2.3 メールシステム連携のセットアップ(UNIXホストの場合)

SMTPメールシステムを経由したメールとJP1/AJS3との連携を「メールシステム連携」と呼びます。

メールシステムと連携するには,sendmail機能が必要です。メール送信ジョブおよびメール受信監視ジョブを実行させるホストと同じホストに,sendmail機能を持つSMTPメールサーバをセットアップする必要があります。

また,SMTPメールサーバが配信したメール(RFC822に準拠しているメール)を送受信できるようにする設定が必要です。

メールシステム連携では,メールを送受信するジョブを実行させるJP1/AJS3 - ManagerまたはJP1/AJS3 - Agentと同じホストに,sendmail機能を持つSMTPメールサーバをセットアップします。

メールシステム連携機能のシステム構成例を次の図に示します。

図2-9 メールシステム連携機能のシステム構成例

[図データ]

メールシステム連携時のエージェントホストのセットアップ手順を次の図に示します。なお,マネージャーエージェント構成の場合,マネージャーホストでのメールシステム連携のセットアップは不要です。

図2-10 メールシステム連携時のエージェントホストのセットアップ手順

[図データ]

メール送信ジョブを実行する場合は,メールサーバのセットアップ後,メールを正常に送信できるかどうか確認してください。確認するときには,JP1/AJS3を起動しないで,sendmailコマンドを単体で,次のとおり実行してください。

/usr/lib/sendmail -i -t < ファイル名

ファイル名」の部分には,sendmailの書式に従ったテキストファイルを指定します。テキストファイルの内容は,次のとおりです。

メールの送信に使用するsendmailのバージョンによって記述形式が異なります。

(凡例)
△:半角スペース

宛先の前には「To:」,「Cc:」,または「Bcc:」を記述します。「To:」,「Cc:」,および「Bcc:」の1文字目の英字は大文字,2文字目以降の英字は小文字です。また,「To:」,「Cc:」,または「Bcc:」と宛先の間に半角スペースを記述します。

件名の前には「Subject:」を記述します。「Subject:」の1文字目の英字は大文字,2文字目以降の英字は小文字です。また,「Subject:」と件名の間に半角スペースを記述します。

 

宛先の前には「To:」,「Cc:」,または「Bcc:」を記述します。「To:」,「Cc:」,および「Bcc:」の1文字目の英字は大文字,2文字目以降の英字は小文字です。件名の前には「Subject:」を記述します。「Subject:」の1文字目の英字は大文字,2文字目以降の英字は小文字です。

sendmailのバージョンが8.14.0より前の場合と異なり,宛先および件名の前に半角スペースを記述する必要はありません。

上記のsendmailコマンドを実行する場合,OSのユーザーアカウントは,メール送信ジョブを実行するときと同じユーザーアカウントにしてください。

次に,メールサーバをセットアップしたあとの詳細について説明します。

<この節の構成>
2.3.1 メールユーザーを登録する
2.3.2 メール受信監視ジョブのための環境設定をする
2.3.3 メール配信機能をセットアップする
2.3.4 メールシステム連携機能の起動と終了
2.3.5 メールシステム連携時の注意事項