4.5 構成パラメーター定義ファイル作成時の注意事項

構成パラメーター定義ファイルの設定に関する注意事項を次に示します。

<この節の構成>
(1) パラメーターの設定順について
(2) 使用できる文字種
(3) XMLの文法上使用できない文字を使用する場合
(4) 設定値に空文字を使用したい場合
(5) 予約文字について
(6) 設定パラメーターの省略について
(7) 指定値の前後にある空白文字の扱いについて
(8) 上位・下位関係にあるパラメーターおよび属性の設定条件について

(1) パラメーターの設定順について

構成パラメーター定義ファイル中の属性を除く各設定項目は,マニュアルに記載している順序で定義してください。

(2) 使用できる文字種

構成パラメーター定義ファイルの設定で,文字列を定義する場合,使用できる文字はUTF-8で記述できる文字だけです。構成パラメーター定義ファイルに変数を使用する場合に,ncvclcmdコマンドを実行するときに指定する値も同様です。

(3) XMLの文法上使用できない文字を使用する場合

XMLの文法上使用できない,「<」,「>」,「"」,「'」,「&」を使用したい場合は,XMLの実体参照を使用します。各文字の実体参照は次のとおりです。

表4-22 XMLの文法上使用できない文字の実体参照

対象文字実体参照
「<」&lt;
「>」&gt;
「"」&quot;
「'」&apos;
「&」&amp;

(4) 設定値に空文字を使用したい場合

構成パラメーター定義ファイルの設定パラメーターに,文字数0の文字列を入力したい場合は,「__$NCEMPTYSTRING」を使用してください。なお,「__」は,アンダーバー(「_」)を二つ続けてください。

(5) 予約文字について

構成パラメーター定義ファイル中では,次の文字列は予約されているため,使用できません。

(6) 設定パラメーターの省略について

構成パラメーター定義ファイルの設定パラメーターの一部は省略できます。設定パラメーターを省略する方法は,次の3とおりあります。

ただし,省略するパラメーターに属性が指定されている場合,該当するパラメーターは省略したと見なされません。

例:

<Switch SwitchName="NC"/>

(7) 指定値の前後にある空白文字の扱いについて

次の値をパラメーターの属性および要素に指定する場合,値の前後に空白文字(半角スペース文字およびタブ文字)が含まれていると,ncvclcmdコマンド実行時に空白が「文字」として扱われ,エラーになったり,意図した設定にならなかったりします。指定する値の前後に空白文字を含めないでください。

それぞれの場合について,空白文字を含んだ指定例およびncvclcmdコマンド実行結果を示します。

表4-23 空白文字を含んだ指定例およびncvclcmdコマンド実行結果

指定値の種類指定例ncvclcmdコマンド実行結果
あらかじめ定められた値から選択して指定する値tagパラメーターの指定値に,「enable」または「disable」のどちらかを指定すると定められている場合に,「<tag>△enable△</tag>」と指定します。指定値は,「△enable△」として扱われます。
あらかじめ定められた値(「enable」または「disable」)のどちらにも該当しないため,不正な値と判断され,エラーになります。
JP1/Cm2/NCの予約文字「__$NCEMPTYSTRING」,または「__$NCCLIVAR_」<tag>△__$NCEMPTYSTRING△</tag>指定値は,「△__$NCEMPTYSTRING△」と,空白文字を含んだ単なる文字列として扱われます。予約文字列として認識されません。
(凡例)
△:空白文字

また,次の項目の指定値でも,指定値の前後に空白文字があると,ncvclcmdコマンド実行時に文字として扱われます。

意図しない空白を指定値の前後に含まないようにしてください。

それ以外の場合は,指定値の前後に空白文字が含まれていても,ncvclcmdコマンド実行時に省略されます。

<tag>△string△</tag>
指定値は,空白文字を省略した「string」として扱われます。

(8) 上位・下位関係にあるパラメーターおよび属性の設定条件について

下位パラメーターの設定条件は,上位パラメーターが存在して初めて有効です。

例えば,設定必須のパラメーターの上位パラメーターが設定任意であった場合,上位パラメーターが設定されていなければ,下位パラメーターは設定必須ではありません。

また,属性の指定条件も,属性が属する要素が設定されている場合に有効です。