ここでは,インストールの事前準備,および次のインストール手順について説明します。
(1) インストールの事前準備
SNMPエージェントをインストールする前の準備作業を次に示します。
(2) MIB値の取得で使用するコマンドのインストール(HP-UX (IPF)以外の場合)
SNMPエージェントは提供するMIB値の一部を取得するために,OSのコマンドを使用しています。SNMPエージェントが使用するOSのコマンドについては,「(a) MIB値の取得で使用するコマンド」を参照してください。
SNMPエージェントをインストールする前に,これらのコマンドをインストールしてください。また,SNMPエージェントのインストール後に,これらのコマンドが対象マシンにインストールされていることを確認してください。これらのコマンドがインストールされていない場合,SNMPエージェントはMIB値を取得できなくなるか,または不正なMIB値を応答します。
インストールされているかどうかのチェックはsnmpcmdchkコマンドを使用します。
(例)
Solarisの場合の実行例を次に示します。
#/opt/CM2/ESA/bin/snmpcmdchk |
(凡例)installed:インストール済。
Not installed:未インストール。
(a) MIB値の取得で使用するコマンド
SNMPエージェントがMIB値の取得で使用するコマンドを,OS別に次の表に示します。
表2-1 SNMPエージェントがMIB値の取得で使用するコマンド
適用OS | MIB値の取得で使用するコマンド | コマンドの使用方法 |
---|---|---|
Solaris | /etc/prtconf | prtconf |
/usr/bin/sar | sar 5 1 sar -r 5 sar -d 5 sar -d 300 1 | |
/etc/swap | swap -s | |
/usr/bin/pagesize | pagesize | |
/usr/bin/mpstat | mpstat 300 2 | |
AIX※1 | /usr/bin/iostat | iostat -d |
/usr/sbin/lsdev | lsdev -Cc memory | |
/usr/sbin/lsattr | lsattr -E | |
/usr/sbin/lsps | lsps -a | |
/usr/bin/ps | ps -e ps ug | |
/usr/bin/uptime | uptime | |
/usr/bin/vmstat | vmstat -f vmstat -s | |
/usr/sbin/sar | sar -P ALL 300 1 sar -d 300 1 | |
/usr/bin/svmon | svmon -G | |
Linux,Linux(IPF)※2 | /usr/bin/vmstat | vmstat |
/bin/ps | ps -e | |
/usr/bin/uptime | uptime | |
/usr/bin/free | free | |
/usr/bin/mpstat | mpstat -P ALL 300 1 mpstat 300 1 |
注※1 AIX 5LでSNMPエージェントを使用するときは,OSで標準提供しているファイルセットperfagent.toolsに含まれるsvmonコマンドをインストールしてください。また,AIX 6.1の場合は,ファイルセットbos.perf.toolsに含まれるsvmonコマンドをインストールしてください。
注※2 LinuxおよびLinux (IPF)でSNMPエージェントを使用するときは,mpstatコマンドはsysstatパッケージに入っています。
(3) SNMPエージェントのインストール
SNMPエージェントをインストールするには,Hitachi PP Installerを使用する方法と,JP1/NETM/DMを使用する方法があります。JP1/NETM/DMを使用したリモートインストールに失敗した場合は,Hitachi PP Installerでインストールをし直してください。なお,JP1/NETM/DMを使ったリモートインストールについては,マニュアル「JP1/NETM/DM Manager」を参照してください。
ここでは,Hitachi PP Installerを使用する方法について説明します。
SNMPエージェントのインストールは,提供媒体に格納されているHitachi PP Installerを使用します。
次の手順でSNMPエージェントをインストールします。
(a) Hitachi PP Installerの使用方法
Hitachi PP Installerは,SNMPエージェントの提供媒体に格納されています。ここではHitachi PP Installerを起動して,SNMPエージェントをインストールする手順について説明します。なお,Hitachi PP Installerの詳細については,提供媒体のリリースノートを参照してください。
●Hitachi PP Installerの起動
Hitachi PP Installerの起動手順を次に示します。
●SNMPエージェントのインストール方法
Hitachi PP Installerを使用してSNMPエージェントをインストールする方法を説明します。
次のコマンドを実行して,Hitachi PP Installerを起動します。
/etc/hitachi_setup
Hitachi PP Installerを起動すると,初期画面が表示されます。
図2-2 Hitachi PP Installerの初期画面例
初期画面で「I」を入力すると,インストールできるプログラムの一覧が表示されます。インストールするプログラムにカーソルを移動し,スペースバーで選択します。さらに「I」を入力すると,SNMPエージェントがインストールされます。インストール完了後,「Q」を入力すると初期画面に戻ります。
●SNMPエージェントの削除
次のコマンドを実行して,Hitachi PP Installerを起動します。
/etc/hitachi_setup
Hitachi PP Installerの初期画面が表示されます。初期画面については,図2-2を参照してください。
初期画面で「D」を入力すると,削除できるソフトウェアの一覧が表示されます。削除したいソフトウェアにカーソルを移動し,スペースバーで選択します。さらに「D」を入力すると,ソフトウェアが削除されます。削除完了後,「Q」を入力すると初期画面に戻ります。
●バージョン情報の表示
次のコマンドを実行して,Hitachi PP Installerを起動します。
/etc/hitachi_setup
Hitachi PP Installerの初期画面が表示されます。初期画面については,図2-2を参照してください。
初期画面で「L」を入力すると,インストール済みの日立製品の一覧が表示されます。