11.1.2 ユーザー共通プロファイルの利用

ユーザー共通プロファイルは,接続先のJP1/AJS3 - Managerで保持され,JP1ユーザーの設定情報の基本となる情報が格納されているファイルです。

ユーザー共通プロファイルを利用すると,各JP1ユーザーや新規JP1ユーザーは,システム管理者などがJP1/AJS3 - Managerにアップロードしたユーザー共通プロファイルをダウンロードするだけで,JP1ユーザー共通の設定情報を使用できます。このため,設定情報を新たに設定する必要はありません。

各JP1ユーザーで共通の設定として使用したい項目は,ウィンドウおよびダイアログボックスのカスタマイズ後,ユーザー共通プロファイルにアップロードしておくと便利です。

ユーザー共通プロファイルに保存できる機能およびダウンロード後に設定が有効になるタイミングを,次の表に示します。

表11-1 接続先Managerのユーザー共通プロファイルに保存できるカスタマイズ機能と設定が有効になるタイミング

指定場所保存できる機能設定が有効になるタイミング
[環境設定]ダイアログボックス[起動]タブ起動モードを変更する次回JP1/AJS3 - View起動時
[メイン]タブリストエリアの表示について設定する
  • アイコン表示色,状態/結果のカラーイメージ:即
  • ジョブグループの状態表示:[JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(メイン画面)再起動時
リストエリアでジョブネットをダブルクリックしたときに表示するウィンドウを変更する
[ジョブネットエディタ]ウィンドウ起動時の排他編集モードを設定する
[ジョブネットモニタ]ウィンドウ起動時の監視モードを設定する
[エディタ・モニタ]タブマップエリアでのユニット名とコメントの表示について設定する最新情報に更新時
マップエリアでの先行/後続ユニットの強調表示色を設定する強調表示時,強調表示の解除時,または最新情報に更新時
リストエリアでユニットをダブルクリックしたときの動作を変更する[ジョブネットエディタ]ウィンドウまたは[ジョブネットモニタ]ウィンドウ再起動時
[スケジュール]タブ初回実行時間を設定する最新情報に更新時または自動更新時
日時エリアの表示時間を設定する[デイリースケジュール]ウィンドウ再起動時
マンスリーシミュレーションを実行する最新情報に更新時または自動更新時
ツリーエリアでのユニット名の表示順序を設定する[デイリースケジュール]ウィンドウまたは[マンスリースケジュール]ウィンドウ再起動時
表示するスケジュール情報がないルートジョブネットを表示しない[デイリースケジュール]ウィンドウまたは[マンスリースケジュール]ウィンドウ再起動時
プランニンググループを表示しない[マンスリースケジュール]ウィンドウ再起動時
[全般]タブ実行状態,実行結果,遅延の表示色を変更する
遅延・異常・警告状態の表示色の優先度を変更する
保留予定があるユニットの表示色を変更する最新情報に更新時または自動更新時
[機能メニューの設定]ダイアログボックス表示される機能メニューを変更する次回JP1/AJS3 - View起動時
[表示色の作成]ダイアログボックス実行状態,実行結果,遅延の表示色を作成する
[更新間隔の設定]ダイアログボックスウィンドウの更新間隔を設定する
[表示項目設定]ダイアログボックスリストエリアの表示項目を設定する
実行結果リストの表示項目を設定する[デイリースケジュール]ウィンドウまたは[マンスリースケジュール]ウィンドウ再起動時
検索結果リストエリアの表示項目を設定する[検索]ウィンドウ再起動時または[検索開始]ボタンクリック時
[デフォルト値の設定]ダイアログボックスダイアログボックスのデフォルト値を変更する
[詳細定義]ダイアログボックスで特定の定義項目の変更を許可しないようにする[詳細定義]ダイアログボックス再起動時
使用しないユニットアイコンをアイコンリストに表示しない[ジョブネットエディタ]ウィンドウ再起動時
[フィルタの設定]ダイアログボックスジョブの実行状態を絞り込んで表示する※1最新情報に更新時または自動更新時
[ツールの設定]ダイアログボックスツールを登録・起動する
[監視対象選択]ダイアログボックス監視対象一覧にユニットを追加する※2
[検索]ウィンドウの[保存]ボタン検索条件を保存する※3[検索]ウィンドウ再起動時
JP1/AJS3 - View上のファイルJP1/AJS3 - Managerとの自動再接続を抑止する
特定の確認メッセージを非表示にする
未登録のカスタムジョブを「?」アイコンで表示する
アイコンイメージを変更する次回JP1/AJS3 - View起動時
計画実行登録したルートジョブネットの実行中止の表示形式を変更する最新情報に更新時
ツリーエリアの表示ユニットをリストエリアと同じ順番で表示する対象ウィンドウまたは対象ダイアログボックス再起動時
確定実行登録時の警告メッセージを設定する
[検索]ウィンドウから[JP1/AJS3 - View]ウィンドウを表示したときにリストエリアに表示される階層を設定する次回JP1/AJS3 - View起動時
画面の更新後またはリストフィルターの設定後もユニットの選択状態とスクロール位置を維持する[JP1/AJS3 - View]ウィンドウ再起動時
[実行登録]・[登録解除]以外の操作メニューをポップアップメニューに表示する[JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(メイン画面)再起動時
[追加]・[計画一時変更]を操作メニューに追加する[JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(メイン画面)再起動時
監視対象ユニットの最大数を変更する
別ウィンドウから[ジョブネットエディタ]ウィンドウ/[ジョブネットモニタ]ウィンドウを表示したときにマップエリアで表示される階層を設定する次回JP1/AJS3 - View起動時
上位階層への移動時に移動前のネストジョブネットを選択状態にする[ジョブネットエディタ]ウィンドウまたは[ジョブネットモニタ]ウィンドウ再起動時
選択状態を示す色を変更する[ジョブネットエディタ]ウィンドウまたは[ジョブネットモニタ]ウィンドウ再起動時
強調表示で基準ユニットおよび先行/後続ユニット以外の表示色の淡さを変更する[ジョブネットエディタ]ウィンドウまたは[ジョブネットモニタ]ウィンドウ再起動時
実行ユニットだけ表示させるときの実行ユニット以外の表示色の淡さを変更する[ジョブネットモニタ]ウィンドウ再起動時
アイコンのツールチップを表示しない[ジョブネットエディタ]ウィンドウまたは[ジョブネットモニタ]ウィンドウ再起動時
ジョブネット名を完全名で表示するツリー階層を選択,排他編集に切り替え時
カレンダーの日付の背景色を変更する[月間カレンダー編集]ウィンドウあるいは[年間カレンダー編集]ウィンドウ再起動時,または前年/翌年ボタンあるいは前月/翌月ボタンクリック時
最初に表示するカレンダーの形式を指定する[月間カレンダー編集]ウィンドウあるいは[年間カレンダー編集]ウィンドウ再起動時
[ジョブネットエディタ]ウィンドウで排他編集できないようにする排他編集に切り替え時
関連線を削除するときに確認メッセージを表示する[ジョブネットエディタ]ウィンドウ再起動時
[モニタ詳細]ダイアログボックスから[詳細定義]ダイアログボックスを表示したときにジョブの定義内容を変更できなくする[定義編集]ボタンクリック時
[実行結果詳細]ダイアログボックスの自動更新を抑止する[ジョブネットモニタ]ウィンドウ再起動時
[実行結果詳細]ダイアログボックスを大きく表示する[実行結果詳細]ダイアログボックス再起動時
JP1/IM - ViewからJP1/AJS3 - Viewを起動したときにジョブを直接マップエリアに表示する[ジョブネットモニタ]ウィンドウ再起動時
JP1/AJS3 Console ViewからJP1/AJS3 - Viewを起動したときの[ジョブネットモニタ]ウィンドウの起動方式を変更する次回JP1/AJS3 - View,およびJP1/AJS3 Console View起動時
日時エリアおよびスケジュールエリアの背景色を変更する[デイリースケジュール]ウィンドウ再起動時
日付エリアおよびスケジュールエリアの背景色を変更する[マンスリースケジュール]ウィンドウ再起動時
日付エリアおよびスケジュールエリアの文字色を変更する[マンスリースケジュール]ウィンドウ再起動時
検索結果リストエリアに表示されるユニットの最大表示数を変更する[検索]ウィンドウ再起動時,または[検索開始]ボタンクリック時
検索条件設定エリアの[検索開始],[検索中止],[クリア]ボタンの配置を変更する[検索]ウィンドウ再起動時
[ツールの登録]ダイアログボックスの[置換文字列]ドロップダウンに「ユーザー名」を表示する次回JP1/AJS3 - View起動時
(凡例)
即:メッセージ「KAVV375-I ダウンロードは正常に終了しました。」の出力ダイアログボックスで,[OK]ボタンをクリック時
注※1
ジョブの状態を絞り込んで表示する手順の説明は,「10.1.2 [フィルタの設定]ダイアログボックスを使って実行状態を絞り込む」を参照してください。
注※2
監視対象一覧にユニットを追加する手順の説明は,「8.3 進行状況を監視する」を参照してください。
注※3
検索条件を保存する手順の説明は,「10.2 ユニットを検索して表示する」を参照してください。

次にユーザー共通プロファイルを更新する方法と読み込む方法を示します。

ユーザー共通プロファイルを更新する方法
[JP1/AJS3 - View]ウィンドウで,[オプション]-[ユーザー共通プロファイル]-[アップロード]をクリックする。
ユーザー共通プロファイルを読み込む方法
[JP1/AJS3 - View]ウィンドウで,[オプション]-[ユーザー共通プロファイル]-[ダウンロード]をクリックする。
補足事項
  • アップロード時,デフォルト値から変更されていない設定はデフォルト値をアップロードしたものとして扱います。
  • [ジョブネットモニタ]ウィンドウの[更新間隔の設定]をアップロードする場合は,[ジョブネットモニタ]ウィンドウを閉じたあとにアップロードする必要があります。
  • [JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(メイン画面)のリストエリアと[デイリースケジュール]ウィンドウ,[マンスリースケジュール]ウィンドウの実行結果リストの画面サイズをアップロードする場合は,各ウィンドウを閉じたあとにアップロードする必要があります。
  • ダウンロードしたJP1ユーザーがJP1/AJS3 - Viewホストにajs2view_opt.confを作成していなかった場合,ajs2view_opt.conf.modelを基にしてajs2view_opt.confを作成します。
  • 次のディレクトリまたはファイルがすでにある場合,JP1/AJS3 - Manager上のディレクトリまたはファイルであればJP1ユーザーにマッピングされているOSユーザーの書き込み権限をあらかじめ設定しておいてください。
    JP1/AJS3 - View上のファイルであればJP1/AJS3 - Viewを起動するOSユーザーの書き込み権限をあらかじめ設定しておいてください。
JP1/AJS3 - Manager上のディレクトリ
  • 物理ホストの場合(Windows Server 2008のとき)
    JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ¥conf
    %AllUserProfile%¥ProgramData¥Hitachi¥jp1¥jp1_default¥JP1AJS2¥conf¥profiles
  • 物理ホストの場合(Windows Server 2003のとき)
    JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ¥conf
    JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ¥conf¥profiles
  • 物理ホストの場合(UNIXのとき)
    /etc/opt/jp1ajs2/conf
    /etc/opt/jp1ajs2/conf/profiles
  • 論理ホストの場合(Windows Server 2008のとき)
    共有ディレクトリ¥jp1ajs2¥conf
    %AllUserProfile%¥ProgramData¥Hitachi¥jp1¥論理ホスト名¥JP1AJS2¥conf¥profiles
  • 論理ホストの場合(Windows Server 2003のとき)
    共有ディレクトリ¥jp1ajs2¥conf
    共有ディレクトリ¥jp1ajs2¥conf¥profiles
  • 論理ホストの場合(UNIXのとき)
    共有ディレクトリ/jp1ajs2/conf
    共有ディレクトリ/jp1ajs2/conf/profiles
JP1/AJS3 - View上のファイル
  • Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vistaの場合
    %ALLUSERSPROFILE%¥Hitachi¥JP1¥JP1_DEFAULT¥JP1AJS2V¥conf¥JP1ユーザー名¥ajs2view_opt.conf
    「%ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ¥ProgramData」です。
  • Windows Server 2003およびWindows XP Professionalの場合
    JP1/AJS3 - Viewのインストール先フォルダ¥conf¥JP1ユーザー名¥ajs2view_opt.conf
  • アップロードは,どのJP1ユーザーからも操作できます。制限を設定したい場合には,特定のJP1ユーザーに対してアップロードの操作メニューを不活性表示するようにカスタマイズしてください。カスタマイズの方法に関しては,「11.3.9 特定のメニューを不活性にする」を参照してください。
  • ダウンロードした設定値が有効になるタイミングはそれぞれ異なります。ダウンロードした設定情報を一度に有効にしてJP1/AJS3 - Viewを操作したい場合,JP1/AJS3 - Viewを再起動してください。
  • ユーザー共通プロファイルは,ユーザー共通プロファイルをアップロードするJP1/AJS - Viewと,ダウンロードするJP1/AJS - Viewのバージョンが異なる場合でも利用できます。上位バージョンのJP1/AJS - Viewでアップロードしたユーザー共通プロファイルを,下位バージョンのJP1/AJS - Viewでダウンロードした場合は,ダウンロード先のJP1/AJS - Viewのバージョンでサポートしている機能範囲内で動作します。
  • Windows Server 2003およびWindows XP Professional版のJP1/AJS3 - Viewでアップロードしたユーザー共通プロファイルを,Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vista版のJP1/AJS3 - Viewでダウンロードできます。同様に,Windows 7,Windows Server 2008,およびWindows Vista版のJP1/AJS3 - Viewでアップロードしたユーザー共通プロファイルを,Windows Server 2003およびWindows XP Professional版のJP1/AJS3 - Viewでダウンロードすることもできます。