメーター部分について,使用する名前空間ごとに説明します。

<この項の構成>
(1) SetBindConfパラメーターの内容(名前空間nc-x.x部分)
(2) SetBindConfパラメーターの内容(名前空間bigip1500-1.0またはbigip6400-1.0部分)

(1) SetBindConfパラメーターの内容(名前空間nc-x.x部分)

構成パラメーター定義ファイルのSetBindConfパラメーターのうち,名前空間nc-x.xを使用して定義する部分について説明します。名前空間x.xのバージョンは任意です。

(a) 形式

SetBindConfパラメーターの形式(名前空間nc-x.x部分)を次に示します。ここでは,名前空間nc-1.0を使用した形式を示します。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<ncvcl_nc xmlns="http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/jp1cm2nc/ncvcl/namespaces/nc-1.0">
 <CommandList>
   <SLB>
     <SetBindConf>
       <SetBindConf_Work Name="ワーク名" SwitchName="スイッチ名">
         <BindConf_Local>
             :
            スイッチ固有の定義内容
             :
         </BindConf_Local>
       </SetBindConf_Work>
     </SetBindConf>
   </SLB>
 </CommandList>
</ncvcl_nc>

注※
該当するスイッチの名前空間を使用して,スイッチ固有の定義内容を指定します。

(b) パラメーターの内容

SetBindConfパラメーターを構成する各パラメーター(名前空間nc-x.x部分)を次の表に示します。

表4-20 SetBindConfパラメーターを構成するパラメーター(名前空間nc-x.x部分)

パラメーター定義内容説明区分
SetBindConf_WorkSetBindConfのワークSetBindConfについて,ワークを定義します。
NameおよびSwitchNameを属性に指定します。
配下にバインド構成情報を設定します。
ワークは,複数定義でき,それぞれがコマンドに対して独立しています。
必須
Nameワーク名SetBindConf_Workの属性です。ワーク名を255バイト以内で定義します。使用できる文字は,半角英数字および記号です。
この属性で指定した値は,ncvclcmdコマンド実行時に,-wオプションでワーク名を指定する場合に使用します。
必須
SwitchNameスイッチ名SetBindConf_Workの属性です。設定対象スイッチ名を255バイト以内で指定します。必須
BindConf_Localスイッチ固有パラメーターリストSetBindConf_Workの配下に指定します。
配下に各種スイッチ固有のパラメーターを複数設定できます。ただし,スイッチ固有のパラメーターは,スイッチごとに一とおりだけ設定できます。
スイッチ固有のパラメーターが複数ある場合,設定対象スイッチに対応したパラメーターが選択され,ほかの設定は無視されます。
任意
(凡例)
必須:必ず指定する。
任意:任意に指定する。
文字列を指定するパラメーターの場合,XMLの文法上使用できない文字(「<」,「>」,「"」,「'」,「&」)を使用したい場合は,実体参照を使用してください。
実体参照については,「4.5(3) XMLの文法上使用できない文字を使用する場合」を参照してください。

(2) SetBindConfパラメーターの内容(名前空間bigip1500-1.0またはbigip6400-1.0部分)

構成パラメーター定義ファイルのSetBindConfパラメーターのうち,名前空間bigip1500-1.0またはbigip6400-1.0を使用して定義する部分について説明します。

(a) 形式

SetBindConfパラメーターの形式(名前空間bigip1500-1.0またはbigip6400-1.0部分)を次に示します。ここでは,BIG-IP6400の設定をする場合の形式を示します。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<ncvcl_nc xmlns="http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/jp1cm2nc/ncvcl/namespaces/nc-1.0">
                     :
                    名前空間nc-1.0を使用した定義内容
                     :
         <BindConf_Local>
           <BindConf xmlns="http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/jp1cm2nc/ncvcl/namespaces/bigip6400-1.0">
             <BindList>
               <Bind Operation="操作種別" V-ServerName="論理サーバ名" V-PortName="論理サーバポート名">
                 <BindPool PoolName="プール名"/>
               </Bind>
             </BindList>
           </BindConf>
         </BindConf_Local>
                     :
                    名前空間nc-1.0を使用した定義内容
                     :
</ncvcl_nc>

注※
BIG-IP1500またはBIG-IP6400固有の定義内容を指定するために,名前空間bigip1500-1.0またはbigip6400-1.0を指定します。

(b) パラメーターの内容

SetBindConfパラメーターを構成する各パラメーター(名前空間bigip1500-1.0またはbigip6400-1.0部分)を次の表に示します。

表4-21 SetBindConfパラメーターを構成するパラメーター(名前空間bigip1500-1.0またはbigip6400-1.0部分)

パラメーター定義内容説明区分
BindConfバインド構成情報名前空間nc-1.0のBindConf_Localの配下に指定します。必須
BindListバインド構成リストBindConfの配下に指定します。
配下にバインドを複数設定できます。
任意
Bindバインド構成BindListの配下に指定します。
Operation,V-ServerName,およびV-PortNameを属性に指定します。
任意
Operation操作Bindの属性です。
名前空間nc-1.0のSwitchNameで指定した設定対象スイッチに対して実行するプールの操作を次の中から指定します。
  • add
    指定した論理サーバおよび論理サーバポートに関する新規バインドを構成します。
  • change
    設定済みのバインドの構成を変更します。
  • delete
    設定済みのバインド構成を削除します。
必須
V-ServerName論理サーバ名Bindの属性です。
バインド構成の操作対象である論理サーバの識別子として,論理サーバのIPアドレスをIPv4形式(nnn.nnn.nnn.nnn)で指定します。
必須
V-PortName論理サーバポート名Bindの属性です。
プールをバインドする論理サーバポートの名前を255バイト以内で指定します。
Bindの属性Operationにaddを選択した場合,新規論理サーバポートを設定します。changeまたはdeleteを選択した場合は,操作する論理サーバポートを指定します。
必須
BindPool関連づけるプールBindの配下に指定します。
Bindの属性V-PortNameに指定した論理サーバポートに関連づけるプールを属性PoolNameで指定します。
Bindの属性Operationの設定によって区分が変わります。
  • addを選択した場合は必須
  • changeを選択した場合は任意
  • deleteを選択した場合は指定不可
PoolNameプール名BindPoolの属性です。
Bindの属性V-PortNameに指定した論理サーバポートに関連づけるプールを255バイト以内で指定します。
すでにほかの論理サーバポートにバインドされているプール名も指定できます。
必須
(凡例)
必須:必ず指定する。
任意:任意に指定する。
指定不可:指定できない。
文字列を指定するパラメーターの場合,XMLの文法上使用できない文字(「<」,「>」,「"」,「'」,「&」)を使用したい場合は,実体参照を使用してください。
実体参照については,「4.5(3) XMLの文法上使用できない文字を使用する場合」を参照してください。