setコマンドで設定するシェルオプションを次の表に示します。
表5-34 setコマンドで設定するシェルオプション
名称 | 設定方法 | シェルオプションを設定した場合の意味 | デフォルト値 |
---|---|---|---|
allexport | -a -o allexport | 変数をすべて自動的にエクスポートします。 | 無効 |
braceexpand | -o braceexpand | ブレース展開を有効にします。ブレース展開とは,ブレース({ })で囲んだ部分を複数の単語にする展開のことです。ブレースで囲まれた1つ以上のコンマで区切られた文字をブレースの前後の文字と結合し,1つの変数として展開します。例えば,a{1,2,3}はa1,a2,a3に展開されます。 | 有効 |
bgnice※ | -o bgnice | すべてのバックグラウンドジョブの優先順位を下げて実行します。 | 無効 |
noglob | -f -o noglob | ファイル名置換を禁止します。ファイル名置換については,「5.1.5(6) 置換」を参照してください。 また,ブレース展開を無効にします。ブレース展開を有効にする場合は,noglobシェルオプションを無効にしてください。シェルオプションを無効にする方法については,「9.3 シェル標準コマンド」の「setコマンド(シェルオプションを設定する,配列を作成する,または変数の値を表示する)」を参照してください。 | 無効 |
nounset | -u -o nounset | 置換対象の変数に値が設定されていない場合,エラーになりシェルが終了します。 | 無効 |
verbose | -v -o verbose | シェル入力行を読み込みかつ同じ内容を標準エラー出力に出力します。入力行を解析および実行する前に出力します。 | 無効 |
xtrace | -x -o xtrace | シェル変数PS4の値を行の先頭に配置した上で,実行されたコマンドとその引数を標準エラー出力に出力します。ただし,[[ ]]コマンド,スクリプト拡張コマンドおよびその引数は出力しません。 | 無効 |
set -o verbose ←またはset -v
#-adsh_step_start S1
cmdA
#-adsh_step_error
cmdB
#-adsh_step_end
cmdC
#-adsh_step_start S1
cmdC
:
cmdA
#-adsh_step_error
cmdB
#-adsh_step_end
001: set -o verbose
002: echo "Line 002"
003: echo "Line 003"
KNAX7018-I Breakpoint "1": filename="test.ash" line=1
KNAX7032-I Stop in the script "test.ash".
1: set -o verbose
Current: set
(adshdb) step ←ジョブ定義スクリプトの001行目のsetコマンドを実行
echo "Line 002" ←ジョブ定義スクリプトの002行目を読み込んだ内容を出力
KNAX6520-I Command set(line=1) succeeded. rc=0 E-Time=0.000s C-Time=0.000s ←ジョブ定義スクリプトの001行目のsetコマンドの結果出力
KNAX7032-I Stop in the script "test.ash".
2: echo "Line 002"
Current: echo
(adshdb)
Line 002
: