6.5.4 Hyper-Vの設定
(1) ダイナミックメモリの設定
ダイナミックメモリを有効にした仮想ホストをデプロイするには,Hyper-VおよびSCVMMがダイナミックメモリに対応している必要があります。
また,仮想イメージテンプレートを作成する際は,テンプレートにする仮想ホストのダイナミックメモリを,有効に設定しておく必要があります。なお,ダイナミックメモリの設定変更はSCVMM上からしてください。Hyper-V上で設定変更すると,SCVMMとの同期処理のタイミングによって設定に差が生じるおそれがあります。
- 参考
- デプロイ後の仮想ホストのメモリ設定のうち,最大RAM,メモリバッファ,およびメモリ優先度は,仮想イメージテンプレートにする仮想ホストの値が設定されます。スタートアップRAMについては,デプロイ時に[仮想イメージテンプレート詳細]画面で指定する値が設定されます。
(2) 仮想ホスト上のWindowsで必要な設定
仮想ホスト上のWindowsで必要な設定として,システム準備ツールの設定手順について説明します。
システム準備ツールの設定手順は,Windows Server 2003またはWindows Server 2008で異なります。なお,Administrator権限を持つユーザーが設定してください。
(a) Windows Server 2003の場合
- ユーザースクリプトを,仮想ホスト上に配置する。
NICの冗長化構成が設定されていないことを確認してください。NICの冗長化構成が設定されていた場合は解除してください。
- 仮想ホスト上のシステムドライブのルートに,sysprepフォルダを作成する。
- 次のファイルをエクスプローラ上でダブルクリックする。
CD-ROMドライブ¥SUPPORT¥TOOLS¥DEPLOY.CAB
- DEPLOY.CAB内のすべてのファイルを,手順2で作成したsysprepフォルダにコピーする。
- Administrator権限を持つユーザーのパスワードを空にする。
- sysprepフォルダからsysprep.exeを実行する。
[システム準備ツール 2.0]ダイアログボックスが表示されます。
- [OK]ボタンをクリックする。
- [オプション]の[Mini-Setupを使う]をチェックする。
- [オプション]の[シャットダウン モード]プルダウンメニューから[シャットダウン]を選択する。
- [再シール]ボタンをクリックする。
- [OK]ボタンをクリックする。
(b) Windows Server 2008の場合
- ユーザースクリプトを,仮想ホスト上に配置する。
NICの冗長化構成が設定されていないことを確認してください。NICの冗長化構成が設定されていた場合は解除してください。
- Administrator権限を持つユーザーのパスワードを空にする。
- スタートメニューの[ファイル名を指定して実行]のテキストボックスに「%systemroot%¥system32¥sysprep¥sysprep」を入力し,[OK]ボタンをクリックする。
[システム準備ツール 3.14]ダイアログボックスが表示されます。
- [システム クリーンアップ アクション]プルダウンメニューから[システムのOOBE(Out-of-Box Experience)に入る]を選択する。
- [一般化する]チェックボックスをチェックする。
- [シャットダウン オプション]プルダウンメニューから[シャットダウン]を選択する。
- [OK]ボタンをクリック。
仮想ホストがシャットダウンしないでリブートした場合は,SCVMMで仮想ホストを停止してください。
(3) ITリソース管理サーバ上で必要な設定
ITリソース管理サーバ上で必要な設定として,仮想イメージテンプレートをJP1/ITRM内の仮想イメージテンプレート格納フォルダに配置する手順について説明します。
- SCVMMのライブラリを保管する操作を実施して,SCVMMのライブラリサーバ上に仮想ホストが退避されていることを確認する。
このとき,すでに仮想ホストがSCVMMのライブラリサーバにある場合,同じ名前で仮想ホストを退避しないようにしてください。
- スタートメニューから[すべてのプログラム]-[JP1_IT Resource Management - Manager]-[JP1_ITRM コマンドプロンプト]を選択する。
- jirmimageimportコマンドを実行する。
仮想イメージテンプレートが,JP1/ITRM内の仮想イメージテンプレート格納フォルダに配置されます。コマンド実行後,正しく配置されているか確認してください。
なお,jirmimageimportコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/IT Resource Management - Manager リファレンス」を参照してください。
- 仮想イメージテンプレートにする仮想ホストのOSがWindowsの場合,OSカスタマイズ用応答ファイルを配置する。
「6.5.1 OSカスタマイズ用応答ファイルの作成(VMware・Hyper-Vの場合)」で作成したOSカスタマイズ用応答ファイルを,JP1/ITRM内の仮想イメージテンプレート格納フォルダに配置してください。