自動運用している業務を集中監視するJP1/AJS3 Consoleの環境設定は,JP1/AJS3 Console Manager環境とJP1/AJS3 Console Agent環境では異なります。
JP1/AJS3 Console Managerは,定義キー[JP1_DEFAULT¥JP1AJS2CONSOLEMANAGER]に設定します。論理ホストを使用する場合でも,環境設定パラメーターDATADIRECTORY以外はJP1_DEFAULTホストキーの値が使用されます。
JP1/AJS3 Console Agentは,定義キー[JP1_DEFAULT¥JP1AJS2CONSOLEAGENT]に設定します。論理ホストのオブジェクトを監視する場合でも,環境設定パラメーターはJP1_DEFAULTホストキーの下に設定してください。
JP1/AJS3 Console Manager環境で設定するJP1/AJS3 Console Managerの環境設定パラメーター一覧,およびJP1/AJS3 - Agent環境で設定するJP1/AJS3 Console Agentの環境設定パラメーター一覧を次の表に示します。
WindowsまたはUNIXで設定が必要なものは,対象OSの欄を参照してください。マネージャー環境(JP1/AJS3 Console Manager)およびエージェント環境(JP1/AJS3 Console Agent)で設定が必要なものは,対象製品の欄を参照してください。
表2-9 環境設定パラメーター一覧(JP1/AJS3 Console環境設定)
項番 | 環境設定パラメーター | 内容およびデフォルト値 | 対象OS | 対象製品 |
---|---|---|---|---|
1 | "MAXSESSION"= | 最大同時セション数 | Windows UNIX | M,A |
2 | "IPC_TIMEOUT"= | リモート通信タイムアウト時間 | Windows UNIX | M |
3 | "IPCRETRYINTERVAL"= | リトライ間隔 | Windows UNIX | M |
4 | "IPCRETRYCOUNT"= | リトライ回数 | Windows UNIX | M |
5 | "SESSIONTIMEOUT"= | 接続打ち切り時間 | Windows UNIX | M |
6 | "CHARCODE"= | ユーザー定義データに格納される情報の文字コード | Windows UNIX | M |
7 | "SYSLOGCODE"= | ログファイル出力時の文字コード | UNIX | M,A |
8 | "HNTRLOGLEVEL"= | 統合トレースログに出力するメッセージレベル | Windows UNIX | M,A |
9 | "DATADIRECTORY"= | ルートスコープ用データディレクトリ名 | Windows UNIX | M |
10 | "RECONNECTINTERVAL"= | JP1/AJS3 Console Agentへの再接続間隔 | Windows UNIX | M |
11 | "TRACELOGFILE"= | JP1/AJS3 Console Managerのトレースログファイル名 | Windows UNIX | M,A |
12 | "IPC_CONNECTTIMEOUT"= | リモート通信接続タイムアウト値 | Windows UNIX | M |
13 | "ENABLEOPERATION"= | 操作機能の許可 | Windows UNIX | A |
各環境設定パラメーターの定義内容の詳細を次に示します。
詳細の記載がないパラメーターは保守用のパラメーターです。値は変更しないでください。
「デフォルト値」は,環境設定パラメーターを省略した場合の仮定値です。
(1) "MAXSESSION"=dword:最大同時セション数
JP1/AJS3 Console Managerの場合はJP1/AJS3 Console Viewの最大接続数,JP1/AJS3 Console Agentの場合はJP1/AJS3 Console Managerの最大接続数を指定します。
JP1/AJS3 Console ViewまたはJP1/AJS3 Console Managerの最大接続数が16を超える場合,その数に応じた値を設定します。また,リソース上の制約がある場合,値を小さくしてJP1/AJS3 Console ViewまたはJP1/AJS3 Console Managerの接続を制限したいときに値を変更します。
JP1/AJS3 Console ViewまたはJP1/AJS3 Console Managerの接続数がここで指定した値を超える場合は,エラーになります。
(2) "IPC_TIMEOUT"=dword:通信タイムアウト時間
JP1/AJS3 Console Agentと通信するときのタイムアウト時間を指定します。
ここで指定した時間待っても通信できない場合は,エラーになります。なお,この場合OSのタイムアウト時間に依存して制御されます。
OSのタイムアウト時間でなく,明示的にタイムアウト時間を決定したい場合に,0以外の値を指定します。
(3) "IPCRETRYINTERVAL"=dword:リトライ間隔
通信エラー時のリトライ間隔を指定します。
通信エラー発生状況に応じて,環境設定パラメーターIPCRETRYCOUNT(リトライ回数)と組み合わせて変更します。
リトライが発生するたびに,ここで指定した値分が加算されます。
(4) "IPCRETRYCOUNT"=dword:リトライ回数
通信エラー時のリトライ回数を指定します。
通信エラー発生状況に応じて,環境設定パラメーターIPCRETRYINTERVAL(リトライ間隔)と組み合わせて変更します。
(5) "SESSIONTIMEOUT"=dword:接続打ち切り時間
JP1/AJS3 Console Viewとの通信が切れた場合にどのくらい待って接続を打ち切るのかを指定します。
(6) "CHARCODE"="{C|SJIS|EUC|UTF-8}"
ネスト業務スコープ・監視オブジェクトの名称や定義内容で使用する文字コードを一つだけ指定します。
(7) "SYSLOGCODE"="{C|環境変数LANG}"
syslogに出力するメッセージの言語種別を指定します。
OSがSolarisの場合で,スケジューラーサービスが出力するsyslogメッセージを日本語にしたい場合に指定します。
表2-10 指定できる環境変数LANG
OS | シフトJISを設定する 環境変数の値 | EUCを設定する 環境変数の値 | UTF-8を設定する 環境変数の値 |
---|---|---|---|
HP-UX | ja_JP.SJIS | ja_JP.eucJP | 使用できません |
Solaris | ja_JP.PCK | ja | 使用できません |
AIX | Ja_JP | ja_JP | 使用できません |
Linux | 使用できません | ja_JP.eucJP | ja_JP.UTF-8 |
(8) "HNTRLOGLEVEL"="{none|error|warn|info}"
統合トレースログに出力するメッセージレベルを指定します。
より詳細なログを統合トレースログに出力したいときに指定します。
(9) "DATADIRECTORY"="データディレクトリパス"
ルートスコープの定義情報を格納するディレクトリ名を完全名で指定します。
定義データの格納場所をデフォルト以外の場所に変更したいときに指定します。
変更する場合は,その時点ですでに存在するディレクトリを指定してください。新たなデータディレクトリを指定する場合は,先にディレクトリを作成してから指定してください。存在しないディレクトリを指定した場合は,JP1/AJS3 Console Viewのログイン時にエラーになります。
なお,ここで指定したディレクトリ内のファイルは,削除しないでください。
(10) "RECONNECTINTERVAL"=dword:JP1/AJS3 Console Agentとの再接続間隔
JP1/AJS3 Console Agentと接続できなかった場合に再接続するまでの間隔を指定します。
監視先のJP1/AJS3 Console Agentに接続できなかったときに次回接続時までの間隔を変更したいときに指定します。
(11) "TRACELOGFILE"="トレースログファイル名称"
トレースログファイル名称を完全名で指定します。
トレース情報を確実に記録できるように必ずローカルディスク上のファイル名として指定してください。
なお,ファイルはトレース情報が出力されたときに新規作成されます。したがって,既存のファイル名と同じ名称は指定しないでください。
(12) "IPC_CONNECTTIMEOUT"=dword:リモート通信接続タイムアウト値
JP1/AJS3 Console Agentに接続する場合などのリモート通信接続タイムアウト値を指定します。
なお,OSで設定されているTCP/IPの接続タイムアウト値がこの値より短い場合,OSの設定が有効になります。
(13) "ENABLEOPERATION"="{yes|no}"
JP1/AJS3 Console Viewによる操作機能を許可するかどうかを指定します。