5.2.8 [運用キー]パネル

ノード識別キー,アドレス解決の方法,およびアドレス解決できないあて先へのジョブの扱いについて設定します。

図5-9 [運用キー]パネル

[図データ]

<この項の構成>
(1) キー項目

(1) キー項目

ノードの識別に使用する情報の種類を「ホスト名」または「IPアドレス」で指定してください。接続先となる上位システムの運用キーの設定に合わせて「ホスト名」または「IPアドレス」のどちらかを指定してください。デフォルトは「ホスト名」です。キー項目としてホスト名を選択した場合,[アドレス解決の方法]および[アドレス解決できないあて先へのジョブ]を指定してください。

中継システムでは,接続先に指定した上位システムの運用キーを引き継ぎます。

(上位システムへの接続時にキー情報を通知します。また,接続先を変更した場合も同様です。)

(a) アドレス解決の方法

ジョブ作成または実行時にアドレス解決する方法として,「Windowsネットワークを使用する」または「JP1/NETM/DMのシステム構成を使用する」のどちらかを選択します。デフォルトは「Windowsネットワークを使用する」です。

Windowsネットワークを使用する
ジョブ作成または実行時にWindowsネットワークからIPアドレスを取得します。アドレス解決にはhostsファイルやネームサーバを使用します。アドレス解決に失敗した場合,JP1/NETM/DMのシステム構成からIPアドレスを取得します。
JP1/NETM/DMのシステム構成を使用する
ジョブ作成または実行時にJP1/NETM/DMのシステム構成からだけIPアドレスを取得します。したがって,システム構成のIPアドレスは常に正しい状態を保持する必要があります。DHCP環境などのIPアドレスが動的に変化する環境では,システム構成の自動登録機能を使用することで,システム構成のIPアドレスを正しい状態に保持することができます。
夜間などネームサーバが停止した状態でジョブを作成および実行するような環境では,「Windowsネットワークを使用する」を選択しても,アドレス解決に失敗し,ジョブを作成できないことがあります。しかし,「JP1/NETM/DMのシステム構成を使用する」を選択すると,アドレス解決に失敗するまでに掛かっていた時間を短縮できるメリットがあります。
なお,この指定ではアドレス解決をしないで,システム構成情報からIPアドレスを取得することでジョブのあて先を決定します。このため,次の場合はジョブを実行できないことがあります。
  • ホスト識別子運用の場合
    詳細は,マニュアル「運用ガイド1」の「8.2.4(4) あて先を設定するときの注意事項」およびマニュアル「運用ガイド2」の「4.26.9 JOB_DESTINATION(あて先の指定)」を参照してください。
  • NAT機能を使用している場合
    この場合,あて先に対するジョブ実行要求の送信ができません。しかし,あて先からポーリングを実施することでジョブを実行できます。ポーリングの方法については,マニュアル「導入・設計ガイド」の「2.13.1(2)(b) 任意のタイミングでジョブを実行する」を参照してください。
(b) アドレス解決できないあて先へのジョブ

ジョブ実行時にあて先のアドレス解決ができなかった場合に,そのジョブをエラーとするかどうかを選択します。デフォルトは「エラーとしない」です。「エラーとしない」を選択した場合,アドレス解決ができないジョブの実行状態は「実行待ち」となります。実在しないあて先へのジョブの実行状態も「実行待ち」のままとなります。

WINSサーバを使用している環境では,ジョブ実行時にクライアントPCの電源がOFFの場合,あて先のアドレス解決ができません。したがって,「エラーとする」の設定では,休日や夜間にジョブを実行してシステム起動時ポーリングでインストールする運用ができなくなります。このような場合に,「エラーとしない」を設定してください。

なお,「エラーとしない」を選択した場合,実行したジョブにアドレス解決できないあて先が含まれていると,リモートインストールマネージャの動作が遅くなるなどの影響があります。