付録D.1 クラスタシステムの概要

<この項の構成>
(1) 概要
(2) クラスタシステム構成

(1) 概要

クラスタシステムは,高可用性(HA:High Availability)の実現を目的としたシステムです。処理を実行する実行系サーバと,障害が発生したときに処理を引き継げるように待機している待機系サーバで構成します。これをアクティブ・スタンバイ構成といいます。障害発生時は,実行系から待機系に処理を引き継いで業務の停止を防ぎ,可用性を向上できます。この障害時に処理を引き継ぐことをフェールオーバーといいます。

クラスタシステム全体を制御するソフトウェアをクラスタソフトといいます。クラスタソフトは,システムが正常に動作しているかを監視し,異常を検知した場合にはフェールオーバーを行って業務が停止することを防ぎます。クラスタシステムの概要を次の図に示します。

図D-1 クラスタシステムの概要

[図データ]

(2) クラスタシステム構成

JP1/NETM/CSC - ManagerおよびJP1/NETM/CSC - Agentは,アクティブ・スタンバイ構成のクラスタシステムで運用できます。JP1/NETM/CSC - ManagerおよびJP1/NETM/CSC - Agentをクラスタ運用することによって,サーバ障害などが発生した場合でも,実行系サーバから待機系サーバに処理を引き継いでクライアントセキュリティ管理を継続できます。

JP1/NETM/CSC - ManagerおよびJP1/NETM/CSC - Agentをクラスタ運用する場合の構成を次の図に示します。

図D-2 クラスタシステム構成例

[図データ]

なお,JP1/NETM/CSC - Manager,JP1/NETM/CSC - Agentのどちらか一方だけでもクラスタシステムで運用できます。