JP1/Automatic Job Management System 3 - SOA Option ジョブ・ジョブネット呼び出し機能編

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1.1.1 Webサービスを利用した業務の自動化

JP1/AJS3 - SOA Optionは,Webサービスを利用した業務の自動化を支援します。次の図のように,JP1/AJSで自動化している一連の業務(ジョブネット)に,Webサービスを利用した業務(ジョブ)を効率良く組み込めます。

図1-1 ジョブネットにWebサービスを利用した業務を組み込んだ例

[図データ]

このような運用は,JP1/AJS3 - SOA Optionの,「JP1/AJSからのWebシステム呼び出し機能」によって実現します。

ここでは,「JP1/AJSからのWebシステム呼び出し機能」を使用した場合の特長について説明します。

なお,「JP1/AJSからのWebシステム呼び出し機能」を使った運用およびシステムの構築については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 - SOA Option Webシステム呼び出し機能編」で解説します。

<この項の構成>
(1) Webサービスクライアントの開発不要
(2) 既存のWebサービスクライアントの有効活用
(3) Webサービスクライアントの高速起動

(1) Webサービスクライアントの開発不要

従来のJP1/AJSでは,自動化している業務(ジョブ)にWebサービスクライアント(Webサービスのクライアントプログラム)の実行を定義することで,Webサービスの呼び出しを実現していました。ジョブに定義するWebサービスクライアントは,独自に開発する必要がありました。

JP1/AJS3 - SOA Optionを導入すると,JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - ViewのGUIから,接続するWebサービスに渡すパラメーターやオペレーションをジョブに定義するだけで,JP1/AJSからWebサービスを呼び出せます。このような,Webサービスの呼び出しを定義したジョブをWSジョブといいます。

従来とJP1/AJSからのWebシステム呼び出し機能を使用した場合との違いを次の図に示します。

図1-2 従来とJP1/AJSからのWebシステム呼び出し機能を使用した場合との違い

[図データ]

図中にあるWSコネクターとは,JP1/AJS3 - SOA Optionが用意しているWebサービスクライアントです。WSコネクターを利用することで,Webサービスクライアントを開発することなく,Webサービスに接続できます。

(2) 既存のWebサービスクライアントの有効活用

(1)では,Webサービスクライアントの開発が不要である,という特長を示しましたが,すでにWebサービスクライアントを開発してある場合でも,そのWebサービスクライアントを利用してJP1/AJSからWebサービスに接続できます。既存のWebサービスクライアントに,JP1/AJS3 - SOA Optionが規定しているインターフェースを実装することで,Webサービスへの接続を実現します。以降,Webサービスクライアントにインターフェースを実装したプログラムを,ユーザーWSプログラムと表記します。

(3) Webサービスクライアントの高速起動

従来のJP1/AJSで,Webサービスクライアントをジョブネットに組み込んで運用していた場合,ジョブネットの実行時にJavaVMの起動処理が実行されるため,ジョブネットの起動に時間が掛かるという問題がありました。

しかし,JP1/AJS3 - SOA Optionを導入すると,WSジョブを実行するホストのOS上にJavaVMを常駐し,WSコネクターまたはユーザーWSプログラムをスレッドとして実行することで,ジョブネットを高速に起動できます。

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