JP1/Automatic Job Management System 3 連携ガイド
ここでは,メールシステム連携機能で必要となる前提プログラムおよび設定について説明します。
前提となるプログラムはOutlookです。メールシステム連携機能を使用するためには,JP1/AJS3 - ManagerまたはJP1/AJS3 - Agentと同じホストに,Outlookがインストールされている必要があります。
OutlookはMicrosoft提供のプログラム規格であるMAPI準拠のプログラムのため,Outlookを前提とするメールシステム連携機能は,MAPIを使用して実現しています。
- <この項の構成>
- (1) 連携できるメールシステム
- (2) システム構成例
Windowsホストでのメールシステム連携機能は,次に示すメールシステムをサポートしています。
これらのメールシステムのうち,どちらかのメールサーバソフトを,メールシステム連携機能を動作させるホストにセットアップしてください。メールサーバソフトをマネージャーホストおよびエージェントホストと別のホストにセットアップする場合でも,連携できます。
連携するメールシステムに応じて,メールシステム連携機能をサービス上で使用するか,デスクトップ上で使用するかを選択します。どちらも選択しない場合は,メールシステム連携機能を使用できません。
連携できるメールシステムとメールシステム連携機能との対応を次の表に示します。
表2-1 連携できるメールシステムとメールシステム連携機能
連携できるメールシステム メールシステム連携機能 デスクトップ上 サービス上 Exchange Server ○ ○ SMTP/POP3※ ○ ×
- (凡例)
- ○:連携できる。
- ×:連携できない。
- 注※
- SMTP/POP3プロトコルをサポートするメールサーバ(Groupmax Mail ServerやLotus Notes Dominoなどを含む)
メールシステム連携機能を使用する場合,サービス上で使用するときはJP1/AJS3 Mailサービスを,デスクトップ上で使用するときはJP1/AJS3メール監視プロセスを,メール送信ジョブまたはメール受信監視ジョブを実行する前に,あらかじめ起動する必要があります。
サービス上で連携する場合とデスクトップ上で連携する場合での違いは,Windowsにログオンしていなくてもメールシステム連携機能を使用できるかどうかです。サービス上で連携する場合は,JP1/AJS3 Mailサービスを起動しておくことで,Windowsにログオンしていない状態でもメールシステム連携機能を使用できます。デスクトップ上で連携する場合は,WindowsにログオンしないとJP1/AJS3メール監視プロセスを起動できません。このため,あらかじめWindowsにログオンしておく必要があります。
メールサーバがExchange Serverの場合は,メールシステム連携機能をサービス上でだけ使用できます。デスクトップ上で使用する場合は,プロファイルを設定するとき,SMTP/POP3プロトコルを使用するインターネットメールとしてメールサーバに接続してください。プロファイルの設定については,「2.2.3 プロファイルを作成する」を参照してください。
サービス上で連携するか,デスクトップ上で連携するかの設定方法については,「2.2.4 メールシステム連携のための環境設定をする」を参照してください。また,JP1/AJS3メール監視プロセスまたはJP1/AJS3 Mailサービスの起動方法については,「2.2.6 メールシステム連携機能の起動と終了」を参照してください。
また,メールシステム連携機能はOSによって,対応可否および前提プログラムが異なります。OSごとのメールシステム連携機能の対応可否,およびメールシステム連携機能の前提プログラムの一覧を次の表に示します。
表2-2 OSごとのメールシステム連携機能の対応可否および前提プログラム一覧
OS 前提プログラム Outlook 2010
(64ビット版)Outlook 2010
(32ビット版)Outlook 2003または
Outlook 2007
- Windows Server 2008(32ビット版)
× ○ ○
- Windows Server 2008(64ビット版)
- Windows Server 2008 R2(64ビット版)
× ○ ×
- Windows Server 2008(IPF)
- Windows Server 2008 R2(IPF)
× × ×
- Windows Server 2003
- Windows Server 2003 R2
× ○ ○
- Windows Server 2003(x64)
- Windows Server 2003 R2(x64)
× ○ ×
- Windows Server 2003(IPF)
× × ×
- (凡例)
- ○:連携できる。
- ×:連携できない。
次のOSでは,Outlook 2010(32ビット版)をWOW64環境上で動作させることでメールシステム連携機能を使用できます。
- Windows Server 2008(64ビット版)
- Windows Server 2008 R2(64ビット版)
- Windows Server 2003(x64)
- Windows Server 2003 R2(x64)
次のOSでは,前提プログラムに関係なくメールシステム連携機能を使用できません。
- Windows Server 2008(IPF)
- Windows Server 2008 R2(IPF)
- Windows Server 2003(IPF)
Outlook 2010(64ビット版)は,OSに関係なくメールシステム連携機能を使用できません。
メールシステム連携機能で使用できるOutlookのバージョンは,メール送信ジョブおよびメール受信監視ジョブの実行ホストの環境(WindowsおよびJP1/AJS3のバージョン)によって異なります。メールシステムと連携する場合は,あらかじめ,メール送信ジョブおよびメール受信監視ジョブの実行ホストで使用するJP1/AJS3に添付されているリリースノートを参照し,必要なOutlookのバージョンを確認してください。
- 注意事項
- Outlook Expressは,メールシステム連携機能では使用できません。
(2) システム構成例
メールシステム連携のシステム構成例を次の図に示します。
図2-7 メールシステム連携のシステム構成例
Copyright (C) 2009, 2014, Hitachi, Ltd.
Copyright (C) 2009, 2014, Hitachi Solutions, Ltd.