2.9.4 タスクの状態管理

タスクは,実行状況によって状態が遷移します。それぞれの状態によって,タスクに対して実行できる操作が異なります。タスクの状態,およびそれぞれの状態で実行できるタスクを次の表に示します。

表2-34 タスクの状態

状態説明
未設定※1必要な設定がされていません。必要な情報を設定してください。
実行待ち設定はされていますが,実行されていません。
待機中タスクが実行できるようになるまで,待機しています。
実行中タスクを実行中です。
完了実行が完了しました。
失敗実行に失敗しました。失敗した原因を調査および解決してください。そのあと,操作対象の状態をタスク実行前の状態へ回復させてから,タスク管理画面でタスクを再実行してください。
キャンセル中キャンセル中です。キャンセルに成功した場合は「キャンセル完了」へ,キャンセルに失敗した場合は「失敗」へ,それぞれ状態が遷移します。
実行不可予約に関連づいていて,直前のタスクが失敗したことによって,実行できません。例えば,同一保守期間内に,「デプロイ」,「コマンド実行」の順番でタスクが登録されている場合,「デプロイ」に失敗したときは,「デプロイ」タスクは「失敗」となり,「コマンド実行」タスクは「実行不可」となります。失敗したタスクの原因を調査および解決して再実行してください。そのあと,タスクの実行予定日を変更してタスクが実行されるのを待ってください。
キャンセル完了タスクのキャンセルに成功しました。操作対象となる仮想ホストの状態をタスク実行前の状態に戻します。※2
ただし,SCVMMが管理する仮想ホストの場合,仮想ホストの退避に対するキャンセルには時間が掛かります。
失敗(期限超過)保守期間内に,タスクが実行されませんでした。失敗したタスクの原因を調査および解決して再実行してください。
注※1
タスクの登録または変更をした場合に,タスクに関連する構成情報,およびユーザーが指定した内容が正しくないときは,タスクの状態が自動的に未設定となります。ただし,作業種別が手動のタスクを変更するときは,タスクに関連する構成情報,およびユーザーが指定した内容に関係なく,任意の状態に設定できます。
注※2
vCenterが管理する仮想ホストの場合,次のタスクに対するキャンセルのときだけ,仮想ホストの状態をタスク実行前の状態に戻します。
・デプロイ
・仮想ホストの退避
・仮想ホストの復元
・コールドマイグレーション

また,コールドマイグレーションや退避をキャンセルした場合,次の現象が発生することがあります。

これらの現象を回避するために,次の作業を実施しておいてください。

なお,仮想ホストのネットワーク通信への影響はありません。

実行できるタスクの種類を次の表に示します。

表2-35 実行できるタスクの種類

状態即時実行変更削除自動削除キャンセル再実行受諾管理
未設定×××××
実行待ち××××
待機中××××××
実行中××××××
完了××××××
失敗×××××
キャンセル中×××××××
実行不可××××
キャンセル完了×××××
失敗(期限超過)×××××
(凡例)
○:実行できる。
×:実行できない。
注※
タスクの変更および削除は,タスクの作業種別が手動の場合,状態が完了以外で,かつ未受諾のときに実行できます。

タスクの実行に失敗した場合,タスクの失敗の要因を[タスクの失敗要因]ダイアログボックスで確認できます。