ネイティブエージェントアダプターを使用する場合の注意事項を次に示します。
(1) ネイティブエージェントの再起動時の注意事項
SolarisおよびAIXの場合,ネイティブエージェントアダプターを使用していて,個別にネイティブエージェントを再起動するとき,ネイティブエージェントがUDPポート8161をバインドするように再起動しなければなりません。このような場合,ネイティブエージェントの起動,停止コマンドの代わりに,snmpstopコマンド,snmpstartコマンドを使用してください。snmpstopコマンドはネイティブエージェントを停止し,snmpstartコマンドはネイティブエージェントを起動します。
(2) naa.cnf定義ファイル削除時の注意事項
naa.cnf定義ファイルを削除した状態でネイティブエージェントアダプターを起動しないでください。naa.cnf定義ファイルを削除してネイティブエージェントアダプターを起動すると,ネイティブエージェントからMIB-II情報だけを取得するように動作します。ただし,ネイティブエージェントからMIB-II情報だけを取得するように設定したい場合でも,この使用方法はお勧めしません。取得するMIBオブジェクトをnaa.cnf定義ファイルに指定するようにしてください。
(3) naaagtのSNMPパケット送信ポート変更時の注意事項
SolarisおよびAIXの場合,UDPポート8161がすでにほかのプログラムに使用されている場合は,SNMPエージェントを停止した状態で,naaagtプロセスのSNMPパケット送信ポートとネイティブエージェントのSNMP受信ポートを,そのシステムで使用していないポート番号に変更してください。naaagtプロセスのSNMPパケット送信ポートはnaaagtプロセスの-portオプションを指定します。ネイティブエージェントのSNMP受信ポートを変更する方法を次に示します。変更後はsnmpstartコマンドを使用して,SNMPエージェントを再起動してください。
prog="/usr/sfw/sbin/snmpd udp:8161"
(4) naa.cnf定義ファイルの仕様についての注意事項(Solarisの場合)
Solaris版SNMPエージェントのnaaagtプロセスが参照するnaa.cnf定義ファイルと,NNMが提供するnaaagtプロセスが参照するnaa.cnf定義ファイルとは,パス名および定義の仕様が異なります。NNMが提供するnaa.cnf定義ファイルをSNMPエージェントでそのまま使用することはできません。SNMPエージェントのnaa.cnf定義ファイルの仕様については,「2.5.3 ネイティブエージェントアダプターの設定方法」を参照してください。