JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編)
JP1/AJS3での操作の正当性を検証するための機能を次に示します。
- <この項の構成>
- (1) スケジューラーログ出力内容の拡張機能
- (2) ユニット定義の最新更新日付出力機能
- (3) JP1/AJS3での操作に対する検証に必要なログ情報の抽出機能
- (4) QUEUEジョブ,サブミットジョブのジョブ情報確認機能
(1) スケジューラーログ出力内容の拡張機能
環境設定を行うことで,スケジューラーログの出力内容を拡張し,JP1/AJS3での操作の正当性を検証するための情報を出力できます。
環境設定によって拡張されるスケジューラーログの出力内容を次の表に示します。
表C-1 拡張できるスケジューラーログの出力内容と環境設定の内容
機能 環境設定の内容 JP1/AJS3 - ViewおよびJP1/AJS2 - Scenario Operationからスケジューラーサービスへの接続開始・終了ログを出力する
- Windowsの場合
- スケジューラーログに出力する場合は,環境設定パラメーターMONLOGの値を「all」にする。
- UNIXの場合
- スケジューラーログに出力する場合は,環境設定パラメーターMONLOGの値を「all」にする。
- syslogに出力する場合は,環境設定パラメーターMONSYSLOGの値を「all」にする。
ユーザー認証に関するログを出力する
- Windowsの場合
- スケジューラーログ※1に出力する場合は,環境設定パラメーターAUTHLOGの値を「all」にする。
- UNIXの場合
- スケジューラーログ※1に出力する場合は,環境設定パラメーターAUTHLOGの値を「all」にする。
- syslogに出力する場合は,環境設定パラメーターAUTHSYSLOGの値を「all」にする。
ユニットの実行ログや操作ログの出力内容を拡張し,次の内容を追加する※2
- 操作ユーザー種別
マッピングされたOSユーザーの種別
- 要求元ホストIPアドレス※3
操作の要求元となるホストのIPアドレス
- 要求元識別情報※3
要求元の製品または機能を識別するための情報
- コマンド操作のオプション
コマンド実行時に指定したオプション
- ユニット名
操作対象のユニット名
環境設定パラメーターAJSLOGOUTPUTEXTENDの値を「yes」にする。 スケジューラーログの日付を「年月日」形式で出力する(デフォルトは「月日」形式) 環境設定パラメーターAJSLOGOUTPUTYEARの値を「yes」にする。 スケジューラーログ出力プロセスの開始・終了のログを出力する
- Windowsの場合
- スケジューラーログに出力する場合は,環境設定パラメーターLOGDLOGの値を「all」にする。
- UNIXの場合
- スケジューラーログに出力する場合は,環境設定パラメーターLOGDLOGの値を「all」にする。
- syslogに出力する場合は,環境設定パラメーターLOGDSYSLOGの値を「all」にする。
ホスト単位のスケジューラーログ出力プロセスの開始・終了のログを出力する
- Windowsの場合
- ホスト単位のスケジューラーログに出力する場合は,環境設定パラメーターHLOGDLOGの値を「all」にする。
- UNIXの場合
- ホスト単位スケジューラーログに出力する場合は,環境設定パラメーターHLOGDLOGの値を「all」にする。
- syslogに出力する場合は,環境設定パラメーターHLOGDSYSLOGの値を「all」にする。
スケジューラーサービスの停止中に実行したコマンドのログを出力する 環境設定パラメーターAJSLOGOUTPUTDESTの値を「host」にする。
- 注※1
- ホスト単位のスケジューラーログに出力されます。
- 注※2
- 環境設定パラメーターREFLOGに「none」以外の値を指定している場合は,この機能を有効にすることで,ユニットの異常終了時に実行した参照操作関連のログについても出力されます。
- 注※3
- ローカルマシンで実行した場合およびJP1/AJS3 Consoleから実行した場合,要求元ホストIPアドレスおよび要求元識別情報はログに出力されません。
環境設定の手順については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 4.2 環境設定パラメーターの設定」(Windowsの場合)またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド1 14.2 環境設定パラメーターの設定」(UNIXの場合)を参照してください。
環境設定パラメーターの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド2 2.2 スケジューラーサービス環境設定」を参照してください。
また,スケジューラーログに出力される内容の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 トラブルシューティング 付録C.1 スケジューラーサービスが出力するログ」を参照してください。
(2) ユニット定義の最新更新日付出力機能
ユニット定義の最新更新日付を出力できます。ユニット定義の最新更新日付の出力方法には,次の2とおりがあります。
- ajsprintコマンドで出力する
ajsprintコマンドの-fオプションを使用することによって,指定したユニットの,配下のユニットすべてを含めた最終更新日時を取得できます。
ajsprintコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス1 2. コマンド ajsprint」を参照してください。
- JP1/AJS3 - Definition Assistantでユニット定義をインポートする
JP1/AJS3 - Definition Assistantでユニット定義情報をインポートすると,インポート結果の[最終更新日時]欄にユニットごとの最終更新日時が出力されます。
出力された最終更新日時は編集できます。ただし,インポートしたユニット定義情報をエクスポートする際,[最終更新日時]欄は対象外となります。
JP1/AJS3 - Definition Assistantでのユニット定義情報のインポート方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 - Definition Assistant」を参照してください。
なお,インポート結果の[最終更新日時]欄を非表示にしておくこともできます。デフォルトは「表示」です。非表示にしたい場合は,次の方法で設定してください。
- 次のファイルをエディターなどで開く。
JP1/AJS3 - Definition Assistantのインストール先フォルダ\conf\ajs2da.conf- パラメーター「TYPE-LASTUPDATE=」の値を「N」にする。
- 設定内容を保存する。
(3) JP1/AJS3での操作に対する検証に必要なログ情報の抽出機能
ajslogprintコマンドを使用することによって,JP1/AJS3での操作に対する検証に必要な情報をスケジューラーログから抽出し,出力できます。
ajslogprintコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス1 2. コマンド ajslogprint」を参照してください。
(4) QUEUEジョブ,サブミットジョブのジョブ情報確認機能
jpqendjobshowコマンドの標準出力で,QUEUEジョブおよびサブミットジョブのジョブ情報を確認できます。
jpqendjobshowコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス2 3. 特別な運用で使用するコマンド jpqendjobshow」を参照してください。
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