2.3.2 仮想構成の管理

仮想化環境管理ソフトウェアと連携している場合,仮想化環境管理ソフトウェアで定義している仮想ホストをグループとしてJP1/ITRMからも管理できます。

JP1/ITRMで管理する仮想ホストは,[リソース管理メニュー]に,階層化された形式で表示されます。[リソース管理メニュー]での仮想構成の表示例を次の図に示します。

図2-8 [リソース管理メニュー]での仮想構成の表示例

[図データ]

[リソース管理メニュー]に表示される仮想構成のアイコンの意味を次に示します。

注※1
vCenterを使用しない環境でも,VMware ESXの機能でリソースプールを作成できますが,JP1/ITRMでは,vCenterを管理対象とする場合だけプールを管理対象にできます。
注※2
vCenter,SCVMMから仮想化ソフトウェアまでのパスは,区切り文字として使用しているスラッシュ(/)を含めて最大で1,024バイトです。また,階層は,最大で32階層です。上限を超えた場合,情報の取得に失敗してイベントが発行されます。
注※3
仮想化ソフトウェアから仮想ホストまでのパスは,区切り文字として使用しているスラッシュ(/)を含めて最大で1,024バイトです。また,階層は,最大で32階層です。上限を超えた場合,情報の取得に失敗してイベントが発行されます。

なお,仮想化ソフトウェアが階層化されて表示される際に,各階層を構成する要素の名称に「/」,「¥」,「%」が設定されている場合,これらの文字は別の文字に変換されて表示されます。また,「/」,「¥」,「%」は,管理対象とする仮想化ソフトウェアによって使用できるかどうかが異なります。

表2-8 「/」,「¥」,「%」の使用可否とJP1/ITRMでの表示

仮想化ソフトウェアでの設定JP1/ITRMでの表示
Hyper-Vの場合VMwareの場合HVMの場合
/%2f
¥%5c
%%25%25%25
(凡例)
-:該当する仮想化ソフトウェアでは使用できない。
注※
先頭8文字までに%を連続して使用した文字列は設定できません。

また,Hyper-VおよびHVMの場合,管理対象の仮想ホストの名称を仮想化ソフトウェア上で変更すると,JP1/ITRM - Manager上から認識できなくなり,仮想ホストの操作や情報取得ができない状態となります。この状態を回復するには,Hyper-Vの場合は,SCVMMの画面上に変更後の仮想ホストの名称が反映されてから,JP1/ITRM - ManagerからHyper-VおよびSCVMMのリソースの再収集をしてください。HVMの場合は,JP1/ITRM - ManagerからHVMのリソースの再収集をしてください。

仮想化環境管理ソフトウェアがインストールされているホストへの割り当て予約および操作は,実行できません。ただし,仮想化ソフトウェアに仮想化環境管理ソフトウェアがインストールされている場合,仮想化ソフトウェアのリソースプールに対する操作は,実行できます。また,仮想化ソフトウェア本体に対しては,デプロイおよび復元だけが実行できます。

仮想化環境管理ソフトウェアがインストールされているホスト,およびこのホストで管理されているITリソースに対して,割り当てを実行する場合,これらすべてのリソースを同じリソースグループに所属させて,割り当て種別を占有に設定してください。

なお,仮想化環境管理ソフトウェアがインストールされているホストは,割り当てできるITリソースとして扱われるため,割り当て種別が共有の場合,ホーム画面やリソース管理画面で空きリソースを正しく把握できません。該当ホストについては,用途によって割り当て種別が,占有または割り当て不可のリソースグループのどちらかに所属させる運用を推奨します。