JP1/AJS3では,ジョブ(キューレスジョブを除くPCジョブ・UNIXジョブ,JP1/AJS3上で実行するQUEUEジョブ,アクションジョブ,およびカスタムジョブ)の実行ホスト(エージェントホスト)が障害状態になった場合や通信障害が発生した場合,即時に異常検知とはしないで,ある程度の待ち時間を設けて通信リトライすることで,エージェントホスト上のシステム障害や通信障害状態が回復するのを待ちます。これによって,一時的な障害による,回復可能な業務停止を防止しています。通常,障害回復待ち時間はデフォルトで10分です。ただし,運用によっては障害が発生した場合は回復を待つことよりも,直ちに異常を検知して早急なリカバリーを優先させる場合があります。その場合は障害回復待ち時間を短縮することで,早急な障害検知ができます。
エージェントホストの障害回復待ち時間を短縮する設定方法について次に説明します。
(1) 定義手順
# /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop※
# /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status
jajs_config -k 定義キー名 "環境設定パラメーター名1"=定義内容1 ["環境設定パラメーター名2"=定義内容2]
(2) 環境設定パラメーター一覧
表15-22 エージェントの障害回復待ち時間の設定のための環境設定パラメーター
定義キー | 環境設定パラメーター | 定義内容 |
---|---|---|
| "QueuingJobRecoveryTime"= | キューイング中のジョブに対するエージェントの障害回復待ち時間(単位:秒) |
"ExecutingJobRecoveryTime"= | 実行中のジョブに対するエージェントの障害回復待ち時間(単位:秒) |
環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,次の個所を参照してください。