形式
jp1ajs2_setup_cluster
-h 論理ホスト名
[-d 共有ディレクトリ名]
[-n 値]
[-m {cold|warm|hot}]
[-v]
機能
バージョン8以前のJP1/AJS2との互換用の,論理ホストの動作環境をセットアップします。
クラスタ運用環境のセットアップ時には,実行系および待機系のそれぞれで実行してください。
このコマンドで実行系をセットアップする場合,事前にJP1/Baseの物理ホスト環境および論理ホスト環境のセットアップを実施しておく必要があります。
なお,このコマンドを実行する前には,すべてのJP1/AJS3サービスを停止してください。
また,このコマンドで実行系のJP1/AJS3 - Managerをセットアップする場合は,物理ホストのスケジューラーサービスが一つだけの状態で実行してください。
このコマンドが行うセットアップの内容を次に示します。
実行権限
スーパーユーザー権限
引数
-h 論理ホスト名
セットアップする論理ホスト名(JP1/Baseで設定した論理ホスト名)を指定します。
指定できる文字数は,1~63(単位:バイト)です。
このオプションに指定した論理ホスト名で環境が作成されます。
-d 共有ディレクトリ名
実行系から待機系に引き継ぐ情報を格納する共有ディスクの,マウント先のディレクトリ名を指定します。
指定できる文字数は,1~165(単位:バイト)です。
このオプションは,実行系のセットアップ時には必ず指定してください。
省略した場合,待機系としてセットアップされます。
共有ディレクトリとして「指定した共有ディレクトリ名/jp1ajs2」が作成され,その下に論理ホストの環境定義ファイルや実行環境が作成されます。コマンド実行前に,必ず共有ディスクをマウントしておいてください。
-n 値
スケジューラーサービスの識別番号を指定します。この値がスケジューラーサービスの識別番号になります。また,AJSROOTnの名称のスケジューラーサービスが作成されます。
指定できる値は,1~20です。
省略した場合,2が仮定されます(AJSROOT2が作成されます)。なお,AJSROOT1は物理ホスト環境で使用します。
物理ホスト,および論理ホストで使用していないスケジューラーサービスの識別番号を指定してください。論理ホストを作成する際,物理ホスト,および他の論理ホストですでに使用しているスケジューラーサービスの識別番号を指定した場合,コマンドは正常終了しますが,異なるホストで同一のスケジューラーサービスが作成されているため,正常に動作しません。この場合は,不要な論理ホストを削除してください。
論理ホストの削除は,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 17.2.6 論理ホストの削除」を参照ください。
このオプションは,実行系のセットアップ時にだけ指定できます。
-m {cold|warm|hot}
スケジューラーサービスの起動方法を指定します。
このオプションは,実行系のセットアップ時にだけ指定できます。
省略した場合,環境設定パラメーターSTARTMODEに指定している値が仮定されます。
-v
処理状況を表示します。
注意事項
戻り値
0 | 正常終了。 |
1 | 異常終了。 |
使用例
JP1/AJS3の動作環境をセットアップします。
セットアップ時の条件を次に示します。
論理ホスト名 | lnode0 |
共有ディレクトリ名 | /shdsk/lnode0 |
スケジューラーサービス名 | AJSROOT2 |
スケジューラーサービスの起動方法 | ホットスタート (フェールオーバー時にジョブネットやジョブの状態を引き継ぐ) |
# jp1ajs2_setup_cluster -h lnode0 -d /shdsk/lnode0 -n 2 -m hot
# jp1ajs2_setup_cluster -h lnode0