2.6.5 MDM製品との連携

MDM製品と連携すると、MDM製品で管理しているスマートデバイスの情報を取得し、スマートデバイスをJP1/IT Desktop Managementの管理対象にできます。取得した情報をJP1/IT Desktop Managementで管理したり、スマートデバイスをJP1/IT Desktop Managementから制御したりできます。

MDM製品と連携すると利用できる機能を、次の表に示します。

機能説明
スマートデバイスの情報の取得MDM製品で管理されているスマートデバイスの情報を取得し、スマートデバイスをJP1/IT Desktop Managementの管理対象にできます。また、MDM製品から定期的に情報を取得して、各スマートデバイスの機器情報、資産情報、およびセキュリティ状況を管理できます。
スマートデバイスの制御MDM製品で管理しているスマートデバイスに対して、ロック、初期化およびパスコードのリセットができます。

関連リンク

この項の構成
(1) MDM製品で管理されているスマートデバイスの情報の取得
(2) MDM製品から取得できる機器情報
(3) MDM連携時の注意事項

(1) MDM製品で管理されているスマートデバイスの情報の取得

MDM製品で管理されているスマートデバイスの情報を取得できます。スマートデバイスの情報を取得すると、スマートデバイスをJP1/IT Desktop Managementの管理対象にして、スマートデバイスの機器情報、資産情報、およびセキュリティ状況を管理できます。また、管理対象のスマートデバイスの情報を取得することで、その機器情報が更新されます。

参考
スマートデバイスをJP1/IT Desktop Managementの管理対象にすると、ほかの機器と同様に製品ライセンスが消費されます。

MDM製品からスマートデバイスの情報を取得する流れを次の図に示します。

[図]

MDM製品で管理されているスマートデバイスの情報を取得する方法を次に示します。

即時実行
MDM製品に接続して、即時にスマートデバイスの情報を取得します。初期導入時や、MDM製品での情報の変更をすぐにJP1/IT Desktop Managementに反映したいときは、この方法をお勧めします。
定期実行
MDM連携の設定に従って、スマートデバイスの情報を定期的に取得し、自動的に管理対象にします。取得スケジュールは、設定画面で[開始時刻][繰り返し単位](日、週、月)[繰り返しの方法]を設定できます。デフォルトは、毎日23:30です。
参考
MDM製品上でスマートデバイスを削除した場合、JP1/IT Desktop Managementの機器情報とは同期しません。MDM製品で管理されているスマートデバイスを削除する場合、JP1/IT Desktop Managementからも削除したいときは、機器情報を削除してください。

(2) MDM製品から取得できる機器情報

MDM製品から取得できる機器情報を次の表に示します。機器情報の詳細については、「(1) 収集できる機器情報の種類」を参照してください。

システム情報

機器情報の項目取得元
MDM製品(MobileIron)での項目名内容
機器種別「スマートデバイス」が設定されます。
コンピュータ情報コンピュータ名(説明)MDM製品でスマートデバイスを識別するために表示しているユーザー名、契約電話番号、およびモデル名が取得されます。
モデル(メーカー)スマートデバイスの製造元で付与されたスマートデバイスのモデル名、およびスマートデバイスの製造元が取得されます。
シリアルナンバースマートデバイスのシリアル番号が取得されます。
メモリスマートデバイスに搭載されているメモリの合計容量です。
システムドライブ容量ハードディスク全体の容量が取得されます。
OS情報OS
  • os
  • OS version
OSの名称が取得されます。
ネットワーク情報MACアドレスMACアドレスが取得されます。
スマートデバイス情報IMEIimeiスマートデバイスに付与されている識別番号であるIMEIが取得されます。
UDIDudidApple社製のスマートデバイスに付与されている識別子であるUDIDが取得されます。
IMSIimsi契約通信会社がスマートデバイスのSIMカードに割り当てた識別番号であるIMSIが取得されます。
ICCIDスマートデバイスのSIMカードに付与されている番号であるICCIDが取得されます。
契約電話番号
  • number
  • phone number
スマートデバイスで利用している電話番号が取得されます。
メールアドレスuser emailスマートデバイスで利用しているメールアドレスが取得されます。
キャリアcurrant_operator_nameスマートデバイスの契約通信会社名が取得されます。
パスコード設定状況スマートデバイスにパスコードが設定されているかどうかが取得されます。
RAM(空き容量)
  • total_ram_size_bytes
  • free_ram_size_bytes
RAM
RAMの容量が取得されます。
空き容量
RAMの空き容量が取得されます。
内蔵ストレージ(空き容量)
  • total_strage_size_bytes
  • free_strage_size_bytes
内蔵ストレージ
内蔵ストレージの容量が取得されます。
空き容量
内蔵ストレージの空き容量が取得されます。
外部ストレージ(空き容量)
  • total_media_card_size_bytes
  • free_media_card_size_bytes
外部ストレージ
外部ストレージの容量が取得されます。
空き容量
外部ストレージの空き容量が取得されます。

(凡例)-:該当なし

また、ほかに次の表に示す情報も取得できます。

機器情報の項目説明
管理種別「MDM 連携管理」が設定されます。
機器状態MDM製品からスマートデバイスの情報を取得した場合、および初期化したスマートデバイスを再登録した場合は、「不明」が設定されます。
スマートデバイスの初期化が成功した場合は、「警告」が設定されます。
最終接続確認日時スマートデバイスがMDM製品に接続したときの日時が設定されます。

(3) MDM連携時の注意事項

MDM製品と連携する場合の注意事項を次に示します。