SMTPメールシステムを経由したメールとJP1/AJS3との連携を「メールシステム連携」と呼びます。
メールシステムと連携するには,sendmail機能が必要です。メール送信ジョブおよびメール受信監視ジョブを実行させるホストと同じホストに,sendmail機能を持つSMTPメールサーバをセットアップする必要があります。
また,SMTPメールサーバが配信したメール(RFC822に準拠しているメール)を送受信できるようにする設定が必要です。
メールシステム連携では,メールを送受信するジョブを実行させるJP1/AJS3 - ManagerまたはJP1/AJS3 - Agentと同じホストに,sendmail機能を持つSMTPメールサーバをセットアップします。
メールシステム連携機能のシステム構成例を次の図に示します。
図2-9 メールシステム連携機能のシステム構成例
メールシステム連携時のエージェントホストのセットアップ手順を次の図に示します。なお,マネージャーエージェント構成の場合,マネージャーホストでのメールシステム連携のセットアップは不要です。
図2-10 メールシステム連携時のエージェントホストのセットアップ手順
メール送信ジョブを実行する場合は,メールサーバのセットアップ後,メールを正常に送信できるかどうか確認してください。確認するときには,JP1/AJS3を起動しないで,sendmailコマンドを単体で,次のとおり実行してください。
/usr/lib/sendmail -i -t < ファイル名
「ファイル名」の部分には,sendmailの書式に従ったテキストファイルを指定します。テキストファイルの内容は,次のとおりです。
メールの送信に使用するsendmailのバージョンによって記述形式が異なります。
To:△宛先
Subject:△件名
(改行)
メール本文
.(ピリオドだけの行を入力すると終了)
宛先の前には「To:」,「Cc:」,または「Bcc:」を記述します。「To:」,「Cc:」,および「Bcc:」の1文字目の英字は大文字,2文字目以降の英字は小文字です。また,「To:」,「Cc:」,または「Bcc:」と宛先の間に半角スペースを記述します。
件名の前には「Subject:」を記述します。「Subject:」の1文字目の英字は大文字,2文字目以降の英字は小文字です。また,「Subject:」と件名の間に半角スペースを記述します。
To:宛先
Subject:件名
(改行)
メール本文
.(ピリオドだけの行を入力すると終了)
宛先の前には「To:」,「Cc:」,または「Bcc:」を記述します。「To:」,「Cc:」,および「Bcc:」の1文字目の英字は大文字,2文字目以降の英字は小文字です。件名の前には「Subject:」を記述します。「Subject:」の1文字目の英字は大文字,2文字目以降の英字は小文字です。
sendmailのバージョンが8.14.0より前の場合と異なり,宛先および件名の前に半角スペースを記述する必要はありません。
上記のsendmailコマンドを実行する場合,OSのユーザーアカウントは,メール送信ジョブを実行するときと同じユーザーアカウントにしてください。
次に,メールサーバをセットアップしたあとの詳細について説明します。