JP1/Cm2/Extensible SNMP Agent
グループごとのHP企業固有MIBオブジェクトの内容を,表4-12〜表4-19に示します。なお,表中では次の凡例を使用しています。
- (凡例)
- −:該当なし。
MIBオブジェクトの内容は,/var/opt/OV/share/snmp_mibs/eagent/hp-unixでも参照できます。
- <この項の構成>
- (1) ComputerSystemグループ
- (2) FileSystemグループ
- (3) Processesグループ
- (4) Clusterグループ
- (5) Ieee8023Macグループ
- (6) ICMPグループ
- (7) Trapグループ
- (8) SnmpdConfグループ
(1) ComputerSystemグループ
ComputerSystemグループのHP企業固有MIBオブジェクトの内容を次の表に示します。
表4-12 ComputerSystemグループ(enterprises.hp.nm.system.general.computerSystem)(1.11.2.3.1.1)
ID オブジェクト名 内容 単位 1 computerSystemUpTime システムが起動してからの経過時間。 1/100秒 2 computerSystemUsers システムにログインしているユーザー数。 − 3 computerSystemAvgJobs1 過去1分の期間での実行待ち行列の平均ジョブ数 * 100。
実行待ち行列の平均ジョブ数とは,過去の1分間に「実行状態」または「実行可能状態」であったプロセスやスレッドの平均値のことです。
例えば,この実行待ち行列の平均ジョブ数が「1」であった場合,過去1分間で「実行状態」または「実行可能状態」となっていたプロセスやスレッドが平均的に一つ存在していて,常にCPUは処理を実行していた状況であったと推測できます。− 4 computerSystemAvgJobs5 過去5分の期間での実行待ち行列の平均ジョブ数 * 100。 − 5 computerSystemAvgJobs15 過去15分の期間での実行待ち行列の平均ジョブ数 * 100。 − 6 computerSystemMaxProc システムで許される最大プロセス数。 − 7 computerSystemFreeMemory※1 物理メモリーの空き容量。 キロバイト 8 computerSystemPhysMemory 物理メモリー容量。 キロバイト 9 computerSystemMaxUserMem 最大ユーザーメモリー容量。 キロバイト 10 computerSystemSwapConfig※2,※3 デバイススワップ空間のサイズ。 キロバイト※4 11 computerSystemEnabledSwap 使用できるディスクスワップ空間のサイズ。 キロバイト 12 computerSystemFreeSwap※2 実際の空きスワップ領域のサイズ。 キロバイト※4 13 computerSystemUserCPU※5 nice値21以上で,ユーザーモードで実行されたCPU時間。ただし,Solaris,AIXではSNMPエージェントが起動してからのユーザーモードで実行されたCPU時間。 1/100秒 14 computerSystemSysCPU※5 カーネルモードで実行されたCPU時間。ただし,Solaris,AIXではSNMPエージェントが起動してからのカーネルモードで実行されたCPU時間。 1/100秒 15 computerSystemIdleCPU※5 アイドル状態のCPU時間。ただし,Solaris,AIXではSNMPエージェントが起動してからのアイドル状態のCPU時間。 1/100秒 16 computerSystemNiceCPU※5 nice値20以下で,ユーザーモードで実行されたCPU時間。ただし,Solaris,AIXではSNMPエージェントが起動してからのユーザーモードで実行されたCPU時間。 1/100秒
- 注※1 Solarisの場合のcomputerSystemFreeMemoryについての注意事項を次に示します。
- 取得時間
- SolarisのcomputerSystemFreeMemoryの値は取得するために6秒以上必要です。取得する場合はマネージャーシステムのSNMP要求のタイムアウト時間を6秒以上に指定してください。
- Solarisの物理メモリー
- Solarisの物理メモリーは,通常のプログラムの動作などに使用される以外に,ファイルキャッシュ(バッファーキャッシュ)としても使用されています。ファイルキャッシュとして使用されている部分で再利用できる物理メモリーについては,すぐにメモリーが解放されません。再び同一ファイルが参照されるときのキャッシュとして残されています。したがって,システムを一定時間継続して動作させると,computerSystemFreeMemoryの値は,ほぼ一定の値に収束してしまいます(具体的な値は,システムごとに異なります)。このため,Solarisでは,いわゆるシステムの空きメモリーやメモリー使用率を監視する場合には,物理メモリーではなく仮想メモリー(スワップ)を監視することを推奨します。仮想メモリー(スワップ)の監視には,computerSystemSwapConfigやcomputerSystemFreeSwapが使用できます。computerSystemFreeMemoryは,ファイルキャッシュ分も含めた物理メモリーの空き容量を監視する場合に使用してください。
- 注※2 各OSのcomputerSystemSwapConfigおよびcomputerSystemFreeSwapに物理メモリーが含まれているかどうかを,次に示します。
- HP-UX (IPF),Linux,Linux (IPF)の場合
- 物理メモリーは含まれません。
- Solarisの場合
- 物理メモリーは含まれます。
- AIXの場合
- AIXについては,実際にはページングスペースの使用状況を応答していますので注意してください。物理メモリーは含まれません。
- 注※3 Solarisの場合のスワップ空間についての注意事項を次に示します。
- Solarisのスワップ空間はディスク上のスワップ領域に未使用の実メモリーが含まれ,実メモリーでの仮想記憶領域は動的に確保されます。そのため,computerSystemSwapConfigの値は動的に変化します。
- 注※4 AIXの場合,単位はバイトです。
- 注※5 CPU情報についての注意事項を次に示します。
- SolarisおよびAIXでは,SNMPエージェントに設定されているCPU利用時間情報取得のインターバル時間(デフォルト5分)ごとに,CPU情報を更新します。そのため,CPU利用時間を収集する場合は,CPU利用情報取得のインターバル時間より大きい収集間隔を設定してください。
このCPU利用時間情報取得のインターバル時間(単位分)は,CPU利用時間を定期に収集するデーモンプロセスであるhtc_monagt1プロセスの-sオプションで設定します。このインターバル時間の範囲は,0から1440です。なお,0の場合はCPU利用時間情報を取得しません。また,SolarisおよびAIXの場合,SNMPエージェントが起動してから最初のCPU利用時間情報を取得するまでのインターバル時間内では,CPU利用時間情報すべてのMIB値は,noSuchNameで応答します。
- Solarisでは,CPUのonline/offline状態を変える場合があります。CPUの状態が変更された場合で,CPU利用情報取得のインターバル時間内のとき,すべてのMIB値はnoSuchNameで応答します。しかし,CPU利用情報取得のインターバル時間が経過すれば,すべてのMIB値は取得できるようになり,CPU状態の変更を実行したあとのCPU利用情報取得のインターバル時間から,値がリセットされます。ただし,CPUの状態が変更されても,取得するCPU番号は変わりません。
- AIXでは,DLPAR(Dynamic Logical Partition)によってCPUがダイナミックに追加・削除される場合があります。CPUがダイナミックに追加・削除された場合で,CPU利用情報取得のインターバル時間内のとき,すべてのMIB値はnoSuchNameで応答します。しかし,CPU利用情報取得のインターバル時間が経過すれば,すべてのMIB値は取得できるようになり,CPUの追加・削除を実行したあとのCPU利用情報取得のインターバル時間から,値がリセットされます。
- 注※6 使用中の物理メモリー容量の取得についての注意事項を次に示します。
- AIXでは使用中の物理メモリーをファイルキャッシュとして利用することで,ファイルアクセスを向上させています。そのため,SNMPエージェントが取得する使用中の物理メモリー容量には,デフォルトでファイルキャッシュ値が含まれています。
- 環境変数定義ファイルSnmpHpunixファイルでSNMP_HTC_AIX_EXCEPT_FILECACHE環境変数にYを指定すると,ファイルキャッシュ値を含まない使用中の物理メモリー容量を取得できます。環境変数定義ファイルのパスは,「付録A SNMPエージェントのファイルの一覧」を参照してください。
- SNMP_HTC_AIX_EXCEPT_FILECACHE環境変数の指定例を次に示します。
- (例)
- SNMP_HTC_AIX_EXCEPT_FILECACHE=Y
- export SNMP_HTC_AIX_EXCEPT_FILECACHE
(2) FileSystemグループ
FileSystemグループのHP企業固有MIBオブジェクトの内容を次の表に示します。
表4-13 FileSystemグループ(enterprises.hp.nm.system.general.fileSystem)(1.11.2.3.1.2)
ID オブジェクト名 内容 単位 1 fileSystemMounted マウントされているファイルシステムの数。 − 2 fileSystemTable ファイルシステム情報テーブル。 − 2.1 fileSystemEntry 各エントリーはfileSystemID1とfileSystemID2の値で識別される。 − 2.1.1 fileSystemID1 ファイルシステムID。 − 2.1.2 fileSystemID2 ファイルシステムID(ファイルサーバのタイプなどの情報)。 − 2.1.3 fileSystemName マウントされているファイルシステム名。 − 2.1.4 fileSystemBlock ファイルシステム中のトータルブロック数。 ブロック 2.1.5 fileSystemBfree ファイルシステム中のフリーブロック数。 ブロック 2.1.6 fileSystemBavail スーパーユーザーではない場合,利用できるフリーブロック数。 ブロック 2.1.7 fileSystemBsize 基本ファイルシステムのブロックサイズ。 バイト 2.1.8 fileSystemFiles ファイルシステム中のiノード総数。 − 2.1.9 fileSystemFfree ファイルシステム中の未使用iノード総数。 − 2.1.10 fileSystemDir ファイルシステムのpath。 − ●注意事項
FileSystemグループのHP企業固有MIBオブジェクトの注意事項を次に示します。
- AIX,LinuxおよびLinux(IPF)では,fileSystemグループについてもfileSystem64グループと同様に,/etc/SnmpAgent.d/esafilesys.confの設定が有効になります。fileSystem64グループの/etc/SnmpAgent.d/esafilesys.confの設定については,「4.3.2 日立企業固有MIBオブジェクトの内容」の「(20) fileSystem64グループ」を参照してください。
SolarisおよびHP-UX(IPF)では,/etc/SnmpAgent.d/esafilesys.confの設定が有効にならないのでご注意ください。
- AIX 5LでファイルシステムがJFS2の場合は,最大4ペタバイトのファイルシステムを構築できますが,SNMPエージェントのhp.nm.system.general.fileSystemグループのMIBで表現できるファイルシステムのサイズの最大値を次に示します。iノード数は,最大231-1まで表現できます。
ファイルシステムのブロックサイズ(単位:バイト) ファイルシステムのサイズ(単位:テラバイト) 512 1 1024 2 4096 8 - Linux,Linux (IPF)では,hp.nm.system.general.fileSystemグループのファイルシステム情報にある「マウントされているファイルシステム名」が,dfコマンドの表示と異なります。これは,このソフトウェア製品が/etc/fstabの情報を参照しているからです。/etc/fstabの内容とは一致しています。次に例を示します。
(例)
- MIBの情報
- /etc/fstabの情報
- dfの情報
- Solarisのhp.nm.system.general.fileSystemグループは,tmpfsファイルシステム形式のファイルシステムをMIB値に追加していません。そのため,tmpfsファイルシステム形式のファイルシステムを監視できません。
(3) Processesグループ
ProcessesグループのHP企業固有MIBオブジェクトの内容を次の表に示します。
表4-14 Processesグループ(enterprises.hp.nm.system.general.processes)(1.11.2.3.1.4)
ID オブジェクト名 内容 単位 1 processNum 実行中のプロセス数。 − 2 processTable 実行中のプロセス情報テーブル。 − 2.1 processEntry 各エントリーはprocessPIDの値で識別される。 − 2.1.1 processPID プロセスID。 − 2.1.2 processIdx プロセスのエントリー番号。 − 2.1.3 processUID プロセスのユーザーID。 − 2.1.4 processPPID 親プロセスID。 − 2.1.5 processDsize プロセスのデータ領域サイズ。 ぺージ 2.1.6 processTsize プロセスのテキスト領域サイズ。 ページ 2.1.7 processSsize プロセスのスタック領域サイズ。 ページ 2.1.8 processNice※1 プロセスのナイス値。 − 2.1.9 processMajor プロセスの制御端末のメジャー番号。 − 2.1.10 processMinor プロセスの制御端末のマイナー番号。 − 2.1.11 processPgrp プロセスグループID。 − 2.1.12 processPrio プロセスの優先度。 − 2.1.13 processAddr プロセスのユーザー領域アドレス。値は,プロセスがメモリー上にロードされている場合はメモリー中の物理アドレス,スワップアウトされている場合はディスク上のアドレスを示す。 − 2.1.14 processCPU スケジューリングのためのプロセッサ利用率。 − 2.1.15 processUtime プロセスがユーザーモードで実行した経過時間。 1/100秒 2.1.16 processStime プロセスがシステム(カーネル)モードで実行した経過時間。 1/100秒 2.1.17 processStart プロセスが開始してからの経過時間。 秒 2.1.18 processFlags※2 プロセスフラグ。
incore(1),sys(2),locked(4),trace(8),trace2(16)− 2.1.19 processStatus プロセスの実行状態。
sleep(1),run(2),stop(3),zombie(4),other(5),idle(6)− 2.1.20 processWchan プロセスがスリープしているアドレス。 − 2.1.21 processProcNum プロセスを最後に実行したプロセサ。 − 2.1.22 processCmd プロセスを実行したコマンドライン文字列。 − 2.1.23 processTime プロセスのインコアでの経過時間。 秒 2.1.24 processCPUticks 現在のタイムスライス中にプロセスが消費したCPUのティック数。 − 2.1.25 processCPUticksTotal※3 プロセス生成以降,プロセスが消費したCPUのティック数。 − 2.1.26 processFss プロセスが所属する均等割当てスケジューラグループのID。 − 2.1.27 processPctCPU インコアでの経過時間に占めるCPU使用時間の割合。 % 2.1.28 processRssize インコアにロードされているぺージ数。 ぺージ 2.1.29 processSUID プロセスの実ユーザーID。 − 2.1.30 processUname プロセスを起動したユーザー名。 − 2.1.31 processTTY プロセスのtty。 −
- 注※1
- LinuxおよびLinux (IPF)では,通常niceの値は−20から19の間の値を取ります。processNiceのMIB値はGaugeで取得される必要があり,負の値に対応していません。したがって,取得したniceの値に20を加え0から39の間の値に変換したものをprocessNiceのMIB値とします。
- 注※2
- Solarisの場合,process.processTable.processEntry.processFlagの値には意味がありません。
- 注※3
- Linux (IPF)の場合,processCPUticksTotalの値は497日でラップアラウンドします。
(4) Clusterグループ
ClusterグループのHP企業固有MIBオブジェクトの内容を次の表に示します。
表4-15 Clusterグループ(enterprises.hp.nm.system.general.cluster)(1.11.2.3.1.5)
ID オブジェクト名 内容 単位 1 isClustered マシンがクラスタシステムかどうかの識別。
standalone(1),rootserver(2),cnode(3)− 2 clusterTable クラスタノード情報テーブル。 − 2.1 clusterEntry 各エントリーはclusterIDの値で識別される。 − 2.1.1 clusterID cnode ID。 − 2.1.2 clusterMachineID cnode マシンID。 − 2.1.3 clusterType cnodeタイプ(rまたはc)。 − 2.1.4 clusterCnodeName cnode名。 − 2.1.5 clusterSwapServingCnode スワップサービングcnode。 − 2.1.6 clusterKcsp KCSP。 − 2.1.7 clusterCnodeAddress cnode IPアドレス。 − 3 clusterCnodeID マシンのcnode ID。 −
(5) Ieee8023Macグループ
Ieee8023MacグループのHP企業固有MIBオブジェクトの内容を次の表に示します。
表4-16 Ieee8023Macグループ(enterprises.hp.nm.interface.ieee8023Mac)(1.11.2.4.1)
ID オブジェクト名 内容 単位 1 ieee8023MacTable ieee802.3インタフェース情報テーブル。 − 1.1 ieee8023MacEntry 各エントリーはieee8023MacIndexの値で識別される。 − 1.1.1 ieee8023MacIndex ifIndexに対応したインタフェース番号。 − 1.1.2 ieee8023MacTransmitted 転送に成功したフレーム数。 フレーム 1.1.3 ieee8023MacNot
Transmitted転送されなかったフレーム数。 フレーム 1.1.4 ieee8023MacDeferred 媒体のbusyによって据え置かれたフレーム数。 フレーム 1.1.5 ieee8023MacCollisions 衝突のために再送された転送試行回数の総称。 − 1.1.6 ieee8023MacSingle
Collisions一つの衝突に妨げられ,そのあと転送に成功した転送試行回数。 − 1.1.7 ieee8023MacMultiple
Collisions2〜5回の衝突試行で妨げられ,そのあと転送に成功した転送試行回数。 − 1.1.8 ieee8023MacExcess
Collisions15回以上衝突試行で妨げられ,そのあと転送に成功した転送試行回数。 − 1.1.9 ieee8023MacLateCollisions 割り当てられたチャネル時間が経過したあと,発生した衝突のために失敗した転送試行回数。 − 1.1.10 ieee8023MacCarrierLost
Errors転送を試みたとき,carrier senseが失われた回数。 − 1.1.11 ieee8023MacNoHeartBeat
Errors転送のあと,heart beatが指し示されることのない回数。 − 1.1.12 ieee8023MacFrames
Received受信に成功したフレーム数。 フレーム 1.1.13 ieee8023MacUndeliverable
FramesReceivedフレームが受信されるより早く送信されたとき,ソフトウェアバッファーがオーバーランのため配送されなかった受信フレーム数。 フレーム 1.1.14 ieee8023MacCRCErrors CRCエラー発見回数。 − 1.1.15 ieee8023MacAlignment
Errorsmisalignedで,誤ったCRC両方の受信フレーム数。 フレーム 1.1.16 ieee8023MacResource
Errorsリソースが不足したため,失われた受信フレーム数。 フレーム 1.1.17 ieee8023MacControlField
Errorsコントロールフィールドにエラーがある受信フレーム数。 フレーム 1.1.18 ieee8023MacUnknown
ProtocolErrorsタイプフィールドまたはサップフィールドが誤ったプロトコルを参照したためドロップしたフレーム数。 フレーム 1.1.19 ieee8023MacMulticasts
Acceptedマルチキャストアドレスを受け取った数。 −
(6) ICMPグループ
ICMPグループのHP企業固有MIBオブジェクトの内容を次の表に示します。
表4-17 ICMPグループ(enterprises.hp.nm.icmp)(1.11.2.7)
ID オブジェクト名 内容 単位 1 icmpEchoReq※ ICMPエコー要求に応答するために掛かる秒数およびエラー情報。 −
- 注※
- SNMPエージェントをインストールしているホストから指定されたホストへ,ICMPエコーリクエストを送信します。その応答に掛かる時間(ミリ秒)をMIB値にします。ICMPエコーリクエストでエラーが発生した場合は次の値になります。
- -1:内部エラー発生
- -2:ICMPエコーリクエストがタイムアウト
- -3:エコーリプライが正しくない
- -4:パケットサイズが大き過ぎる
- -5:タイムアウト値が間違っている
- このMIB値はSNMP-GET要求でだけ取得できます。SNMP GET-NEXT要求では取得できません。SNMP-GET要求ではSNMPエージェントをインストールしているホストから,ICMPエコーリクエストを送信するホストのIPアドレス,そのICMPエコーリクエストのパケットサイズ(バイト),およびICMPエコーリクエストのタイムアウト時間(秒)を指定します。IPアドレスをa1.a2.a3.a4,パケットサイズをs,タイムアウト時間をtとした場合,リクエストの形式はicmpEchoReq.s.t.a1.a2.a3.a4となります。
- 次に例を示します。
- (例)
- IPアドレス15.2.112.113に,タイムアウトを8秒,パケットサイズを75バイトで,ICMPエコーリクエストを送りたい場合は,次のように指定します。
- icmpEchoReq.75.8.15.2.112.113
(7) Trapグループ
TrapグループのHP企業固有MIBオブジェクトの内容を次の表に示します。
表4-18 Trapグループ(enterprises.hp.nm.snmp.trap)(1.11.2.13.1)
ID オブジェクト名 内容 単位 1 trapDestinationNum トラップあて先の数。 − 2 trapDestinationTable エージェントのトラップあて先アドレステーブル。 − 2.1 trapDestinationEntry 各エントリーはtrapDestinationの値で識別される。 − 2.1.1 trapDestination エージェントのトラップあて先アドレス。 −
(8) SnmpdConfグループ
SnmpdConfグループのHP企業固有MIBオブジェクトの内容を次の表に示します。
表4-19 SnmpdConfグループ(enterprises.hp.nm.snmp.snmpdConf)(1.11.2.13.2)
ID オブジェクト名 内容 単位 1 snmpdConfRespond true(1)がセットされていると全オブジェクトに応答する。
true(1),false(2)− 2 snmpdReConfigure reset(1)がセットされるとエージェントが再構成される。 − 3 snmpdFlag エージェントの能力。
removetrap(1),netwareproxy(2)− 4 snmpdLogMask エージェントのログマスク値。 − 5 snmpdVersion エージェントのバージョン番号。 − 6 snmpdStatus デーモンの状態。
up(1),down(2)− 7 snmpdSize エージェントのデータセグメントの大きさ。 バイト 9 snmpdWhatString エージェントのプロフィール。
製品名,バージョン,日付,コピーライト−
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