15.3.9 イベント・アクション制御のプロセス間通信でのデータ到着待ちタイムアウト化オプションの設定方法
ネットワークへの高負荷または回線不良などによって,イベント・アクション制御のプロセス間通信が正常にできない場合,次のような現象が発生することがあります。
- ジョブの実行登録や強制終了などの操作を実行しても状態が変わらない。
- ジョブネットがスケジュールで指定した時刻になっても開始されない。
- イベントジョブまたは起動条件で監視しているイベントが検知されない。
- jajs_spmd_stopコマンドまたはajsstopコマンドを実行してもスケジューラーサービスが停止しない。
- JP1/AJS3サービスの停止に長い時間が掛かる。
上記の現象を回避したい場合は,イベント・アクション制御のプロセス間通信でのデータ到着待ちタイムアウト化オプションを設定してください。
オプションを有効にする設定方法について次に説明します。
- <この項の構成>
- (1) 定義手順
- (2) 環境設定パラメーター一覧
(1) 定義手順
(a) 標準構成の場合
- JP1/AJS3のサービスを停止する。
次のコマンドを実行して,プロセスがすべて停止していることを確認します。
# /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop※
# /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status
- 注※
- 自動停止の設定がされていることを確認してください。
- 次のコマンドを実行して,「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定する。
jajs_config -k 定義キー名 "環境設定パラメーター名"=定義内容
- JP1/AJS3を再起動する。
設定した内容が反映されます。
(b) 互換用ISAM構成の場合
- JP1/AJS3のサービスを停止する。
次のコマンドを実行して,プロセスがすべて停止していることを確認します。
# /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop※
# /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status
- 注※
- 自動停止の設定がされていることを確認してください。
- viなどのエディターで,「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを記述した設定ファイルを作成する。
- ファイルを保存し,次のコマンドを実行する。
jbssetcnf 設定ファイル名
jbssetcnfコマンドのパスは,「/opt/jp1base/bin/jbssetcnf」です。
jbssetcnfコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
- JP1/AJS3を再起動する。
設定した内容が反映されます。
(2) 環境設定パラメーター一覧
表15-42 データの到着待ちタイムアウト化オプション設定の環境設定パラメーター
定義キー | 環境設定パラメーター | 定義内容 |
---|
[JP1_DEFAULT¥JP1AOMAGENT]※ | "RecvTimeout"= | イベントジョブのソケット通信時のデータ到着待ちタイムアウト化オプション |
- 注※
- このパラメーターの設定は,物理ホストおよびすべての論理ホストに対して有効です。
環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド2 2.4(26) RecvTimeout」を参照してください。