JP1/ITRMでは,次に示す方法でITリソースを管理対象に設定できます。
表2-10 ITリソースの設定方法と対象となるITリソース
設定方法 | 設定の対象となるITリソース |
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探索によって発見されたITリソースを設定します。 | ITリソース管理者は,探索の結果,発見されたITリソースを管理対象に設定できます。 稼働中のすべてのITリソースが対象になります。 |
導入前のITリソースを設定します。 | ITリソース管理者は,導入予定のITリソースを事前に管理対象に設定できます。 物理ホスト,および仮想ホストが対象になります。 |
仮想ホストをデプロイしたときに自動で設定します。 | デプロイ時に仮想ホストが自動で設定されます。 |
自動または手動による探索の結果,発見されたITリソースは,設定画面の[発見したリソース一覧]エリアに表示されます。このエリアで新しく発見されたITリソースを確認して,JP1/ITRMの管理対象に設定できます。[発見したリソース一覧]エリアについては,「2.2.3 発見されたITリソースの表示と設定」を参照してください。
また,この画面から,管理対象にしないITリソースを管理対象外に設定することもできます。管理対象外に設定したITリソースは,次回の探索から発見されなくなります。
管理対象に設定したITリソースは[管理リソース一覧]エリアに,管理対象外に設定したITリソースは,[管理対象外リソース一覧]エリアに追加されます。
認証情報の誤りなどによって情報が取得できなかったITリソースは,[発見したリソース一覧]エリアの[説明]に[不明]と表示されます。また,[状態]には[警告]と表示されます。この状態のITリソースは,管理対象に設定できません。
Hitachi Device Managerで管理されているストレージは,Hitachi StorageおよびSMI-S WBEMの2つのプロトコルで発見されることがあります。HVMを管理対象にする場合は,SMI-S WBEMで発見されたストレージを管理対象にしてください。それ以外の場合は,Hitachi Storageで発見されたストレージだけを管理対象にしてください。
また,ITリソース管理サーバが発見された場合は,管理対象外に設定してください。
導入予定のITリソースを事前に管理対象に設定しておくことで,導入前のITリソースに対して割り当て予約をしたり構成を管理したりできます。この方法で管理対象に設定した導入予定のITリソースを,手動追加リソースと呼びます。対象となるのは,物理ホストおよび仮想ホストです。
手動追加リソースは,設定画面の[管理リソース一覧]エリアから表示される[手動追加リソース設定]画面で設定できます。導入予定日時,ホスト名などを指定して実行できます。
手動追加リソースは,運用が開始されると,ホスト名および管理IPアドレスに指定したIPアドレスによって探索の対象になります。管理対象となる手動追加リソースが発見された場合,発見されたITリソースに置き換わり,手動追加リソースの予約情報を引き継ぎます。
また,手動追加リソースが発見されたときに,[手動追加リソース設定]画面で設定した情報および発見されたITリソースの情報に差異がないか,次の表の項目によってチェックされます。
表2-11 手動追加リソースに設定した情報と発見されたITリソースの情報のチェック項目
情報 | チェック項目 |
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OS | OSが一致しているかどうかがチェックされます。 |
CPU | 発見されたITリソースのCPUのスペックが,手動で指定したITリソースのCPUのスペックよりも高いかどうかがチェックされます。コア数,およびコアごとの周波数がそれぞれチェックされます。 |
メモリ | 発見されたITリソースのメモリ容量が,手動で指定したITリソースのメモリ容量よりも大きいかどうかがチェックされます。 |
ディスク | 発見されたITリソースのディスク容量が,手動で指定したITリソースのディスク容量よりも大きいかどうかがチェックされます。 |
チェックの結果,次の場合は警告イベントが発行されて,発見されたITリソースの情報に更新されてから管理対象になります。
なお,導入予定のITリソースを探索したとき,導入予定日時を過ぎていても発見できなかった場合は,導入予定日時超過のイベントが発行されます。
デプロイした仮想ホストは,自動で管理対象として設定されます。登録されるリソースグループは,デプロイ先の仮想化ソフトウェアと同じです。