8.5 npimportコマンド業務コンテンツのインポート

機能

npexportコマンド(業務コンテンツのエクスポート)でエクスポートした業務コンテンツをインポートします。デフォルトではインポート対象の業務コンテンツを既存の業務コンテンツに追加します。既存の業務コンテンツの中に,インポート対象の業務コンテンツがすでに存在する場合はエラーとなります。

既存データへの追加ではなくインポートするデータで置き換える場合には,-dオプションを指定してください。

業務コンテンツを強制登録する場合は,-fオプションを指定してください。

なお,このコマンドは,セットアップ完了後,システムが起動している状態で実行する必要があります。コマンドプロンプトは,管理者として開いてください。

形式

npimport△[-d]△[-f]△[-l△インポート一覧ファイルのパス]△インポートしたいファイルのパス

インポートしたいファイルのパスは,200文字以内の絶対パスまたは相対パスで指定します。必ず,npexportコマンド(業務コンテンツのエクスポート)でエクスポートしたファイル(ZIP形式)を指定してください。

また,区切り文字には「¥」を使用します。パスに半角スペースが含まれる場合は,パス全体を「"」で囲んでください。ディレクトリのパスで使用できる記号は,これら以外には半角のコロン(:)と相対パスを表す半角ピリオド(.)だけです。

オプション

-d
インポートする前に,すべての業務コンテンツを削除します。
このオプションを指定しない場合は,既存の業務コンテンツにインポートした業務コンテンツを追加します。既存の業務コンテンツをインポートした業務コンテンツで置き換える場合は,このオプションを指定してください。
オプション「-d」「-f」を同時に指定した場合,「-f(強制登録)」は実行されません。
ポイント
このオプションを指定して,業務コンテンツ数が0のZIPファイルをインポートすると,登録されているすべての業務コンテンツが削除されます。多数の業務コンテンツを一括で削除したい場合に便利です。
-f
インポート元の業務コンテンツのデータが上書きされます(強制登録)。IDが同じ業務コンテンツがすでに保存されている場合は,必ずこのオプションを指定してください。指定しないと,IDが同じ業務コンテンツがすでに保存されている場合はエラーとなり,インポートに失敗します。
なお,オプション「-d」「-f」を同時に指定した場合,「-f(強制登録)」は実行されません。
ポイント
npimportコマンドを実行する場合は,業務コンテンツの名称ではなく,IDを意識する必要があります。業務コンテンツのIDは,次の方法で確認できます。
  • オプション「-l」を指定してnpexportコマンドを実行して,出力される一覧ファイルを確認する。
  • 業務編集画面でIDを確認したい業務コンテンツを表示し,メニュー領域の[ID取得]メニューをクリックする。
業務コンテンツを名称で管理したい場合は,ユーザプロパティファイル(ucnp_user.properties)のucnp.base.client.contentsname.uniquecheck.enableプロパティに「true」を設定すると,重複した名称を設定できなくなるため,業務コンテンツを名称で管理しやすくなります。
-l インポート一覧ファイルのパス
インポート一覧ファイルのパスを絶対パスまたは相対パスで指定します。
このオプションを指定すると,追加,更新,または削除された業務コンテンツの一覧がテキストファイルとして出力されます。

インポート一覧ファイルの形式

ファイルの先頭にヘッダ情報が出力され,続いて,次の形式でメッセージが出力されます。

[結果種別]<T>[業務コンテンツID]<T>[業務コンテンツの更新日時]<T>[業務コンテンツ名称]<CR><LF>

<T>:タブ文字

<CR><LF>:終端文字(0x0D,0x0A)

メッセージの詳細を次の表に示します。

表8-4 インポート一覧ファイルに出力されるメッセージの詳細

項目説明
結果種別npimportコマンド(業務コンテンツのインポート)の実行結果の種別が出力されます。
  • added
    業務コンテンツが新規に追加されました。
  • modified
    業務コンテンツが更新されました。
  • deleted
    業務コンテンツが削除されました。
業務コンテンツIDインポートした業務コンテンツIDが出力されます。
業務コンテンツの更新日時インポートした業務コンテンツの最終更新日時が出力されます。
形式:YYYY/MM/DD hh:mm:ss.SSS
業務コンテンツ名称インポートした業務コンテンツの名称が出力されます。
注※
同じ業務コンテンツIDの業務コンテンツを,-dオプションの指定によって削除してからインポートした場合,結果種別は「modified」となります。

注意事項

戻り値

戻り値説明
0コマンドが正常終了した。
1コマンドが異常終了した。
2コマンドの排他エラーが発生した。
9実行権限のエラーが発生した。
コマンド制御外のタイミングで終了した場合(<Ctrl>キーと<C>キーを同時に押して強制終了した場合など)の戻り値は不定となります。

使用例

例1
次の条件で業務コンテンツをインポートする場合の使用例を次に示します。
  • インポートしたいファイルのパスが「C:¥repository.zip」である。
  • 同じ業務コンテンツがすでに保存されている場合,強制登録しない。

    > ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ¥bin¥npimport C:¥repository.zip

例2
次の条件で業務コンテンツをインポートする場合の使用例を次に示します。
  • インポートしたいファイルのパスが「C:¥repository.zip」である。
  • 同じ業務コンテンツがすでに保存されている場合,強制登録する。

    > ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ¥bin¥npimport -f C:¥repository.zip

例3
次の条件で業務コンテンツをインポートする場合の使用例を次に示します。
  • インポートしたいファイルのパスが「C:¥repository.zip」である。
  • すべての業務コンテンツを削除してからインポートする。

    > ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ¥bin¥npimport -d C:¥repository.zip

例4
次の条件で業務コンテンツをインポートする場合の使用例を次に示します。
  • インポートしたいファイルのパスが「C:¥repository.zip」である。
  • インポート後に出力するインポート一覧ファイルのパスを「C:¥list.txt」とする。

    > ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ¥bin¥npimport -l C:¥list.txt C:¥repository.zip