配布管理システムのデータベースに接続するためのログインIDやサービス名,インベントリ情報のデータベースへの登録方法などを設定します。
(4)~(9)のインベントリ情報と「Asset Information Manager Limited」の資産情報との引き当ての設定については,「10.2.7 インベントリ情報の引き当て方法の設定」を基に決定した値を設定してください。
なお,次の項目は,JP1/NETM/Client Security Controlと連携する場合に使用する設定です。JP1/NETM/Client Security Controlと連携しない場合は,設定不要です。
各項目の内容については,マニュアル「JP1/NETM/Asset Information Manager 設計・構築ガイド」を参照してください。
そのほかの項目について説明します。
配布管理システムのデータベースに接続するためのログインIDを設定します。
また,[パスワード設定]ダイアログボックスでパスワードを設定します。
この項目は必ず設定してください。
表10-3 「JP1/NETM/DMデータベースログインID」およびパスワードに指定できる値の制限
DBMSの種類 | 指定する値の制限 |
---|---|
Embedded RDB | 先頭の文字には,必ず半角英字を指定してください。 |
Microsoft SQL Server | 「!」,「(」,「)」,「*」,「,」,「;」,「=」,「?」,「@」,「[」,「]」,「{」,「}」および半角スペースは指定できません。 |
Oracle | 「"」は指定できません。 |
ここで設定した値は,[データソース/ネット・サービスの作成]ダイアログボックスの「接続ユーザID」に反映されます。
配布管理システムのデータベースに接続するためサービス名を設定します。この項目では,配布管理システムのデータベースに接続するために使用するにODBCデータソース名(Embedded RDBまたはMicrosoft SQL Serverの場合)またはネット・サービス名(Oracleの場合)を指定します。
この項目は必ず設定してください。
表10-4 「JP1/NETM/DMデータベース接続サービス名」に指定できる値の制限
DBMSの種類 | 指定する値の制限 |
---|---|
Microsoft SQL ServerおよびEmbedded RDB | 「!」,「(」,「)」,「*」,「,」,「;」,「=」,「?」,「@」,「[」,「]」,「{」,「}」および半角スペースは指定できません。 |
Oracle | 「!」,「"」,「#」,「$」,「%」,「&」,「'」,「(」,「)」,「*」,「+」,「,」,「/」,「:」,「;」,「<」,「=」,「>」,「?」,「@」,「[」,「¥」,「]」,「^」,「`」,「{」,「|」,「}」,「~」および半角スペースは指定できません。 |
ここで設定した値は,[データソース/ネット・サービスの作成]ダイアログボックスの「ODBCデータソース名」および「ネット・サービス名」に反映されます。
「JP1/NETM/DM未導入機器の取り込み」では,JP1/NETM/DM未導入機器として,「JP1/NETM/DM未導入ホスト」の情報を取得するかどうかを選択します。
JP1/NETM/Client Security Controlと連携する場合は,JP1/NETM/Client Security Controlと連携するための設定値を優先してください。
配布管理システムでの設定に合わせて,運用キーにホスト識別子を使用しているかどうかを選択します。配布管理システムで「ホスト識別子の使用」の有無を変更したら,この設定も合わせて変更してください。
JP1/NETM/Client Security Controlと連携する場合は,JP1/NETM/Client Security Controlと連携するための設定値を優先してください。
「取り込み対象」では,JP1/NETM/DMからインベントリ情報を取り込む際,ホスト識別子やシステム情報がない機器の情報を取り込むかどうかを選択します。
配布管理システムで収集した情報を「Asset Information Manager Limited」の資産情報に対応づけて登録する際,識別するための引き当てキーを選択します。
JP1/NETM/Client Security Controlと連携する場合は,JP1/NETM/Client Security Controlと連携するための設定値を優先してください。
JP1/NETM/DMのインベントリ情報を取得するときの,「Asset Information Manager Limited」の資産情報の引き当て方法を選択します。この設定は,「資産情報の引き当てキー」の値が「運用キーに従う」で,「運用キー」の値が「ホスト識別子あり」の場合に有効になります。
JP1/NETM/Client Security Controlと連携する場合は,JP1/NETM/Client Security Controlと連携するための設定値を優先してください。
「資産情報の引き当て1」で引き当てられなかった場合の引き当て方法を選択します。
JP1/NETM/Client Security Controlと連携する場合は,JP1/NETM/Client Security Controlと連携するための設定値を優先してください。
引き当てられなかった資産があった場合に,新規に登録するかどうかを選択します。「運用キー」で「ホスト識別子あり」を選択した場合は,「資産情報の引き当て1」および「資産情報の引き当て2」で引き当てられなかった資産が対象になります。
JP1/NETM/Client Security Controlと連携する場合は,JP1/NETM/Client Security Controlと連携するための設定値を優先してください。
ダイヤルアップ接続のMACアドレスを,「Asset Information Manager Limited」の資産情報と引き当てるための情報に加えるかどうかを選択します。
JP1/NETM/Client Security Controlと連携する場合は,JP1/NETM/Client Security Controlと連携するための設定値を優先してください。
配布管理システムから「Asset Information Manager Limited」のデータベースに取り込む情報の種類を設定します。
ソフトウェア適用状況画面からソフトウェアを配布する場合は,配布対象とする機器を検索するために,ソフトウェア情報を取り込むように設定してください。
配布管理システムから取り込むことによって更新される情報の詳細については,「10.9 Asset Information Manager Limitedで表示できるインベントリ情報」を参照してください。
JP1/NETM/Client Security Controlと連携する場合は,JP1/NETM/Client Security Controlと連携するための設定値を優先してください。
インベントリ情報が更新されたかどうかを監視する間隔を指定します。この設定は,値を空白にすることはできません。
「JP1/NETM/DMで削除された資産の機器状態」では,インベントリ情報の更新をリアルタイムに取得する場合,削除機器として取得された機器の機器状態を設定します。
JP1/NETM/Client Security Controlと連携する場合は,JP1/NETM/Client Security Controlと連携するための設定値を優先してください。
インベントリ情報を取り込む際,JP1/NETM/DMからインベントリ情報を何件取り込むごとにJP1/NETM/Client Security Controlでセキュリティ対策の状況を判定させるかを設定します。この項目に0を設定した場合,すべての取り込み処理が完了したら一括で判定させます。ここで設定する値が小さいほどJP1/NETM/Client Security Controlでセキュリティ対策の状況が早く判定されますが,小さ過ぎるとインベントリ情報の取り込み性能が低下します。
「インベントリ取り込み方式」では,JP1/NETM/DMからインベントリ情報を取り込む際,従来の取り込み方式とマルチスレッド方式のどちらで取り込むかを選択します。マルチスレッド方式を選択すると,インベントリ情報の取り込みの性能が向上し,取り込み時間を軽減できます。
取り込み方式による機能差異
取り込み方式による機能差異を次の表に示します。
表10-5 取り込み方式による機能差異
機能 | 従来方式の場合 | マルチスレッド方式の場合 |
---|---|---|
インベントリ情報の取り込み順序 |
|
|
情報がデータベースの各カラムのデータ領域の最大長を超える場合の対処 | 最大長の単位で区切って取り込みます。 このとき,末端が全角文字の一部分となる場合,残りの部分は半角スペースに置き換わります。 | 最大長の単位で区切って取り込みます。 このとき,末端が全角文字の一部分となる場合,残りの部分は削除されます。ただし,「部署情報.部署名」「部署情報.部署」「設置場所情報.設置場所名」「設置場所情報.設置場所」は,残りの部分が半角スペースに置き換わります。 |
管理項目「資産情報.資産番号」にコンピュータ名またはユーザインベントリを引き当てる場合の対処 | 取得した情報が60バイトを超えた場合,資産の新規登録,および資産番号による引き当ては実施されません。 | 取得した情報が60バイトを超えた場合,先頭の60バイトが資産の新規登録,および資産番号による引き当てに使用されます。 |
タスク「インベントリ情報の取り込み」を実行したときの戻り値 |
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マルチスレッド方式を使用する場合の注意事項
「インベントリ取り込み方式」で「マルチスレッド方式」を選択した場合の多重度を設定します。
「Asset Information Manager Limited」の資産情報に引き当てるためにMACアドレスをキーとして設定していて,複数の管理対象の機器に同一のMACアドレスが存在している場合,それらの機器を別々の資産として登録するためには,引き当て除外MACリスト(MacListOfOmitMatching.ini)を作成する必要があります。
引き当て除外MACリストの格納先,記述方法および記述例を次に示します。
引き当て除外MACリストの格納先「Asset Information Manager Limited」のインストール先フォルダ¥env
なお,引き当て除外MACリストを作成時の参考として,上記格納先に引き当て除外MACリストのサンプルファイル(MacListOfOmitMatching.ini.org)を提供しています。
サンプルを参考にして,引き当て除外MACリストを作成してください。