ファイルを作成した日時,PCを停止した日時などユーザが操作したログを確認します。操作ログ一覧画面では,JP1/NETM/DMおよびJP1/秘文のデータベースを直接参照して,データベースに格納されている操作ログを,機器ごとに確認できます。
なお,JP1/秘文と連携しない場合は,[サーバセットアップ]ダイアログの「JP1/秘文との連携設定」で「連携しない」を設定してください。
デフォルトの設定では,操作ログ一覧は管理者だけが実行できます。
操作ログは,業務メニュー「操作ログ一覧」をクリックすると表示される操作ログ一覧画面から確認します。操作ログ一覧画面を次の図に示します。
図2-84 操作ログ一覧画面
必要に応じて条件を指定して,[検索]ボタンをクリックすると,条件に一致する検索結果の一覧が表示されます。
検索条件を指定して操作ログを検索します。検索条件の内容によっては,検索結果が大量に表示されるおそれがあります。そのため,目的の情報を絞り込めるように,適切な検索条件を指定してください。
また,あらかじめ設定されている検索パターンを使用して,操作ログを検索する方法もあります。検索パターンを使用して操作ログを検索する手順については,「(2) 検索パターンを使用して操作ログを検索する」を参照してください。
操作ログを検索する手順を次に示します。
ユーザの操作は,「ファイル名」のアンカーをクリックすると表示される[ファイル操作トレース]ダイアログから追跡できます。ユーザの操作を追跡する手順については,「2.7.3 ユーザの操作を追跡する」を参照してください。
「表示するログ」では,確認したい操作ログのチェックボックスをチェックして,表示された検索項目に条件を設定します。確認したい操作ログに対応するチェックボックスと連携製品を次の表に示します。
表2-4 確認したい操作ログに対応するチェックボックスと連携製品
確認したい操作ログ | 対応するチェックボックス | 連携製品 |
---|---|---|
使用したプログラムの起動,停止または抑止の日時 | 「プログラム起動」 | JP1/NETM/DM |
ウィンドウのタイトル変更 | 「ウィンドウタイトル変更」 | JP1/NETM/DM |
| 「ファイル操作」 | JP1/NETM/DMまたはJP1/秘文 |
PCを起動,終了,ログオンまたはログオフした操作 | 「PC起動」 | JP1/NETM/DM |
JP1/秘文でのログイン,ログアウト,パスワード変更などの操作 | 「秘文ログイン」 | JP1/秘文 |
アクセスしたWebページのタイトルまたはURL | 「Webアクセス」 | JP1/NETM/DM |
| 「外部メディア操作」 | JP1/NETM/DM |
「表示するログ」での指定方法および注意事項を次に示します。
「表示するログ」で「ファイル操作」を選択し,JP1/NETM/DMのファイル操作を検索するときの注意事項を次に示します。
検索条件「表示するログ」で「ファイル操作」を選択した場合に指定する「種別」は,JP1/NETM/DMおよびJP1/秘文の複数の種別をまとめて扱っている項目があります。
ファイル操作の「種別」の項目に対応する,各製品の操作ログの種別を次の表に示します。なお,ここでは,JP1/秘文 CG Proを除いた,JP1/秘文 IF,JP1/秘文 IC,およびJP1/秘文 ISをJP1/秘文と総称します。
表2-5 「種別」の項目に対応する各製品の操作ログの種別
「種別」の項目 | JP1/NETM/DMでの操作ログの種別 | JP1/秘文での操作ログの種別※1 | JP1/秘文 CG Proでの操作ログの種別 |
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作成 |
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|
開く |
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|
削除 |
|
|
|
コピー |
|
| - |
名称変更・移動 |
|
|
|
印刷 |
| - | - |
印刷抑止 |
| - | - |
印刷抑止解除 |
| - | - |
CDライティング | - |
| - |
組織外持ち出し | - |
| - |
平文持ち出し | - |
| - |
機密ファイル作成 | - |
| - |
通常印刷 | - |
| - |
透かし印刷 | - |
| - |
閉じる | - | - |
|
上書き保存 | - | - |
|
復号 | - | - |
|
暗号化 | - | - |
|
パスワード認証 | - | - |
|
パスワード変更 | - | - |
|
ライセンスキー登録 | - | - |
|
メディアに書き込み | - | - |
|
JP1/秘文 管理サーバへの認証 | - | - |
|
JP1/秘文 管理サーバ情報変更 | - | - |
|
JP1/秘文 CG Proエラー発生 | - | - |
|
JP1/秘文 CG Pro起動 | - | - |
|
JP1/秘文 CG Proへの持ち出し | - | - |
|
JP1/秘文 CG Proからの持ち込み | - | - |
|
ログの改ざんチェック | - | - |
|
検索パターンには,検索したい操作ログの検索条件があらかじめ登録されています。検索パターンを使用して操作ログを検索することで,検索ごとに検索条件を設定する手間が省けます。「検索パターン名」の設定領域を次の図に示します。
図2-85 「検索パターン名」の設定領域
ファイルを持ち出す操作ログを検索する場合を例に,検索パターンを使用して操作ログを検索する手順を次に示します。
デフォルトで提供されている検索パターンの説明,および表示するログを次の表に示します。
表2-6 JP1/NETM/DMとの連携時に選択できる検索パターンの説明および表示するログ
検索パターン | 説明 | 表示するログ |
---|---|---|
サイト閲覧 | ユーザが閲覧したサイトなどのウィンドウタイトルを確認します。 |
|
コピー検出 | フォルダまたはファイルのコピーを確認します。 |
|
プログラム起動抑止 | プログラムの起動の抑止を確認します。 |
|
全ログ出力 | すべての操作ログを確認します。 |
|
プログラム起動全出力 | プログラムの起動,停止,または抑止を確認します。 |
|
ウィンドウタイトル変更全出力 | ウィンドウタイトルの変更を確認します。 |
|
ファイル操作全出力 | フォルダまたはファイルに対するユーザの操作を確認します。 |
|
Webアクセス | アクセスしたWebページのタイトルまたはURLを確認します。 |
|
印刷ログ | 印刷操作を確認します。 |
|
外部メディア操作 | 外部メディアを接続または切断した操作,外部メディアへの接続が許可または抑止された操作を確認します。 |
|
PC起動全出力 | PCの起動・停止,ログオン・ログオフを確認します。 |
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表2-7 JP1/秘文との連携時に選択できる検索パターンの説明および表示するログ
検索パターン | 説明 | 表示するログ |
---|---|---|
ファイル持ち出し | ファイルの持ち出しを確認します。 |
|
コピー検出 | フォルダまたはファイルのコピーを確認します。 |
|
秘文ログイン失敗 | JP1/秘文へのログインの失敗を確認します。 |
|
ファイル持ち出し抑止 | ファイルを持ち出す際,警告が出て持ち出せなかったことを確認します。 |
|
全ログ出力 | すべての操作ログを確認します。 |
|
ファイル操作全出力 | フォルダまたはファイルに対するユーザの操作を確認します。 |
|
秘文ログイン全出力 | JP1/秘文でのログイン,ログアウト,パスワード変更などの操作を確認します。 |
|
印刷ログ | 印刷操作を確認します。 |
|
検索パターンを登録および更新する手順を次に示します。検索パターンは幾つでも登録できます。
検索パターンを削除する手順を次に示します。
検索結果の「日時」のアンカーをクリックすると[操作ログ詳細]ダイアログが表示されます。ホスト名が等しい機器の操作ログを,指定した時間の範囲で確認できます。
[操作ログ詳細]ダイアログを次に示します。
図2-86 [操作ログ詳細]ダイアログ
ログを確認したい範囲の時間(分)を「表示開始」および「表示終了」に指定して[最新]ボタンをクリックすると,該当する機器の操作ログのうち,選択したログの時刻を基準として,指定した時間の範囲内で全種類の操作ログを確認できます。基準となる時刻の操作ログは,枠が紫色で表示されています。時間は,0~30分の範囲で指定できます。デフォルトでは,指定したログの前後それぞれ5分間のログが表示されています。
ユーザの操作は,「ファイル名」のアンカーをクリックすると表示される[ファイル操作トレース]ダイアログから追跡できます。ユーザの操作を追跡する手順については,「2.7.3 ユーザの操作を追跡する」を参照してください。
検索結果の「ホスト名」のアンカーから該当する機器の詳細情報を参照できます。参照できる詳細情報は,Asset Information Managerで管理している情報です。選択した「ホスト名」に該当する機器が1台の場合,「ホスト名」のアンカーをクリックすると[機器詳細]ダイアログが表示されて,該当する機器の詳細情報を参照できます。
該当する機器が2台以上の場合,「ホスト名」のアンカーをクリックすると[操作ログ 機器一覧]ダイアログが表示されて,該当する資産の一覧を参照できます。[操作ログ 機器一覧]ダイアログの「資産番号」のアンカーをクリックすると[機器詳細]ダイアログが表示されて,該当する機器の詳細情報を参照できます。
検索結果の一覧をCSVファイルとしてダウンロードできます。CSVファイルに出力したい操作ログの検索条件を設定し,[CSV]ボタンをクリックすると,検索結果がCSVファイルとしてダウンロードできます。
CSVファイルに出力される操作ログの件数は,操作ログ一覧画面に表示される検索結果の取得件数と同様に,[サーバセットアップ]ダイアログの「操作ログの検索結果取得件数」で設定したJP1/NETM/DMとJP1/秘文のテーブルごとの件数です。
検索条件に該当する操作ログを全件出力したい場合は,Administrators権限を持つユーザでjamTakeOperationLog.batを実行します。jamTakeOperationLog.batの実行方法については,マニュアル「設計・構築ガイド」の「7.3.1 jamTakeOperationLog.batの実行」を参照してください。