次に示すデータのバックアップを取得します。
- システムの設定に関するデータ(プロパティファイルなど)
- 業務コンテンツのデータ
- 業務コンテンツまたはメニュー領域のカスタマイズなどに使用されている静的ファイル
npdatabackupコマンド(環境退避)を実行すると,1.~3.のデータをまとめて取得できます。npexportコマンド(業務コンテンツのエクスポート)を実行すると,2.のデータだけを取得できます。ここでは両方の手順を説明します。コマンドの使用方法については,「8.2 npdatabackupコマンド(環境退避)」および「8.4 npexportコマンド(業務コンテンツのエクスポート)」を参照してください。
バックアップは,月に1回を目安に定期的に取得することを推奨します。運用に合わせて,バックアップを取得するタイミングを検討してください。
- ポイント
- npdatabackupコマンドとnpexportコマンドのどちらを使用するかは,リストア時の運用も考慮して決定することをお勧めします。
- npdatabackupコマンドでバックアップしたデータは,npdatarestoreコマンド(環境復元)でリストアします。npdatarestoreコマンドおよびnpdatarestoreコマンドを実行するには,システムをいったん停止する必要があるため,実行のタイミングを慎重に計画しなければなりません。
- 一方,npexportコマンドでバックアップした業務コンテンツのデータは,npimportコマンド(業務コンテンツのインポート)でリストアします。npexportコマンドおよびnpimportコマンドはシステムを起動したまま実行できるため,npdatarestoreコマンドと比べて手軽に使用できます。
- なお,npdatabackupコマンドでまとめてバックアップデータを取得しておき,リストア時にnpimportコマンドで業務コンテンツだけを復元するという方法もあります。
まず,npdatabackupコマンドでバックアップを取得する手順を次に示します。
- 手順
- npstopコマンド(停止)でシステムを停止します。
- コマンドのパス
- ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ¥bin¥npstop
- バックアップ先のディスクに30MB以上の空き容量を確保します。
必要な空き容量は,業務コンテンツの数および内容によって異なります。業務コンテンツで静的ファイルを使用している場合は,ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ¥PP¥uCPSB¥httpsd¥htdocs以下の容量分も加えて,空き容量を確保する必要があります。
バックアップ先のディスクの空き容量が不足していたり,コマンド実行時に必要な一時ディレクトリのための空き容量が不足していた場合は,コマンドが異常終了します。コマンド実行前に十分な空き容量を確保してください。
- npdatabackupコマンドを実行します。
- コマンドのパス
- ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ¥bin¥npdatabackup
- npstartコマンド(起動)でシステムを起動します。
- コマンドのパス
- ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ¥bin¥npstart
npexportコマンドで業務コンテンツだけをバックアップする手順を次に示します。
- 手順
- npexportコマンドで業務コンテンツのデータをエクスポートします。
- コマンドのパス
- ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ¥bin¥npexport
すべての業務コンテンツ,またはオプションで指定した業務コンテンツのデータが,ZIP形式のファイルに出力されます。
- 業務コンテンツで画像やPDFなどの静的ファイルを使用している場合,それらのファイルを手動でコピーします。
- 静的ファイルの格納先
- ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ¥PP¥uCPSB¥httpsd¥htdocs