2.4.2 エージェントホスト側をコールドスタートする場合

マネージャーホストをコールドスタートしない場合は,スケジューラーサービスを完全に停止し,エージェントホストではすべてのジョブが終了している状態でシステム全体のバックアップを実施します。ただし,このとき通信障害などでエージェントホストがジョブの停止要求を受け付けられなかった場合,エージェントホスト側で起動条件が初期化されないため,マネージャーホストとエージェントホストとの間でジョブの実行情報が不整合な状態になるおそれがあります。

終了したジョブの起動条件や実行情報に不整合が発生しないようするには,エージェントホスト側でJP1/AJS3サービスをコールドスタートする必要があります。

<この項の構成>
(1) システム全体のバックアップ
(2) システム全体のリカバリー

(1) システム全体のバックアップ

  1. マネージャーホストのスケジューラーサービスを停止する。
    ajsstopコマンドの-nオプション,-sオプション,および-wオプションを指定して実行し,ジョブネットの実行がすべて終了したあとでスケジューラーサービスを停止します。
    ajsstopコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス1 2. コマンド ajsstop」を参照してください。
  2. JP1/AJS3サービスを停止する。
    マネージャーホスト,およびシステム内のすべてのエージェントホストでJP1/AJS3サービスを停止します。
  3. システム全体のバックアップを実施する。
  4. JP1/AJS3サービスを起動する。
    マネージャーホスト,およびシステム内のすべてのエージェントホストでJP1/AJS3サービスを起動します。

(2) システム全体のリカバリー

  1. スケジューラーサービスを停止する。
    ajsstopコマンドの-nオプション,-sオプション,および-wオプションを指定して実行し,ジョブネットの実行がすべて終了したあとでスケジューラーサービスを停止します。
  2. JP1/AJS3サービスを停止する。
    マネージャーホスト,およびシステム内のすべてのエージェントホストでJP1/AJS3サービスを停止します。
  3. システム全体のリストアを実施する。
  4. すべてのエージェントホストでJP1/AJS3サービスをコールドスタートで起動する。
    システム内のすべてのエージェントホストでJP1/AJS3サービスをコールドスタートで起動します。
  5. マネージャーホストのJP1/AJS3サービスを起動する。
注※
ジョブの実行先として使用していないエージェントホストでは,JP1/AJS3サービスの再起動は不要です。