9.2.1 シェル標準コマンドの一覧

シェル標準コマンドには,特殊組み込みコマンドと正規組み込みコマンドがあります。

表9-2 特殊組み込みコマンドの一覧

コマンド名機能概要
.シェルスクリプトを実行します。
:引数を展開し,終了コード0を返します。
break繰り返し処理を抜けます。
continueループの処理を中断して,ループの先頭に戻ります。
eval引数を1つにまとめて,コマンドとして実行します。
exec指定されたコマンド実行して終了します。
exitシェルを終了します。
exportシェル変数をエクスポートします。
readonly変数の属性を読み込み専用に変更する,または読み込み専用の変数を表示します。
return関数またはジョブ定義スクリプトから復帰します。
setシェルオプションを設定する,配列を作成する,または変数の値を表示します。
shift実行時パラメーターをシフトします。
trap【UNIX限定】シグナルを受け取ったときの動作を設定します。
typeset変数や関数の属性と値を明示的に宣言します。
unset変数の値と属性の設定を解除します。

表9-3 正規組み込みコマンドの一覧

コマンド名機能概要
aliasエイリアスを定義します。
builtin組み込みコマンドを実行します。
cdカレントディレクトリを移動します。
command組み込みコマンドや外部コマンドを実行します。
echo引数で指定した値を標準出力に出力します。
false終了コード1を返します。
getopts引数を解析します。
killプロセスにシグナルを送信します。
let算術式による数値計算を行って,評価します。
print引数で指定した値を,標準出力に出力します。
pwdカレントディレクトリのパスを表示します。
read標準入力から読み込んでシェル変数に格納します。
test条件式を判定します。
timesシェルが消費したCPU時間を表示します。
true終了コード0を返します。
ulimit【UNIX限定】システムリソースの上限を設定し,情報を表示します。
umask【UNIX限定】ファイルモード作成マスクを設定し,表示します。
unaliasエイリアス定義を無効にします。
waitプロセスの完了を待ちます。
whence指定された文字列をコマンドとした場合の解釈を表示します。