6.2.6 [通信関連]パネル

ポート番号と起動プロトコルを設定します。

図6-6 [通信関連]パネル

[図データ]

<この項の構成>
(1) ポート番号
(2) 上位システムからの起動要求プロトコル
(3) ファイル転送バッファサイズ
(4) 通信ソフトからの応答待ち時間
(5) 複数のネットワークアダプタを設定する
(6) システム構成を自動登録する
(7) インベントリ情報も通知する

(1) ポート番号

クライアントが通信で使用する,次の4種類のポート番号を指定します。

通常は,デフォルト値のままでかまいません。ほかのプログラムと重複するようであれば,変更してください。TCP/IPのservicesファイルにクライアントで使用するポート番号を定義している場合は,servicesファイルの設定が優先されます。

パッケージャがインストールされている場合,ここで指定した値はパッケージャにも反映されます。

JP1/NETM/DM HTTP Gatewayのポート番号は,JP1/NETM/DM HTTP Gatewayを利用する場合にだけ使用されます。詳細については,「付録E インターネットオプションを使ったJP1/NETM/DMの導入」を参照してください。

(2) 上位システムからの起動要求プロトコル

上位システムから,自システムに対する実行要求情報を受信するための通信プロトコルを設定してください。次の2種類から選択できます。

このとき,UDPとTCPの両方のプロトコルを指定できます。ファイアウォールを使用する場合は必ずTCPプロトコルを使用してください。デフォルトは両方のチェックボックスがオンです。

起動要求プロトコルで受信したIPアドレスで上位システムに接続する
上位システムを名前解決できないときにも上位システムに接続できるようにするには,チェックボックスをオンにします。デフォルトはオフです。
運用キーにホスト名を使用していると,検疫システムによってクライアントがDNSサーバへ接続できない環境や,上位システムが複数のネットワークアダプタを使用している環境などでは,クライアントが上位システムを名前解決できない場合があります。このような場合にチェックボックスをオンにすると,上位システムからの実行要求情報を受信したタイミングで実行要求情報中のIPアドレスが保管され,クライアントが上位システムへ接続できるようになります。
クライアントで上位システムを名前解決できない場合の接続設定の詳細については,マニュアル「導入・設計ガイド」の「6.5.6 上位システムを名前解決できない場合の接続設定」を参照してください。
なお,このチェックボックスは,「TCPプロトコル」または「UDPプロトコル」チェックボックスをオンにした場合に活性化します。中継するシステムのクライアント機能のセットアップでは,常に非活性です。
注意事項
  • 運用キーがIPアドレスの場合は設定不要です。
  • 上位システムのバージョンが06-71より前の場合,チェックボックスをオンにしても正しく接続できません。
  • 上位システムがクラスタシステムの場合,正しく接続できないことがあります。
  • 実行要求情報の通信プロトコルがUDPの場合,上位システムが複数のネットワークアダプタを使用した環境では,正しく接続できないことがあります。

(3) ファイル転送バッファサイズ

上位システムとのファイル転送に使用するバッファのサイズを指定します。バッファサイズを大きくするほど,転送効率は良くなります。しかし,バッファサイズが大きいと,上位システム側で「バッファサイズ×クライアントの同時接続数」分のメモリが必要です。上位システム側のメモリ容量によって調整してください。バッファサイズは,512~4,096バイトで指定してください。デフォルトは4,096バイトです。

なお,UNIXのNETM/DM 01-09以前のファイル転送バッファサイズは1,024バイトに固定されているため,UNIXのNETM/DM 01-09以前と接続する場合は1,024バイトを超えて指定しても無視されます。

(4) 通信ソフトからの応答待ち時間

クライアントが,TCP/IPからの応答を待つ時間を設定します。この設定をすると,クライアントがファイルをダウンロードする処理などを監視できます。

設定した時間を過ぎてもTCP/IPからの応答がない場合,通信エラーが発生したものと判断します。

応答待ち時間は,0~120分で設定します。デフォルトは5分です。0分を設定した場合は,TCP/IPからの応答を監視しません。

(5) 複数のネットワークアダプタを設定する

ネットワークアダプタが複数存在する(複数LAN接続)環境で,JP1/NETM/DMで使う通信回線に優先順位を付けたい場合に設定します。この項目は,インストールセットへのセットアップ情報設定時は表示されません。

[ネットワークアダプタの設定]ボタンをクリックすると,[ネットワークアダプタの設定]ダイアログボックスが表示されます。

通常は優先順位が1位のネットワークを使い,障害が発生した場合などは,優先順位が2位以降のネットワークに切り替えて使いたい場合や,JP1/NETM/DMで使うネットワークを限定したい場合に設定してください。

[ネットワークアダプタの設定]ボタンは次の場合,非活性になります。

使用するネットワークアダプタの優先順位を設定する
ネットワークアダプタが複数ある場合,ネットワークアダプタごとに優先順位を付けたいときにチェックします。デフォルトはチェックボックスがオフです。
ネットワークアダプタ一覧
一覧には次の項目が表示されます。
  • ネットワークアダプタ
  • MACアドレス
  • IPアドレス
  • サブネットマスク
注※
[ ]内の数字はWindowsで設定されているバインド順を示します。ただし,Windowsのバージョンによってはバインド順でない場合があります。
チェックボックスをオンにすると,JP1/NETM/DMで使用するネットワークアダプタに設定されます。複数チェックした場合は,一覧の上位にあるほど優先順位は高くなります。反対に,一つのネットワークアダプタだけチェックボックスをオンにした場合は,JP1/NETM/DMで専用に使用するネットワークアダプタとして設定されます。なお,使用できないネットワークアダプタは無視されます。
優先順位を変更したい場合は,変更したいネットワークアダプタを選択状態にして,[上へ移動]または[下へ移動]ボタンを使って上下させてください。
ただし,一つのネットワークアダプタに複数のIPアドレスを設定している場合,最後に設定したIPアドレスだけが「ネットワークアダプタ一覧」に表示され,JP1/NETM/DMで使用することができます。
クライアントのIPアドレスとして使用する
優先順位の設定に従って使用するネットワークアダプタのIPアドレスを,クライアントのIPアドレスとして上位システムに通知したいときにチェックします。デフォルトはチェックボックスがオフです。チェックボックスがオフの場合は,Windowsで設定されているバインド順で,優先順位が最も高いネットワークアダプタのIPアドレスが上位システムに通知されます。なお,IPアドレスが「0.0.0.0」のネットワークアダプタは無視されます。
注意事項
「使用するネットワークアダプタの優先順位を設定する」をオンにする場合,ホスト名をノード識別キーとして使用することをお勧めします。ノード識別キーとしてIPアドレスを使用する場合,ホスト識別子を併用することで運用できますが,上位システムのリモートインストールマネージャで表示されるIPアドレスは,ここで指定する「ネットワークアダプタ一覧」のIPアドレスとは異なることがあります。ただし,「クライアントのIPアドレスとして使用する」のチェックボックスをオンにすることで,ここで指定する「ネットワークアダプタ一覧」のIPアドレスが上位システムに通知され,リモートインストールマネージャに表示されるようになります。

(6) システム構成を自動登録する

この項目は,次に示す場合に表示されます。

指定内容については,「6.2.1 [接続先]パネル」を参照してください。

(7) インベントリ情報も通知する

この項目は,次に示す場合に表示されます。

指定内容については,「6.2.1 [接続先]パネル」を参照してください。