管理者のコンピュータから利用者のコンピュータを参照できないNAT環境やNAPT環境の場合、コントローラ側からコンピュータを参照できません。また、機器のIPアドレスが変わってしまうDHCP環境では、コントローラからIPアドレスを指定して目的のコンピュータに接続するには、毎回IPアドレスを調べる必要があるため非常に手間が掛かります。
このような環境では、通常利用者のコンピュータから管理者のコンピュータには接続できるため、利用者側からコントローラに対して接続要求を実行してもらうことで、リモートコントロールを開始できます。
また、利用者から接続要求を実行してもらうことで、管理者が接続先を指定する手間も省けます。さらに、管理者が接続先の指定を誤って接続に失敗したり、コンピュータが管理者以外にリモートコントロールされたりすることを防げます。
利用者からの接続要求を受けて、リモートコントロールを開始する概念を次の図に示します。
利用者からの接続要求を受信するには、接続リスト上でリクエストサーバを開始する必要があります。リクエストサーバ開始後、利用者からリモート接続の要求を受信すると(図中:1)、利用者のコンピュータが接続リストにアイコン表示されます。このアイコンをダブルクリックすることでリモートコントロールを開始できます(図中:2)。
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(1) 接続要求の受信
リクエストサーバが接続要求を受信すると、リクエストサーバ下に接続要求を出したエージェントが表示されます。この表示されたコンピュータを「リクエストエージェント」といいます。リクエストエージェントが表示された例を次に示します。
リクエストエージェントのアイコンをダブルクリックすると、コンピュータに接続してリモートコントロールを開始できます。
接続要求を拒否する場合は、リクエストエージェントを削除するか、接続リストを閉じてください。
リクエストサーバが停止すると、リクエストエージェントのアイコンは自動的に削除されます。また、エージェントが接続要求を出している間は活性化されていますが、接続要求が拒否された場合は非活性となります。