割り当て予約の対象となるITリソースは,物理ホスト,仮想ホスト,HAクラスタグループおよびリソースプールです。
次の条件を満たす物理ホストが割り当て予約の対象となります。
ただし,次の物理ホストは検索対象になりません。
次の条件を満たす仮想ホストが割り当て予約の対象となります。
ただし,次の仮想ホストは検索対象になりません。
空きリソース量は次の計算式で計算されます。
ただし,vCenterをJP1/ITRMの管理対象にしていない場合,プールおよびvAppの使用量は0として扱われます。そのため,検索結果として出力された仮想化ソフトウェアに仮想ホストをデプロイしても,リソース不足でデプロイに失敗することがあります。vCenterをJP1/ITRMの管理対象としないでプールおよびvAppを使用している場合は,検索結果のCPU評価値およびメモリ評価値を参考にして,空きリソースに余裕があるリソースプールを使用してください。
なお,手動追加リソースは,物理ホストと同様に検索されます。リソースプールに空きがあるかどうかは,仮想ホストをデプロイするときにチェックされます。
また,仮想化ソフトウェアがHVMの場合,仮想ホストの占有NICはITリソースとしてカウントされません。そのため,検索条件として指定するNICはLPARに設定した仮想NICのポート数を指定してください。
仮想ホストの検索は仮想ホストの現在の性能値に関係なく,リソースプールの空きリソースに対して,指定されたスペックで割り当て予約をします。このため,指定されたスペックと,仮想ホストの現在のスペックが異なる場合は,指定された期間の前に別途,手動でスペックを変更する必要があります。手動でスペックを変更する方法については,「7.6.7 仮想ホストのスペックの変更」を参照してください。
HAクラスタグループは,HAクラスタグループ中のホスト単位ではなく,HAクラスタグループ単位で割り当て予約を設定する必要があります。次のすべての条件を満たすHAクラスタグループが割り当て予約の対象になります。
新規に仮想ホストをデプロイするための,次の条件を満たすリソースプールが割り当て予約の対象になります。
空きリソース量は仮想ホストの空きリソースの検索と同様の方法で計算されます。
指定されたスペックに対して,リソースプールに構築できる台数分の仮想ホストが検索結果として表示されます。タスクとして,デプロイまたは復元を登録して予約することで,タスクの実行時に仮想ホストがデプロイされます。
仮想ホスト,およびリソースプールの種別「プール/vApp」を検索対象とする場合の注意事項を次に示します。なお,ここではvCenterに定義したプールおよびvAppをまとめてプールと表記します。
vCenterのリソース割り当て設定で「予約」として割り当てられた値が,プールの総リソース量として扱われます。そのため,リソースの「予約」が0の場合,「拡張可能な予約」が有効となっているかどうかに関係なく,JP1/ITRMでは,使用できるリソース量が0となります。したがって,そのプールと配下の仮想ホストは,ホスト検索で検索されません。
なお,vCenterを使用してプールを作成した場合,デフォルトではリソースの「予約」は0,「拡張可能な予約」が有効となるため,JP1/ITRMのホスト検索で検索されません。vCenterのリソース割り当て設定で「予約」として割り当てられた値を見直してください。
ホスト検索で検索されないプールの構成例を次に示します。
図2-35 ホスト検索で検索されないプールの構成例
例えば,図2-35の構成時に,ホスト検索画面でCPU:1GHz,コア数:1,メモリ:1GBを指定します。検索対象ITリソースとして仮想ホストを指定した場合,Host1は検索結果に表示されません。また,検索対象ITリソースとしてリソースプールを指定した場合,Pool1は検索結果に表示されません。Pool1および配下のHost1を検索対象としたい場合は,vCenterのリソース割り当て設定でPool1の「予約」として,必要なリソース量を割り当ててください。