2.7.2 標準ジョブ,アクションジョブ,およびカスタムジョブのトラブルへの対処

標準ジョブアクションジョブ,およびカスタムジョブの実行に関するトラブルの対処方法を次に示します。

<この項の構成>
(1) 標準ジョブ,アクションジョブ,およびカスタムジョブを実行すると起動失敗となる
(2) 標準ジョブ,アクションジョブ,およびカスタムジョブを実行すると異常終了となる
(3) 標準ジョブ,アクションジョブ,およびカスタムジョブの状態が変化しない
(4) 標準ジョブ,アクションジョブ,およびカスタムジョブを登録したりキューを操作したりするとアクセス権限エラーとなる
(5) シェルが環境変数を読み込まない(AIX限定)
(6) ジョブプロセスを実行しないままジョブが正常終了となる

(1) 標準ジョブ,アクションジョブ,およびカスタムジョブを実行すると起動失敗となる

次の要因が考えられます。

(2) 標準ジョブアクションジョブ,およびカスタムジョブを実行すると異常終了となる

次の要因が考えられます。

(3) 標準ジョブ,アクションジョブ,およびカスタムジョブの状態が変化しない

次の要因が考えられます。

(4) 標準ジョブ,アクションジョブ,およびカスタムジョブを登録したりキューを操作したりするとアクセス権限エラーとなる

JP1/Base認証サーバのアクセス権限の設定が不適切です。

JP1_Queue資源グループに対して,正しいアクセス権限を設定してください。ジョブの登録やキューの操作などには,JP1_JPQ_Admin,JP1_JPQ_Operator,またはJP1_JPQ_Userのどれかの権限が必要です。

(5) シェルが環境変数を読み込まない(AIX限定)

AIXでは,/etc/environmentの情報は引き継ぎません。

マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 13.4.2 ログインスクリプトの変更」の説明を参考に,ログインスクリプトを変更してください。ログインスクリプトの変更例を次に示します。

if [ "$JP1JobID" != "" ] ; then
. /etc/environment
export 設定したい環境変数
fi

/etc/environmentを読み込んだあと,設定したい環境変数に対して[export]コマンドを実行してください。

注意事項
  • 上記の設定は,sh,ksh(.profile)だけで有効です。その他のcshなどでは無効です。
  • 上記の設定をした場合,ログインスクリプトの中で/etc/environmentを読み込むため,各情報の設定順序が変わってしまうおそれがあることを考慮する必要があります。このため,ログインスクリプトに/etc/environmentの読み込みを追加する際は,/etc/environmentで設定している環境変数をログインスクリプトでも設定している個所がないかを確認し,挿入個所に十分注意してください。ログインスクリプトの最初で/etc/environmentを読み込むように変更することを推奨します。

(6) ジョブプロセスを実行しないままジョブが正常終了となる

UNIXの場合,JP1/AJS3ではジョブ実行時に,ログインスクリプトを実行します。その際,次のようにログインスクリプトの中に,exitコマンドのようなログインスクリプトを終了するコマンドがあると,ジョブプロセスを実行する前にジョブが正常終了します。

/usr/bin/sh ; exit

このような場合は,exitコマンドを実行しないようにログインスクリプトを変更してください。

ログインスクリプトの変更方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 13.4.2 ログインスクリプトの変更」を参照してください。