JP1/NETM/CSC - Agentを,クラスタシステムで運用する場合の新規インストールとセットアップ方法について説明します。
インストールとセットアップの流れを次の図に示します。なお,セットアップ時には,OSのクラスタ環境構築およびネットワーク制御製品の構築が完了し,論理IPアドレスが使用できるようになっている必要があります。
図D-6 JP1/NETM/CSC - Agentの新規インストールとセットアップの流れ
(1) サーバマシンとOSのクラスタソフトの環境構築
環境構築のためには,実行系サーバおよび待機系サーバで次に示す作業をします。
クラスタソフトのインストールとセットアップについては,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。
(2) ネットワーク制御製品のインストール
ネットワーク制御製品をインストールし,クラスタ環境に対応させます。ネットワーク制御製品のインストールの詳細については,各ネットワーク制御製品のマニュアルを参照してください。
(3) JP1/NETM/CSC - Agentの新規インストール
実行系サーバと待機系サーバの両方に,JP1/NETM/CSC - Agentをインストールします。実行系サーバ,待機系サーバとも,ローカルディスクにインストールしてください。
(4) 共有ディスクに引き継ぐ情報のコピー(実行系サーバだけ)
管理者は,次に示すJP1/NETM/CSC - Agentのインストール先フォルダを,セットアップで指定した共有ディスクパスに手動でコピーします。
表D-5 共有ディスクにコピーするフォルダ
内容 | コピー元 | コピー先 |
---|---|---|
環境設定情報 | JP1/NETM/CSC - Agentのインストール先フォルダ¥conf | 共有ディスクパス¥conf |
ログファイル | JP1/NETM/CSC - Agentのインストール先フォルダ¥log | 共有ディスクパス¥log |
RADIUS設定情報 | JP1/NETM/CSC - Agentのインストール先フォルダ¥radius¥conf | 共有ディスクパス¥radius¥conf |
RADIUSログファイル | JP1/NETM/CSC - Agentのインストール先フォルダ¥radius¥log | 共有ディスクパス¥radius¥log |
RADIUS接続制御リスト | JP1/NETM/CSC - Agentのインストール先フォルダ¥radius¥dat | 共有ディスクパス¥radius¥dat |
(5) JP1/NETM/CSC - Agentのセットアップ
JP1/NETM/CSC - Agentのセットアップは,実行系サーバ,待機系サーバの順に実施します。
JP1/NETM/CSC - Agentのセットアップは,[JP1/NETM/Client Security Control - Agent セットアップ]ダイアログで実施します。[JP1/NETM/Client Security Control - Agent セットアップ]ダイアログの各項目には,実行系サーバと待機系サーバで同じ内容を設定してください。
なお,JP1/NETM/CSC - Agentのセットアップ手順は連携するネットワーク制御製品によって異なります。詳細については「13. 検疫システムの構築」を参照してください。
表D-6 「クラスタ情報」のセットアップ項目(実行系サーバ)
セットアップ項目 | 設定内容 |
---|---|
クラスタ環境 | 「運用する」を必ず指定してください。 |
論理IPアドレス | クラスタシステムの論理IPアドレスを指定します。この項目は,必ず設定してください。 |
共有ディスク | クラスタシステムの共有ディスクパスを指定します。JP1/NETM/CSC - Agentは,待機系サーバに引き継ぐ情報を共有ディスク上に作成します。この項目は,必ず設定してください。 |
(6) クラスタソフトへのサービス名の登録(実行系サーバだけ)
クラスタソフト(MSCSまたはMSFC)に,フェールオーバーさせるJP1/NETM/CSC - Agentのサービス名を登録します。クラスタソフトに登録するのは,次の名称のサービスです。
サービス名称 | リソース種別 |
---|---|
JP1_NETM_CSCA | 汎用サービス |
サービス名の登録方法については,MSCSまたはMSFCのマニュアルを参照してください。また,登録の際は,次の点に注意してください。