2.5 JP1/AJS3定義内容の事前チェック機能の設定
JP1/AJS3定義内容の事前チェック機能の設定には,マネージャー環境(JP1/AJS3 - Manager)で設定する作業と,エージェント環境(JP1/AJS3 - Agent)で設定する作業があります。
JP1/AJS3定義内容の事前チェック機能の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 6.5.1 JP1/AJS3定義内容の事前チェック機能の設定」(Windowsの場合)またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 15.5.1 JP1/AJS3定義内容の事前チェック機能の設定」(UNIXの場合)を参照してください。
マネージャー環境(JP1/AJS3 - Manager)およびエージェント環境(JP1/AJS3 - Agent)で設定する,定義内容の事前チェック機能の設定をするための環境設定パラメーター一覧を示します。
WindowsまたはUNIXで設定が必要なものは,対象OSの欄を参照してください。マネージャー環境(JP1/AJS3 - Manager)およびエージェント環境(JP1/AJS3 - Agent)で設定が必要なものは,対象製品の欄を参照してください。
表2-6 環境設定パラメーター一覧(JP1/AJS3定義内容の事前チェック機能の設定)
- (凡例)
- M:JP1/AJS3 - Manager
- A:JP1/AJS3 - Agent
各環境設定パラメーターの定義内容の詳細を次に示します。
詳細の記載がないパラメーターは保守用のパラメーターです。値は変更しないでください。
「デフォルト値」は,環境設定パラメーターを省略した場合の仮定値です。
- <この節の構成>
- (1) "AJSCHK_CHECKFILE"="定義内容の事前チェック結果格納ファイル名"
- (2) "AJSCHK_LOGDIR"="定義チェックログディレクトリ名"
- (3) "AJSCHK_LOGSIZE"=dword:ログファイルサイズ
- (4) "AJSCHK_TRACELOGFILE"="トレースログファイル名"
- (5) "AJSCHK_CHARCODE"="{none|C|SJIS|EUC|UTF-8}"
(1) "AJSCHK_CHECKFILE"="定義内容の事前チェック結果格納ファイル名"
定義内容の事前チェック結果を格納するファイル名をフルパスで指定します。
「定義内容の事前チェック結果格納ファイル名」に指定したディレクトリがない場合,定義内容の事前チェック結果格納ファイルは出力されません。
- 指定できる値
- 255バイト以内の文字列
- デフォルト値
- Windows Server 2008でインストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合
%ALLUSERSPROFILE%¥HITACHI¥JP1¥JP1_DEFAULT¥JP1AJS2¥log¥ajscheckfile.txt
「%ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ¥ProgramData」です。
「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。
・「システムドライブ¥Windows」配下
・「システムドライブ¥Program Files」配下
・「システムドライブ¥Program Files (x86)」配下(64ビット版のWindowsの場合)
- Windows Server 2003,またはWindows Server 2008でインストール先フォルダが上記以外の場合
JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ¥log¥ajscheckfile.txt
- UNIXの場合
/var/opt/jp1ajs2/log/ajscheckfile.txt
- 推奨値
- 運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
- JP1/AJS3 Check Managerサービスの再起動後
(2) "AJSCHK_LOGDIR"="定義チェックログディレクトリ名"
定義内容の事前チェックプロセスがログ出力するログディレクトリ名をフルパスで指定します。
「定義チェックログディレクトリ名」に指定したディレクトリがない場合,定義チェックログは出力されません。
このディレクトリ配下の「ajscheck1.log」にログが書き込まれます。「ajscheck1.log」に,環境設定パラメーターAJSCHK_LOGSIZEで指定したサイズまでログが書き込まれると「ajscheck2.log」にログが書き込まれます。
- 指定できる値
- 180バイト以内の文字列
- デフォルト値
- Windows Server 2008でインストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合
%ALLUSERSPROFILE%¥HITACHI¥JP1¥JP1_DEFAULT¥JP1AJS2¥log
「%ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ¥ProgramData」です。
「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。
・「システムドライブ¥Windows」配下
・「システムドライブ¥Program Files」配下
・「システムドライブ¥Program Files (x86)」配下(64ビット版のWindowsの場合)
- Windows Server 2003,またはWindows Server 2008でインストール先フォルダが上記以外の場合
JP1/AJS3 - ManagerまたはJP1/AJS3 - Agentのインストール先フォルダ¥log
- UNIXの場合
/var/opt/jp1ajs2/log
- 推奨値
- 運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
- JP1/AJS3 Check ManagerサービスまたはJP1/AJS3 Check Agentサービスの再起動後
(3) "AJSCHK_LOGSIZE"=dword:ログファイルサイズ
定義内容の事前チェックプロセスがログ出力するファイルのサイズを指定します。
指定したサイズが,定義チェックログファイル1(ajscheck1.log),および2(ajscheck2.log)のファイルサイズになります。
- 指定できる値
- 16進数で0または4~1E8480(10進数で0または4~2,000,000)(単位:キロバイト)
- デフォルト値
- dword:00001000(10進数で4,096)
- 推奨値
- 運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
- JP1/AJS3 Check ManagerサービスまたはJP1/AJS3 Check Agentサービスの再起動後
- 注意事項
- ここで指定したサイズの上限までファイル1に情報が書き込まれると,それ以上の情報はファイル2に書き込まれます。さらに,ファイル2でもサイズの上限まで情報が書き込まれると,再びファイル1に戻って情報を書き込みます。ファイル1→ファイル2→ファイル1→ファイル2を繰り返し,古い情報から上書きされるため,サイズの指定には注意が必要です。
(4) "AJSCHK_TRACELOGFILE"="トレースログファイル名"
定義内容の事前チェック機能でのトレースログファイルの名称をフルパスで指定します。
「トレースログファイル名」に指定したディレクトリがない場合,トレースログは出力されません。
- 指定できる値
- 255バイト以内の文字列
- デフォルト値
- セットアップ時には,次のファイル名が仮定されます。
- Windows Server 2008でインストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合
%ALLUSERSPROFILE%¥HITACHI¥JP1¥JP1_DEFAULT¥JP1AJS2¥log¥tracelog.ch
「%ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ¥ProgramData」です。
「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。
・「システムドライブ¥Windows」配下
・「システムドライブ¥Program Files」配下
・「システムドライブ¥Program Files (x86)」配下(64ビット版のWindowsの場合)
- Windows Server 2003,またはWindows Server 2008でインストール先フォルダが上記以外の場合
JP1/AJS3 - ManagerまたはJP1/AJS3 - Agentのインストール先フォルダ¥log¥tracelog.ch
- UNIXの場合
/var/opt/jp1ajs2/log/tracelog.ch
- ファイル名を省略した場合,トレースログは出力されません。
- 推奨値
- 運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
- JP1/AJS3 Check ManagerサービスまたはJP1/AJS3 Check Agentサービスの再起動後
(5) "AJSCHK_CHARCODE"="{none|C|SJIS|EUC|UTF-8}"
ジョブ情報や定義内容の事前チェック結果を表示する文字コードを指定します。
なお,定義内容の事前チェック時の環境変数LANGは,JP1/AJS3 Check Agentサービス起動時の環境変数LANGとなります。
- 指定できる値
- none
- 7ビットASCII文字コードを指定します。JP1/AJS3 - Manager,JP1/AJS3 - Agent間で文字コード変換をしません。
- noneはjajs_configコマンドでは設定できません。設定する場合は,jbssetcnfコマンドを使用してください。jbssetcnfコマンドについては,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
- C
- 7ビットASCII文字コードを指定します。JP1/AJS3 - Manager,JP1/AJS3 - Agent間で文字コード変換をしません。
- SJIS
- シフトJISコードを指定します。
- EUC
- EUC文字コードを指定します。
- UTF-8
- UTF-8文字コードを指定します。
- デフォルト値
- none
- 推奨値
- 運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
- JP1/AJS3 Check ManagerサービスまたはJP1/AJS3 Check Agentサービスの再起動後
- 注意事項
- 次の場合,ジョブ情報や定義内容の事前チェック結果は,環境設定パラメーターAJSCHARCODEに指定した文字コードで表示されます。
- 環境設定パラメーターAJSCHARCODEに「SJIS」または「EUC」を指定していて,AJSCHK_CHARCODEに「none」または「C」を指定している。
- 環境設定パラメーターAJSCHARCODEに「C」を指定している。