JP1/NETM/DM 構築ガイド (Windows(R)用)
ここでは,次の条件の情報を6か月分データベースに格納する場合について説明します。
この場合,1日に発生する稼働情報件数は2,000万件です。これは大規模ユーザに相当するため,日単位にデータパーティションを作成して格納するようにします。
JP1/NETM/DMのデータベースを新規に作成する場合,「ソフトウェア稼働監視履歴データベースデバイス」以外についても見積もります。詳細については,マニュアル「導入・設計ガイド」の「5.4.2 Microsoft SQL Serverのデータベース容量の見積もり」に従ってデータベースを見積もります。「ソフトウェア稼働監視履歴データベースデバイス」と「1か月分のソフトウェア稼働監視履歴データパーティション」については,次のように1か月単位に見積もります。なお,ここでは稼働時間取得対象のプログラム数を10とします。
JP1/NETM/DMの既存のデータベースをデータパーティションに変更する場合,「1か月分のソフトウェア稼働監視履歴データパーティション」について見積もります。
したがって,JP1/NETM/DMのデータベースを新規に作成する場合,400ギガバイトのソフトウェア稼働監視履歴データベースデバイスを予備領域としてデータベースマネージャで作成し,800ギガバイトのソフトウェア稼働監視履歴データパーティションを6か月分,SQL Server Management Studioを使って作成します。
JP1/NETM/DMのデータベースをデータパーティションに変更する場合,既存のソフトウェア稼働監視履歴データベースデバイスを予備領域とし,800ギガバイトのソフトウェア稼働監視履歴データパーティションを6か月分,SQL Server Management Studioを使って作成します。
予備領域を作成するために,ここでは次のディスクを用意したと仮定します。
データパーティションを作成するためのクエリスクリプトを用意します。
表7-15 クエリスクリプト(大規模ユーザがデータパーティションを作成する場合)
| 項番 | クエリスクリプト名 | 説明 | サンプル |
|---|---|---|---|
| 1 | DropTable.sql | データベースマネージャで作成される既定のnetmdm_monitoring_securityテーブルを削除します。 サンプルを基にクエリスクリプトを作成する場合,次の項目を変更してください。
|
付録F.1 |
| 2 | LargeAddFilegroup.sql | データパーティションを割り当てるファイルグループを追加します。 サンプルを基にクエリスクリプトを作成する場合,次の項目を変更してください。
|
付録F.15 |
| 3 | LargeAddFile.sql | 各ドライブに実ファイルを追加して,ファイルグループに割り当てます。 サンプルを基にクエリスクリプトを作成する場合,次の項目を変更してください。
|
付録F.16 |
| 4 | LargeCreatePartition.sql | パーティション関数とパーティション構成を作成します。 サンプルを基にクエリスクリプトを作成する場合,次の項目を変更してください。
|
付録F.17 |
| 5 | CreateTable.sql | パーティション構成上にnetmdm_monitoring_securityテーブルを作成します。 サンプルを基にクエリスクリプトを作成する場合,次の項目を変更してください。
|
付録F.6 |
表7-15のクエリスクリプトを実行することで表7-16,表7-17に示すデータパーティションを作成できます。
表7-16 ファイルとファイルグループ(大規模ユーザがデータパーティションを作成する場合)
| 項番 | 論理名 | ファイル名 | 初期サイズ | 上限値 | 増加量 | ファイルグループ名 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | NETMDM_MONI_DEVICE | D:\Program Files\Hitachi\NETMDB\MSSQL\MONITOR.sdf | 400,000MB | UNLIMITED | 10% | netmdm_moni_seg |
| 2 | NETMDM_DP_0001 | E:\NETMDP\MONITOR_DP_0001.ndf | 800GB | UNLIMITED | 10% | netmdm_moni_dp_0001 |
| 3 | NETMDM_DP_0002 | F:\NETMDP\MONITOR_DP_0002.ndf | 800GB | UNLIMITED | 10% | netmdm_moni_dp_0002 |
| 4 | NETMDM_DP_0003 | G:\NETMDP\MONITOR_DP_0003.ndf | 800GB | UNLIMITED | 10% | netmdm_moni_dp_0003 |
| 5 | NETMDM_DP_0004 | H:\NETMDP\MONITOR_DP_0004.ndf | 800GB | UNLIMITED | 10% | netmdm_moni_dp_0004 |
| 6 | NETMDM_DP_0005 | I:\NETMDP\MONITOR_DP_0005.ndf | 800GB | UNLIMITED | 10% | netmdm_moni_dp_0005 |
| 7 | NETMDM_DP_0006 | J:\NETMDP\MONITOR_DP_0006.ndf | 800GB | UNLIMITED | 10% | netmdm_moni_dp_0006 |
表7-17 パーティション関数とパーティション構成(大規模ユーザがデータパーティションを作成する場合)
| パーティション関数名 | パーティション構成名 |
|---|---|
| netmdm_monitoring_security_pf | netmdm_monitoring_security_ps |
このパーティション構成とパーティション関数によって,次の表に示すようにイベントの開始時刻に対して稼働監視履歴が日ごとに格納されます。
表7-18 格納される稼働監視履歴(大規模ユーザがデータパーティションを作成する場合)
| 項番 | ファイルグループ名 | パーティション番号 | 格納される稼働監視履歴 |
|---|---|---|---|
| 1 | netmdm_moni_seg | 1 | イベントの開始時刻<2011/01/01 |
| 2 | netmdm_moni_dp_0001 | 2 | 2011/01/01≦イベントの開始時刻<2011/01/02 |
| 3 | 3 | 2011/01/02≦イベントの開始時刻<2011/01/03 | |
| 4 | 4 | 2011/01/03≦イベントの開始時刻<2011/01/04 | |
| 5 | 5〜29 | それぞれのパーティション番号に1日ずつ格納される | |
| 6 | 30 | 2011/01/29≦イベントの開始時刻<2011/01/30 | |
| 7 | 31 | 2011/01/30≦イベントの開始時刻<2011/01/31 | |
| 8 | 32 | 2011/01/31≦イベントの開始時刻<2011/02/01 | |
| 9 | netmdm_moni_dp_0002 | 33 | 2011/02/01≦イベントの開始時刻<2011/02/02 |
| 10 | 34〜59 | それぞれのパーティション番号に1日ずつ格納される | |
| 11 | 60 | 2011/02/28≦イベントの開始時刻<2011/03/01 | |
| 12 | netmdm_moni_dp_0003 | 61 | 2011/03/01≦イベントの開始時刻<2011/03/02 |
| 13 | 62〜90 | それぞれのパーティション番号に1日ずつ格納される | |
| 14 | 91 | 2011/03/31≦イベントの開始時刻<2011/04/01 | |
| 15 | netmdm_moni_dp_0004 | 92 | 2011/04/01≦イベントの開始時刻<2011/04/02 |
| 16 | 93〜120 | それぞれのパーティション番号に1日ずつ格納される | |
| 17 | 121 | 2011/04/30≦イベントの開始時刻<2011/05/01 | |
| 18 | netmdm_moni_dp_0005 | 122 | 2011/05/01≦イベントの開始時刻<2011/05/02 |
| 19 | 123〜151 | それぞれのパーティション番号に1日ずつ格納される | |
| 20 | 152 | 2011/05/31≦イベントの開始時刻<2011/06/01 | |
| 21 | netmdm_moni_dp_0006 | 153 | 2011/06/01≦イベントの開始時刻<2011/06/02 |
| 22 | 154〜181 | それぞれのパーティション番号に1日ずつ格納される | |
| 23 | 182 | 2011/06/30≦イベントの開始時刻 |
JP1/NETM/DMのデータベースを新規に作成する場合は,「7.5.1 データベースを新規作成する」を参照してください。このとき,ソフトウェア稼働監視履歴データベースファイルには,表7-16項番1の初期サイズ,上限値,増加量を指定します。
JP1/NETM/DMの既存のデータベースをデータパーティションに変更する場合は,「7.5.4 データベースをアップグレードする」に従ってアップグレードしてください。
SQL Server Management Studioを使って表7-15のクエリスクリプトを実行することで,データパーティションを作成します。
JP1/NETM/DMの既存のデータベースをデータパーティションに変更する手順
2011年7月1日以降の履歴は2011年6月30日分の履歴を格納するためのパーティション(パーティション番号:182)に格納されます。そのため,2011年7月1日以降の履歴を格納する前に,データパーティションを追加する必要があります。ここでは,さらに1か月分のデータを格納するための新しいデータパーティションを追加する手順を示します。
新しいパーティションのために,ここでは次のディスクを用意したと仮定します。
データパーティションを追加するためのクエリスクリプトを用意します。
表7-19 クエリスクリプト(大規模ユーザがデータパーティションを追加する場合)
| 項番 | クエリスクリプト名 | 説明 | サンプル |
|---|---|---|---|
| 1 | LargeAddFilegroup2nd.sql | データパーティションを割り当てるファイルグループを追加します。 サンプルを基にクエリスクリプトを作成する場合,次の項目を変更してください。
|
付録F.18 |
| 2 | LargeAddFiletoKdrive.sql | Kドライブに実ファイルを追加して,ファイルグループに割り当てます。 サンプルを基にクエリスクリプトを作成する場合,次の項目を変更してください。
|
付録F.19 |
| 3 | LargeAlterPartition.sql | 2011年7月以降の履歴が,追加したファイルグループに日ごとに格納されるように,関数とパーティション構成を変更します。 サンプルを基にクエリスクリプトを作成する場合,次の項目を変更してください。
|
付録F.20 |
以上のクエリスクリプトを実行することで表7-20に示すデータパーティションを追加できます。
表7-20 ファイルとファイルグループ(大規模ユーザがデータパーティションを作成する場合)
| 項番 | 論理名 | ファイル名 | 初期サイズ | 上限値 | 増加量 | ファイルグループ名 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | NETMDM_DP_0007 | K:\NETMDP\MONITOR_DP_0007.ndf | 800GB | UNLIMITED | 10% | netmdm_moni_dp_0007 |
また,パーティション構成とパーティション関数の変更によって,次の表に示すように稼働監視履歴のイベントの開始時刻に対して日ごとに格納されます。
表7-21 格納される稼働監視履歴(大規模ユーザがデータパーティションを作成する場合)
| 項番 | ファイルグループ名 | パーティション番号 | 格納される稼働監視履歴 |
|---|---|---|---|
| 1 | netmdm_moni_dp_0006 | 153 | 2011/06/01≦イベントの開始時刻<2011/06/02 |
| 2 | 182 | 2011/06/30≦イベントの開始時刻<2011/07/01 | |
| 3 | netmdm_moni_dp_0007 | 183 | 2011/07/01≦イベントの開始時刻<2011/07/02 |
| 4 | 213 | 2011/07/31≦イベントの開始時刻 |
SQL Server Management Studioを使って表7-19のクエリスクリプトを実行することで,データパーティションを追加します。
ここでは,新しいパーティションのためにディスクを用意できないとして,2011年1月以前の履歴を削除して,2011年8月の履歴を格納するように再度割り当てます。
データパーティションを再割り当てするためのクエリスクリプトを用意します。
表7-22 クエリスクリプト(大規模ユーザがデータパーティションを再割り当てする場合)
| 項番 | クエリスクリプト名 | 説明 | サンプル |
|---|---|---|---|
| 1 | CreateArchTable.sql | 削除データを移動するためのnetmdm_monitoring_security_archテーブルを作成します。 サンプルを基にクエリスクリプトを作成する場合,次の項目を変更してください。
|
付録F.10 |
| 2 | LargeSwitchPartition.sql | 2011年1月以前の履歴をnetmdm_monitoring_securityテーブルからnetmdm_monitoring_security_archテーブルに切り替えます。 サンプルを基にクエリスクリプトを作成する場合,次の項目を変更してください。
|
付録F.21 |
| 3 | DropArchTable.sql | netmdm_monitoring_security_archテーブルを削除します。 サンプルを基にクエリスクリプトを作成する場合,次の項目を変更してください。
|
付録F.12 |
| 4 | LargeMergeRange.sql | 今後は,2011年1月以前の履歴がnetmdm_moni_segに格納されるようにパーティション関数を変更します。 サンプルを基にクエリスクリプトを作成する場合,次の項目を変更してください。
|
付録F.22 |
| 5 | LargeAlterPartition2nd.sql | 2011年8月の履歴が,履歴を削除した既存のファイルグループに格納されるように,パーティション関数とパーティション構成を変更します。 サンプルを基にクエリスクリプトを作成する場合,次の項目を変更してください。
|
付録F.23 |
表7-22のクエリスクリプトを実行して,古い履歴を削除し,パーティション構成とパーティション関数の変更することで,次の表に示すように格納されます。
表7-23 格納される稼働監視履歴(大規模ユーザがデータパーティションを再割り当てする場合)
| 項番 | ファイルグループ名 | パーティション番号 | 格納される稼働監視履歴 |
|---|---|---|---|
| 1 | netmdm_moni_seg | 1 | イベントの開始時刻<2011/01/01 |
| 2 | netmdm_moni_dp_0002 | 2 | 2011/02/01≦イベントの開始時刻<2011/02/02 |
| 3 | 3〜28 | それぞれのパーティション番号に1日ずつ格納される | |
| 4 | 29 | 2011/02/28≦イベントの開始時刻<2011/03/01 | |
| 5 | netmdm_moni_dp_0003 | 30 | 2011/03/01≦イベントの開始時刻<2011/03/02 |
| 6 | 31〜59 | それぞれのパーティション番号に1日ずつ格納される | |
| 7 | 60 | 2011/03/31≦イベントの開始時刻<2011/04/01 | |
| 8 | netmdm_moni_dp_0004 | 61 | 2011/04/01≦イベントの開始時刻<2011/04/02 |
| 9 | 62〜89 | それぞれのパーティション番号に1日ずつ格納される | |
| 10 | 90 | 2011/04/30≦イベントの開始時刻<2011/05/01 | |
| 11 | netmdm_moni_dp_0005 | 91 | 2011/05/01≦イベントの開始時刻<2011/05/02 |
| 12 | 92〜120 | それぞれのパーティション番号に1日ずつ格納される | |
| 13 | 121 | 2011/05/31≦イベントの開始時刻<2011/06/01 | |
| 14 | netmdm_moni_dp_0006 | 122 | 2011/06/01≦イベントの開始時刻<2011/06/02 |
| 15 | 123〜150 | それぞれのパーティション番号に1日ずつ格納される | |
| 16 | 151 | 2011/06/30≦イベントの開始時刻<2011/07/01 | |
| 17 | netmdm_moni_dp_0007 | 152 | 2011/07/01≦イベントの開始時刻<2011/07/02 |
| 18 | 153〜181 | それぞれのパーティション番号に1日ずつ格納される | |
| 19 | 182 | 2011/07/31≦イベントの開始時刻<2011/08/01 | |
| 20 | netmdm_moni_dp_0001 | 183 | 2011/08/01≦イベントの開始時刻<2011/08/02 |
| 21 | 184〜212 | それぞれのパーティション番号に1日ずつ格納される | |
| 22 | 213 | 2011/08/31≦イベントの開始時刻 |
SQL Server Management Studioを使って表7-22のクエリスクリプトを実行することで,データパーティションを追加します。
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