JP1/NETM/CSC - Managerを,クラスタシステムで運用する場合の新規インストールとセットアップ方法について説明します。
インストールとセットアップの流れを次の図に示します。なお,セットアップ時には,OS,JP1/NETM/DM,およびAIMのクラスタ環境構築が完了し,論理IPアドレスが使用できるようになっている必要があります。
図D-3 JP1/NETM/CSC - Managerの新規インストールとセットアップの流れ
(1) サーバマシンとOSのクラスタソフトの環境構築
環境構築のためには,実行系サーバおよび待機系サーバで次に示す作業をします。
クラスタソフトのインストールとセットアップについては,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。
(2) JP1/NETM/DMおよびAIMのインストールとセットアップ
JP1/NETM/DMおよびAIMをインストールおよびセットアップし,クラスタ環境に対応させます。JP1/NETM/DM(JP1/NETM/DMのAsset Information Manager Limitedコンポーネントを含む)のインストールとセットアップの詳細については,「JP1/NETM/DM 構築ガイド(Windows(R)用)」を参照してください。JP1/NETM/AIMのインストールとセットアップの詳細については,マニュアル「JP1/NETM/Asset Information Manager 設計・構築ガイド」を参照してください。
(3) JP1/NETM/CSC - Managerの新規インストール
実行系サーバと待機系サーバの両方に,JP1/NETM/CSC - Managerをインストールします。実行系サーバ,待機系サーバとも,ローカルディスクにインストールしてください。なお,インストール時に自動セットアップを選択しなかった場合は,インストールを終了したあとシステムを再起動し,World Wide Web Publishing Serviceを停止してからcscsetupコマンドを実行してください。
(4) 共有ディスクに引き継ぐ情報のコピー(実行系サーバだけ)
管理者は,次に示すJP1/NETM/CSC - Managerのインストール先フォルダを,セットアップで指定した共有ディスクパスに手動でコピーします。
表D-2 共有ディスクにコピーするフォルダ
内容 | コピー元 | コピー先 |
---|---|---|
環境設定情報 | JP1/NETM/CSC - Managerのインストール先フォルダ¥conf | 共有ディスクパス¥conf |
ポリシーファイル | JP1/NETM/CSC - Managerのインストール先フォルダ¥dat | 共有ディスクパス¥dat |
ポリシーインポート手動実行ファイル | JP1/NETM/CSC - Managerのインストール先フォルダ¥spool | 共有ディスクパス¥spool |
履歴ファイル | JP1/NETM/CSC - Managerのインストール先フォルダ¥db | 共有ディスクパス¥db |
ログファイル | JP1/NETM/CSC - Managerのインストール先フォルダ¥log | 共有ディスクパス¥log |
(5) JP1/NETM/CSC - Managerのセットアップ
JP1/NETM/CSC - Managerのセットアップは,実行系サーバ,待機系サーバの順に実施します。
JP1/NETM/CSC - Managerのセットアップは,[JP1/NETM/Client Security Control - Manager セットアップ]ダイアログで実施します。[JP1/NETM/Client Security Control - Manager セットアップ]ダイアログの「基本設定」タブ,「エージェント」タブ,および「リモートオプション」タブの項目には,実行系サーバと待機系サーバで同じ内容を設定してください。
JP1/NETM/CSC - Managerのセットアップの詳細については,「5.4.3 JP1/NETM/CSC - Managerのセットアップ」を参照してください。
表D-3 「クラスタ情報」のセットアップ項目(実行系サーバ)
セットアップ項目 | 設定内容 |
---|---|
クラスタ環境 | 「運用する」を必ず指定してください。 |
論理IPアドレス | クラスタシステムの論理IPアドレスを指定します。この項目は,必ず設定してください。 |
論理ホスト | この項目は,オプション項目です。JP1/IM連携で,論理ホスト上で動作しているイベントサーバにメッセージを送信する場合は,論理ホスト名を指定してください。 なお,論理ホスト名の詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。 |
共有ディスク | クラスタシステムの共有ディスクパスを指定します。JP1/NETM/CSC - Managerは,待機系サーバに引き継ぐ情報を共有ディスク上に作成します。この項目は,必ず設定してください。 |
(6) クラスタソフトへのサービス名の登録(実行系サーバだけ)
クラスタソフト(MSCSまたはMSFC)に,フェールオーバーさせるJP1/NETM/CSC - Managerのサービス名を登録します。リモート管理サーバを構築する場合には,リモートサービスのサービス名も登録します。クラスタソフトに登録するのは,次の名称のサービスです。
製品名 | サービス名 | リソース種別 | 説明 |
---|---|---|---|
JP1/NETM/CSC - Manager | JP1_NETM_CSCM | 汎用サービス | JP1/NETM/CSC - Managerのサービス名 |
JP1_NETM_CSCM_RS | リモートサービスのサービス名 |
サービス名の登録方法については,MSCSまたはMSFCのマニュアルを参照してください。また,登録の際は,次の点に注意してください。