6.3.12 未通知情報の再送間隔を一定間隔にする設定

イベント・アクション制御マネージャーからイベント・アクション制御エージェントへのプロセス間通信が,ネットワークへの高負荷または回線不良などによって失敗した場合,失敗した通信を未通知情報として管理しています。

未通知情報は,デフォルトでは次の間隔で再送します。

エージェントホストに接続できない(タイムアウトする)場合でも,未通知情報再送間隔一定化オプション(環境設定パラメーターNotificationConstantRetry)を有効に設定することで,再送間隔を段階的に延ばすのではなく,エージェントホストに接続できない(タイムアウトする)以外のネットワークエラーの場合と同じ間隔および回数で再送するようにできます。ただし,長期にわたってエージェントに接続できない(タイムアウトする)ときでも一定間隔で未通知情報を送信するため,タイムアウトが多発し,処理が遅延するおそれがあります。

未通知情報再送間隔一定化オプションを有効にしても,タイムアウト多発による遅延を抑えたいときは,タイムアウト時間の環境設定パラメーターも遅延が許容できる範囲の値に設定してください。

タイムアウト時間の環境設定パラメーターについては,「6.3.14 イベント・アクション制御マネージャー,イベント・アクション制御エージェント間の通信接続タイムアウト時間の設定」を参照してください。

また,「6.3.15 イベント・アクション制御の通信に関する環境設定パラメーター」も参照して,設定を調整してください。

設定手順を次に説明します。

<この項の構成>
(1) 定義手順
(2) 環境設定パラメーター一覧

(1) 定義手順

(a) 標準構成の場合

  1. Windowsの[コントロールパネル]の[管理ツール]で[サービス]を選択し,次のサービスを停止する。
    • JP1/AJS3サービス
  2. 次のコマンドを実行して,「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定する。

    jajs_config -k 定義キー名 "環境設定パラメーター名"=定義内容

  3. JP1/AJS3を再起動する。
    設定した内容が反映されます。

(b) 互換用ISAM構成の場合

  1. Windowsの[コントロールパネル]の[管理ツール]で[サービス]を選択し,次に示すサービスを停止する。
    • JP1/AJS3サービス
  2. メモ帳などのテキストエディターで,「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを記述した設定ファイルを作成する。
  3. ファイルを保存し,次のコマンドを実行する。

    jbssetcnf 設定ファイル名

    jbssetcnfコマンドのパスは,「JP1/Baseのインストール先フォルダ¥bin¥jbssetcnf」です。
    jbssetcnfコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
  4. JP1/AJS3を再起動する。
    設定した内容が反映されます。

(2) 環境設定パラメーター一覧

表6-47 未通知情報再送間隔一定化オプション設定の環境設定パラメーター

定義キー環境設定パラメーター定義内容
  • スケジューラーサービス(共通)の場合
    [{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1AJS2¥SCHEDULER¥EV¥MANAGER]
  • スケジューラーサービス(個別)の場合
    [{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1AJSMANAGER¥スケジューラーサービス名¥EV¥MANAGER]
  • 互換用ISAM構成の場合
    [{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}¥JP1AOMMANAGER]
"NotificationConstantRetry"=未通知情報再送間隔一定化オプション
注※
{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定してください。

環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド2 2.4(9) NotificationConstantRetry」を参照してください。