5.2.1 性能情報の確認に関する設定

JP1/ITRMでは,ITリソースの性能情報を,監視テンプレートというテンプレートで設定されたしきい値を基に監視します。監視テンプレートは複数作成でき,運用にあわせてカスタマイズできます。重点的に監視したいITリソースはしきい値を低くする,といったカスタマイズをすることで,ITリソースを柔軟に監視できます。

ここでは,JP1/ITRMで性能情報を確認するための設定手順を説明します。

■流れ
大まかな手順を次に示します。太字の部分がJP1/ITRMで実施する作業です。
  1. 性能情報を監視する項目やしきい値,性能情報を取得するタイミングなどを検討する。【必須】
  2. 検討した内容を,JP1/ITRMに設定する。【必須】
  3. 監視テンプレートをITリソースに適用する。【必須】
<この項の構成>
(1) 性能情報を監視する項目やしきい値,性能情報を取得するタイミングなどを検討する
(2) 検討した内容を,JP1/ITRMに設定する
(3) 監視テンプレートをITリソースに適用する

(1) 性能情報を監視する項目やしきい値,性能情報を取得するタイミングなどを検討する

次の内容について検討します。

(2) 検討した内容を,JP1/ITRMに設定する

設定する内容によって,手順が次のように異なります。

(a) 性能情報を監視する項目やしきい値を設定する

■操作

  1. [設定]タブを選択する。
  2. [設定メニュー]から[リソース管理]-[監視テンプレート管理]を選択する。
  3. [監視テンプレート管理]画面で,追加したいテンプレートの[追加]ボタンをクリックする。
  4. [監視テンプレートの追加]画面で,性能情報を監視する項目やしきい値を設定する。
  5. [OK]ボタンをクリックする。

■設定項目

[監視テンプレートの追加]画面

図5-2 [監視テンプレートの追加]画面の表示例

[図データ]
  • [名称]
    テンプレートの名前を入力します。一意の名前を入力してください。
  • [詳細]
    テンプレートの説明を付けたい場合に入力します。
  • [テンプレート]
    既存のテンプレートの設定内容を流用したい場合に指定します。プルダウンメニューからテンプレートを選択して[適用]をクリックすると,選択したテンプレートに設定されている内容が[しきい値]に一覧表示されます。その内容を変更することで,簡単に設定できます。
    プルダウンメニューには,作成済みのテンプレート,JP1/ITRMが用意しているテンプレート(先頭に#が付いているもの),および監視対象となったITリソースにデフォルトで設定されるテンプレートの名前が表示されます。
  • [しきい値]
    CPUの使用率やメモリの使用率,ディスクの空き容量などの項目が一覧表示されます。監視したい項目の監視チェックボックスをチェックし,エラーと警告のしきい値を設定します。
[図データ]便利メモ
性能情報は,収集としきい値監視ができます。イベントが大量に発生する場合などは,しきい値を変更するほかに,項目の監視チェックボックスを外して,しきい値監視を停止することもできます。監視チェックボックスのチェックを外しても,収集チェックボックスをチェックしていれば,性能情報を収集し,レポートに表示します。
(b) 性能情報を取得するタイミングを設定する

■操作

  1. [設定]タブを選択する。
  2. [設定メニュー]から[リソース管理]-[監視間隔設定]を選択する。
  3. [性能監視]をチェックして監視間隔を設定する。
  4. [適用]ボタンをクリックする。

■設定項目

[監視間隔設定]エリア
  • [性能監視]
    ITリソースのパフォーマンス情報(ディスクの空き容量など)を収集する間隔を分単位で設定します。
(c) しきい値を超えた場合のメールでの通知先を設定する

■操作

  1. [設定]タブを選択する。
  2. [設定メニュー]から[通知設定]-[イベント通知設定]を選択する。
  3. [イベント通知設定]画面で,イベントの重要度,およびイベントの通知先を設定する。
  4. [適用]ボタンをクリックする。

■設定項目

[イベント通知設定]エリア
  • [メールで受け取りたいイベントの重要度を選択してください。]
    メールで通知するイベントの重要度を選択します。
    エラー
    対処が必要なイベントです。
    警告
    注意が必要なイベントです。エラー状態に移行する前に問題を調査し,解決してください。
    情報
    通常のイベントです。
  • [通知先を選択してください。]
    イベントの通知先を設定します。
    登録されているすべてのユーザーから,通知するユーザーのチェックボックスをチェックします。

(3) 監視テンプレートをITリソースに適用する

■操作

  1. [リソース管理]タブを選択する。
  2. [リソース管理メニュー]から[すべてのリソース]または業務グループを選択する。
  3. リソース一覧エリアで,ITリソースを選択する。
  4. [アクション]メニューから[監視テンプレート指定]を選択する。
  5. [監視テンプレート指定]画面で,プルダウンメニューから,適用したい監視テンプレートを選択する。
  6. [OK]ボタンをクリックする。

■設定項目

[監視テンプレート指定]画面
  • [テンプレート]
    プルダウンメニューから,適用する監視テンプレートを選択します。
  • [しきい値 ]
    選択した監視テンプレートの設定内容が表示されます。