12.3 トラブル発生時に採取が必要な資料

トラブルが発生したときに採取が必要な資料について説明します。

トラブルの要因として,JP1/AJS3 - User Job Operationの問題のほかに,OSの問題,ユーザープログラムの問題,オペレーションミスなどが考えられます。そのため,JP1/AJS3 - User Job Operationの情報を含めて,次に示す資料が必要になります。

JP1/AJS3 - User Job Operationでは,Server,Definer,またはClientのインストール先のホストで資料採取コマンドを実行すると,必要な資料を一括で採取できます。資料採取コマンドで採取できる資料についても,ここで説明します。

<この節の構成>
(1) OSの情報
(2) JP1/AJS3の情報
(3) JP1/Baseの情報
(4) JP1/AJS3 - User Job Operationの情報
(5) オペレーション内容
(6) 画面上のエラー情報

(1) OSの情報

採取が必要なOSの情報を次の表に示します。なお,この情報は,Server,Definer,およびClientで共通です。

表12-5 トラブル発生時に採取が必要なOSの情報

項番情報の種類デフォルトのファイル名コマンドでの採取
1Windowsイベントログ
2hostsファイルWindowsディレクトリ※1¥system32¥drivers¥etc¥hosts※2
3servicesファイルWindowsディレクトリ※1¥system32¥drivers¥etc¥services※2
4ホストの環境変数情報※2
5ホストのシステム情報
6Windowsパッチの適用情報
7ネットワーク構成情報※2
(凡例)
-:デフォルトのファイル名なし
○:コマンドで採取できる
注※1
Windowsディレクトリのデフォルトは,「C:¥WINDOWS」です。
注※2
資料採取コマンド実行時にオプションを指定することで,採取しないように設定できます。

(2) JP1/AJS3の情報

接続先のJP1/AJS3に関する情報の採取が必要です。採取が必要なJP1/AJS3の情報および採取方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 トラブルシューティング」を参照してください。

(3) JP1/Baseの情報

JP1/Baseに関する情報の採取が必要です。採取が必要なJP1/Baseの情報および採取方法については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。

(4) JP1/AJS3 - User Job Operationの情報

採取が必要なJP1/AJS3 - User Job Operationの情報を,コンポーネント別に説明します。

(a) Serverの場合

採取が必要なServerの情報を次の表に示します。

表12-6 トラブル発生時に採取が必要なServerの情報

項番情報の種類デフォルトのファイル名コマンドでの採取
1バージョン情報
2ログファイル
Serverログおよび操作ログ
各ログファイルの出力先およびファイル名については「12.2.2 ログファイル一覧」を参照してください。
定義情報・実行履歴情報
dataフォルダにあるすべてのファイルです。dataフォルダのパスを次に示します。
Serverのインストール先フォルダ¥instances¥instance¥data
3JP1/AJS3 - User Job Operationの環境設定情報
インスタンス設定ファイル
インスタンス設定ファイルのパスを次に示します。
Serverのインストール先フォルダ¥conf¥instances.xml
環境設定ファイル
環境設定ファイルのパスを次に示します。
Serverのインストール先フォルダ¥instances¥instance¥conf¥config.xml
(凡例)
-:デフォルトのファイル名なし
○:コマンドで採取できる
注※
クラスタシステムで運用していてインスタンスフォルダのパス「Serverのインストール先フォルダ¥instances¥instance」を変更している場合は,インスタンスフォルダの変更先のパスに読み替えてください。

なお,Serverの資料を採取する場合は,障害の原因となったDefinerまたはClientの資料も一緒に採取してください。

(b) Definerの場合

採取が必要なDefinerの情報を次の表に示します。

表12-7 トラブル発生時に採取が必要なDefinerの情報

項番情報の種類デフォルトのファイル名コマンドでの採取
1Definerのバージョン情報Definerのインストール先フォルダ¥META-INF¥AIR¥application.xml
2ログファイル
トレースログ・実行履歴情報
Local Storeフォルダにあるすべてのファイルです。Local Storeフォルダのパスを次に示します。
%APPDATA%¥jp.co.Hitachi.soft.ajs3.ujo.definer¥Local Store
(凡例)
○:コマンドで採取できる
注※
%APPDATA%のデフォルトはOSによって異なります。
Windows 7またはWindows Vistaの場合
システムドライブ¥Users¥OSユーザー名¥AppData¥Roaming
Windows Server 2003またはWindows XP Professionalの場合
システムドライブ¥Document and Setting¥OSユーザー名¥Application Data

なお,Definerの資料を採取する場合は,Serverの資料も一緒に採取してください。

(c) Clientの場合

採取が必要なClientの情報を次の表に示します。

表12-8 トラブル発生時に採取が必要なClientの情報

項番情報の種類デフォルトのファイル名コマンドでの採取
1Clientのバージョン情報Clientのインストール先フォルダ¥META-INF¥AIR¥application.xml
2ログファイル
トレースログ・実行履歴
Local Storeフォルダにあるすべてのファイルです。Local Storeフォルダのパスを次に示します。
%APPDATA%¥jp.co.Hitachi.soft.ajs3.ujo.client¥Local Store
(凡例)
○:コマンドで採取できる
注※
%APPDATA%のデフォルトはOSによって異なります。
Windows 7またはWindows Vistaの場合
システムドライブ¥Users¥OSユーザー名¥AppData¥Roaming
Windows Server 2003またはWindows XP Professionalの場合
システムドライブ¥Document and Setting¥OSユーザー名¥Application Data

なお,Clientの資料を採取する場合は,Serverの資料も一緒に採取してください。

(5) オペレーション内容

トラブル発生時のオペレーション内容について次に示す情報が必要です。

(6) 画面上のエラー情報

次に示す画面のハードコピーを採取してください。