6.5.1 VLANビューの構成要素

VLANビューを構成する要素について次に説明します。

<この項の構成>
(1) ツールバー
(2) ビュー選択メニュー
(3) ツリーエリア
(4) リストエリア
(5) ステータスバー

(1) ツールバー

VLANビューのツールバーには,VLANビューでよく使うメニューコマンドの機能がボタンで表示されています。ツールバーのボタンを使うと,複数の操作をしないで直接機能を利用できます。VLANビューのツールバーに表示されるボタンのアイコンと機能を次に説明します。

[図データ]スイッチ構成情報の設定ボタン
[スイッチ構成情報の設定]ダイアログボックスを表示します。ツリーエリアで「スイッチ」を選択したときにボタンをクリックできます。
[図データ]VLAN構成情報の設定ボタン
[VLAN構成情報の設定]ダイアログボックスを表示します。ネットワーク構成ツリーで次の要素を選択したときにボタンをクリックできます。
  • VLAN管理ドメイン
  • VLAN
  • スイッチ
[図データ]最新の情報に更新ボタン
マネージャーサーバのDBから最新の情報を取得し,ツリーエリアのネットワーク構成ツリーを再構成します。

(2) ビュー選択メニュー

ビュー選択メニューは,VLANビューから別のビューに表示を切り替えるためのプルダウンメニューです。プルダウンメニューから表示したいビュー名を選択すると,[Network Element Configuration - View]ウィンドウの表示が選択したビューに切り替わります。

(3) ツリーエリア

VLANビューのツリーエリアには,VLANのネットワーク構成や状態がネットワーク構成ツリーとして表示されます。VLANビューのネットワーク構成ツリーを参照すると,次のような情報がわかります。

VLANビューのネットワーク構成ツリーを構成する要素を,次の図に示します。

図6-14 ネットワーク構成要素

[図データ]

VLANビューのネットワーク構成要素の詳細について次の表に示します。

表6-14 ネットワーク構成要素の詳細

ネットワーク構成要素説明
ルート複数のVLAN管理ドメインをまとめる,ネットワーク構成ツリーの最上位の要素です。ネットワーク構成ツリー上に「ルート」と表示されます。
表示する情報がまったくない場合,ツリーエリアには「ルート」だけ表示されます。
VLAN管理ドメインJP1/Cm2/NCが管理しているVLAN管理ドメインです。任意の名称を設定できます。VLAN管理ドメイン名は,スイッチ定義ファイル(ncaswitch.conf)で,スイッチの属するドメイン名として定義します。
VLANVLAN管理ドメイン内に存在するVLANです。任意の名称を設定できます。名称が定義されていないときは「VID=n」(nはVLAN-ID)が表示されます。
スイッチVLANを構成するスイッチです。通常,一つのスイッチには複数のVLANが構成されているため,同じスイッチが別のVLAN配下に表示されることもあります。
VLANを構成しているスイッチでも,構成情報を取得できなかったスイッチはVLANビューには表示されません。構成情報のないスイッチは管理対象ビューだけに表示されます。
注※
VLAN管理ドメインが一つしかない場合は,デフォルトドメイン名を指定することをお勧めします。デフォルトドメインの名称は,JP1/Cm2/NC - Manager動作条件定義ファイル(ncm.conf)で変更できます。何も変更しない場合は,「デフォルトドメイン」がデフォルトドメイン名になります。

JP1/Cm2/NC - View起動直後,ツリーエリアにはVLAN管理ドメインが展開された状態で,ネットワーク構成ツリーが表示されます。

なお,ツリーエリアでは,一度に複数のネットワーク構成要素を選択することはできません。

また,ネットワーク構成要素の「スイッチ」について,JP1/Cm2/NCとスイッチとの接続状態を状態アイコンの色で識別しています。状態アイコンの色と状態の意味については,「表6-4 状態アイコンの色と状態の意味」を参照してください。

(4) リストエリア

リストエリアには,ネットワーク構成ツリーで選択した各要素の中身が一覧(リスト)で表示されます。選択した要素によって,表示される内容が異なります。ツリーエリアで選択した要素とリストエリアに表示される内容(VLANビュー)の対応を次の表に示します。

表6-15 ツリーエリアで選択した要素とリストエリアに表示される内容の対応(VLANビュー)

ツリーエリアで選択した要素リストエリアに表示される内容
ルートVLAN管理
ドメインリスト
ネットワーク上にどのようなVLAN管理ドメインがあるかが一覧で表示されます。
VLAN管理ドメイン(ドメイン名VLANリスト該当するVLAN管理ドメインの配下にあるVLANの一覧が表示されます。
VLAN(VLAN名スイッチリスト該当するVLANを構成するスイッチの一覧が表示されます。
スイッチ(スイッチ名ポートリスト該当するVLANに設定されているスイッチ内のポートの一覧(該当するVLANが設定されているポート)が表示されます。

以降に,リストエリアに表示される,それぞれのリストの表示イメージを示します。また,各リストの表示項目の詳細について説明します。

(a) VLAN管理ドメインリスト

ネットワーク上にどのようなVLAN管理ドメインがあるかを示す一覧表です。

図6-15 VLAN管理ドメインリストの表示イメージ

[図データ]

表6-16 VLAN管理ドメインリストの表示項目の説明

表示項目内容
[ドメイン名]該当するアダプターサーバのスイッチ定義ファイル(ncaswitch.conf)に定義したドメイン名が表示されます。デフォルトドメインは,JP1/Cm2/NC - Manager動作条件定義ファイル(ncm.conf)で定義されています。

(b) VLANリスト

該当するVLAN管理ドメインの配下にどのようなVLANがあるかを示す一覧表です。

図6-16 VLANリストの表示イメージ

[図データ]

表6-17 VLANリストの表示項目の説明

表示項目内容
[VLAN-ID]VLAN-IDが表示されます。
[VLAN名]該当するVLAN-IDのVLAN名が表示されます。名称が定義されていないとき,「Not defined」が表示されます。
[タイプ]該当するVLAN-IDのVLANの種類が表示されます。表示される種類は「ポート」です。
[備考]該当するVLAN-IDの備考(コメント)が表示されます。

(c) スイッチリスト

該当するVLANを構成するスイッチとスイッチの状態を示す一覧表です。

図6-17 スイッチリストの表示イメージ

[図データ]

表6-18 スイッチリストの表示項目の説明

表示項目内容
[スイッチ名]該当するアダプターサーバのスイッチ定義ファイル(ncaswitch.conf)に定義したスイッチ名が表示されます。
[アダプター名]該当するアダプターサーバの動作条件定義ファイル(nca.conf)に定義した,該当するスイッチを管理しているアダプターサーバ名が表示されます。
[状態]該当するスイッチとの接続状態が表示されます。スイッチリスト(VLANビュー)に表示される状態を次に示します。
  • 「正常」
  • 「構成情報の同期が必要です。」
  • 「スイッチに接続できません。」
  • 「アダプターが起動していません。」
表示される状態の意味は,ツリーエリアに表示されるアイコンの意味と同じです。表示される状態の意味については,「表6-4 状態アイコンの色と状態の意味」を参照してください。
[最終更新日時]該当するスイッチの構成情報をDBに格納した日時が表示されます。

(d) ポートリスト

該当するVLANに設定されているスイッチ内のポートの一覧表です。該当するVLANが設定されているポートが表示されます。ポートリストは選択したスイッチによって表示内容が異なります。スイッチごとにポートリストの表示イメージおよび表示項目を説明します。

(5) ステータスバー

現在のJP1/Cm2/NC - Viewのステータスを示すメッセージが表示されます。スイッチに対して構成情報を設定しているときには「ネットワーク構成情報の設定処理中です。」が表示されます。設定処理が終了すると,「ネットワーク構成情報の設定が完了しました。」または「ネットワーク構成情報の設定が失敗しました。」が表示されます。