付録A Scriptトレースのファイル出力形式
(1) 解析トレースファイルの出力形式
解析トレースファイルは,コマンドの解析結果を出力するファイルです。対象となるスクリプトが複数起動を許可されているかどうかによって,出力形式が異なります。
(a) 複数起動が許可されていないスクリプトの場合
(b) 複数起動が許可されているスクリプトの場合
(2) 実行トレースファイルの出力形式
実行トレースファイルは,スクリプト実行プログラムが,コマンドの実行結果を出力するファイルです。対象となるスクリプトが複数起動を許可されているかどうかによって,出力形式が異なります。
(a) 複数起動が許可されていないスクリプトの場合
(b) 複数起動が許可されているスクリプトの場合
ファイル名(拡張子.SPX)は,マネージャの[ツール]-[オプション]の「複数起動」ページで指定した,フォルダ名とスクリプトのファイル名を組み合わせた名称となります。
(3) ユーザトレースファイルの出力形式
ユーザトレースファイルは,Messageコマンドの第一引数にTarget_Fileを指定して出力したファイルです。
(a) ファイル名
ファイル名(.TXT)は,ユーザが任意で付けられます。
(b) 出力形式
ユーザトレースファイルの出力形式を図A-5に示します。
図A-5 ユーザトレースファイルの出力形式
![[図データ]](figure/zu0f0a05.gif)
- a.トレース出力した日付と時間を出力します。
- b.出力したメッセージです。
(c) 行数および列数の範囲
ユーザトレースファイルに出力するトレース情報は,行数100~9,999,列数128~1,024の範囲で出力できます。
行数,および列数の出力範囲は,マネージャの[ファイル]-[実行の環境設定]の「トレース情報」ページで,任意に値を変更できます。
なお,出力されるトレース情報が,行数の最大範囲を超えた場合は,先頭の行に戻って,先頭の行からトレース情報が出力されます(すでに出力されているトレース情報が上書きされます)。また,列数の最大範囲を超えた場合は,範囲を超えた部分が削除されます。
(4) サーバトレースファイルの出力形式
サーバトレースファイルは,クライアントからSetGV,GetGV,DeleteGV,およびNetExecコマンドで呼び出されたサーバがコマンドを実行した結果を出力するファイルです。
(a) ファイル名
ファイル名は,SPTSVTRC.SPYで固定です。インストールフォルダのDATAフォルダ※下に作成されます。
- 注※
- Windows Vista,およびWindows Server 2008ではスクリプトの実行環境フォルダ(システムドライブ¥ProgramData¥Hitachi¥Script¥Data)
(b) 出力形式
サーバトレースファイルの出力形式を図A-6に示します。
図A-6 サーバトレースファイルの出力形式
![[図データ]](figure/zu0f0a06.gif)
- a.サーバでコマンドを実行した日付を出力します。
- b.サーバでコマンドの実行を開始した時間を出力します。
- c.サーバでコマンドの実行を終了した時間を出力します。
- d.サーバで実行したコマンド名を出力します。
- e.サーバで実行したコマンドがプロセスを呼び出す場合,2行のトレースを出力します。この1行目と2行目を識別する記号を出力します。
- S:1行目のトレース
- E:2行目のトレース
- f.サーバで実行したコマンドがプロセスを呼び出す場合,プロセス識別子を出力します。
- g.サーバで実行したコマンドの実行結果を出力します。
- OK:正常
- ER:実行エラー(括弧内の数値は,エラー詳細コード)
- h.クライアントのコンピュータ名を出力します(""で囲まれます)。
- i.クライアントのユーザ名を出力します(""で囲まれます)。
- j.クライアントで実行したスクリプトファイル名をフルパスで出力します(""で囲まれます)。括弧内の数値は,サーバで実行したコマンドのスクリプトファイル中の行番号です。
- k.サーバで実行したコマンドがプロセスを呼び出す場合,プロセスを開始した時間を出力します。
- l.サーバで実行したコマンドがプロセスを呼び出す場合,プロセスを終了した時間を出力します。
- m.サーバで実行したコマンドがプロセスを呼び出す場合,プロセスの終了コードを出力します(サーバで実行したコマンドの実行結果がOKのときだけ出力されます)。
(c) 行数および列数の範囲
サーバトレースファイルに出力する実行結果は,行数1~1,000,列数200で,行数,および列数の値は変更できません。なお,出力される実行結果が行数の最大値を超えた場合は,先頭の行に戻って,先頭の行から実行結果が出力されます(すでに出力されている実行結果が上書きされます)。また,列数の最大値を超えた場合は,改行されます。
(d) 出力指定
ユーザは,マネージャの[オプションダイアログ]の[サーバ情報]ページで,サーバトレースファイルの出力の有無を指定できます。
(5) NetExecエラーログファイルの出力形式
NetExecエラーログファイルは,NetExecコマンド実行時に発生したエラー内容を出力します。
(a) ファイル名
- クライアント側
フォルダ名※1:インストール先の「LOG」フォルダ※2に「STXNetExec_Client」というフォルダを作成し,そのフォルダ下。
ファイル名:「STXNetExec_C_xx.LOG」
xxは01~30までの数値。NetExecコマンド実行制御を行うSPTXNetx.exeの1回のプロセス実行中にエラーが発生すると,一つのトレースファイルを出力します。
- サーバ側
フォルダ名※3:インストール先の「LOG」フォルダ※2に「STXNetExec_Server」というフォルダを作成し,そのフォルダ下。
ファイル名:「STXNetExec_S_xx.LOG」
xxは01~30までの数値。NetExecコマンド実行制御を行うSPTXNetx.exeの1回のプロセス実行中にエラーが発生すると一つのトレースファイルを出力します。
注※1 JP1/Script 07-00より前のバージョンではインストール先の「Data」フォルダ下に「LOG¥STXNetExec_Client」というフォルダを作成し,そのフォルダ下。
注※2 Windows Vista,およびWindows Server 2008ではスクリプトのログファイルフォルダ(システムドライブ¥ProgramData¥Hitachi¥Script¥Log)。
注※3 JP1/Script 07-00より前のバージョンではインストール先の「Data」フォルダ下に「LOG¥STXNetExec_Server」というフォルダを作成し,そのフォルダ下。
(b) 出力形式
クライアント側エラーログの出力形式を図A-7に,サーバ側エラーログの出力形式を図A-8に示します。
図A-7 クライアント側エラーログの出力形式
![[図データ]](figure/zu050101.gif)
図A-8 サーバ側エラーログの出力形式
![[図データ]](figure/zu050102.gif)
(c) ファイル容量
エラーログのファイル容量は,クライアント側,サーバ側のそれぞれで,次のとおりです。
1ファイルのファイル容量上限値:(100バイト/1行)*100行=約10KB(キロバイト)
ファイル数の上限値: 30ファイル
合計の上限値:約10KB(キロバイト)*30ファイル=約300KB(キロバイト)
(d) 出力指定
インストーラは次のレジストリを設定し,デフォルトでエラーログを出力します。
- 〔レジストリキー〕
- HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥Hitachi¥JP1/Script¥SPTX¥Option
- 〔値名1〕
- Net_Trace
- 〔値のデータタイプ1〕
- REG_DWORD
- 〔値1〕
- トレースの出力の有無,および出力レベル
- 0:トレース出力しない
- 1:エラートレースだけ出力し,正常終了時はファイルを削除し残さない(初期値)
- 〔設定が有効になるタイミング〕
- スクリプトファイルの次回実行時
-
- 〔値名2〕
- Net_Trace_Directory
- 〔値のデータタイプ2〕
- REG_SZ
- 〔値2〕
- トレース出力先フォルダ名(初期値:スクリプトのログフォルダ)
- 〔設定が有効になるタイミング〕
- スクリプトファイルの次回実行時