1.4.1 ファイルの種類

JP1/Scriptで扱うファイルを表1-2に示します。

なお,ファイルの容量の計算方法については,「1.4.2 ファイルの容量」を,トレースビューアが扱うファイルの出力形式については,「付録A Scriptトレースのファイル出力形式」を参照してください。

表1-2 JP1/Scriptで扱うファイルの種類

ファイルの種別ファイル名ファイルの拡張子ファイルの形式ファイルの内容
マネージャが扱うファイルスクリプトファイル.SPTテキスト形式スクリプト文を保存するファイルです。
ファイル名はユーザが任意に指定できます。
指定できる文字数は,半角文字で30文字以内(全角文字で15文字以内)です。
ただし,ファイル名に半角の空白,および次の文字は使用できません。
 
"=¥;:.,{}<>/
 
使用した場合の動作保障はできません。
実行環境ファイル.SPVバイナリ形式一つのスクリプトファイルを実行するときの環境が設定されたファイルです。
ファイル名は,スクリプトファイルと同じになります。
自動起動情報ファイル.SPHバイナリ形式ランチャまたはサービスがスクリプトを自動的に実行できるようにするための,必要な情報が保存されたファイルです。
ファイル名は,SPTLNCHで固定です。
Windows XP,Windows Vista,またはWindows Server 2008では,ユーザ簡易切替機能により複数ユーザの同時ログオンができるため,2種類のファイルを用意しています。
  • 起動タイプがログオンのスクリプトが登録されるユーザ単位の自動起動情報ファイル
  • 起動タイプがサービスのスクリプトが登録される全ユーザ共通の自動起動情報ファイル
ファイル名は両ファイルともSPTLNCHで固定です。
サーバ環境ファイル.SPSバイナリ形式サーバ環境が設定されているファイルです。
ファイル名は,SPTSVで固定です。
トレースビューアが扱うファイル解析トレースファイル.SPAテキスト形式スクリプト文の構文解析の結果が保存されたファイルです。
ファイル名は,スクリプトファイルと同じになります。
実行トレースファイル.SPXテキスト形式スクリプト文のコマンドの実行結果が保存されたファイルです。
ファイル名は,スクリプトファイルと同じになります。
ユーザトレースファイル(トレースファイル).TXTテキスト形式スクリプトのコマンドによって出力されたトレースが保存されたファイルです。
ファイル名はユーザが任意に指定できます。
サーバトレースファイル.SPYテキスト形式クライアントにあるスクリプト文のコマンドから呼び出されたサーバのコマンド実行結果を出力するファイルです。
ファイル名は,SPTSVTRCで固定です。
エディタが扱うファイルモニタリング情報ファイル.SPDバイナリ形式モニタリング機能で利用する情報ファイルです。
ファイル名は,スクリプトファイルと同じになります。
メニューエディタが扱うファイルメニュー情報ファイル.SPNバイナリ形式メニュー,および各コントローラのプロパティ定義が記述されたファイルです。メニューエディタの起動方法によって異なります。
  • メニューエディタをマネージャやエディタのメニューから起動した場合
    ファイル名は,スクリプトファイルと同じになります。
  • メニューエディタをWindowsの[スタート]メニューから起動した場合
    ファイル名はユーザが任意に指定できます。
コンバータが扱うファイル実行環境構文ファイル.SPUテキスト形式実行環境ファイルコンバータで利用するファイルです。実行環境ファイルに設定されている内容が文字形式で設定されています。ファイル名はユーザが任意に指定できます。
その他のファイルトレース管理ファイル※1.SPBバイナリ形式トレースファイルを管理するファイルです。
ファイル名は,SPTLOGDBで固定です。
ワークファイル.TMPバイナリ形式JP1/Script内部で利用するワークファイルです。
グローバル変数ファイル.SPGバイナリ形式スクリプトの実行時に設定されたグローバル変数が保存されたファイルです。
ファイル名は,SPTGVで固定です。
予約語ルールファイル.SPRバイナリ形式スクリプトファイルを解析・実行するために必要となる予約語に関する規則を格納したファイルです。
ファイル名は,VERvvrrで固定です。vvはJP1/Scriptのバージョンを表し,rrはJP1/Scriptのリビジョンを表しています。

注※1 トレース管理ファイルは,以下のトレースファイルのファイル名,およびトレースファイルの書き出し位置などを管理しているファイルです。

次の条件の場合,トレース管理ファイルで管理するトレースファイルが増えるためトレース管理ファイルの容量が増加します。

ファイル名の異なるスクリプトを実行した場合,そのスクリプトファイルの解析トレースファイル,および実行トレースファイルを管理するため,容量が増加します。同じスクリプトファイルを複数回実行する場合は,トレース管理ファイルに出力されている情報を使用しますので容量が増えることはありません。

MessageコマンドでTarget引数に「Target_File」を指定して新規のファイルに出力する場合,容量が増加します。

MessageコマンドのOutputName引数に指定したファイルが,すでにMessageコマンドでTarget引数に「Target_File」を指定して出力済のファイルの場合,トレース管理ファイルに出力されている情報を使用しますので容量が増えることはありません。

MessageコマンドでTarget引数に「Target_File」を指定して,ユニークなファイル名称を持ったユーザトレースファイルを大量に作成する場合,大量に作成されたファイル名,およびトレースファイルの書き出し位置などを管理するための情報が増えるため,トレース管理ファイルの容量が増大してしまいます。トレース管理ファイルの容量が増大すると,以下の現象が発生します。

ユニークなファイル名称を持ったユーザトレースファイルを大量に作成する場合は,TextOpen/TextWrite/TextCloseコマンドを使用して,トレースファイルを作成してください。TextOpen/TextWrite/TextCloseコマンドで作成するファイルは,トレース管理ファイルの管理対象外のファイルになるため,トレース管理ファイルの容量が増大することはありません。