コンピュータをリモートコントロールする場合、接続先のコンピュータに対する操作の権限を設定できます。この権限を接続モードと呼びます。接続モードを設定することで、管理者がリモートコントロール中に利用者に操作されることを防いだり、コントローラ側から画面の参照だけできるようにしたりできます。
接続モードには、「監視モード」、「共有モード」、「制御モード」の3種類があります。それぞれのモードについて説明します。
接続モードの決定方式
接続モードは、コントローラの設定とエージェント設定の組み合わせで決定されます。
エージェント設定のモード | コントローラのモード | 接続時のモード |
---|---|---|
監視モード | 監視モード | 監視モード |
共有モード | ||
制御モード | ||
共有モード | 監視モード | 監視モード |
共有モード | 共有モード | |
制御モード | ||
制御モード | 監視モード | 監視モード |
共有モード | 共有モード | |
制御モード | 制御モード |
(1) コンピュータ側からの制御モードの変更
接続先のコンピュータが制御モードの場合、利用者がコンピュータを操作しようと思っても、そのままでは操作できません。
利用者がコンピュータを操作する必要がある場合、コンピュータ側で[Ctrl]+[Alt]+[Delete]キーを押すことで共有モードに変更できます。
この操作でコンピュータの接続モードが制御から共有に変わると、この情報がコントローラに通知されます。コントローラでは、コントローラの接続モードを制御から共有に変更するかどうか問い合わせるメッセージが表示されます。共有に変更することを許可しなかった場合、コンピュータは再び制御モードに戻り、利用者はコンピュータを操作できなくなります。
(2) 複数接続時の接続モード
複数のコントローラが一つのコンピュータに接続している場合、制御モードで操作できるコントローラは一つだけです。このとき、そのほかのコントローラは、監視モードになります。
そのあと、制御モードのコントローラをほかのモードへ変更したり、接続を解除したりした場合、ほかのコントローラに、制御モードが解放されたことを通知するメッセージが表示されます。
以降では、複数接続時の接続モードの変化について例を示します。
例1.初期状態
次のような接続モードで、1台のコンピュータに3台のコントローラが接続していると仮定します。
例2.コントローラ1を制御モードに変更する
初期状態から、コントローラ1を制御モードに変更した場合、その他のコンピュータのモードは次のように変化します。
例3.コントローラ1を制御モード以外のモードに変更する
例2の状態で、コントローラ1を制御モード以外のモードに変更した場合、その他のコンピュータのモードは変化しません。コントローラ1がコンピュータとの接続を切断した場合も、これと同じ結果となります。
例4.コントローラが制御モードを取得したあと、接続先のコンピュータで[Ctrl]+[Alt]+[Delete]キーを押す
例2の状態で、接続先のコンピュータの利用者が[Ctrl]+[Alt]+[Delete]キーを押した場合、その他のコンピュータのモードは次のように変化します。