形式1
jr3bjrel [R/3あて先情報]
[R/3ログオン情報]
[リダイレクション情報]
-jn ジョブ名
[-jc ジョブ番号 [-wait [-time 監視時間 [-cancel]]
[-ival 監視間隔]
[-jo R/3ジョブログ取得先ファイル名]
[-with_child]]]
[{-tgh ターゲットホスト | -tgs ターゲットサーバ}]
[{-rs | -ri}]
[-user SAPユーザー名]
形式2
jr3bjrel -help
機能
R/3システムに登録したジョブをリリースします。
-rsおよび-riオプションを省略した場合,登録されたジョブは「できる限り早く」リリースされます。jr3bjrelコマンドが正常終了すると,R/3システム上のジョブの状態が「リリース済」(Released)に遷移します。ジョブをできる限り早くリリースするとは,ジョブを実行するために必要なシステムリソースが確保できるまで待ってからジョブをリリースすることです。
jr3bjrelコマンドのリリース対象となるジョブは,次のとおりです。
引数
R/3あて先情報
リリース対象のジョブがあるR/3システムを指定します。R/3あて先情報の形式については,「(1)ジョブ制御機能のコマンドで共通の引数の形式」を参照してください。
R/3ログオン情報
リリース対象のジョブがあるR/3システムで有効なログオン情報を指定します。R/3ログオン情報の形式については,「(1)ジョブ制御機能のコマンドで共通の引数の形式」を参照してください。
リダイレクション情報
コマンド実行時の標準出力先,および標準エラー出力先を指定します。リダイレクション情報の形式については,「(1)ジョブ制御機能のコマンドで共通の引数の形式」を参照してください。
-jn ジョブ名
リリースさせるジョブのジョブ名を指定します。ジョブ名に指定できる文字列の長さは,1~32バイトです。なお,指定したR/3システム内に同じジョブ名を持つジョブが複数存在する場合,-jcオプションでジョブ番号を指定してジョブを特定できます。
-jnオプションの指定は省略できません。
-jc ジョブ番号
同じジョブ名のジョブを区別するために,ジョブに設定されているジョブ番号を指定します。ジョブ番号の指定を省略した場合,ジョブ名が同じであるすべてのジョブをリリースできます。なお,-waitオプションを使用してジョブの終了を監視する場合には,ジョブ番号を必ず指定してください。
-wait
リリースしたジョブの実行が終了するまでジョブを監視します(ジョブの実行が終了するまで,コマンドラインからコマンドを実行できなくなります)。-waitオプションは,-rsまたは-riオプションを指定した場合に有効です。
-time 監視時間
ジョブの終了を監視する時間(単位:分)を指定します。監視時間に指定した時間,ジョブの終了を監視できます。監視時間は,-ivalオプションで指定した監視間隔より長くなるように指定してください。監視時間に指定できる値は,1~65,535です。-timeオプションの指定を省略した場合,監視時間は無限になります。
なお,-with_childオプションを指定した場合は,子ジョブを含むすべてのジョブの終了を監視するための時間になります。
また,指定した監視時間内にジョブが終了しない場合は,ジョブの監視がタイムアウトになり,ジョブの状態に関係なくコマンドが終了します。
-timeオプションは,-waitオプションを指定した場合に有効です。
-cancel
-timeオプションで指定した時間内にジョブが終了しない場合に,終了監視対象のジョブを打ち切ります。打ち切ることができるのは,「実行中」(Active)の状態のジョブだけです。次の条件のジョブを打ち切ることはできません。
なお,-with_childオプションを指定した場合は,子ジョブを含むすべてのジョブが打ち切られます。
また,-cancelオプションを指定しない場合,ジョブの実行はそのままR/3システムで継続します。
-cancelオプションは,-timeオプションを指定した場合に有効です。
-ival 監視間隔
ジョブを監視する時間間隔(単位:秒)を指定します。ジョブが終了するまで,監視間隔に指定した周期でジョブを監視できます(ジョブのポーリング監視)。監視間隔に指定できる値は,1~65,535です。-ivalオプションの使用時に監視間隔の指定を省略した場合,監視間隔に5が設定されます。
なお,デフォルトの監視間隔(5秒)は,環境設定ファイルで変更できます。
-ivalオプションは,-waitオプションを指定した場合に有効です。
-jo R/3ジョブログ取得先ファイル名
R/3ジョブログを取得するファイル名を指定します。R/3ジョブログは,ジョブの実行が終了した場合(-waitオプションの指定時に戻り値が0または1の場合)に取得できます。R/3ジョブログ取得先ファイル名に指定できる文字列の長さは,WindowsとUNIX系OSとで異なります。
R/3ジョブログ取得先ファイル名を絶対パスで指定しない場合,JP1/AJS3 for EAPの作業ディレクトリにファイルが作成されます(JP1/AJS3 for EAPの作業ディレクトリが設定されていない場合,カレントディレクトリにファイルが作成されます)。
R/3ジョブログの出力形式は,「書き込み日付 書き込み時刻 メッセージコード(メッセージクラスとメッセージ番号) メッセージテキスト」です。
R/3ジョブログは,このファイルに追加書きで書き込みます。
環境設定ファイルのCommandセクションのJoblogAddToStderrキーに"YES"を設定した場合には,R/3ジョブログは指定したファイルと同時に標準エラー出力ファイルにも出力できます。
なお,-with_childオプションを指定した場合は,子ジョブを含むすべてのジョブの終了監視が終わった時点(タイムアウト時を含む)で,「終了」または「中止」の状態になっているすべてのジョブのログが取得されます。
また,-joオプションの指定を省略した場合,JP1/AJS3 for EAPのシステムにR/3ジョブログは出力されません。
-with_child
ジョブの実行中に生成された子ジョブを含むすべてのジョブの終了を監視します(親/子ジョブの終了監視)。終了監視の対象となる子ジョブは,終了監視中のジョブが終了または中止されたときに検出される子ジョブです。終了監視できるジョブの最大数は,子ジョブの世代数には関係なく,100個です。
終了監視対象のジョブが最大数を超えた場合は,メッセージKAJM1872-Wが表示され,終了監視可能なジョブについて終了監視処理が続行されたあとで,1個以上のジョブの結果が確認できなかったことを示す戻り値1が返されます。
終了監視中のジョブが削除された場合は,メッセージKAJM1837-WまたはKAJM1871-Wが表示され,ほかの終了監視対象ジョブについて終了監視処理が続行されたあとで,1個以上のジョブの結果が確認できなかったことを示す戻り値1が返されます。
なお,リリースされていない子ジョブが検出された場合は,終了監視処理が終わらないことがあります。その場合は,メッセージKAJM1838-Wが表示されるので,そのメッセージに従って対処してください。
-with_childオプションは,-waitオプションを指定した場合に有効です。
-tgh ターゲットホスト
登録したジョブを実行させるアプリケーションサーバのホスト名を指定します。ターゲットホストに指定できる文字列の長さは,1~32バイトです。ホスト名には,トランザクションSM51でホスト名として表示される一覧のうち,バックグラウンド処理サービスを提供するアプリケーションサーバに割り当てられたホスト名を使用できます。
このオプションを指定すると,指定されたホストで稼働しているアプリケーションサーバの中から任意のサーバを選択し,ジョブの実行先を決定します。
このオプションを省略し,-tgsオプションも指定しない場合,ジョブの実行先はR/3システムによって動的に選択されます。なお,このオプションは-tgsオプションと同時に使用することはできません。
-tgs ターゲットサーバ
登録したジョブを実行させるアプリケーションサーバのサーバ名またはジョブサーバグループ名を指定します。ターゲットサーバに指定できる文字列の長さは,1~20バイトです。サーバ名には,トランザクションSM51でサーバ名として表示される一覧のうち,バックグラウンド処理サービスを提供するアプリケーションサーバに割り当てられたサーバ名(大文字・小文字は区別される)を使用できます。また,ジョブサーバグループ名には,トランザクションSM61でジョブサーバグループ名として表示される一覧のうち,バックグラウンド処理サービスを提供するアプリケーションサーバがグルーピングされたジョブサーバグループ名(大文字・小文字は区別される)を使用できます。
このオプションを省略し,-tghオプションも指定しない場合,ジョブの実行先はR/3システムによって動的に選択されます。なお,このオプションは-tghオプションと同時に使用することはできません。
-rs
ジョブをできる限り早くリリースします。
ジョブをできる限り早くリリースするとは,ジョブを実行するために必要なシステムリソースを確保してからジョブをリリースすることです。
-rsオプションは,-rsおよび-riオプションを指定しないときにデフォルトで設定されます。
-ri
ジョブをすぐにリリースします。ただし,R/3システムのシステムリソースを確保できない場合,リリースに失敗します。
-user SAPユーザー名
-jnオプションで指定したジョブのうち,指定したSAPユーザーが所有するジョブだけをリリースします。SAPユーザー名に指定できる文字列の長さは,1~12バイトです。
-userオプションは,-waitオプションと同時に使用できません。
-help
このコマンドの使用方法を表示します。
戻り値
補足事項
使用例
jr3bjrel -d R3SERV1 -c 001 -u R3USER1 -p HT0110 -jn R3JOB1 -jc 11204501 -rs -wait -time 10 -ival 10 -cancel -so STDOUT1 -se STDERR1