13.5 トラブルへの対処方法

一般的に想定されるトラブルについて,対処方法を説明します。

表13-6 一般的に想定されるトラブル

項番トラブルの内容
1WWWブラウザーからJP1/IM - Service Supportに接続できない。
2ユーザー情報,ロール情報,プロセスワークボード情報,またはシステム情報を更新したが,異なった更新内容が表示される。
3検索を実行してから検索結果が表示されるまで時間が掛かる。
4プロセスワークボードまたは対象システムが表示されない。
5画面操作中にエラーメッセージKNAB12001-Eが出力された。
6案件フォームを登録したが,プロセスの標準案件フォームが更新されない。
7案件フォームを登録したら,プロセスの標準案件フォームが更新されてしまった。
8エラーメッセージKNAB11017-Eが出力されたが,ユーザー名・パスワードに誤りがない。
9案件フォーム登録コマンド実行時に,エラーメッセージKNAB26202-Eが出力された。
10簡易検索で,検索条件に合った案件が[案件検索結果一覧]画面に表示されない。
11定義ファイルの設定が正しく反映されない。
12送信されたメールが文字化けしている。
13[プロセスワークボード作成]画面,または[プロセスワークボード編集]画面で,「長期化とする未解決時間」に任意の値を設定しているのに,メイン画面(案件状況)では,デフォルトの72時間で長期化の案件と判断されてしまう。
14[プロセスワークボード編集]画面で,「長期化とする未解決時間」に値を入力するとエラーが発生する。
15コマンドの実行中に,[Ctrl]+[C]キーなどで実行を打ち切ったが,コマンドの終了が確認できない。
16Windowsイベントログに次のメッセージが表示された。この場合の対処方法については,「12.2.2 案件管理DBがイベントログに出力するメッセージ」を参照してください。
  • KFPH00211-I
  • KFPH00212-I
  • KFPH00213-W
<この節の構成>
(1) WWWブラウザーからJP1/IM - Service Supportに接続できない場合
(2) ユーザー情報,ロール情報,プロセスワークボード情報,またはシステム情報を更新したが,異なった更新内容が表示される場合
(3) 検索を実行してから検索結果が表示されるまで時間が掛かる場合
(4) プロセスワークボードまたは対象システムが表示されない場合
(5) 画面操作中にエラーメッセージKNAB12001-Eが出力された場合
(6) 案件フォームを登録したが,プロセスの標準案件フォームが更新されない場合
(7) 案件フォームを登録したら,プロセスの標準案件フォームが更新されてしまった場合
(8) エラーメッセージKNAB11017-Eが出力されたが,ユーザー名・パスワードに誤りがない場合
(9) 案件フォーム登録コマンド実行時に,エラーメッセージKNAB26202-Eが出力された場合
(10) 簡易検索で,検索条件に合った案件が[案件検索結果一覧]画面に表示されない場合
(11) 定義ファイルの設定が正しく反映されない場合
(12) 送信されたメールが文字化けしている場合
(13) [プロセスワークボード作成]画面,または[プロセスワークボード編集]画面で,「長期化とする未解決時間」に任意の値を設定しているのに,メイン画面(案件状況)では,デフォルトの72時間で長期化の案件と判断されてしまう場合
(14) [プロセスワークボード編集]画面で,「長期化とする未解決時間」に値を入力するとエラーが発生する場合
(15) コマンドの実行中に,[Ctrl]+[C]キーなどで実行を打ち切ったが,コマンドの終了が確認できない場合

(1) WWWブラウザーからJP1/IM - Service Supportに接続できない場合

要因
次の要因が考えられます。
  • JP1/Service Supportサービス,またはJP1/Service Support - Web Serviceサービスが停止している。
  • WWWブラウザーとJP1/IM - Service Supportのサーバ間でネットワークトラブルが発生している。
  • 指定したポート番号に誤りがある。
対処
  • JP1/Service Supportサービス,またはJP1/Service Support - Web Serviceサービスが起動しているかどうか確認してください。
  • Pingコマンドを実行して,サーバに接続できるかどうかを確認してください。
  • telnetコマンドを実行して,対象のポートに接続できるかどうかを確認してください。

(2) ユーザー情報,ロール情報,プロセスワークボード情報,またはシステム情報を更新したが,異なった更新内容が表示される場合

要因
情報を更新した時刻と同時刻に,別のユーザーが同じ情報を更新しています。
対処
正しい情報を入力して,再度更新してください。

(3) 検索を実行してから検索結果が表示されるまで時間が掛かる場合

要因
検索条件に指定した文字列を含む案件が多過ぎるため,処理に時間が掛かっています。
対処
ステータスや登録日時などの絞り込み条件を検索条件に追加して,検索範囲を絞り込んでください。
検索範囲を絞り込むために,[すべての条件を満たす]ラジオボタンを選択してください。

(4) プロセスワークボードまたは対象システムが表示されない場合

要因
操作の誤りなどの要因で,プロセスワークボードまたは対象システムが削除されたおそれがあります。
対処
プロセスワークボードを削除した場合は,プロセスワークボード管理ロールに所属しているユーザーでログインして,メイン画面(案件一覧)のプロセスワークボード一覧で対象プロセスワークボードを選択した状態から[アクション]-[プロセスワークボードの削除取り消し]を実行してください。
対象システムを削除した場合は,プロセスワークボード管理ロールに所属しているユーザーでログインして,対象システム管理画面で対象システムを選択した状態で[アクション]-[削除の取り消し]を実行してください。

(5) 画面操作中にエラーメッセージKNAB12001-Eが出力された場合

要因
次の要因が考えられます。
  • JP1/Service Support - DB Serverが停止している。
  • クライアント環境変数グループの設定が誤っている。
  • 案件管理DBの容量が不足している。
  • マシンに多大な負荷が掛かっている。
  • jssdbbackup.batコマンド,jssdbrecovery.batコマンド,jssdbrorg.batコマンド,またはjssdbreclaim.batコマンドを実行している。
対処
次の対処を実行してください。
  • JP1/Service Support - DB Serverが起動しているか確認してください。
  • HiRDBクライアント環境変数登録ツール(IM-SSパス¥dbms¥db¥CLIENT¥UTL¥pdcltadm.exe)を起動し,次の項目についてクライアント環境変数グループの設定を確認してください。このとき,[テスト]ボタンをクリックするとエラーになるので,クリックしないでください。
クライアント環境変数グループの設定の確認項目
  • システムグループではなくユーザーグループを作成していないか。
  • 環境変数グループ名が間違っていないか。
  • 環境変数グループの設定が間違っていないか。
HiRDBクライアント環境変数登録ツールの設定値の前後にスペースが含まれる場合,スペースを含めた文字列がそのまま設定されます。設定値を確認するとき,前後のスペースの有無が間違っていないか注意してください。
  • 詳細コードに-756が出力された場合は,案件管理DBの容量が不足しています。
    不要なデータを削除し,次の操作を実行してください。
    1. jssdelrecコマンドを実行し,削除待ち状態のデータを削除する。
    2. jssdbrorg.batコマンドを実行し,案件管理DBの空き領域を再編成する。
  • マシンに多大な負荷が掛かっていないか確認し,しばらく時間を空けてから再度操作を実行してください。
  • jssdbbackup.batコマンド,jssdbrecovery.batコマンド,jssdbrorg.batコマンド,またはjssdbreclaim.batコマンドを実行していた場合は,コマンドを終了してから再度実行してください。

(6) 案件フォームを登録したが,プロセスの標準案件フォームが更新されない場合

要因
案件フォームを登録するときに,案件フォーム登録コマンドの-nオプションを指定したため,プロセスの標準案件フォームとして登録されなかったおそれがあります。
対処
  • [案件フォームの管理]画面で,標準案件フォームに指定したい案件フォームを選択した状態から[アクション]-[プロセスの標準案件フォームに設定]を実行してください。
  • 案件フォームを変更する前に案件が登録された場合は,再度案件を登録してください。

(7) 案件フォームを登録したら,プロセスの標準案件フォームが更新されてしまった場合

要因
案件フォームを登録するときに,案件フォーム登録コマンドの-nオプションを指定しなかったため,プロセスの標準案件フォームとして登録されたおそれがあります。
対処
  • [案件フォームの管理]画面で,標準案件フォームに指定したい案件フォームを選択した状態から[アクション]-[プロセスの標準案件フォームに設定]を実行してください。
  • 案件フォームを変更する前に案件が登録された場合は,再度案件を登録してください。

(8) エラーメッセージKNAB11017-Eが出力されたが,ユーザー名・パスワードに誤りがない場合

要因
次の要因が考えられます。
  • JP1/Service Support - DB Serverが停止している。
  • クライアント環境変数グループを設定していない。
  • クライアント環境変数グループの設定が誤っている。
  • jssdbbackup.batコマンド,jssdbrecovery.batコマンド,jssdbrorg.batコマンド,またはjssdbreclaim.batコマンドを実行している。
  • Windows Server 2008環境でユーザーアカウント制御機能が有効の場合に,管理者としてIM-SSパス¥dbms¥db¥CLIENT¥UTL¥pdcltadm.exeを実行しなかったため,クライアント環境変数グループの設定が有効になっていない。
対処
  • JP1/Service Support - DB Serverが起動しているか確認してください。
  • HiRDBクライアント環境変数登録ツール(IM-SSパス¥dbms¥db¥CLIENT¥UTL¥pdcltadm.exe)を起動し,次の項目についてクライアント環境変数グループの設定を確認してください。このとき,[テスト]ボタンをクリックするとエラーになるので,クリックしないでください。
クライアント環境変数グループの設定の確認項目
  • システムグループではなくユーザーグループを作成していないか。
  • 環境変数グループ名が間違っていないか。
  • 環境変数グループの設定が間違っていないか。
HiRDBクライアント環境変数登録ツールの設定値の前後にスペースが含まれる場合,スペースを含めた文字列がそのまま設定されます。設定値を確認するとき,前後のスペースの有無が間違っていないか注意してください。
  • jssdbbackup.batコマンド,jssdbrecovery.batコマンド,jssdbrorg.batコマンド,jssdbreclaim.batコマンドを実行していた場合は,コマンドを終了してから再度実行してください。
  • Windows Server 2008環境でユーザーアカウント制御機能が有効の場合は,管理者としてHiRDBクライアント環境変数登録ツール(IM-SSパス¥dbms¥db¥CLIENT¥UTL¥pdcltadm.exe)を起動してください。なお,管理者としてHiRDBクライアント環境変数登録ツールを起動するには,pdcltadm.exeを右クリックして表示されるプロパティから「管理者として実行」を選択してください。

(9) 案件フォーム登録コマンド実行時に,エラーメッセージKNAB26202-Eが出力された場合

要因
次の要因が考えられます。
  • 開始タグと終了タグがセットで記述されていない。
  • セットとなっている開始タグと終了タグの外側に,半角スペース,改行文字およびタブ文字以外の文字が記述されている。
  • 項目IDに誤りがある。
対処
  • 開始タグと終了タグをセットで記述してください。
  • セットとなっている開始タグと終了タグの外側に,半角スペース,改行文字およびタブ文字以外の文字が記述されている場合は,削除してください。
  • 0(数字のゼロ)とO(英字のオー)に注意して,正しい項目IDを指定してください。

(10) 簡易検索で,検索条件に合った案件が[案件検索結果一覧]画面に表示されない場合

要因
検索対象に設定した項目の記述方法が誤っているおそれがあります。
対処
システムプロパティファイルに設定した検索対象の項目について,次の内容を確認してください。
  • 指定したすべての項目名は正しいか。また,大文字・小文字の誤りはないか。
  • 検索対象の項目を六つ以上指定していないか。

(11) 定義ファイルの設定が正しく反映されない場合

要因
次の要因が考えられます。
  • 定義内容が間違っている。
  • JP1/IM - Service Supportのサービスを再起動していない。
  • 定義ファイル内に重複した設定内容を記述している。
対処
次の対処を実行してください。
  • 定義内容を見直してください。
  • JP1/IM - Service Supportのサービスを再起動してください。
  • 重複している設定内容を削除してください。

(12) 送信されたメールが文字化けしている場合

要因
JP1/IM - Service Supportから,メールサーバまたはメールクライアントの対応していない文字コードでメールが送信されたおそれがあります。
対処
次のどれかの対処を実施してください。
  • メール定義ファイルで指定しているメール本文の文字列の最後に,「¥n」を追加してください。
  • メール定義ファイルで指定しているメールの文字コード(hptl_jp1_imss_mail_notice_charasetキー,hptl_jp1_imss_mail_charasetキー)を変更してください。
  • メール定義ファイルで指定しているメールのタイトルおよび本文で,日本語を使用しないよう変更してください。
メール定義ファイルの詳細については,「11. 定義ファイル」の「メール定義ファイル(jp1imss_mail_setting.conf)」を参照してください。

(13) [プロセスワークボード作成]画面,または[プロセスワークボード編集]画面で,「長期化とする未解決時間」に任意の値を設定しているのに,メイン画面(案件状況)では,デフォルトの72時間で長期化の案件と判断されてしまう場合

要因
「長期化とする未解決時間」に,876,000時間より大きな値を指定しているおそれがあります。
対処
[プロセスワークボード編集]画面で,「長期化とする未解決時間」の設定値を,0~876,000の範囲内で,半角数字の整数で入力してください。

(14) [プロセスワークボード編集]画面で,「長期化とする未解決時間」に値を入力するとエラーが発生する場合

要因
「長期化とする未解決時間」に,876,000時間より大きな値を指定しているおそれがあります。
対処
[プロセスワークボード編集]画面で,「長期化とする未解決時間」の設定値を,0~876,000の範囲内で,半角数字の整数で入力してください。

(15) コマンドの実行中に,[Ctrl]+[C]キーなどで実行を打ち切ったが,コマンドの終了が確認できない場合

要因
[Ctrl]+[C]キーなどで実行を打ち切ったため,子プロセスの実行が継続しているおそれがあります。
対処
次の対処を実行してください。
  • [JP1_IM-SS コマンドプロンプト]を終了してください。
  • しばらく時間を空けてから,各コマンドの注意事項に従って再度実行してください。