フェールオーバー機能を使用した場合の注意事項を次に示します。
- JP1/Baseと連携してJP1/NETM/DMのユーザを管理している場合,JP1/NETM/DM ManagerはJP1/Baseと同じクラスタグループに登録してください。JP1/NETM/DM Managerの論理ホスト名には,JP1/Baseと同じ論理ホスト名を指定してください。
- アプリケーションエラー発生時に,「ワトソン博士」からエラーメッセージが通知されると,正常にフェールオーバーできないおそれがあります。そのため,エラーメッセージの通知を抑止する必要があります。エラーメッセージの通知を抑止する手順については,OSのマニュアルを参照してください。
なお,エラーメッセージの通知を抑止すると,アプリケーションエラーが発生した際の情報取得に影響が出る場合があるので注意してください。
- OSがWindows Server 2003の場合,アプリケーションエラーが発生すると,Microsoftへエラーを報告するダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスが表示されると正常にフェールオーバーできないおそれがあります。そのため,エラーの報告を抑止する必要があります。エラーの報告を抑止する手順については,OSのマニュアルを参照してください。
- サービスを停止・開始する場合は,クラスタアドミニストレータで「Remote Install Server」の汎用サービスリソースをオフラインやオンラインにしてください。[コントロールパネル]の[管理ツール]-[サービス]から停止または開始すると,リソースの設定によってフェールオーバーが発生するおそれがあります。
- 「Remote Install Server」の汎用サービスリソースがオフライン状態の時は,レジストリ情報を変更しても変更内容が反映されないことがあります。このため,次の注意が必要です。
- JP1/NETM/DM Managerをインストールまたはアンインストールする場合(Embedded RDBのとき)
- 「Remote Install Server」の汎用サービスリソースと「HiRDB/ClusterService_JN1」の汎用サービスリソース,並びに「HiRDB/ClusterService_AM1」の汎用サービスリソース※をオフライン状態にしておく必要があります。
- 尚,「HiRDB/ClusterService_JN1」汎用サービスリソースをオフライン状態にする前にJP1/NETM/DM Managerのインストール先ディレクトリ¥BIN下のnetmdb_stop.batコマンドを実行,「HiRDB/ClusterService_AM1」の汎用サービスリソースをオフライン状態にする前にはJP1/NETM/DMのインストール先ディレクトリ¥jp1asset¥exe下に格納されているjamemb_dbstop.batコマンドを実行してそれぞれのEmbedded RDBが停止したことをメッセージで確認してください。
- また,「Remote Install Server」の汎用サービスリソースの「レジストリの複製」の設定内容を削除してください。インストールまたはアンインストール完了後,再度「11.1.2 JP1/NETM/DMをフェールオーバーさせる場合の環境構築」の説明に従って入力してください。「レジストリの複製」の設定内容を削除しないでインストールすると,インストールコンポーネントが正常に動作しないことがあります。
- 注※「Asset Information Manager Limited」を使用している場合に必要な作業です。
- JP1/NETM/DM Managerをインストールまたはアンインストールする場合(Microsoft SQL ServerまたはOracleのとき)
- 「Remote Install Server」の汎用サービスリソースをオフライン状態にする必要があります。オンライン状態の時にインストーラやアンインストーラを起動すると,リソースの設定によってフェールオーバーが発生したり,インストーラやアンインストーラがハングアップまたは異常終了したりすることがあります。
- また,「Remote Install Server」の汎用サービスリソースの「レジストリの複製」の設定内容を削除してください。インストールまたはアンインストール完了後,再度「11.1.2 JP1/NETM/DMをフェールオーバーさせる場合の環境構築」に従って入力してください。「レジストリの複製」の設定内容を削除しないでインストールすると,インストールコンポーネントが正常に動作しないことがあります。
- 実行系サーバのリモートインストールマネージャのウィンドウサイズ・整列パターンや各種表示情報は,クラスタアドミニストレータの設定による「レジストリの複製」の対象外のため,フェールオーバー後,待機系サーバのリモートインストールマネージャに引き継がれません。
- フェールオーバーが発生した場合,リレーショナルデータベースサーバが自動的にデータベースを回復します。回復中はデータベースに接続できませんので,しばらく待ってから再接続してください。
- クラスタシステムにリモートインストールマネージャだけをインストールして使用している場合,[ユーザインベントリの編集]または[レジストリ取得項目の編集]の実行中にフェールオーバーが発生したとき,実行系サーバ以外のマシンから[ユーザインベントリの編集]または[レジストリ取得項目の編集]が実行できなくなる場合があります。
このような場合は,復旧後,実行系サーバから[ユーザインベントリの編集]または[レジストリ取得項目の編集]を実行してください。または,リモートインストールマネージャが接続しているJP1/NETM/DM Manager(Remote Install Serverサービス)を再起動してください。
- クラスタシステムの直下のシステムをセットアップする際には,通信エラー発生時のリトライに掛かる時間の合計(リトライ間隔×リトライ回数)が,フェールオーバーに掛かる時間より長くなるように設定してください。
フェールオーバーに掛かる時間の方が長かった場合は,ジョブ実行中(実行状況:20%)にフェールオーバーが発生したとき,フェールオーバー中にリトライが終了してしまい,フェールオーバー後にジョブが再開されないおそれがあります。
- OSがWindows Server 2003の環境で,Asset Information Manager Limitedをフェールオーバークラスタシステム上に構築した場合,フェールオーバーで実行系から待機系に移動したあと,再度フェールオーバーによって待機系から実行系に移動したときは,World Wide Web Publishing Serviceを再起動する必要があります。