ITリソースの運用は,次に示すライフサイクルで行われることを想定しています。
図1-2 ITリソース運用のライフサイクル
![[図データ]](figure/un010020.gif)
ここでは,ITリソース運用のライフサイクルの各フェーズについて説明します。
- ITリソースの把握[参照先:1.2]
- ITリソースの構成情報を管理したり,ITリソースをITリソース利用者に提供したりするための事前準備のフェーズです。
- 現在所有しているITリソースを探索して,ITリソースの種類や台数などの構成情報を収集します。そのあと,発見されたITリソースを管理対象とするかどうかを設定し,ITリソースをグルーピングするまでがこのフェーズの作業です。
- ITリソースの提供[参照先:1.3]
- ITリソース利用者からの依頼を基に,スペックや利用期間などの要件に合致するホストを準備して,ITリソース利用者に提供するフェーズです。
- ITリソースの構成情報を検索して提供するホストを決定したあと,ホストの予約や提供するホストの準備をしたり,スペックや期間を変更したりするまでがこのフェーズの作業です。
- ITリソースの状況確認[参照先:1.4]
- ITリソースの提供状況,稼働状況,性能情報,トラブルの対応状況などを画面上の一覧情報やレポート表示で確認し,ITリソースの最適化やメンテナンスの必要がないかどうかを判断するフェーズです。
- 監視対象のしきい値や監視間隔を設定し,画面やメールなどでITリソースの状況を確認するまでがこのフェーズの作業です。
- ITリソースの最適化[参照先:1.5]
- 確認したITリソースの状況を基に,ITリソースの台数やスペックなどを適切に変更して最適化するフェーズです。
- 仮想ホストをマイグレーションしたり,ホストのスペックや台数を変更したりするまでがこのフェーズの作業です。
- ITリソースのメンテナンス[参照先:1.6]
- パッチの適用やトラブル対処など,必要に応じて所有しているITリソースをメンテナンスするフェーズです。
- OSやアプリケーションにパッチを適用したり,ホストをリブートしてトラブルの一次対処を完了したりするまでがこのフェーズの作業です。