ジョブ※1定義に指定した環境変数※2に小文字の英字が含まれ,大文字・小文字を区別しないと同名になる環境変数がシステム環境変数にある場合,小文字の英字が含まれる環境変数が有効にならないことがあります。
小文字の英字が含まれる場合と含まれない場合の環境変数との関係を,次の表に示します。
表6-31 小文字の英字を含む場合と含まない場合の環境変数との関係
ジョブ定義に指定した環境変数 | システム環境変数 | 有効になる環境変数 | |
---|---|---|---|
小文字の英字が含まれる例 | Aa=www AB=yyy | AA=xxx AB=zzz | AA=xxx AB=yyy |
小文字の英字が含まれない例 | AA=www AB=yyy | AA=xxx AB=zzz | AA=www AB=yyy |
上記表の,小文字の英字が含まれる例では,ジョブ定義に指定した環境変数「Aa」は小文字の英字「a」を含み,大文字・小文字を区別しないと同名になる環境変数「AA」がシステム環境変数にあります。この場合,システム環境変数「AA」が有効になり,ジョブ定義に指定した環境変数「Aa」は有効になりません。
ジョブ定義に指定した小文字の英字が含まれる環境変数を有効にするためには,次に示す手順でオプションを有効にしてください。ただし,大文字・小文字を区別しないと同名になる環境変数がシステム環境変数にない場合には,オプションを設定する必要はありません。
なお,このオプションはジョブの実行先ホスト上で設定してください。
(1) 定義手順
jbssetcnf 設定ファイル名
(2) 環境設定パラメーター一覧
表6-32 システム環境変数とジョブ定義の環境変数が重複した場合にジョブ定義の環境変数を有効にするための環境設定パラメーター
定義キー | 環境設定パラメーター | 定義内容 |
---|---|---|
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQAGENT¥Job]※ | "MergeEnvMode"= | システム環境変数とジョブ定義の環境変数が重複する場合に,ジョブ定義の環境変数を有効にするかどうかの設定 |
環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド2 2.3(85) MergeEnvMode」を参照してください。