クライアントのマシンがPDAの場合,JP1/NETM/DM Clientで収集できる情報やJP1/NETM/DM Clientで使用できる機能に制限があります。ここでは,Windows CE版JP1/NETM/DM Clientで使用できる機能,およびWindows CE版JP1/NETM/DM ClientをインストールしたPDAに対して上位システムから実行できる機能について説明します。
次の機能は使用できません。
JP1/NETM/DM Clientの機能のうち,Windows CE版JP1/NETM/DM Clientで使用できる機能を表C-1~表C-3に示します。
表C-1 クライアント基本機能
機能名 | 項目 | 内容 | 使用の可否 | |
---|---|---|---|---|
システム構成情報 | 運用キー | ホスト名の運用 | ○ | |
IPアドレスの運用 | ○ | |||
ホスト識別子の運用 | ○ | |||
システム構成の自動登録 | 新規インストール時のシステム構成自動登録 | ○ | ||
設定変更時のシステム構成自動登録 | ○ | |||
システム構成の削除 | ○ | |||
ネットワーク関連 | 接続形態 | LAN | ○ | |
WAN | × | |||
自動ダイヤリング | × | |||
ポーリング 形態 | 手動ポーリング | ○ | ||
定期ポーリング(起動時1回) | × | |||
定期ポーリング(一定間隔) | × | |||
定期ポーリング(1日1回設定時刻) | × | |||
定期ポーリング(1日1回起動時) | × | |||
マルチポーリング※ | ホットスタンバイ(障害時に待機の中継システムに切り替え) | ○ | ||
マルチホスト(複数の中継システムへのポーリング) | ○ | |||
接続対象 | JP1/NETM/DM Manager(PC) | ○ | ||
JP1/NETM/DM SubManager(PC) | ○ | |||
JP1/NETM/DM Manager(UNIX) | × | |||
JP1/NETM/DM SubManager(UNIX) | × | |||
サーバからの 起動要求 | TCPプロトコルによる起動要求 | × | ||
UDPプロトコルによる起動要求 | × | |||
複数LAN接続対応 | ネットワークアダプタが複数存在する環境での運用 | × | ||
接続先の自動設定 | 実行要求の送信による接続先の自動設定 | × | ||
上位接続先情報ファイル(dmhost.txt)による接続先の自動設定 | × | |||
ID | ID登録(GUI) | ユーザによるIDへの登録 | × | |
IDジョブ | IDジョブの実行制御 | ○ | ||
クライアント制御 | 常駐/非常駐切替 | クライアントが常駐する/しないの切り替え | × | |
ジョブ制御 | ユーザ主導によるジョブ実行(GUI) | ○ | ||
ユーザによるジョブの保留・キャンセル | × | |||
インベントリ情報の自動通知 | 更新されたインベントリ情報の上位システムへの自動通知 | × | ||
クライアントの起動・終了 | クライアントマネージャ(GUI)によるクライアントの起動・終了 | × | ||
スタートアップ移行 | [スタートアップ]グループのプログラムを[NETM_DM_Pスタートアップ]フォルダに移動 | × | ||
一般ユーザ権限 | 一般ユーザ権限でのクライアント操作 | × | ||
PCの再起動 | インストール後のクライアントPCの自動再起動 | × | ||
差分通知の抑止 | ジョブのインストール/収集待ち通知の抑止 | × | ||
クライアント制御 | クライアント制御によるリモート起動とシャットダウン | × | ||
障害関連 | ログ出力 | ログファイル | ○ | |
イベントビューア | × | |||
リトライ処理 | 接続時,通信エラー時のリトライ | ○ | ||
ジョブ実行失敗の場合のリトライ | × | |||
未送信通知ファイルの送信 | × | |||
ダンプ機能 | プロトコルダンプ | ○ | ||
デスクトップ関連 | 処理中ダイアログ | 処理中ダイアログの表示 | ○ | |
ダイアログのカスタマイズ | × | |||
サーバ主導の処理中ダイアログの表示 | × | |||
バックアップ/リストア | バックアップ | リモートインストール前に旧バージョンをバックアップ | × | |
リストア | バックアップした旧バージョンをリストア | × | ||
配布方法 | 分割配布 | 分割されたパッケージの受信 | × | |
マルチキャスト配布 | マルチキャスト配布されたジョブの受信 | × | ||
圧縮 | 圧縮方式 | 互換モード圧縮 | 圧縮 | × |
解凍 | × | |||
高圧縮 | 圧縮 | × | ||
解凍 | ○ | |||
ジョブの中断・再開 | 中断 | ジョブの中断 | × | |
再開 | ジョブの再開 | × | ||
中断中の配布 | 中断中のジョブ配布 | × | ||
システム監視とアラート通知 | システム監視 | ハードウェアの異常を監視 | × | |
アラート通知 | ハードウェアの異常を上位システムに通知 | × | ||
ローカルシステムビューア | クライアント情報の表示とシステム監視の条件設定 | × |
(凡例)○:使用できる ×:使用できない
表C-2 インストールとセットアップ
機能名 | 項目 | 内容 | 使用の可否 |
---|---|---|---|
インストール | InstallShield | InstallShieldスクリプトによるインストール制御 | × |
コンポーネントのインストール | クライアントのインストール対象ファイルをコピー | ○ | |
サブコンポーネント | サブコンポーネント単位のインストール | × | |
システム構成の自動登録 | インストール終了時にシステム構成を自動登録 | ○ | |
アンインストール | コンポーネント | インストールしたファイルを削除 | ○ |
サブコンポーネント | サブコンポーネント単位のアンインストール | × | |
システム構成の削除通知 | アンインストール開始時にシステム構成の削除通知を発行 | ○ | |
セットアップ | セットアップ | 上位接続先の設定 | ○ |
詳細設定 | ○ | ||
セットアップの保護 | パスワードによるセットアップ情報の保護 | × |
(凡例)○:使用できる ×:使用できない
表C-3 コマンド
機能名 | 内容 | 使用の可否 |
---|---|---|
バックアップファイルの確認 | dmpbklstコマンド | × |
バックアップファイルの削除 | dmpbkdelコマンド | × |
リストアの再試行 | dmprcvryコマンド | × |
(凡例)×:使用できない
Windows CE版JP1/NETM/DM ClientをインストールしたPDAに対して,上位システムから実行できる機能について表C-4~表C-7に示します。
なお,Windows CE版JP1/NETM/DM Client用にパッケージを作成する場合,Windows版のバージョン07-00以降のパッケージャを使用してください。
表C-4 ソフトウェアの配布機能(リモートインストール)
機能名 | 項目 | 内容 | 使用の可否 | ||
---|---|---|---|---|---|
PUSH型 | リモートインストール | サーバ主導によるリモートインストール | × | ||
ユーザ主導(ポーリング)によるリモートインストール | ○ | ||||
オフラインインストール | ネットワークを介さないインストール | × | |||
PULL型 | クライアントインストール | パッケージセットアップマネージャ(GUI) | × | ||
インストール 方法 | 自動 | × | |||
手動 | × | ||||
配布設定 | システム条件 | 上書インストールの可否 | ○ | ||
ハードディスクの空き容量 | × | ||||
CPU種別 | × | ||||
コプロセッサ有無 | × | ||||
実メモリ容量 | × | ||||
ユーザ利用可能メモリ容量 | × | ||||
GDIシステムリソース容量 | × | ||||
OSバージョン | × | ||||
ドライブ(A~Z) | × | ||||
ドライブ(1~9) | ○ | ||||
ディレクトリ※1 | ○ | ||||
ソフトウェア 条件 | 指定パッケージのインストール状態 | × | |||
指定パッケージのバージョンチェック | × | ||||
アイコン作成 | アイコン,ショートカットの作成 | × | |||
外部プログラム起動※2 | インストール直前に起動 | パスの指定 | ○ | ||
外部プログラム用詳細設定 | 外部プログラムの時間監視 | ○ | |||
外部プログラムの処理結果の取得 | ○ | ||||
処理結果エラー時の取り扱い | ○ | ||||
インストール直後に起動 | パスの指定 | ○ | |||
外部プログラム用詳細設定 | 外部プログラムの時間監視 | ○ | |||
外部プログラムの処理結果の取得 | ○ | ||||
処理結果エラー時の取り扱い | ○ | ||||
インストールエラー時に起動 | × | ||||
外部プログラム監視時間 | ○ | ||||
パッケージ種別 | 日立プログラムプロダクト(標準仕様) | × | |||
日立プログラムプロダクト(Groupmax関連) | × | ||||
日立プログラムプロダクト(InstallShield対応) | × | ||||
日立プログラムプロダクト(クライアント自身の配布) | ○ | ||||
日立プログラムプロダクト(OpenTP1) | × | ||||
差分パッケージ | × | ||||
他社ソフトウェア | × | ||||
ユーザデータ | ○ | ||||
インストール方法※3 | GUIインストールモード | × | |||
バックグラウンドインストールモード | × | ||||
インストールタイミング | 通常インストール | ○ | |||
システム起動時インストール | × | ||||
システム停止時インストール | × | ||||
インストール日時 | 指定日時のインストール実行 | × |
(凡例)○:使用できる ×:使用できない
インストール直前の 外部プログラム | インストール直後の外部プログラム | |
---|---|---|
あり | なし | |
あり | 直後+直前のパスの合計が半角62文字以内 | 半角60文字以内 |
なし | 半角64文字以内 | パスの指定は不要 |
表C-5 インベントリ情報の管理機能
機能名 | 項目 | 内容 | 使用の可否 |
---|---|---|---|
ハードウェアインベントリ | システム情報※ | すべてのハードウェア情報の取得 | ○ |
変更部分のハードウェア情報だけ取得 | × | ||
レジストリ収集 | レジストリ収集項目の転送 | × | |
レジストリ情報の送信 | × | ||
ユーザインベントリ | ユーザ情報設定 | ユーザ情報設定ダイアログ(GUI) | × |
ユーザ情報取得 | ユーザ情報設定項目の転送 | × | |
ユーザ情報の送信 | × | ||
ソフトウェア情報 | JP1/NETM/DMでインストールしたソフトウェアを検索 | JP1/NETM/DMによって配布されたソフトウェアの検索 | × |
すべてのソフトウェアを検索 | デフォルトリストによる検索 | × | |
ユーザ指定の検索リストによる検索 | × | ||
検索対象ディレクトリの指定 | × | ||
適用されているパッチの情報,および適用されていないパッチの情報の取得 | × | ||
「アプリケーションの追加と削除」のソフトウェアを検索 | [アプリケーションの追加と削除]または[プログラムの追加と削除]で表示されるソフトウェアだけの検索 | × | |
ファイルを検索 | 検索対象ディレクトリ/ファイルの指定 | × | |
検索除外ディレクトリ/ファイルの指定 | × | ||
全検索結果の通知 | × | ||
検索結果の差分通知 | × | ||
ソフトウェア情報管理 | 配布パッケージの管理 | ○ | |
ソフトウェア検索結果の管理 | × | ||
ファイル検索結果の管理 | × | ||
Microsoft Office製品とウィルス対策製品の管理 | × | ||
実行制御 | 実行間隔 | 毎日実行 | × |
毎週実行 | × | ||
毎月実行 | × | ||
実行日時 | 実行日時の指定 | × | |
実行タイミング | システム稼働中実行 | ○ | |
システム起動時実行 | × | ||
システム停止時実行 | × | ||
情報収集方法 | オフラインマシンからのインベントリ取得 | × |
(凡例)○:使用できる ×:使用できない
表C-6 ファイル収集機能(リモートコレクト)
機能名 | 項目 | 内容 | 使用の可否 |
---|---|---|---|
リモートコレクト | 収集対象※1 | リモートコレクトの対象として設定したファイルまたはディレクトリ | ○ |
収集ファイル格納ディレクトリ | リモートコレクトしたファイルをどのディレクトリに格納するかを指定 | ○ | |
収集タイミング※2 | クライアント稼働中 | × | |
クライアント起動時 | × | ||
圧縮指定※3 | 圧縮有無 | × | |
クライアントでの外部プログラム起動※4 | 収集直前 | ○ | |
収集直後 | ○ | ||
収集エラー時 | × | ||
許可 | リモートコレクト許可サーバの設定 | × |
(凡例)○:使用できる ×:使用できない
表C-7 クライアントの管理機能
機能名 | 内容 | 使用の可否 |
---|---|---|
クライアントへのメッセージ通知 | 管理者からクライアントへメッセージを通知する | × |
ソフトウェアの稼働状況の監視 | ソフトウェアの稼働監視 | × |
(凡例)×:使用できない
Windows CE版JP1/NETM/DM ClientをインストールしたPDAから取得できるシステム情報を,次の表に示します。
表C-8 Windows CE版JP1/NETM/DM Clientから取得できるシステム情報
取得できるシステム情報 | 取得の可否 |
---|---|
クライアントバージョン | ○ |
コンピュータ名 | ○ |
マシン種別 | × |
OS | ○ |
OSファミリー名 | × |
OSバージョン | ○ |
OSサブバージョン | × |
OSビルド番号/OSパッチ情報 | ○ |
OSライセンス情報 | × |
WMI | × |
Windows Installer | × |
MBSA | × |
Windows Update Agent | × |
ドメイン種別 | × |
会社名 | ○ |
所有者名 | ○ |
CPUタイプ | ○ |
コプロセッサ | ○ |
CPUクロック数 | × |
プロセッサ数 | ○ |
実メモリ容量※1 | ○ |
利用可能ユーザメモリ容量※2 | ○ |
利用可能システムリソース容量 | × |
製造元 | × |
モデル | × |
ドライブの種類 | × |
空きハードディスク容量 | ○ |
全ディスク容量 | ○ |
ビデオドライバ | × |
ビデオチップ | × |
VRAM容量 | × |
画面情報 | ○ |
ネットワークアダプタ | × |
サブネットマスク | × |
デフォルトルータアドレス | × |
MACアドレス | × |
コンピュータの説明 | × |
インターネットエクスプローラバージョン | × |
IEパッチ情報 | × |
ドメイン/ワークグループ | × |
ログオンユーザ名 | × |
ユーザフルネーム | × |
ユーザの説明 | × |
OSシリアルナンバー | × |
ロケール | ○ |
OSの言語 | ○ |
現在のタイムゾーン | ○ |
OSインストール日時 | × |
最終起動日時 | × |
ブートデバイス | × |
Windowsディレクトリ | × |
システムディレクトリ | × |
CPU外部クロック数 | × |
メモリスロットの容量 | × |
物理メモリの空き容量 | × |
仮想メモリの全容量 | × |
仮想メモリの空き容量 | × |
ページファイルの容量 | × |
マシンUUID | × |
マシンシリアルナンバー | × |
BIOS製造元 | × |
BIOSリリース日時 | × |
BIOSバージョン | × |
BIOSバージョン(SMBIOS) | × |
AMTファームウェアバージョン | × |
プライマリバス種別 | × |
セカンダリバス種別 | × |
キーボード | × |
マウス | × |
マウスのボタン数 | × |
ファイルシステム | × |
ハードディスクのモデル | × |
ハードディスクの容量 | × |
ハードディスクのインターフェース | × |
ハードディスクのパーティション数 | × |
CD-ROMドライブ | × |
モニタ種別 | × |
サウンドカード製造元 | × |
サウンドカード製品名 | × |
IPアドレス | ○ |
プライマリDNSサーバアドレス | × |
セカンダリDNSサーバアドレス | × |
DHCP | × |
DHCPサーバアドレス | × |
DHCPリース期限日時 | × |
DHCPリース取得日時 | × |
WINSサーバアドレス | × |
プリンタ名 | × |
プリンタドライバ | × |
プリンタ用紙サイズ | × |
プリンタ種別 | × |
プリンタ共有名 | × |
プリンタサーバ名 | × |
プリンタポート | × |
モニタの電源を切る(AC) | × |
モニタの電源を切る(DC) | × |
プロセッサ調整(AC) | × |
プロセッサ調整(DC) | × |
ハードディスクの電源を切る(AC) | × |
ハードディスクの電源を切る(DC) | × |
システムスタンバイ/スリープ(AC) | × |
システムスタンバイ/スリープ(DC) | × |
システム休止状態(AC) | × |
システム休止状態(DC) | × |
(凡例)○:取得できる ×:取得できない
Windows CEには,「C:」「D:」など,英字のドライブ文字の概念がありません。したがって,外部記憶装置に対応するドライブにデータをインストールするには,JP1/NETM/DMで使用している「1:」,「2:」などの仮のドライブ文字を使用してください。
次にWindows CEでのドライブの指定方法を示します。
Windows CEのクライアントでは,仮のドライブ文字を指定すると次のように認識されます。
仮の ドライブ文字 | Windows CEでのディレクトリ | 表示されるディレクトリ名 |
---|---|---|
1: | オブジェクトストア | ¥ |
2: | マルチメディアカードまたはSDカード※ | MMC_SD Card |
3: | PCカードまたはCFカード※ | メモリ カード |
通常,NPD-20JWLにマルチメディアカードまたはSDカードを差し込むと,「MMC_SD Card」の名称でディレクトリが作成されます。しかし,NPD-20JWLの利用者がすでに「MMC_SD Card」というディレクトリを作成したあとにマルチメディアカードまたはSDカードを差し込んだ場合,名称が「MMC_SD Card」にならないことがあります。このような場合は,上の表のとおりに認識されないことがあります。