jirmsetup
機能
JP1/ITRMをセットアップするコマンドです。JP1/ITRMのインストールなどしたあとに,データベース,Webサーバ,Webコンテナサーバを設定して,JP1/ITRMを運用できる状態にします。このコマンドは次のような場合に使用します。
実行時の前提条件
形式
jirmsetup {-dbscale {N30 | N400 | N700 | N1000 | N1500}
-db RDエリア名 [-h 論理ホスト名 -sharedir 共有ディスク名
-c {online | standby}] [-httpport HTTP通信ポート番号]
[-conport Webコンテナ通信ポート番号]
[-shutdownport 終了メッセージ受信ポート番号]
[-dbport データベースのポート番号]
[-rmiport RMIレジストリポート番号]
[-apiport {API通信ポート番号 | off}]
[-templatedir 仮想イメージテンプレート格納フォルダ名]
[-storeddir 退避イメージ格納フォルダ名] | -r} [-q]
引数
-dbscale {N30 | N400 | N700 | N1000 | N1500}
作成するデータベースの規模を指定します。それぞれの値を指定した場合のデータベースの容量や,管理対象とするサーバ数については,マニュアル「JP1/IT Resource Management - Manager 設計・構築ガイド」を参照してください。
-db RDエリア名
RDエリアを格納するローカルディスクの名称を指定します。117バイト以内の相対パスまたは絶対パス形式で指定します。RDエリア名に指定できる文字は半角英数字,丸括弧(())ピリオド(.),アンダーバー(_),半角スペースです。
-h 論理ホスト名
クラスタ環境の場合に,論理ホスト名を32バイト以内で指定します。論理ホスト名に指定できる文字は半角英数字,ハイフン(-),ピリオド(.),アンダーバー(_)です。
-sharedir 共有ディスク名
クラスタ環境の場合に,RDエリアを作成する共有ディスクの名称を指定します。109バイト以内の相対パスまたは絶対パス形式で指定します。共有ディスク名に指定できる文字は半角英数字,丸括弧(())ピリオド(.),アンダーバー(_),半角スペースです。
-c {online | standby}
クラスタ環境の場合に,セットアップするホスト種別を指定します。
-httpport HTTP通信ポート番号
WebサーバとWebブラウザ間の通信用のポート番号(GUI)を指定します。ポート番号に指定できる範囲は,1~65535です。
-conport Webコンテナ通信ポート番号
WebサーバとWebコンテナ間の通信用のポート番号を指定します。ポート番号に指定できる範囲は,5001~65535です。
-shutdownport 終了メッセージ受信ポート番号
WebサーバとWebコンテナ間の終了メッセージ受信用のポート番号を指定します。ポート番号に指定できる範囲は,5001~65535です。
-dbport データベースのポート番号
データベースが使用するポート番号を指定します。ポート番号に指定できる範囲は,5001~65535です。
-rmiport RMIレジストリポート番号
Javaプロセス間の通信に使用するRMIレジストリのポート番号を指定します。ポート番号に指定できる範囲は,5001~65535です。
-apiport {API通信ポート番号 | off}
APIクライアントとWebブラウザ間のAPI通信ポート番号またはoffを指定します。API通信ポート番号に指定できる範囲は,1~65535です。
APIを使用しない場合は,offを指定します。
-templatedir 仮想イメージテンプレート格納フォルダ名
仮想イメージテンプレートを格納するフォルダ名を,150バイト以内の絶対パスまたは相対パス形式で指定します。このとき指定したフォルダは,ユーザー設定プロパティファイル(jp1itrm.properties)の指定キーCO.templateFilePathに設定されます。クラスタ環境の場合は,共有ディスク上のフォルダを指定してください。
-storeddir 退避イメージ格納フォルダ名
退避イメージを格納するフォルダ名を,150バイト以内の絶対パスまたは相対パス形式で指定します。このとき指定したフォルダは,ユーザー設定プロパティファイル(jp1itrm.properties)の指定キーCO.storedImagePathに設定されます。クラスタ環境の場合は,共有ディスク上のフォルダを指定してください。
-r
データベースをセットアップしないで,WebサーバおよびWebコンテナを設定する場合に指定します。JP1/ITRMをバージョンアップしたときや上書きインストールしたときは,このオプションを指定してjirmsetupコマンドを実行します。
-q
非対話形式でコマンドを実行するときに指定します。コマンドを自動実行する場合など,ユーザーの確認を省略したいときに使用します。
注意事項
戻り値
0 | 正常終了 |
1 | ほかのJP1/ITRMコマンドが実行中 |
97 | コマンドを待機系サーバで実行している |
98 | [Ctrl]+[C]キーを押してコマンドを中止した |
208 | その他エラー(外部コマンド呼び出しの引数不正や,メモリ不足によるシステムエラーなど) |
209 | 引数不正 |
210 | Administrators権限で実行していない |
212 | RDエリア格納ドライブの容量が不足している |
215 | データベースのセットアップ時に発生したその他のエラー |
216 | データベースの接続時のエラー |
217 | データベースの構築時に発生したメモリエラー |
223 | ポート番号が重複している |
224 | データベースのセットアップ時に発生したメモリ不足 |
225 | データベースのマイグレーションエラー |
226 | サービスの起動に失敗 |
227 | サービスの停止に失敗 |
228 | JP1/ITRMサービス起動中エラー |
229 | すでにセットアップされている |
231 | ユーザーが処理を中止した |
232 | 指定したパスが存在しない |
233 | 指定したフォルダ名はすでに使用されている |
234 | ファイルのオープンに失敗 |
使用例1
管理対象のサーバを400台として,セットアップする場合
jirmsetup -dbscale N400 -db "C:¥Program Files (x86)¥Hitachi¥ITRM¥database"
使用例2
Webアプリケーション環境を再構築する場合
jirmsetup -r