JP1/Automatic Job Management System 3 入門
JP1/AJS3では,複数の処理の内容と実行順序を定義できます。さらに,そうした処理をいつ実行するかをあらかじめ定義しておくことで,業務をスケジュールに従って自動的に実行できます。業務の自動化の概要を次の図に示します。
図1-1 業務の自動化の概要
- <この項の構成>
- (1) 業務の内容と実行順序を定義する
- (2) 業務を実行するスケジュールを定義する
- (3) 何らかの事象をきっかけに業務を実行するよう定義する
(1) 業務の内容と実行順序を定義する
JP1/AJS3で業務を実行するには,業務を構成する一つ一つの作業を切り出し,作業の実行順序を定義します。JP1/AJS3では,次に示す要素(ユニット)を使って業務を定義します。
- ジョブ
- JP1/AJS3での業務処理の最小単位のことです。ジョブには,コマンド,アプリケーションプログラム,シェルスクリプトなどの処理を定義できます。
- ジョブネット
- 複数のジョブをまとめて作業の順序を定義したものです。ジョブネットのうち,最上位のジョブネットをルートジョブネット,ルートジョブネットの下位に定義されたジョブネットをネストジョブネットといいます。
- JP1/AJS3で自動化される業務は,ルートジョブネット単位で実行されます。
- ジョブグループ
- 複数のジョブネットをまとめて管理するためのフォルダです。ジョブグループの下に,さらにジョブグループを作成することもできます。
JP1/AJS3で定義するジョブネットのイメージを次の図に示します。
図1-2 JP1/AJS3で定義するジョブネットのイメージ
(2) 業務を実行するスケジュールを定義する
日常の業務は,さまざまなスケジュールに従って運用されています。毎日実行する業務,週末だけ実行する業務,毎月決まった日に実行する業務など,業務の内容によってさまざまです。また,1日の中でも朝に実行する業務や営業時間終了後に実行する業務,深夜に実行する業務などがあります。JP1/AJS3では,これらのスケジュールを定義して,予定している実行日の実行開始時刻になると業務が自動的に実行されるようにします。
(3) 何らかの事象をきっかけに業務を実行するよう定義する
決まった時刻に業務を開始するだけでなく,ファイルが作成されたときやイベントが発生したときなど何らかの事象が起こったときに業務を開始することもできます。ファイル作成やイベント発生など,業務開始のきっかけを条件として登録しておくと,その事象が起きたときに業務の実行が開始されます。
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