仮想ホストのOSがWindows Server 2003またはWindows Server 2008の場合,OSカスタマイズ用応答ファイルを作成する必要があります。
OSカスタマイズ用応答ファイルとは,仮想イメージテンプレートから仮想ホストをデプロイするときに使用する設定ファイルです。デプロイ後の仮想ホストのOSに設定されるパラメーターが記述されています。1つのWindows Server 2003またはWindows Server 2008の仮想イメージテンプレートに対して,1つのOSカスタマイズ用応答ファイルを作成してください。
仮想イメージテンプレートにする仮想ホストのOSに対応するOSカスタマイズ用応答ファイルを作成します。既存のOSカスタマイズ用応答ファイルを再編集する場合も,ここで説明する手順で作成したOSカスタマイズ用応答ファイルを使用してください。
なお,Hyper-Vを使用する場合,仮想イメージテンプレートにする仮想ホストはsysprepで初期化されてしまうため,仮想イメージテンプレート化後はその仮想ホストを継続して使用できません。仮想イメージテンプレート化後に引き続き使用する場合は,あらかじめ退避しておいてください。
OSカスタマイズ用応答ファイルを作成する手順について次に示します。
表6-21 ウィザードで設定する内容
項目 | 必須/任意 | 作業内容 |
---|---|---|
[新規または既存の応答ファイル] | 必須 | 目的に合わせて選択します。 |
[セットアップの種類] | 必須 | [Sysprepセットアップ]を選択します。 |
[製品] | 必須 | Windows Server 2003のエディションを選択します。 |
[使用許諾契約書] | 必須 | [はい、インストールを完全に自動化します]を選択します。 |
[名前と組織名] | 必須(名前) 任意(組織名) | 名前と組織名を入力します。 |
[ディスプレイの設定] | 任意 | 任意の内容を設定します。 |
[タイムゾーン] | 必須 | 一覧から選択します。 |
[プロダクトキー] | 必須 | Windowsのプロダクトキーを入力します。 |
[ライセンス モード] | 必須 | 用途に合わせて選択します。 |
[コンピュータ名] | 必須 | [コンピュータ名を自動で生成する]を選択します。ただし,ここでの設定はOSカスタマイズで変更されるため有効となりません。 |
[Administratorのパスワード] | 必須 | 次の3点を確認および設定します。
|
[ネットワークコンポーネント] | 必須 | [標準的な設定]を選択します。 |
[ワークグループまたはドメイン] | 必須 | 用途に合わせてワークグループまたはドメインを選択・設定します。空には設定できません。 ドメインを選択・設定する場合,次の2点を確認してください。
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[テレフォニー] | 必須 | 次の4点を設定します。
|
[地域の設定] | 必須 | [インストールするWindowsのバージョンに対する既定の地域の設定を使用する]を選択します。 |
[言語] | 必須 | [言語のグループ]の一覧で選択されているものがあれば選択を取り消します。 |
[プリンタのインストール] | 必須 | 次の2点を設定します。
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[Run Once] | 必須 | 次の2点を設定します。
|
[追加のコマンド] | 必須 | 次の2点を設定します。
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[ID文字列] | 必須 | [ID 文字列]を空欄にします。 |
表6-22 必ず入力するプロパティ
検索に指定する文字列 | [Windows イメージ]エリアで指定する項目※1 | [応答ファイル]エリアへの追加先 | 必ず入力するプロパティ |
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Microsoft-Windows-PnpSysprep | Microsoft-Windows-PnpSysprep | generalize | PersistAllDeviceInstalls=true |
Microsoft-Windows-International-Core | Microsoft-Windows-International-Core | oobeSystem | InputLocale=任意のロケール※2 SystemLocale=任意のロケール※2 UILanguage=任意のロケール※2 UserLocale=任意のロケール※2 |
Microsoft-Windows-Shell-Setup | Microsoft-Windows-Shell-Setup OOBE | oobeSystem | HideEULAPage=true NetworkLocation=Work ProtectYourPC=1 SkipUserOOBE=true |
Microsoft-Windows-Shell-Setup UserAccounts AdministratorPassword | oobeSystem | Value=任意のパスワード JP1/ITRMのデプロイ時にこの項目を再設定するため,指定した値は有効になりません。 | |
Microsoft-Windows-Shell-Setup | oobeSystem | TimeZone = 任意のタイムゾーン※3 | |
Microsoft-Windows-Shell-Setup | specialize | RegisteredOwner=任意の使用者名 RegisteredOrganization=任意の組織名 ComputerName=任意のコンピュータ名 JP1/ITRMのデプロイ時にこの項目を再設定するため,指定した値は有効になりません。 ProductKey=Windowsプロダクトキー | |
Microsoft-Windows-UnattendedJoin | Microsoft-Windows-UnattendedJoin Identification | specialize | JoinWorkgroup=任意のワークグループ名 または JoinDomain=任意のドメイン名 |
Microsoft-Windows-UnattendedJoin Identification Credentials | specialize | Domain=JoinDomainで指定したドメイン名※4 Password=ドメインアカウントのパスワード※4 Username=ドメインアカウントのユーザー名※4 | |
Microsoft-Windows-TCPIP | Microsoft-Windows-TCPIP Interfaces Interface | specialize | Identifier=任意の数字 テンプレートの構成に関係なく1つの定義を作成します。JP1/ITRMのデプロイ時にこの項目を再設定するため,指定した値は有効になりません。 |
Microsoft-Windows-DNS-Client | Microsoft-Windows-DNS-Client Interfaces Interface | specialize | Identifier=任意の数字 テンプレートの構成に関係なく1つの定義を作成します。JP1/ITRMのデプロイ時にこの項目を再設定するため,指定した値は有効になりません。 |