JP1/Automatic Job Management System 3 - Web Operation Assistant
状態取得条件設定フレームで指定した条件を満たすジョブまたはジョブネットの情報を検索し,検索結果が一覧表形式で表示されます。状態取得対象のユニットは,ユニット名を使って指定します。
- <この項の構成>
- (1) 監視対象の指定
- (2) 表示情報のフィルタリング
- (3) 表示方法の選択
- (4) 監視方法の選択
- (5) 表示項目のソート
監視対象のユニットを,ホスト名,サービス名,ユニット名で指定します。
ユニット名の指定方法には,絶対パス名でユニット名を指定する方法のほかに,ワイルドカードで指定する方法があります。ワイルドカードで指定する場合,次の表の正規表現を利用できます。
表2-1 ワイルドカード指定で利用できる正規表現
正規表現 説明 * 0文字以上の任意の文字列 ? 任意の一文字 なお,ユニット名の指定時に「\」(円記号),「"」(ダブルクォーテーションマーク),「`」(バッククォーテーションマーク),「[」(開き大括弧),および「]」(閉じ大括弧)は使用できません。
監視対象のユニットとして,指定ユニット配下のユニットも対象にするかどうかを選択できます。配下のユニットも対象にする場合,どの種別のユニットを対象にするかを選択できます。
表2-2 指定ユニット配下のユニット種別
ユニット種別 説明 指定したユニットだけ ユニット名に指定したユニットだけを監視対象とします 指定したユニット以下全ユニット ユニット名に指定したユニット配下の全ユニットを監視対象とします 指定したユニット以下ルートジョブネットだけ ユニット名に指定したユニット配下のルートジョブネットだけを監視対象とします 指定したユニット以下ジョブネットだけ ユニット名に指定したユニット配下のジョブネットだけを監視対象とします 指定したユニット以下ジョブだけ ユニット名に指定したユニット配下のジョブだけを監視対象とします 検索条件に指定するユニット種別と表示されるユニット種別の対応を次の表に示します。
表2-3 検索条件に指定するユニット種別と表示されるユニット種別の対応
ユニット種別 検索条件に指定するユニット種別 指定したユニットだけ 指定したユニット以下全ユニット 指定したユニット以下ルートジョブネットだけ 指定したユニット以下ジョブネットだけ 指定したユニット以下ジョブだけ ジョブグループ − − − − − ルートジョブネット(通常) ○※ ○ ○ ○ − ルートリモートジョブネット(通常) ○※ ○ ○ ○ − ルートジョブネット(プランニンググループ配下) ○※ ○ ○ ○ − リモートルートジョブネット(プランニンググループ配下) ○※ ○ ○ ○ − ネストジョブネット ○※ ○ − ○ − ネストリモートジョブネット ○※ ○ − ○ − マネージャジョブグループ − − − − − マネージャジョブネット − − − − − プランニンググループ − − − − − ジョブ ○※ ○ − − ○ ホストリンクジョブネット ○※ ○ − ○ −
- (凡例)
- ○:表示される
- −:表示されない(対象とならない)
- 注※
- 該当するユニットを指定した場合
一覧の表示では,次の条件でのフィルタリングができます。
指定できる条件 説明 状態 実行状態
- 実行中
- 保留中
- 閉塞
- 結果
- 監視中
- 予定
指定した状態だけが表示されます。
一つも指定しない場合は,未登録以外のすべての状態が表示されます。
「実行中」および「結果」については,詳細状態として「すべて」「正常」「警告」「異常」「警告・異常」のどれかを選択できます。詳細状態を指定しない場合は,「すべて」になります。遅延状態
- 開始遅延あり
- 終了遅延あり
開始遅延,終了遅延状態のユニットが表示されます。 保留予定 保留予定のあるユニットだけが表示されます。 コメント文字列 指定した文字列をコメント中に含むユニットだけが表示されます。 実行ホスト名 指定したホスト名を実行先とするユニットだけが表示されます。 (a) 条件の組み合わせ方
- 「状態」,「コメント文字列」,「実行ホスト名」の条件を同時に指定した場合,指定した条件すべてを満たすものが選択されます。
- 「状態」条件の中で「実行状態」,「遅延状態」,「保留予定」の状態を同時に指定した場合,指定した状態すべてを満たすものが選択されます。
- 「状態」条件の中で「実行状態」,「遅延状態」の中の各状態を同時に指定した場合,その状態を一つでも満たすものが選択されます。
(b) 指定する状態とJP1/AJS3 - ManagerまたはJP1/AJS2 - Manager上の状態との対応
次の表に検索条件に指定する状態とJP1/AJS3 - ManagerまたはJP1/AJS2 - Manager上の状態との対応を示します。
表2-4 検索条件として指定する状態とJP1/AJS3 - ManagerまたはJP1/AJS2 - Manager上の状態との対応
JP1/AJS3 - Web Operation Assistantの検索条件 JP1/AJS3 - ManagerまたはJP1/AJS2 - Manager上の状態 状態の存在有無 状態 詳細状態 ジョブネット ジョブ ルート ネスト 実行中 正常 実行中 ○ ○ ○ キューイング − − ○ 警告 警告検出実行中 ○ ○ − 異常 異常検出実行中 ○ ○ − 保留中 − 保留中 ○ ○ ○ 閉塞 − 閉塞 ○ ○ ○ 結果 正常 正常終了 ○ ○ ○ 正常終了-偽 − − ○ 計画未実行 − ○ ○ 繰り越し未実行 ○ ○ − 監視正常終了 ○ ○ − 監視未起動終了 ○ ○ − 監視中断 ○ ○ ○ 警告 警告検出終了 ○ ○ ○ 異常 未実行終了 − ○ ○ 異常検出終了 ○ ○ ○ 順序不正 ○ ○ − 中断 ○ ○ − 強制終了 ○ ○ ○ 起動失敗 − − ○ 監視打ち切り終了 ○ ○ − 終了状態不明 − − ○ 監視中 − 監視中 ○ ○ − 予定 − 実行待ち − − ○ 開始時刻待ち ○ ○ − 先行終了待ち − ○ ○
- (凡例)
- ○:状態が存在する。
- −:状態が存在しない。
一括表示か分割表示が選択できます。
- 一括表示
条件に合う情報が全件Webブラウザーの1ページに表示されます。
- 分割表示
条件に合う情報のうち,数値入力フィールドに指定した件数がWebブラウザーの1ページに表示されます。条件に合う情報がそれ以上の件数の場合,残りの情報は次のページ以降に表示され,[次のn件]リンクが表示されます。[次のn件]リンクをクリックすると,次のページに進みます。2ページ目以降を表示している場合,[前のn件]リンクが表示されます(n:データ件数)。
リンクのクリックで前後のページへ移動するときに,表示情報の再取得はされません。自動更新を設定している場合,指定時刻が経過すると最新情報に更新されますが,更新前に表示していたページ番号よりページ数が少なくなった場合は,取得後の最後のページを表示します。
監視対象のジョブネットの世代のうち,どのような状態を優先して表示するか次の二つの監視方法から選択できます。
- 全世代時刻優先
- 全世代時刻予定優先
それぞれの監視方法の表示優先度について説明します。
監視対象の表示優先度には,結果を優先する場合と予定を優先する場合の2とおりがあります。
表2-5 監視方法と表示優先度
監視方法 表示優先度 全世代時刻優先 結果を優先的に表示する 全世代時刻予定優先 予定を優先的に表示する それぞれの場合の状態の表示優先度を次に示します。
- 結果を優先する場合(全世代時刻優先)
結果を優先する場合の状態の表示優先度は,次のとおりです。
表2-6 結果を優先する場合の状態の表示優先度
優先度 対象世代の状態 同じ状態の世代が複数あるときの優先順位 1(高) 実行中 開始時刻(再実行開始時刻)が現在時刻に近い順 2 保留中 開始予定時刻が現在時刻に近い順 3 開始時刻待ち※
(再実行時)その世代が持つ開始時刻が現在時刻に近い順 4 閉塞 − 5 結果 終了時刻が現在時刻に近い順(再実行も含む) 6 監視中 開始時刻が現在時刻に近い順 7(低) 予定 開始予定時刻が現在時刻に近い順
- 注※
- 再実行時の世代に限り,通常の世代の開始時刻待ち状態よりも表示優先度が高くなります。通常の開始時刻待ちの世代は「予定」に含まれます。
- 予定を優先する場合(全世代時刻予定優先)
予定を優先する場合の表示優先度は,次のとおりです。
表2-7 予定を優先する場合の状態の表示優先度
優先度 対象世代の状態 同じ状態の世代が複数あるときの優先順位 1(高) 実行中 開始時刻(再実行開始時刻)が現在時刻に近い順 2 保留中 開始予定時刻が現在時刻に近い順 3 開始時刻待ち※
(再実行時)その世代が持つ開始時刻が現在時刻に近い順 4 閉塞 − 5 監視中 開始時刻が現在時刻に近い順 6 予定 開始予定時刻が現在時刻に近い順 7(低) 結果 終了時刻が現在時刻に近い順(再実行も含む)
- 注※
- 再実行時の世代に限り,通常の世代の開始時刻待ち状態よりも表示優先度が高くなります。通常の開始時刻待ちの世代は「予定」に含まれます。
表2-6と表2-7からわかるように,「実行中」の世代が最も優先して表示されます。また,同じ状態の世代が複数ある場合は,各状態の開始時刻,開始予定時刻,終了時刻などの時刻が現在時刻に最も近い世代を優先します。
同じ状態の世代が複数ある場合の表示例を次に示します。
図2-2 同じ状態の世代が複数ある場合の表示例
(b) 結果優先と予定優先の状態表示例
結果優先の場合と予定優先の場合の,当日対象および全世代対象の状態表示例を次に示します。
●ジョブネットの予実績とJP1/AJS3 - Web Operation Assistantの状態表示
監視の対象範囲にある各世代の状態(予実績)と,JP1/AJS3 - Web Operation Assistantで表示される状態を示します。
表2-8 各世代の状態(予実績)とJP1/AJS3 - Web Operation Assistantの状態表示
各世代の状態(予実績) JP1/AJS3 - Web Operation Assistantの状態表示 前日
以前当日 翌日
以降結果優先 予定優先 − − − − − (表示なし) (表示なし) 結果 − − − − 結果 結果 − 結果 − − − 結果 結果 − − 実行中 − − 実行中 実行中 − − − 予定 − 予定 予定 − − − − 予定 予定 予定 結果1 結果2 実行中 予定1 予定2 実行中 実行中 結果1 結果2 − − − 結果2 結果2 結果 − 実行中 − − 実行中 実行中 結果 − − 予定 − 結果 予定 結果 − − − 予定 結果 予定 − 結果 実行中 − − 実行中 実行中 − 結果 − 予定 − 結果 予定 − 結果 − − 予定 結果 予定 − − 実行中 予定 − 実行中 実行中 − − 実行中 − 予定 実行中 実行中 − − − 予定1 予定2 予定1 予定1 結果1 結果2 実行中 − − 実行中 実行中 結果1 結果2 − 予定 − 結果2 予定 結果1 結果2 − − 予定 結果2 予定 結果 − 実行中 予定 − 実行中 実行中 結果 − 実行中 − 予定 実行中 実行中 結果 − − 予定1 予定2 結果 予定1 − 結果 実行中 予定 − 実行中 実行中 − 結果 実行中 − 予定 実行中 実行中 − 結果 − 予定1 予定2 結果 予定1 − − 実行中 予定1 予定2 実行中 実行中 結果1 結果2 実行中 予定 − 実行中 実行中 結果1 結果2 実行中 − 予定 実行中 実行中 結果1 結果2 − 予定1 予定2 結果2 予定1 結果 − 実行中 予定1 予定2 実行中 実行中 − 結果 実行中 予定1 予定2 実行中 実行中
- (凡例)
- −:世代なし。
監視の対象範囲に世代(予実績)がない場合や,「起動条件待ち」の世代は,表示の対象外となります。
●起動条件が設定されているジョブネットの状態表示
監視対象のジョブネットに起動条件が設定されている場合の状態表示について次に示します。
表2-9 起動条件付きジョブネットの状態表示
起動条件の成立 状態 JP1/AJS3 - Web Operation Assistantの状態表示 起動条件 ルート
ジョブネット結果優先 予定優先 不成立 監視中 起動条件待ち 監視中 監視中 監視未起動終了 − 監視未起動終了 監視未起動終了
または
開始時刻待ち監視打ち切り終了 − 監視打ち切り終了 監視打ち切り終了
または
開始時刻待ち監視中断 − 監視中断 監視中断
または
開始時刻待ち成立 監視中 実行中
起動条件待ち実行中 実行中 結果
起動条件待ち結果 監視中 監視打ち切り終了 実行中 実行中 実行中 監視打ち切り前結果 監視打ち切り終了 監視打ち切り終了
または
開始時刻待ち監視打ち切り後結果 結果 結果
または
開始時刻待ち監視中断 結果 監視中断 監視中断
または
開始時刻待ち監視正常終了 実行中 実行中 実行中 結果 結果 結果
または
開始時刻待ち
- (凡例)
- −:世代なし。
●スケジュールスキップ,多重スケジュールが設定されているジョブネットの状態表示
監視対象のジョブネットにスケジュールスキップ,または多重スケジュール(多重起動なし)が設定されている場合の状態表示について次に示します。
図2-3 スケジュールスキップ・多重スケジュール(多重起動なし)の状態表示例
スケジュールスキップを設定しているジョブネットの場合,スキップされた世代は「繰り越し未実行」状態となりますが,スキップされた世代の前世代の結果の方が現在時刻に近いため,「繰り越し未実行」状態は表示されません。
また,多重スケジュール(多重起動なし)を設定しているジョブネットの場合は,前の世代が終了するまで「開始時刻待ち」状態となりますが,前世代の「実行中」の状態の方が優先度が高いため,「開始時刻待ち」状態は表示されません。
●再実行したジョブネットの状態表示
ジョブネットが終了状態になってから再実行した場合は,再実行開始時刻を用いて表示する世代を決定します。次の場合,「実行中2」の実行開始時刻よりも「実行中1」の再実行開始時刻の方が現在時刻に近いため,「実行中1」が表示されます。
図2-4 ルートジョブネットが終了状態になってから再実行した場合の動作
一方,ルートジョブネットの状態が実行中のときに再実行した場合は,実行開始時刻を用いて表示する世代を決定します。次の例の場合,「実行中1」の実行開始時刻よりも「実行中2」の実行開始時刻の方が現在時刻に近いため,「実行中2」が表示されます。
図2-5 ルートジョブネットが実行中のときに再実行した場合の動作
一覧表の列項目名をクリックすると,指定した項目をキーに行データがソートされます。表示情報が複数ホストにわたった場合でも,全ホストの情報がまとめてソートされます。分割表示中にソートした場合,全ページのデータがソートされ,ソート後の第1ページが表示されます。昇順,降順は次のように指定します。
- 昇順にソートする場合:列項目名を奇数回クリックする
- 降順にソートする場合:列項目名を偶数回クリックする
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