jirmusermgr
機能
ITリソース管理者のユーザーを登録する,ロールを設定する,アカウントのロックを解除する,またはユーザーの情報を一覧で表示するコマンドです。このコマンドは次のような場合に使用します。
実行時の前提条件
形式
ユーザーを登録する場合
jirmusermgr -adduser {{-u ユーザーID [-password パスワード]
[-name ユーザー名] [-address メールアドレス]
[-comment コメント] [-role ロール名]} |
{-i ユーザー登録ファイル名}}
ロールを設定する場合
jirmusermgr -addrole -u ユーザーID -role ロール名
ユーザーの情報を一覧で表示する場合
jirmusermgr -list
アカウントのロックを解除する場合
jirmusermgr -unlock -u ユーザーID
引数
-adduser
ユーザーを新規に登録する場合に指定します。
-addrole
ユーザーにロールを新規に設定する場合に指定します。
-list
ユーザーの情報を一覧で表示する場合に指定します。表示項目を次の表に示します。
表1-17 ユーザー一覧の表示項目
項目 | 内容 |
---|---|
ユーザーID | ユーザーIDを出力する。 |
ロック状態 | アカウントのロックの状態を出力する。
|
名称 | 登録ユーザーのユーザー名を出力する。名称は常にダブルクォーテーション(")で囲んで出力される。 |
メールアドレス | 登録ユーザーのメールアドレスを出力する。 |
コメント | 登録ユーザーの補足情報を出力する。コメントは常にダブルクォーテーション(")で囲んで出力される。 |
ロール名 | ユーザーIDに設定されているロールを出力する。複数のロールが割り当てられている場合,コンマ(,)区切りでダブルクォーテーション(")で囲んで出力される。 例:"_jp1admin, _jp1resource" |
-unlock
ユーザーのアカウントのロックを解除する場合に指定します。
-u ユーザーID
登録するユーザー,ロールを設定するユーザー,またはアカウントのロックを解除するユーザーのIDを指定します。
-password パスワード
JP1/ITRMにログインするためのパスワードを指定します。このオプションを省略した場合,パスワードはjp1itrmで登録されます。
-name ユーザー名
-adduserを指定した場合に,ユーザーの名前を半角ダブルクォーテーション(")で囲んで指定します。
-address メールアドレス
-adduserを指定した場合に,イベントの発行や探索結果などを通知するためのメールアドレスを指定します。
-comment コメント
-adduserを指定した場合に,ユーザーの補足情報を半角ダブルクォーテーション(")で囲んで指定します。
-role ロール名
-adduserまたは-addroleを指定した場合に,ロールを指定します。すでにシステムに登録されているロール名を指定してください。
-i ユーザー登録ファイル名
-adduserを指定した場合に,複数のユーザーを一度に登録するとき,ユーザー登録ファイル名を相対パスまたは絶対パス形式で指定します。ユーザー登録ファイルについては,「ユーザー登録ファイルの形式」を参照してください。
引数の排他関係
引数には,ほかの引数の指定時に指定できないものがあります。引数の排他関係を次の表に示します。
表1-18 引数の排他関係
オプション | オプション | ||||
---|---|---|---|---|---|
ユーザー登録(-adduser) | ロール割り当て(-addrole) | ユーザー一覧表示(-list) | アカウントロック解除(-unlock) | ||
-iなし | -iあり | ||||
-u | ◎ | × | ◎ | × | ◎ |
-password | ○ | × | × | × | × |
-name | ○ | × | × | × | × |
-address | ○ | × | × | × | × |
-comment | ○ | × | × | × | × |
-role | ○ | × | ○ | × | × |
-i | × | ◎ | × | × | × |
ユーザー登録ファイルの形式
ユーザー登録ファイルはCSV形式で,複数のユーザーの登録情報を記述できます。ユーザー登録ファイルに設定できる項目を,次の表に示します。
表1-19 ユーザー登録ファイルの設定項目
項目 | 内容 |
---|---|
ユーザーID | 登録するユーザーのユーザーID。ユーザーIDは必ず指定する。 |
名称 | 登録するユーザーの名称。 |
パスワード | 登録するユーザーのパスワード。値を省略した場合,パスワードはjp1itrmで登録される。 |
メールアドレス | 登録するユーザーのメールアドレス。 |
コメント | 登録するユーザーのコメント。 |
ロール名 | 登録するユーザーの所属するロール。 複数の所属ロール名を指定する場合,所属ロール名をコンマ(,)区切りで記述し,複数の所属ロール名をダブルクォーテーション(")で囲む。 例:"_jp1admin, _jp1resource" |
ユーザー登録ファイルを記述する際は,次の点に注意してください。
ユーザー登録ファイルの記述例を次に示します。
#JP1/IT Resource Management - Manager
#ユーザーID, 名称, パスワード, メールアドレス, コメント, 所属ロール名
User1,UserName1,Password1,user1@address.com,Commnet1,_jp1admin
User2,UserName2,Password2,user2@address.com,Commnet2,"_jp1admin,_ jp1resource"
User3,UserName3,Password3,user3@address.com,Commnet3,_testrole
戻り値
0 | 正常終了 |
1 | 引数不正 |
2 | JP1/ITRM ServiceまたはJP1/ITRM DB Serviceが起動していない |
4 | すでに登録されているユーザーIDが指定された |
6 | 存在しないロールが指定された |
7 | 存在しないユーザーIDが指定された |
8 | メモリ不足 |
9 | アカウントのロックの解除に失敗 |
10 |
|
11 |
|
12 | 通信エラー |
16 | 実行権限がない |
35 | コマンドの同時実行できる数を超えている |
130 | [Ctrl]+[C]キーを押してコマンドを中止した |
255 | その他のエラー |
使用例1
ユーザーの情報を一覧で表示する場合
jirmusermgr -list
出力例1
正常終了の場合
KNAR82402-I ユーザー一覧の表示を開始します。
ユーザーID,状態,名称,メールアドレス,コメント,所属ロールID
User1,Enable,"UserA",UserA@xxxx.co.jp,"Comment1","Role1,Role2,Role3"
User2,Disable,"UserB",UserB@xxxx.co.jp,"Comment2",Role1
User3,Disable,"UserC",UserC@xxxx.co.jp,"Comment3","Role2,Role3"
KNAR82412-I ユーザー一覧の表示を終了しました。
使用例2
user1を次の設定で登録する場合
jirmusermgr -adduser -u user1 -address user1@xxxx.com -comment "ResourceGroup1 operation user" -role OPGROUP1
使用例3
user1にロール名「TestRole」を設定する場合
jirmusermgr -addrole -u user1 -role TestRole
使用例4
user1のアカウントのロックを解除する場合
jirmusermgr -unlock -u user1
使用例5
ユーザー登録ファイルを使用してユーザーを新規に登録する場合
jirmusermgr -adduser -i C:¥itrmdata¥userfile.csv