JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド2
JP1/AJS3共通情報の設定は,マネージャー環境(JP1/AJS3 - Manager)とエージェント環境(JP1/AJS3 - Agent)で共通です。
マネージャー環境(JP1/AJS3 - Manager)およびエージェント環境(JP1/AJS3 - Agent)で設定する,JP1/AJS3共通情報の環境設定パラメーター一覧を示します。
WindowsまたはUNIXで設定が必要なものは,対象OSの欄を参照してください。
表2-11 環境設定パラメーター一覧(JP1/AJS3共通情報)
項番 定義キー 環境設定
パラメーター定義内容 対象OS 対象
製品1 [{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1AJS2COMMON]※ "LARGEFILEUSE"= ラージファイル対応の動作 Windows
UNIXM,A 2 "SYSLOGJOBMSG"= ジョブのエラーメッセージをsyslogにも出力するかどうかの設定 UNIX M,A 3 "MACROCHANGEFAIL"= イベントジョブ,および実行登録時に指定したマクロ変数の展開失敗時の動作 Windows
UNIXM,A
- (凡例)
- M:JP1/AJS3 - Manager
- A:JP1/AJS3 - Agent
- 注※
- {JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。
各環境設定パラメーターの定義内容の詳細を次に示します。
詳細の記載がないパラメーターは保守用のパラメーターです。値は変更しないでください。
「デフォルト値」は,環境設定パラメーターを省略した場合の仮定値です。
- <この節の構成>
- (1) "LARGEFILEUSE"="{yes|no}"
- (2) "SYSLOGJOBMSG" ="{none|error}"
- (3) "MACROCHANGEFAIL"="{yes|no}"
(1) "LARGEFILEUSE"="{yes|no}"
ファイル監視ジョブでラージファイルを監視,および判定ジョブでラージファイルを判定するかどうかを指定します。
詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 6.3.17 ラージファイルを監視するための設定」(Windowsの場合)またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 15.3.12 ラージファイルを監視するための設定」(UNIXの場合)を参照してください。
- 指定できる値
- yes
- ファイル監視ジョブでサイズが2ギガバイト以上のファイルを監視,および判定ジョブでサイズが2ギガバイト以上のファイルの有無を判定できます。
- no
- ファイル監視ジョブで,サイズが2ギガバイト以上のファイルは監視できません。「no」を指定して,2ギガバイト以上のファイルを監視対象に指定した場合,ファイル監視ジョブの実行時にエラーメッセージが統合トレースログに出力され,ジョブは異常終了します。ただし,実行ホストのOSがLinux(IPF)の場合,エラーメッセージの出力やジョブの異常終了はしませんが,ファイル変更の誤検知などの不正な動作をするおそれがあります。このため,監視対象ファイルには2ギガバイト以上のファイルを指定しないでください。
- 判定ジョブでサイズが2ギガバイト以上のファイルの有無を判定できません。「no」を指定して,2ギガバイト以上のファイルを判定条件で指定した場合,OSがLinux(IPF)以外の場合は常にファイルがないものとして判定されます。
- デフォルト値
- no
- 推奨値
- 運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
- JP1/AJS3の再起動後
(2) "SYSLOGJOBMSG" ="{none|error}"
ジョブ実行時に発生するエラーメッセージをsyslogにも出力するかどうかを指定します。
詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 15.6.1 ジョブ実行時のエラーメッセージをsyslogに出力するための設定」を参照してください。
- 指定できる値
- none
- ジョブ実行時に発生するエラーメッセージをsyslogに出力しません。JP1/AJS3の状態は,統合トレースログで監視します。
- error
- ジョブ実行時に発生するエラーメッセージをsyslogに出力します。JP1/AJS3のエラー状態は,syslogで監視します。なお,このオプションを指定しても,統合トレースログプロセスは停止しないでください。
- このパラメーターに「error」を指定した場合は,スケジューラーサービスの設定で環境設定パラメーターJOBSYSLOG(ジョブ実行開始・終了に関するメッセージのsyslogへの出力)の指定に関係なくジョブの異常終了メッセージ(KAVS0265-E)がsyslogへ出力されます。
- 環境設定パラメーターSYSLOGJOBMSGとJOBSYSLOGの指定値によって出力されるメッセージを次の表に示します。
表2-12 SYSLOGJOBMSGとJOBSYSLOGの指定値によって出力されるメッセージ
SYSLOGJOBMSGの指定値 JOBSYSLOGの指定値 none abend warning hold enddelay all none − KAVS0265-E KAVS0269-W KAVS0271-I KAVS0248-I KAVS0263-I
KAVS0264-I
KAVS0265-E
KAVS0266-I
KAVS0269-W
KAVS0271-Ierror KAVS0265-E KAVS0265-E KAVS0265-E
KAVS0269-WKAVS0265-E
KAVS0271-IKAVS0265-E
KAVS0248-IKAVS0263-I
KAVS0264-I
KAVS0265-E
KAVS0266-I
KAVS0269-W
KAVS0271-I
- (凡例)
- −:該当なし
- デフォルト値
- none
- 推奨値
- デフォルト値
- 設定が有効になるタイミング
- JP1/AJS3の再起動後
(3) "MACROCHANGEFAIL"="{yes|no}"
ジョブ実行時,マクロ変数の引き継ぎ情報の展開に失敗した場合に,状態を「起動失敗」にするかどうかを指定します。
詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 6.2.10 マクロ変数の展開失敗時の動作の設定」(Windowsの場合)またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 15.2.10 マクロ変数の展開失敗時の動作の設定」(UNIXの場合)を参照してください。
- 指定できる値
- yes
- ジョブ実行時,マクロ変数の引き継ぎ情報の展開に失敗した場合に,状態を「起動失敗」にし,展開に失敗したマクロ変数が確認できるエラーメッセージを統合トレースログおよび実行結果詳細に出力します。
- no
- ジョブ実行時,マクロ変数の引き継ぎ情報の展開に失敗しても,マクロ変数に定義した情報をそのまま文字列として扱い,処理を続行します。
- デフォルト値
- no
- 推奨値
- デフォルト値
- 設定が有効になるタイミング
- JP1/AJS3の再起動後
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