2.6.18 JP1/Advanced Shellで必要なディレクトリとファイルを作成する

JP1/Advanced Shellのインストールが完了したあと,実行に必要なディレクトリをデフォルトから変更する場合,変更後のディレクトリを作成し,環境ファイルに指定します。JP1/Advanced Shellを実行するユーザーは,これらのディレクトリに対して必要な権限を割り当ててください。

JP1/Advanced Shellで必要なディレクトリを次に示します。

表2-10 JP1/Advanced Shellで必要なディレクトリ

ディレクトリ環境設定パラメーターデフォルトディレクトリまたはパスデフォルトの権限
一時ファイルTEMP_FILE_DIR●実行環境【Windows限定】
全ユーザー共通文書フォルダ¥Hitachi¥JP1AS¥JP1ASE¥temp
●開発環境【Windows限定】
全ユーザー共通文書フォルダ¥Hitachi¥JP1AS¥JP1ASD¥temp
●実行環境【UNIX限定】
/var/opt/jp1as/temp
CRWD【Windows限定】
1777【UNIX限定】
スプールSPOOL_DIR●実行環境【Windows限定】
全ユーザー共通文書フォルダ¥Hitachi¥JP1AS¥JP1ASE¥spool
●開発環境【Windows限定】
全ユーザー共通文書フォルダ¥Hitachi¥JP1AS¥JP1ASD¥spool
●実行環境【UNIX限定】
/var/opt/jp1as/spool
CRWD【Windows限定】
1777【UNIX限定】
システム実行ログLOG_DIR
LOG_FILE_CNT
LOG_FILE_SIZE
●実行環境【Windows限定】
全ユーザー共通文書フォルダ¥Hitachi¥JP1AS¥JP1ASE¥log
●開発環境【Windows限定】
全ユーザー共通文書フォルダ¥Hitachi¥JP1AS¥JP1ASD¥log
●実行環境【UNIX限定】
/opt/jp1as/log
CRWD【Windows限定】
0777【UNIX限定】
トレースTRACE_DIR
TRACE_FILE_CNT
TRACE_FILE_SIZE
TRACE_LEVEL
●実行環境【Windows限定】
共通APデータフォルダ¥Hitachi¥JP1AS¥JP1ASE¥trace
●開発環境【Windows限定】
共通APデータフォルダ¥Hitachi¥JP1AS¥JP1ASD¥trace
●カスタムジョブ【Windows限定】
共通APデータフォルダ¥Hitachi¥JP1AS¥JP1ASV¥trace
●実行環境【UNIX限定】
/opt/jp1as/trace
CRWD【Windows限定】
1777【UNIX限定】
環境ファイルなし。環境変数ADSH_ENVに設定した環境ファイルのパスR【Windows限定】
0444【UNIX限定】
(凡例)
次に示すデフォルトの権限の英字は,権限の種類を示します。
C:作成,R:読み込み,W:書き込み,D:削除

<この項の構成>
(1) 必要な権限
(2) ファイルシステム

(1) 必要な権限

バッチジョブを実行するユーザーに対して,必要な権限を次に示します。

(a) Windowsの場合

バッチジョブを実行するユーザーに対して,フルコントロールを設定してください。

(b) UNIXの場合

バッチジョブを実行するユーザーに対して,各ディレクトリには次に示すファイルパーミッションが必要です。

表2-11 ディレクトリのファイルパーミッション

ディレクトリ読み込み許可(r)書き込み許可(w)実行許可(x)スティッキービット(t)
一時ファイル
スプール
システム実行ログ×
トレース
(凡例)
○:設定が必須です。
△:システムの運用方針に従って設定します。
×:設定しません。

ディレクトリのスティッキービットは,システムの運用方針に従い,設定します。

ディレクトリにスティッキービットの設定がない場合,ディレクトリに書き込み許可があれば,ディレクトリ直下の任意のファイルを削除できます。

ディレクトリにスティッキービットを設定した場合,ディレクトリに書き込み許可があっても,ディレクトリの所有者,またはファイルの所有者の場合だけ,ディレクトリ直下の任意のファイルを削除できます。

(2) ファイルシステム

スプールなどは,業務によって大容量となる場合があるため,専用のファイルシステムを作成して使用するのが望ましいです。また,JP1/Advanced ShellではNFSおよびHitachi Striping File System(HSFS)はサポートしません。