JP1/ITRMでは,ITリソースをグループに分類して管理できます。
JP1/ITRMで管理対象とするITリソースは,ユーザーが作成する任意のグループで管理します。それぞれのITリソースはどれかのリソースグループに所属している必要があります。ただし,1つのITリソースが所属できるリソースグループは,1つだけです。
デフォルトでは,[_Default]というリソースグループが作成されています。管理対象に設定したITリソースは,自動的に[_Default]リソースグループに追加されます。
また,リソースグループは,任意で作成するリソースグループフォルダを使用して管理できます。リソースグループフォルダは,10階層まで作成できます。
運用に合わせて[リソースグループ選択]画面,またはドラッグ&ドロップで[_Default]リソースグループから任意のリソースグループにITリソースを移動してください。ただし,ITリソースが仮想ホストの場合は,その仮想ホストが動作しているリソースプールも,同じリソースグループに所属させてください。同じリソースグループに所属していない場合,割り当て管理などで情報が正しく表示されない場合があります。
移動できるITリソースの種類を次の表に示します。
表2-4 任意のリソースグループに移動できるITリソースの種類
リソースの分類 | 項目 |
---|---|
ホストリソース | 物理ホスト |
仮想ホスト | |
リソースプール | 仮想化ソフトウェア |
VMクラスタ | |
プール | |
vApp |
業務グループとは,組織や業務を任意の定義でグループ化したものです。業務グループは,ユーザーが作成して,リソースグループを関連づけて使用します。リソースグループを業務グループに関連づけると,業務グループごとに予約できるホストを決めたり,業務グループごとに稼働情報を収集したりできます。
業務グループとリソースグループの関連づけについては,「2.3.1(3) リソースグループと業務グループの関連づけとその種別」を参照してください。
また,業務グループは,任意で作成する業務グループフォルダを使用して管理できます。業務グループフォルダは,10階層まで作成できます。
JP1/ITRMでは,リソースグループを業務グループに関連づけて,業務グループごとに予約できるホストを決めたり,業務グループごとに稼働情報を収集したりできます。
リソースグループと業務グループの関連づけは,次のような場合に有効です。
リソースグループを複数の業務グループへ関連づけられるかどうかは,[リソースグループ設定]画面の割り当て種別によって設定できます。リソースグループに設定する割り当て種別を次の表に示します。
表2-5 リソースグループの割り当て種別
割り当て種別 | 説明 |
---|---|
共有 | リソースグループを複数の業務グループに関連づけられます。 |
占有 | 1つのリソースグループは,単一の業務グループだけに関連づけられます。 占有を設定したリソースグループに所属するITリソースは,そのリソースグループに所属している間,常に割り当て予約が設定されたITリソースとして扱われます。このため,割り当て予約の検索の対象には含まれません。 |
割り当て不可 | リソースグループを業務グループに関連づけられません。 |
リソースグループと業務グループの関連づけは,[リソースグループ関連付け]画面から実行できます。
図2-5 リソースグループと業務グループの関連づけの例
なお,[_Default]リソースグループの割り当て属性には共有が設定されています。[_Default]リソースグループの割り当て属性は変更できません。
リソースグループの割り当て種別は,設定したあとに変更できます。ただし,次の場合は変更できません。
また,業務グループとの関連づけも,設定したあとに変更できます。ただし,次の場合は変更できません。
図2-6 関連づけの解除の可否
HAクラスタグループを構成する物理ホストおよび仮想ホストは,通常の物理ホストおよび仮想ホストと同じように,ホスト単位で探索されます。
HAクラスタグループを作成する場合は,リソース管理画面からHAクラスタグループとして扱うホストを2台以上選択し,[アクション]メニューからHAクラスタグループを設定します。HAクラスタグループの変更,削除は設定画面の[HAクラスタグループ設定]エリアで実行します。
HAクラスタグループを構成するホストの条件を次に示します。
リソースグループに所属するITリソースは,ほかのリソースグループに移動できます。ただし,次の場合は所属先を移動できません。
図2-7 ほかのリソースグループへのITリソースの移動
なお,占有を設定したリソースグループに所属するITリソースは,そのリソースグループに所属している間,常に割り当て予約が設定されたITリソースとして扱われますが,ほかのリソースグループに移動した時点で割り当て予約が設定されていないITリソースとして扱われます。
リソースグループ,業務グループ,リソースグループフォルダ,および業務グループフォルダを削除します。
それぞれを削除できるかどうかは,割り当て種別,および割り当て予約の状況によって,次の表のとおり異なります。
表2-6 リソースグループ・リソースグループフォルダの削除の可否
割り当て種別 | 割り当て予約 | 削除の可否 |
---|---|---|
占有 | あり | 削除できます。 |
なし | ||
共有 | あり | 削除できません。 |
なし | 削除できます。 |
表2-7 業務グループ・業務グループフォルダの削除の可否
関連づけられているリソースグループの割り当て種別 | 関連づけられているリソースの割り当て予約 | 削除の可否 |
---|---|---|
占有 | あり | 削除できます。 |
なし | ||
共有 | あり | 削除できません。 |
なし | 削除できます。 |
リソースグループを削除すると,所属しているITリソースは[_Default]リソースグループに移動します。
また,リソースグループフォルダ,および業務グループフォルダを削除すると,それぞれのフォルダに格納されているフォルダやリソースグループ,業務グループも削除されます。
なお,[_Default]リソースグループは削除できません。
リソースグループ,業務グループ,リソースグループフォルダ,および業務グループフォルダの命名規則を次に示します。