4.2.26 起動条件定義情報の記述方法
起動条件定義情報の記述方法を説明します。
起動条件を定義する場合は,ルートジョブネットのユニット定義パラメーターに続いて,起動条件のユニット属性パラメーターを記述します。起動条件ユニットには「.CONDITION」という固有名称を付けます。起動条件ユニットには,イベントジョブを32個まで定義できます。ただし,イベントジョブのリカバリージョブは定義できません。
起動条件定義情報の形式,およびパラメーターを次に示します。
- 形式
[cond={and|or};]
[mcs={m|w|s};]
[cgs={y|n};]
[ab={exec|hold|stop};]
- パラメーター
- cond={and|or};
- 起動条件の接続種別を定義します。省略した場合,andが仮定されます。
- mcs={m|w|s};
- 起動条件の監視を開始する際に,すでに「監視中」状態の監視世代があったときの動作を指定します。省略した場合は,mが仮定されます。
- m:起動条件の監視を開始する際に,すでに「監視中」状態の監視世代があったとき,監視を開始して監視世代を多重起動します。監視世代を多重起動した場合,一つのイベント発生で多重起動している分の起動条件が成立します。
- w:起動条件の監視を開始する際に,すでに「監視中」状態の監視世代があったとき,監視を開始しないで「監視中」状態の監視世代が終了するのを待ちます。この状態のままジョブネットの打ち切り時間に設定した時刻に到達した場合は,「繰り越し未実行」状態になります。
- s:起動条件の監視を開始する際に,すでに「監視中」状態の監視世代があったとき,監視の開始をスキップして「繰り越し未実行」状態になります。
- cgs={y|n};
- 多重起動しないように設定している起動条件付きジョブネットで,「実行中」状態の実行世代があるときに起動条件成立した場合,その実行を滞留させるかどうか指定します。省略した場合は,yが仮定されます。
- y:繰り越さずに滞留させる
起動条件が成立した際に,すでに「実行中」状態の実行世代があったとき,「実行中」状態の実行世代が終了するまで次の実行世代を滞留させます。滞留している間は「起動条件待ち」状態になります。
- n:繰り越して滞留させない
起動条件が成立した際に,すでに「実行中」状態の実行世代があったとき,次の実行世代を滞留させないで「繰り越し未実行」状態にします。
- ab={exec|hold|stop};
- 起動条件付きジョブネットを実行時に,実行世代のジョブネットが異常終了した場合の,それ以降のジョブネットの動作を定義します。省略した場合,execが仮定されます。
- exec:実行世代のジョブネットの実行を開始します。
- hold:実行世代のジョブネットの開始を保留します。
- stop:起動条件の成立を監視している監視世代のジョブネットを停止します。