9.5.2 自動メンテナンスポリシーファイルの編集方法
(1) タグの記述ルール
タグを記述するときの記述ルールを説明します。
- タグは,半角英大文字,半角の記号,および半角スペースで記述します。
- タグおよび値は複数行にわたって記述できません。
- タグと同じ行にコメントは記述できません。
- コメントまたはタグは,<POLICY>および</POLICY>の行に記述できません。
- タグの値は省略できません。
- <POLICY>と</POLICY>内のタグの記述順序は任意です。
(2) タグの説明形式
自動メンテナンスポリシーファイルの各タグを次の形式で説明します。
- 形式
- タグの記述形式を示します。
- 説明
- タグの記述方法を説明します。
- 注意事項
- タグを記述するときの注意事項を説明します。
- 記述例
- タグの値が数字以外の場合,記述例を示します。
(3) <DEST>(自動メンテナンス種別の設定)
自動メンテナンス種別を設定します。このタグは必ず設定してください。
- 形式
- <DEST>自動メンテナンス種別
- 説明
- 自動メンテナンス種別を,0または1で指定してください。
- 注意事項
- 0または1以外の値は指定できません。
- 値の前後の半角スペースおよびタブは無視されます。
(4) <KIND>(ポリシー種別の設定)
ポリシー種別を指定します。このタグは必ず設定してください。
- 形式
- <KIND>ポリシー種別
- 説明
- ポリシー種別を,0~3で指定してください。なお,<DEST>の値によって,ポリシー種別に指定できる値が異なります。
<DEST>の値 | ポリシー種別 | 値 |
---|
0(あて先グループ) | IPアドレス | 0 |
新規作成ホスト | 1 |
OS種別 | 2 |
ユーザインベントリ項目 | 3 |
1(ID) | 新規作成ホスト | 1 |
ユーザインベントリ項目 | 3 |
- 注意事項
- 上記以外の組み合わせはできません。
- 値の前後の半角スペースおよびタブは無視されます。
(5) <COND>(条件の設定)
<KIND>で指定したポリシー種別の条件を設定します。
なお,<DEST>と<KIND>の値によって記述するタグが異なります。
<DEST>および<KIND>の組み合わせに応じて記述するタグを次の表に示します。
<DEST>の値 | <KIND>の値 | 記述するタグ |
---|
0(あて先グループ) | 0(IPアドレス) | <COND IP_ADRESS> |
2(OS種別) | <COND OS> |
3(ユーザインベントリ項目) | <COND USER> |
1(ID) | 3(ユーザインベントリ項目) | <COND USER_VALUE> |
各タグの記述方法を次に示します。
(a) <COND IP_ADRESS>(IPアドレスの設定)
あて先グループの自動メンテナンスの条件にIPアドレスを設定する場合に,自動メンテナンスの対象となるIPアドレスの範囲を指定します。
- 形式
- <COND IP_ADRESS>IPアドレスの範囲
- 説明
- IPアドレスの範囲を,「-」(ハイフン)でつないで指定してください。
- IPアドレスに指定できる範囲は,0.0.0.0~255.255.255.254です。
- 一けたまたは二けたの値の場合は,値の前に0は不要です。
- 注意事項
- 必ず値が小さいIPアドレスを「-」の前に,値が大きいIPアドレスを「-」の後に記述してください。
- 「-」の前後に半角スペースおよびタブは記述できません。
- 値の前後の半角スペースおよびタブは無視されます。
- 記述例
- <COND IP_ADRESS>172.16.10.0-172.16.10.255
(b) <COND OS>(OS種別の設定)
あて先グループの自動メンテナンスの条件にOS種別を設定する場合に,自動メンテナンスの対象となるOS種別を指定します。
- 形式
- <COND OS>OS種別
- 説明
- OS種別を,0~22で指定してください。一度に指定できる値は,一つだけです。
OS種別 | 値 |
---|
Windows 95 | 0 |
Windows 98 | 1 |
Windows Me | 2 |
Windows NT | 3 |
Windows 2000 | 4 |
Windows XP | 5 |
Windows Server 2003 | 6 |
MS-DOS+Windows | 7 |
Windows CE | 8 |
Windows CE .NET | 9 |
HP-UX | 10 |
Solaris | 11 |
AIX | 12 |
HP Tru64 UNIX | 13 |
HI-UX/WE2 | 14 |
Linux | 15 |
Windows Vista | 19 |
Windows Server 2008 | 20 |
Windows 7 | 21 |
Windows Server 2008 R2 | 22 |
Windows 8 | 23 |
Windows Server 2012 | 24 |
- 注意事項
- 複数のOS種別をポリシーに設定したい場合は,異なるポリシーを作成してください。
- 値の前後の半角スペースおよびタブは無視されます。
(c) <COND USER>(ユーザインベントリ項目の設定(あて先グループ))
あて先グループの自動メンテナンスの条件にユーザインベントリ項目を設定する場合に,自動メンテナンスの対象となるユーザインベントリ項目を指定します。
- 形式
- <COND USER>ユーザインベントリ項目(1階層目),・・・,ユーザインベントリ項目(6階層目)
- 説明
- ユーザインベントリ項目を,階層ごとに「,」(コンマ)で区切って指定してください。ユーザインベントリ項目は6階層まで指定できます。
- 注意事項
- ユーザインベントリ項目の値には,半角スペースおよびタブだけを記述することはできません。
- 最後の階層の後には,「,」は付けられません。
- 「,」と「,」間に何も記述されていない場合,エラーとなります。
- 末尾の半角スペースは無視されます。
- 記述例
(d) <COND USER_VALUE>(ユーザインベントリ項目の設定(ID))
IDに自動メンテナンスの条件にユーザインベントリ項目を設定する場合に,IDへの登録の対象となるユーザインベントリ項目とユーザインベントリ項目の選択項目を指定します。
- 形式
- <COND USER_VALUE>ユーザインベントリ項目,ユーザインベントリ項目の選択項目
- 説明
- ユーザインベントリ項目とユーザインベントリ項目の選択項目を「,」(コンマ)で区切って指定してください。一つのポリシー内に同時に10個まで設定できます。
- 注意事項
- ユーザインベントリ項目の値には,半角スペースおよびタブだけを記述することはできません。
- 末尾の半角スペースは無視されます。
- 記述例
- <COND USER_VALUE>本部,ソフトウェア開発部
- <COND USER_VALUE>部,公共部
- <COND USER_VALUE>課,第1課
(6) <PATH>(経路の設定)
あて先グループが作成される経路を設定します。
- 形式
- <PATH>経路
- 説明
- グループが作成される経路を指定してください。
- 複数の経路を「¥」で区切って指定することもできます。各経路は32バイト以内で指定してください。複数の経路を指定する場合,あて先グループ名および区切り文字の「¥」を含めて190バイトまで記述できます。
- また,経路の名称には,「¥」「/」「*」「"」「'」「:」「!」「|」「.」「<」「>」「?」「@」「%」および半角スペースは使用できません。
- 注意事項
- <DEST>1を指定した場合,<PATH>を指定しても無視されます。
- それぞれの経路で,同じ経路名は指定できません。
- 新しい経路を記述した場合,自動メンテナンス実行時に新たに経路が作成されます。
- 値の前後の半角スペースおよびタブは無視されます。
- 記述例
- <PATH>¥group1¥group2¥group
(7) <NAME>(あて先グループ名またはID名)
自動メンテナンスの対象となる,あて先グループ名またはID名を設定します。
- 形式
- <NAME>あて先グループ名またはID名
- 説明
- あて先グループ名またはID名を記述してください。あて先グループ名およびID名は32バイト以内で指定してください。ただし,「¥」「/」「*」「"」「'」「:」「!」「|」「.」「<」「>」「?」「@」「%」および半角スペースは使用できません。
- 注意事項
- <DEST>0を指定し,<KIND>の入力値が0,1,および2の場合は,必ずあて先グループ名を指定してください。
- <DEST>1を指定した場合,必ずID名を入力してください。
- 経路で指定したあて先グループ名と同じ名称は指定できません。
- 値の前後の半角スペースおよびタブは無視されます。
(8) <TARGET>(ホスト種別の設定)
自動メンテナンスの対象となるホスト種別を設定します。このタグは省略できます。
- 形式
- <TARGET>ホスト種別
- 説明
- ホスト種別を,0または1で指定してください。
- 注意事項
- <KIND>の値が0および2の場合は,<TARGET>の値を統一してください。
- タグを省略した場合,<DEST>0を指定していると自動的に0が指定されます。<DEST>1を指定していると自動的に1が指定されます。
- 値の前後の半角スペースおよびタブは無視されます。
(9) <SUBVER>(OSサブバージョンの有無の設定)
ポリシー種別にOS種別を指定している場合の,OSサブバージョンの有無を設定します。このタグは省略できます。
<SUBVER>はポリシー種別にOS種別を選択した場合だけ指定できます。
- 形式
- <SUBVER>OSサブバージョンの有無
- 説明
- OSサブバージョンの有無を,0または1で指定してください。
- 注意事項
- タグを省略した場合,自動的に0が指定されます。
- OS種別以外のポリシー種別を選択した場合,このタグは指定しても無視されます。
- 値の前後の半角スペースおよびタブは無視されます。