付録D.1 レコーダファイルを使ったリモートインストールの概要

<この項の構成>
(1) レコーダファイルを使ったリモートインストールの流れ
(2) レコーダファイルおよび関連ファイルの作成
(3) 作成したファイルの格納
(4) パッケージング
(5) リモートインストールの実行

(1) レコーダファイルを使ったリモートインストールの流れ

レコーダファイルを使ったリモートインストールの流れを次の図に示します。

図D-1 レコーダファイルを使ったリモートインストールの流れ

[図データ]

(2) レコーダファイルおよび関連ファイルの作成

リモートインストールするソフトウェアのインストール手順を調査してレコーダファイルを作成します。また,関連ファイルも必要に応じて作成してください。

レコーダファイルの関連ファイルには,レコーダファイル本体のほか,「インストール定義ファイル」,「PP識別情報ファイル」があります。関連ファイルの役割を次に示します。

インストール定義ファイル
他社ソフトウェアをリモートインストールする場合に必要な詳細情報(所有者名,インストール先ディレクトリなど)を定義します。その定義内容は,パッケージング時に表示されるので,ユーザが変更することもできます。
PP識別情報ファイル
JP1/NETM/DMに対応する他社ソフトウェアであることを示すためのファイルです。パッケージャが,パッケージング時にソフトウェアを自動的に認識するために使用します。

各ファイルの作成方法については,「付録D.4 関連ファイルの作成手順」を参照してください。

(3) 作成したファイルの格納

レコーダファイルを使ったパッケージのパッケージングには,作成したファイルを所定の場所に格納します。

インストール定義ファイル(INSTABL.DEF)とPP識別ファイル(PPDEF.DMP)の格納場所は固定です。レコーダファイル(.PCDまたは.PC6)については任意の場所に格納できます。

各ファイルの格納先については,「付録D.2(4) レコーダファイルをパッケージャに組み込む」を参照してください。

(4) パッケージング

レコーダファイルとその関連ファイルを格納後,配布するソフトウェアをパッケージャからパッケージングします。パッケージング時には,「パッケージ名」などのパッケージ情報や「インストールタイミング」などのインストール時のオプションを指定できます。なお,「インストール定義ファイル」で定義した内容は,デフォルトで表示されます。

パッケージングの方法の詳細については,マニュアル「運用ガイド1」の「2.1 パッケージングの方法」を参照してください。

(a) レコーダファイルの監視時間の設定

レコーダファイルを使用したリモートインストール処理では,インストール中にユーザがダイアログボックスに応答したり,キーボードやマウスを操作したりすると,その時点で手動インストールに切り替わってしまうため,インストール自体が中断してしまうことがあります。このような場合に備えて,インストール中にユーザの応答待ち状態になってから一定の時間が経過したあと,インストールを強制的に中断する時間(レコーダファイルの監視時間)を設定しておくことができます。

レコーダファイルの監視時間の設定方法については,マニュアル「運用ガイド1」の「2.2.13 [レコーダファイル設定]パネル」を参照してください。

通常は,レコーダファイルで配布ソフトウェアをインストールした時間の約3倍の時間を目安にして設定してください。

なお,インストールが途中で中断するような不測の事態に備えてレコーダファイル自体の構造を工夫しておくこともできます。レコーダファイルの作成方法については,「付録D.2(2) レコーダファイルの構造」を参照してください。

(5) リモートインストールの実行

リモートインストールマネージャで配布のジョブを作成して実行してください。リモートインストールの操作については,マニュアル「運用ガイド1」の「2.3 リモートインストールの実行」を参照してください。

次に,レコーダファイルおよび関連ファイルの作成方法を説明します。レコーダファイルの作成にはVisual Testを使用します。