11.3.1 Serverの実行系ホストがフェールオーバーした場合
Serverの実行系ホストに障害が発生してフェールオーバーした場合の,Serverの動作とClientユーザーまたはDefinerユーザーの対処方法について説明します。
なお,次の情報は共有ディスク上で管理するため,フェールオーバーしても待機系が情報を引き継ぎます。
- 公開ジョブネット定義情報
- ユーザー定義情報
- 公開ジョブネットの実行状態の情報
- ログ情報
- <この項の構成>
- (1) フェールオーバー時にClientユーザーまたはDefinerユーザーがServerにログインしている場合
- (2) フェールオーバー時にServerが操作要求を処理している場合
- (3) フェールオーバー時に実行中・予約中・監視中の公開ジョブネットがある場合
(1) フェールオーバー時にClientユーザーまたはDefinerユーザーがServerにログインしている場合
フェールオーバー時にClientユーザーまたはDefinerユーザーがServerにログインしている場合について説明します。
- Serverの動作
- 待機系が起動すると,Serverは共有ディスク上のログイン情報を参照して,すべてのClientユーザーおよびDefinerユーザーのログアウト処理を実行します。
- DefinerまたはClientの動作
- Serverとの接続が切断されたことをメッセージで通知します。
- ユーザーの対処
- ClientユーザーまたはDefinerユーザーは,待機系が起動したあとに再度ログインしてください。
(2) フェールオーバー時にServerが操作要求を処理している場合
フェールオーバー時にServerがClientまたはDefinerの発行した操作要求を処理している場合について説明します。
- Serverの動作
- 処理している操作要求は引き継ぎません。
- DefinerまたはClientの動作
- Serverとの接続が切断されたことをメッセージで通知します。
- ユーザーの対処
- Definerユーザーの場合
- 待機系が起動したあとに再度ログインして,フェールオーバー前の操作を再度実行してください。
- Clientユーザーの場合
- 待機系が起動したあとに再度ログインして,実行した公開ジョブネットの実行結果や実行予定を確認してください。直前の操作内容が反映されていない場合は再度実行してください。
(3) フェールオーバー時に実行中・予約中・監視中の公開ジョブネットがある場合
フェールオーバー時に実行中,予約中,または監視中の公開ジョブネットがある場合について説明します。
- Serverの動作
- Serverは共有ディスクに公開ジョブネットの実行状態の情報を保持しているため,実行状態は待機系に引き継がれます。待機系が起動すると,Serverは共有ディスク上の情報を読み込み,JP1/AJS3 - Managerとの定期的な通信を開始して公開ジョブネットの実行状態の更新を継続します。
- Clientの動作
- Serverとの接続が切断されたことをメッセージで通知します。
- ユーザーの対処
- 特に必要ありません。