付録E.6 HTTP Gatewayの設定

HTTP Gateway側の設定として,HTTP Gatewayのインストールとセットアップ,下位システムのセットアップを行います。

Windows NTの場合,HTTP Gatewayのインストールでは,HTTP GatewayをWindowsのサービスとして登録するための設定も行います。HTTP Gatewayサービスの設定は,インストール後,必要に応じて変更できます。

<この項の構成>
(1) 設定手順
(2) HTTP Gatewayのインストール
(3) HTTP Gatewayのセットアップ
(4) サービスの設定
(5) 下位システムのセットアップ

(1) 設定手順

HTTP Gateway,HTTP Gatewayサービス,および下位システムの設定手順を次の図に示します。なお,HTTP Gatewayサービスは,Windows NTの場合だけ設定します。

図E-10 HTTPGatewayの設定手順

[図データ]

(2) HTTP Gatewayのインストール

インターネットオプションはプロトコルを変換するバックグラウンドサービスのため,HTTP Gatewayをインストールするとき,[スタート]メニューにアイコンを登録しません。インストール後,必要な設定は[コントロールパネル]から行います。

Windows NTの場合,HTTP Gatewayのインストールでは,HTTP GatewayをWindowsのサービスとして登録するための設定も行います。HTTP Gatewayサービスの設定は,インストール後,必要に応じて変更できます。インストール後,HTTP GatewayはWindowsのサービスとして動作します。サービス名は「JP1/NETM/DM HTTP Gateway Service」です。

Windows MeおよびWindows 98の場合,HTTP Gatewayは常駐プログラムになります。

なお,JP1/NETM/DMのリモートインストール機能を使用して,HTTP Gatewayを新規インストールすることはできません。再インストールの場合は可能です。

次にHTTP Gatewayのインストール手順について説明します。

  1. HTTP Gatewayのインストール媒体をCD-ROMドライブに挿入する。
    [JP1/NETM/DM HTTP Gatewayセットアップ]ダイアログボックスが表示されます。
  2. [次へ]ボタンをクリックする。
    [ユーザ登録]ダイアログボックスが表示されます。

    図E-11 [ユーザ登録]ダイアログボックス

    [図データ]

  3. ユーザ名と会社名を入力し,[次へ]ボタンをクリックする。
    [インストールパスの設定]ダイアログボックスが表示されます。

    図E-12 [インストールパスの設定]ダイアログボックス

    [図データ]

  4. HTTP Gatewayをインストールするディレクトリを設定する。
    デフォルトでは,システムドライブ¥Program Files¥HITACHI¥dmhttpgwにインストールされます(OSがWindows Server 2003 (x64)の場合は,システムドライブ¥Program Files (x86)¥HITACHI¥dmhttpgw)。
  5. [次へ]ボタンをクリックする。
    Windows NTの場合で,新規インストールのときは,[サービスの設定]ダイアログボックスが表示されます。再インストールのとき,このダイアログボックスは表示されませんので,手順8.に進んでください。
    Windows MeおよびWindows 98の場合も,このダイアログボックスは表示されませんので,手順8.に進んでください。

    図E-13 [サービスの設定]ダイアログボックス

    [図データ]

  6. HTTP GatewayをWindowsのサービスとして登録するための設定をする。
    HTTP Gatewayサービスがログオンするときに使用するユーザアカウントとパスワードを設定します。HTTP Gatewayは,設定したアカウントユーザに対するWindowsの[インターネットオプション]の設定を利用して動作します。
    ユーザアカウントを設定するとき,次のことに注意してください。
    • アカウントユーザにはUsers権限が必要です。ただし,HTTP GatewayをインストールするPCにSecure Socket Clientがインストールされている場合は,PowerUser以上の権限が必要です。
    • Windows NT 4.0の場合,HTTP Gatewayのインストール先ディレクトリに対して,アカウントユーザに読み書きの権限を与えておく必要があります。
    • 新規のユーザアカウントを作成した場合は,インストール後,いったんデスクトップからログオフして,作成したユーザアカウントでログオンし直す必要があります。
    なお,HTTP Gatewayサービスの「スタートアップの種類」は,「自動」で登録されます。
  7. [次へ]ボタンをクリックする。
    [インストールの確認]ダイアログボックスが表示されます。
  8. インストール内容を確認したあと,[次へ]ボタンをクリックする。
    インストールが始まり,完了すると[インストール終了]ダイアログボックスが表示されます。
  9. [完了]をクリックする。
    [インストール終了]ダイアログボックスで「セットアップの起動」をチェックしていた場合,[JP1/NETM/DM HTTP Gateway設定]ダイアログボックスが表示され,引き続き,セットアップができる状態になります。

(3) HTTP Gatewayのセットアップ

HTTP Gatewayのセットアップは,[コントロールパネル]から行います。

[コントロールパネル]を開き,[JP1/NETM/DM HTTP Gateway設定]をダブルクリックすると,[JP1/NETM/DM HTTP Gateway設定]ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスで次の設定をしたあと,Webサーバへのテスト接続を行います。

なお,インターネットオプションの運用を開始したあと,セットアップ内容を変更した場合は,設定内容を反映させるために,HTTP Gatewayサービスの再起動が必要です。Windows MeおよびWindows 98の場合は,PCの再起動が必要です。

(a) サーバ

HTTP Gatewayが接続する,WebサーバとInternet Gatewayを指定します。また,HTTPおよびHTTPS通信のポート番号を指定することもできます。

図E-14 [サーバ]パネル

[図データ]

サーバ
HTTP Gatewayが接続するWebサーバのアドレスを指定します。設定は必須です。
URI
Microsoft Internet Information Servicesで,Internet Gatewayの仮想ディレクトリを作成する際に設定したエイリアス名を指定します。設定は必須です。
ポート
HTTPおよびHTTPS通信で使用するポート番号を指定できます。デフォルトは,それぞれ80,443です。ほかのプログラムとの重複を避ける必要がある場合は,変更してください。
ユーザ認証
Webサーバでユーザ認証が必要な場合は,ユーザ名およびパスワードを指定します。
(b) プロキシ

プロキシサーバを利用する場合は,「プロキシサーバを利用する」をチェックして,各種の設定を行います。

図E-15 [プロキシ]パネル

[図データ]

インターネットオプションの設定を使用する
Windowsの[インターネットオプション]で設定しているプロキシ関連の情報を使用する場合に選択します。Windows NTの場合は,HTTP Gatewayサービスに登録したアカウントユーザに対するWindowsの[インターネットオプション]の設定が使用されます。
以下で手動設定したプロキシ情報を使用する
「アドレス」と「ポート」で設定したプロキシ情報を使用する場合に選択します。
アドレス
プロキシサーバのアドレスを指定します。
ポート
プロキシサーバと通信するときに使用するポート番号を指定できます。デフォルトは8080です。ほかのプログラムとの重複を避ける必要がある場合は,変更してください。
ユーザ認証
プロキシサーバでユーザ認証が必要な場合は,ユーザ名およびパスワードを指定します。
(c) セキュリティ

SSLを用いたHTTPS通信を行うための設定をします。

図E-16 [セキュリティ]パネル

[図データ]

SSLを利用する
HTTPS通信を行う場合にチェックします。この場合,あらかじめWebサーバに証明書をインストールしておく必要があります。
証明書の警告
証明書に関して警告があった場合,エラーにするか,警告を無視してHTTPS通信を行うかを選択します。警告を無視する場合は,対象となる警告の種類も指定します。
(d) 通信設定

JP1/NETM/DMの下位システムの接続を受け付けるサービスと,一度にアップロードできる最大データサイズを指定します。

図E-17 [通信設定]パネル

[図データ]

下位システムの接続を受け付けるサービス
JP1/NETM/DMの下位システムの接続を受け付けるサービスを選択します。下位システムが中継マネージャまたは中継システムで,同一マシンにHTTP Gatewayをインストールした場合は,「同一マシン上の中継システムまたは中継マネージャからの接続を受け付ける」を選択します。別マシンにインストールした場合,接続するInternet Gatewayの上位接続先がマネージャのときは「JP1/NETM/DM Manager」を,中継システムのときは「JP1/NETM/DM SubManager」を選択します。
また,各サービスが使用するポート番号を指定できます。デフォルトのポート番号は次のとおりです。ほかのプログラムとの重複を避ける必要がある場合は,変更してください。
  • JP1/NETM/DM Manager:30000
  • JP1/NETM/DM SubManager:30001
  • JP1/NETM/DM HTTP Gateway:22295
ファイルの分割
JP1/NETM/DMから送信するファイルデータの分割サイズを指定できます。
お使いになっているプロキシサーバやWebサーバによっては,一度に送信(アップロード)できるデータサイズが制限されている場合があります。このような場合には,JP1/NETM/DMのファイルデータを分割して送信してください。デフォルトでは1,024キロバイトに分割して送信します。
(e) ダイヤルアップ

ノートパソコンにHTTP Gatewayとクライアントを導入し,ダイヤルアップでインターネットに接続するような場合,ダイヤルアップ接続を自動で行うことができます。これを自動ダイヤリング機能と呼び,[ダイヤルアップ]パネルで設定します。[ダイヤルアップ]パネルは,リモートアクセスサービスがインストールされている場合だけ表示されます。

自動ダイヤリング機能は,次の契機で回線を接続または切断します。

HTTP Gatewayの自動ダイヤリング機能を使用する場合は,下位システムのセットアップで「ダイヤルアップ接続」をオフにしておく必要があります。ただし,HTTP Gatewayが下位システムと同一マシンにインストールされている場合,下位システムの「ダイヤルアップ接続」をオンにし,HTTP Gatewayの自動ダイヤリング機能をオフにしておくことでも,同様の機能を実現できます。

図E-18 [ダイヤルアップ]パネル

[図データ]

自動ダイヤリングを行う
HTTP Gatewayの自動ダイヤリング機能を使用する場合にチェックします。この場合,下位システムのセットアップで「ダイヤルアップ接続」をオフにしておく必要があります。
エントリ名
使用するダイヤルアップエントリを選択します。新規にダイヤルアップエントリを作成する場合は,[新しい接続]ボタンをクリックし,エントリを作成してください。
認証情報
ダイヤルアップ接続時に使用するユーザ名,パスワード,およびドメインを入力します。
(f) セットアップ項目の確認

[JP1/NETM/DM HTTP Gateway設定]ダイアログボックスで,すべてのセットアップが終わったら,[OK]ボタンをクリックします。次の確認ダイアログボックスが表示されますので,[確認]ボタンをクリックして,Webサーバへのテスト接続を実行してください。

図E-19 [セットアップ項目の確認]ダイアログボックス

[図データ]

正常に接続すると,[JP1/NETM/DM HTTP Gateway設定確認ページ]が表示されます。

図E-20 [JP1/NETM/DM HTTP Gateway設定確認ページ]

[図データ]

このWebページが表示されない場合は,正常に接続できていません。セットアップの設定を見直してください。また,SSLを利用する場合は,Webサーバに証明書がインストールされていることを確認してください。

(4) サービスの設定

Windows NTの場合,HTTP Gatewayのインストールが完了すると,HTTP GatewayはWindowsのサービスとして自動的に登録されています。登録内容は次のとおりです。

HTTP Gatewayサービスの設定は,必要に応じて変更できます。

アカウントには,HTTP Gatewayサービスがログオンするときに使用するユーザアカウントとパスワードを設定してください。HTTP Gatewayは,設定したアカウントユーザに対するWindowsの[インターネットオプション]の設定を利用して動作します。

ユーザアカウントを設定するとき,次のことに注意してください。

サービスの設定を変更する方法は,次のとおりです。なお,サービスの詳細については,Windowsのマニュアルまたはヘルプを参照してください。

●Windows Server 2003,Windows XP,およびWindows 2000の場合
  1. [プログラム]メニューから[設定]-[コントロールパネル]-[管理ツール]-[コンピュータの管理]を選択する。
    [コンピュータの管理]ウィンドウが表示されます。
  2. ウィンドウ左枠で「サービスとアプリケーション」下の「サービス」を選択する。
  3. ウィンドウ右枠で「JP1/NETM/DM HTTP Gateway Service」を右クリックし,表示されたメニューから[プロパティ]を選択する。
    [JP1/NETM/DM HTTP Gateway Serviceのプロパティ]ダイアログボックスが表示されます。
  4. 必要に応じて,HTTP Gatewayサービスの設定を変更する。
●Windows NT 4.0の場合
  1. [コントロールパネル]の[サービス]を開く。
    [サービス]ダイアログボックスが表示されます。
  2. リストボックスから「JP1/NETM/DM HTTP Gateway Service」を選択し,[スタートアップ]ボタンをクリックする。
    HTTP Gatewayサービスの設定が表示されます。
  3. 必要に応じて,HTTP Gatewayサービスの設定を変更する。

(5) 下位システムのセットアップ

HTTP Gatewayに接続する下位システムのセットアップ項目のうち,インターネットオプションを使用する場合に注意が必要な項目について説明します。セットアップ方法およびセットアップ項目の詳細は,「4. JP1/NETM/DM Managerをセットアップする」,「5. JP1/NETM/DM Client(中継システム)をセットアップする」,または「6. JP1/NETM/DM Client(クライアント)をセットアップする」を参照してください。

(a) 中継マネージャの場合
パネル名項目名説明
接続先上位接続先
ホスト名又はIPアドレス
HTTP Gatewayを中継マネージャと同一マシンにインストールしている場合,HTTP GatewayおよびInternet Gatewayを介して接続している上位システムのホスト名またはIPアドレスを設定します。
HTTP Gatewayと中継マネージャを別マシンにインストールしている場合は,HTTP Gatewayをインストールしたマシンのホスト名またはIPアドレスを設定します。
中継マネージャと同一マシン上のHTTP Gatewayを使用して接続するHTTP Gatewayを中継マネージャと同一マシンにインストールしている場合,オンに設定します。
通信関連ポート番号JP1/NETM/DM HTTP Gateway [netmdmgw]HTTP Gatewayを中継マネージャと同一マシンにインストールしている場合,HTTP Gatewayと通信するときに使用するポート番号を指定できます。デフォルトは22295です。ほかのプログラムとの重複を避ける必要がある場合は,変更してください。
なお,netmdmgwポートは,[サーバセットアップ]の[通信関連]タブで設定することもできます。
通信ソフトからの応答待ち時間Internet Gateway,HTTP Gateway,およびインターネットを介した通信は,配布管理システムに直接接続する場合に比べて,通信時間が長くなります。特にインターネット回線が細い場合のファイル転送では,この傾向が顕著となり,下位システム側で応答がないと判断され,通信エラーとなるおそれがあります。したがって,システムの規模,回線,および転送するファイルサイズを考慮して,値を設定する必要があります。応答待ち時間は,次の計算式で概算してください。その後,動作確認をして設定値を調整してください。応答待ち時間=T1×Sp
クライアント常駐・ポーリングポーリングするインターネットオプションを使用する場合,上位システムからのジョブの実行要求は下位システムに届きません。ジョブは,下位システムからの要求に対する応答としてだけ実行されます。このようなジョブの流れを考慮して,「ポーリングする」をオンにし,利用環境や条件に合わせてポーリングのタイミングを設定してください。ジョブの流れについては,「付録E.2 インターネットオプションを介したジョブの流れ」を参照してください。
注※
T1:1メガバイトのファイルをFTPなどで転送したときに要した時間(単位:秒)
Sp:配布が予定されているパッケージの最大サイズ,または収集が予定されているファイルの最大サイズ(単位:メガバイト)

(b) 中継システムの場合
パネル名項目名説明
接続先上位システムHTTP GatewayおよびInternet Gatewayを介して接続している上位システムの製品種別(JP1/NETM/DM ManagerまたはJP1/NETM/DM SubManager)を選択します。
ホスト名又はIPアドレスHTTP Gatewayを中継システムと同一マシンにインストールしている場合,HTTP GatewayおよびInternet Gatewayを介して接続している上位システムのホスト名またはIPアドレスを設定します。
HTTP Gatewayと中継システムを別マシンにインストールしている場合は,HTTP Gatewayをインストールしたマシンのホスト名またはIPアドレスを設定します。
複数の上位システムへポーリングするこの項目をオンに設定する場合,優先順位1位には,次のマシンを指定する必要があります。
  • HTTP Gatewayを中継システムと同一マシンにインストールしているときは,HTTP GatewayおよびInternet Gatewayを介して接続している上位システム。
  • HTTP Gatewayと中継システムを別マシンにインストールしているときは,HTTP Gatewayをインストールしたマシン。
なお,HTTP Gatewayを中継システムと同一マシンにインストールしている場合,優先順位2位以降のマシンは設定しても無視されます。
中継システムと同一マシン上のHTTP Gatewayを使用して接続するHTTP Gatewayを中継システムと同一マシンにインストールしている場合,オンに設定します。
通信関連ポート番号JP1/NETM/DM HTTP Gateway [netmdmgw]HTTP Gatewayを中継システムと同一マシンにインストールしている場合,HTTP Gatewayと通信するときに使用するポート番号を指定できます。デフォルトは22295です。ほかのプログラムとの重複を避ける必要がある場合は,変更してください。
通信ソフトからの応答待ち時間Internet Gateway,HTTP Gateway,およびインターネットを介した通信は,配布管理システムに直接接続する場合に比べて,通信時間が長くなります。特にインターネット回線が細い場合のファイル転送では,この傾向が顕著となり,下位システム側で応答がないと判断され,通信エラーとなるおそれがあります。したがって,システムの規模,回線,および転送するファイルサイズを考慮して,値を設定する必要があります。応答待ち時間は,次の計算式で概算してください。その後,動作確認をして設定値を調整してください。応答待ち時間=T1×Sp
クライアント常駐・ポーリングポーリングするインターネットオプションを使用する場合,上位システムからのジョブの実行要求は下位システムに届きません。ジョブは,下位システムからの要求に対する応答としてだけ実行されます。このようなジョブの流れを考慮して,「ポーリングする」をオンにし,利用環境や条件に合わせてポーリングのタイミングを設定してください。ジョブの流れについては,「付録E.2 インターネットオプションを介したジョブの流れ」を参照してください。
注※
T1:1メガバイトのファイルをFTPなどで転送したときに要した時間(単位:秒)
Sp:配布が予定されているパッケージの最大サイズ,または収集が予定されているファイルの最大サイズ(単位:メガバイト)

(c) クライアントの場合
パネル名項目名説明
接続先接続先HTTP GatewayおよびInternet Gatewayを介して接続している上位システムの製品種別(JP1/NETM/DM ManagerまたはJP1/NETM/DM SubManager)を選択します。
ホスト名又はIPアドレスHTTP Gatewayをインストールしたマシンのホスト名またはIPアドレスを設定します。
システム構成を自動登録するインターネットを介したネットワーク環境では,システム構成の自動登録をしない運用をお勧めします。詳細は,「付録E.3 運用上の注意事項」を参照してください。
通信関連通信ソフトからの応答待ち時間Internet Gateway,HTTP Gateway,およびインターネットを介した通信は,配布管理システムに直接接続する場合に比べて,通信時間が長くなります。特にインターネット回線が細い場合のファイル転送では,この傾向が顕著となり,下位システム側で応答がないと判断され,通信エラーとなるおそれがあります。したがって,システムの規模,回線,および転送するファイルサイズを考慮して,値を設定する必要があります。応答待ち時間は,次の計算式で概算してください。その後,動作確認をして設定値を調整してください。応答待ち時間=T1×Sp
クライアント常駐・ポーリングクライアントを常駐するインターネットオプションでは,ジョブの実行要求を通しませんので,クライアントの常駐は不要です。
ポーリングするインターネットオプションを使用する場合,上位システムからのジョブの実行要求は下位システムに届きません。ジョブは,下位システムからの要求に対する応答としてだけ実行されます。このようなジョブの流れを考慮して,「ポーリングする」をオンにし,利用環境や条件に合わせてポーリングのタイミングを設定してください。ダイヤルアップ接続する場合は,課金なども考慮して,「時刻指定によるポーリング」を有効に活用してください。また,「ポーリングする」をオフにして,クライアントの[パッケージセットアップマネージャ]実行時,または[ジョブ実行]アイコン起動時だけ,回線を接続することも有効です。ジョブの流れについては,「付録E.2 インターネットオプションを介したジョブの流れ」を参照してください。
ダイヤルアップダイヤルアップ接続HTTP Gatewayの自動ダイヤリング機能を使用する場合は,オフに設定します。ただし,HTTP Gatewayがクライアントと同一マシンにインストールされている場合,HTTP Gatewayの自動ダイヤリング機能をオフにし,クライアントの設定をオンに設定することもできます。
注※
T1:1メガバイトのファイルをFTPなどで転送したときに要した時間(単位:秒)
Sp:配布が予定されているパッケージの最大サイズ,または収集が予定されているファイルの最大サイズ(単位:メガバイト)