JP1/Advanced Shellが出力するメッセージは,Cランタイムの関数およびWin32 APIのエラー情報を含む場合があります。
JP1/Advanced Shellの環境で発生しやすい,代表的なCランタイム関数のエラー情報に対する原因と対策(Windowsの場合)を次の表に示します。表にないエラーおよびWin32 APIのエラー情報については,使用しているWindowsのマニュアルを参照してください。
表11-5 Cランタイム関数のエラー情報に対する原因と対策(Windowsの場合)
エラー番号(errno) | エラーの詳細 | ニモニック | 原因 | 対策 |
---|---|---|---|---|
2 | No such file or directory | ENOENT | ファイルまたはディレクトリが見つかりません。 | ファイルの存在を確認してください。 |
5 | Input/Output error | EIO | 入出力エラーが発生しました。 | Windowsまたはハードウェアの情報に従ってください。 |
6 | No such device or address | ENXIO | ファイルに対するアクセス権がありません。 | デバイスがあるか,またはデバイスを有効にしているかを確認してください。デバイスを有効にしていない場合は,有効にしてください。それ以外の原因の場合は,使用しているWindowsのマニュアルを参照してください。 |
7 | Arg list too long | E2BIG | 処理プログラムの引数または環境変数用の領域が不足しています。 | 処理プログラムの引数を確認します。 exportコマンドなどによる環境変数の設定やファイル管理機能のスクリプト拡張コマンドの使用方法を見直し,不要な環境変数の設定を削除します。 |
11 | Resource temporarily unavailable | EAGAIN | プロセスの数が多過ぎるか,または一時的なメモリ不足が発生しています。 | 再実行してもエラーが発生する場合は,不要なプロセスを停止させてください。 |
12 | Not enough space | ENOMEM | 次の原因が考えられます。
| 次の対策を実施します。
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13 | Permission denied | EACCES | 次の原因が考えられます。
| 次の対策を実施します。
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14 | Bad address | EFAULT | アクセスできない領域に書き込みをしようとしました。書き込みをしようとしたディスクが切り離された場合があります。 | 系切り替えに伴うディスクの切り替え中の場合は,問題ないので無視してください。 誤ってディスクを切り離してしまった場合は,該当するファイルをバックアップから回復するか,または初期化してから使用してください。 上記以外の場合は,システム管理者に連絡してください。 |
17 | File exists | EEXIST | 作成しようとしたファイルはすでにあります。 | ファイル名を変更して再実行します。既存のファイルが不要の場合,削除してから再実行してください。 |
22 | Invalid argument | EINVAL | メモリ管理情報の不正を検知しました。 | システム管理者に連絡してください。 |
23 | Too many open files in system | ENFILE | ファイルのオープン数がシステムの上限を超えました。 | システム全体で使用中のファイルの数を確認し,不要なファイルを閉じてください。 |
24 | Too many open files | EMFILE | 該当するプロセスでオープンしているファイル数が多過ぎます。 | システム管理者に連絡してください。 |
27 | File too large | EFBIG | ファイルの大きさがシステム制限値を超えました。 | 使用するファイルサイズを見直してください。 |
28 | No space left on device | ENOSPC | ファイルシステムに十分な空き領域がありません。 | 空き領域を確保してください。 |