6.2.23 ジョブの結果ファイル転送失敗時の動作の設定

JP1/AJS3では,ジョブプロセスの終了後に,ジョブの結果ファイル(標準出力ファイル・標準エラー出力ファイル)をエージェントホストからマネージャーホストに転送します。

結果ファイルの転送に失敗した場合,マネージャーホスト上でジョブの結果ファイルの内容が確認できないため,ジョブの状態を異常検出終了としています。このため,ジョブプロセスが正常終了していても,結果ファイル転送に失敗すると,ジョブの状態が「異常検出終了」となります。

ただし,ジョブの結果ファイル転送失敗時の動作を変更することで,ジョブプロセスが正常終了したときに,結果ファイル転送に失敗しても,ジョブの状態を「正常終了」とすることができます。設定方法について次に説明します。

<この項の構成>
(1) 定義手順
(2) 環境設定パラメーター一覧
(3) 注意事項

(1) 定義手順

  1. Windowsの[コントロールパネル]の[管理ツール]で[サービス]を選択し,次に示すサービスを停止する。
    • ジョブの実行先サービスに[標準]を指定している場合
      JP1/AJS3サービス
    • ジョブの実行先サービスに[キューレス]を指定している場合
      JP1/AJS3 Queueless Agentサービス
    注意事項
    クラスタシステムの場合は,クラスタの設定を確認し,論理ホストのJP1/ AJS3サービスも停止してください。
  2. 次の方法で「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定する。
    • 定義キー[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQAGENT¥Job]にある環境設定パラメーターの場合

    jajs_config -k 定義キー名 "環境設定パラメーター名"=定義内容

    • 定義キー[JP1_DEFAULT¥JP1QLAGENT]にある環境設定パラメーターの場合
      メモ帳などのテキストエディターで,環境設定パラメーターを記述した設定ファイルを作成して保存し,次のコマンドを実行する。

    jbssetcnf 設定ファイル名

    jbssetcnfコマンドのパスは,「JP1/Baseのインストール先フォルダ¥bin¥jbssetcnf」です。
    jbssetcnfコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
  3. 手順1で停止したサービスを再起動する。
    設定した内容が反映されます。

(2) 環境設定パラメーター一覧

表6-35 ジョブの結果ファイル転送失敗時の動作を設定するためのパラメーター

定義キー環境設定パラメーター定義内容
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1NBQAGENT¥Job]※1"IgnoreResultFileError"=ジョブの実行先サービスに[標準]を指定している場合に,ジョブの結果ファイルの転送処理でエラーが発生したときの動作
[JP1_DEFAULT¥JP1QLAGENT]※2"IgnoreResultFileError"=ジョブの実行先サービスに[キューレス]を指定している場合に,ジョブの結果ファイルの転送処理でエラーが発生したときの動作
注※1
{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。
注※2
この設定は,物理ホストと論理ホストの両方に有効です。

環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,次の個所を参照してください。

(3) 注意事項