JP1/ITRMでは,リソース管理画面の[アクション]メニューから仮想化ソフトウェア上にある運用中の仮想ホストを一時的に退避イメージとして退避したり,退避イメージを任意の仮想化ソフトウェア上に復元したりできます。なお,リソースプールを構成する仮想化ソフトウェアの種別は,退避・復元の前後で切り替えられません。
CPU,メモリ,IPアドレスなど,仮想ホストの構成情報を仮想化ソフトウェア上から退避して,退避イメージとして一時的にライブラリに保存できます。退避した仮想ホストは,削除した仮想ホストと同じように扱われます。削除した仮想ホストの扱いについては,「2.7.3(3) 仮想ホストの削除」を参照してください。
仮想ホストは,[退避設定]画面で退避できます。
図2-30 仮想ホストの退避
あらかじめ退避しておいた退避イメージを互換性のある仮想化ソフトウェア上に復元します。
デプロイと異なり,退避イメージに含まれるCPU,メモリ,IPアドレスなど,仮想ホストの構成情報も含めて復元します。なお,仮想ホストの復元直後は,電源が入っている状態になっています。
仮想ホストは,[退避イメージ選択]画面から復元できます。
図2-31 仮想ホストの復元
表2-21 復元先の仮想スイッチの状態ごとの復元後の接続先
項番 | 復元先の仮想スイッチの状態 | 復元後の接続先 | |
---|---|---|---|
仮想スイッチの種別 | ポートグループ | ||
1 | 標準仮想スイッチまたは分散仮想スイッチ | 復元元のVLANID(0~4094)と同じ通常ポートグループが存在する。 | 既存の通常ポートグループに接続します。 |
2 | 標準仮想スイッチ | VLANIDが4095の通常ポートグループが存在する。 | |
3 | 復元元のVLANID(0~4094)と同じ通常ポートグループが存在しない。 | 新規に通常ポートグループを作成して,そのポートグループに接続します。 | |
4 | VLANIDが4095の通常ポートグループが存在しない。 | ||
5 | 分散仮想スイッチ | 復元元のVLANID(0~4094)と同じ通常ポートグループが存在しない。かつ,復元元のVLANID(0~4094)と同じポートグループが,プライベートVLAN設定のセカンダリにも存在しない。 | |
6 | 復元元のVLANID(0~4094)をセカンダリとするプライベートVLAN設定が存在する。かつ,そのセカンダリを持つポートグループが存在しない。 | エラーとなり,復元が失敗します。退避イメージは復元前の状態と変わりません。 復元先仮想スイッチの変更,または指定した仮想スイッチの設定の変更が必要です。 | |
7 | 復元元のVLANID(0~4094)をセカンダリとするプライベートVLAN設定が存在する。かつ,そのセカンダリを持つポートグループが存在する。 | 既存のプライベートVLANポートに接続します。 |