5.2.6 [マルチキャスト配布]パネル

ジョブをマルチキャスト方式で下位のシステムに配布する場合の設定です。このパネルでの設定は,「マルチキャスト配布」が指定されたジョブに対して適用されます。

なお,マルチキャスト配布に使用するポート番号,およびパケットの再送要求に使用するポート番号は,このパネルでは設定できません。これらのポート番号は,中継システムの詳細設定で指定します。中継システムの場合,ジョブを送信するためのポート番号と受信するためのポート番号は同じ値を使用します。

図5-7 [マルチキャスト配布]パネル

[図データ]

<この項の構成>
(1) マルチキャスト配布のジョブを送信する

(1) マルチキャスト配布のジョブを送信する

「マルチキャスト配布」が指定されたジョブを,下位のシステムにマルチキャスト方式で送信する場合に選択し,マルチキャストアドレスとパケットサイズを設定してください。デフォルトはチェックボックスがオフです。

「マルチキャスト配布のジョブを送信する」がオフの場合,「マルチキャスト配布」を指定したジョブも,下位システムへユニキャスト配布されます。反対に,このチェックボックスをオンにしても,ジョブに「ユニキャスト配布」が指定されている場合はユニキャスト配布になります。

なお,ネットワーク中でIPマルチキャストに対応していないルータを使用している場合は,「マルチキャスト配布のジョブを送信する」をオフにしてください。IPマルチキャストに対応していないルータを使用している場合,マルチキャスト配布はできないので,ユニキャスト配布になります。このとき,「マルチキャスト配布のジョブを送信する」をオンにしていると,ユニキャスト配布に切り替わってジョブが配布されるまでに時間が掛かります。

マルチキャストアドレス
配布先のマルチキャストグループに割り当てられた,マルチキャストアドレスを指定します。224.0.1.0~239.255.255.255で,ほかのマルチキャストグループと重複しない値を指定してください。デフォルトは239.255.0.1です。
マルチキャストグループは,このJP1/NETM/DM Client(中継システム)に直接接続する下位システムをまとめたグループにします。配布先の下位システムのマルチキャストアドレスがここで設定したマルチキャストアドレスと一致しない場合,その下位システムにはジョブがユニキャスト配布されます。
マルチキャストグループとマルチキャストアドレスの詳細については,マニュアル「導入・設計ガイド」の「6.2.1 ユニキャスト配布とマルチキャスト配布」および「6.2.3 マルチキャスト配布をするためのシステム構成」を参照してください。
パケットサイズ
ジョブを配布するときの,1パケット分のサイズを指定します。1~60キロバイトで指定してください。デフォルトは,40キロバイトです。
40キロバイトは,100BASEの通信回線で効率的な値です。通信回線が10BASEの場合は4キロバイトを設定してください。パケットサイズが大き過ぎると,マルチキャスト配布に失敗し,途中からユニキャスト配布になりますので,ご注意ください。