5.8.1 業務グループ単位で利用料金を算出する

予約リソース量(予約によって仮想化ソフトウェアに割り当てられた性能)やそれに対する使用率を業務グループごとに出力して,業務グループ単位で利用料金を算出します。ここでは,次の2つのパターンについて説明します。

●予約されたリソース量を基にした利用料金の計算方法

予約されたリソース量の利用料金を1日ごとに計算して,予約期間中の毎日の利用料金を合計します。

計算に使用する予約リソース量や使用率は,jirmreportコマンドを実行して出力される仮想化ソフトウェア割り当て実績レポートから確認できます。

ここでは,業務グループAのメモリの予約リソース量や使用率を把握するため,2011/05/01から1週間のデータを出力することとします。

<実行例>

jirmreport -alloc hvhis -bg 業務グループA -metric memory -date 20110501 -range week -f 出力先ファイル名

仮想化ソフトウェア割り当て実績レポートの出力例は次のとおりです。

DATE,TOTALPERF,ALLOCATEDPERF,UTIL(%)
2011/05/01,300,100,60
2011/05/02,300,100,60
2011/05/03,300,100,65
2011/05/04,300,100,65
2011/05/05,300,100,65
2011/05/06,300,100,65
2011/05/07,300,200,70

ここでは,次のデータを使用します。
  • 1項目目:DATE(日付)
  • 3項目目:ALLOCATEDPERF(メモリの予約リソース量(割り当て性能))
<計算方法>
1日当たりのメモリの利用料金を計算し,期間内の日数分を合計します。
1日当たりのメモリの利用料金は次の式で計算します。
1日当たりの利用料金=3項目目のALLOCATEDPERF×1日当たりのスペック単価
計算例

 100×5  ・・・5/1分
+100×5  ・・・5/2分
+100×5  ・・・5/3分
+100×5  ・・・5/4分
+100×5  ・・・5/5分
+100×5  ・・・5/6分
+200×5  ・・・5/7分
=4,000(円)

注※ 1日当たりのスペック単価は,1ギガバイトで5円としています。
参考
  • CPUの利用料金については,jirmreportコマンドの-metricオプションの引数にcpuを指定することで,同様の方法で計算できます。
  • 仮想化ソフトウェア割り当て予定レポートを使用すると,予約を受け付けた時点で利用料金を徴収することもできます。
●リソースの使用実績を基にした課金の計算方法

実際に使用されたリソース量を基に,1日当たりのメモリの利用料金を計算して,予約期間中の毎日の利用料金を合計します。

計算に使用する予約リソース量や使用率は,jirmreportコマンドを実行して出力される仮想化ソフトウェア割り当て実績レポートから確認できます。

ここでは,業務グループAのメモリの割り当て性能や使用率を把握するため,2011/05/01から1週間のデータを出力することとします。

<実行例>
jirmreportコマンドの実行方法は,予約されたリソース量を基にした利用料金の場合と同じです。
仮想化ソフトウェア割り当て実績レポートの出力例は次のとおりです。

DATE,TOTALPERF,ALLOCATEDPERF,UTIL(%)
2011/05/01,300,100,60
2011/05/02,300,100,60
2011/05/03,300,100,65
2011/05/04,300,100,65
2011/05/05,300,100,65
2011/05/06,300,100,65
2011/05/07,300,200,70

ここでは,次のデータを使用します。
  • 1項目目:DATE(日付)
  • 3項目目:ALLOCATEDPERF(メモリの予約リソース量(割り当て性能))
  • 4項目目:UTIL(%)(メモリの予約リソース量に対する使用率)
<計算方法>
1日当たりのメモリの利用料金を計算し,期間内の日数分を合計します。
1日当たりのメモリの利用料金は次の式で計算します。
1日当たりの利用料金=3項目目のALLOCATEDPERF×4項目目のUTIL(%)×0.01×1日当たりのスペック単価
計算例

 100×60×0.01×5  ・・・5/1分
+100×60×0.01×5  ・・・5/2分
+100×65×0.01×5  ・・・5/3分
+100×65×0.01×5  ・・・5/4分
+100×65×0.01×5  ・・・5/5分
+100×65×0.01×5  ・・・5/6分
+200×70×0.01×5  ・・・5/7分
=2,600(円)

注※ 1日当たりのスペック単価は,1ギガバイトで5円としています。
参考
  • CPUの利用料金については,jirmreportコマンドの-metricオプションの引数にcpuを指定することで,同様の方法で計算できます。