2.12 ステータスの管理

JP1/IM - Service Supportで使用する案件のステータスは,ユーザーの運用に合わせてカスタマイズできます。ステータスは次の五つの方法でカスタマイズできます。

それぞれのカスタマイズ方法について,次に説明します。

<この節の構成>
(1) 使用するステータスの選択
(2) ステータスの表示順序変更
(3) ステータス名称の編集
(4) ステータスの制限
(5) エスカレーションの禁止

(1) 使用するステータスの選択

プロセスやプロセスワークボードごとに,使用するステータスを選択できます。また,ユーザー拡張用のステータスが用意されているため,新たにステータスを作成して使用することもできます。

なお,案件情報インポートコマンド,メイン画面(案件状況)での案件状況の確認などで使用するため,一部のステータスは使用不可にできません。使用不可にできないステータスを次に示します。

(2) ステータスの表示順序変更

プロセスやプロセスワークボードごとに,ステータスを選択する際に表示される,コンボボックスの表示順序を変更できます。

(3) ステータス名称の編集

プロセスごとにステータスの名称を編集できます。

ステータスの名称は編集できるため,ステータスはステータスIDという一意のIDを使って識別します。ステータスの名称は編集できますが,ステータスIDは編集できません。デフォルトで提供しているステータスの名称,およびそれに対応したステータスIDを次の表に示します。

表2-29 デフォルトで提供しているステータスの名称,およびそのステータスID

ステータスの名称ステータスID
受付JIMSD_STAT_INQUIRY
調査中JIMSD_STAT_RESEARCH
計画中JIMSD_STAT_PLANNING
審議中JIMSD_STAT_DISCUSSING
承認済みJIMSD_STAT_APPROVED
対応依頼中JIMSD_STAT_WAITING
レビュー中JIMSD_STAT_REVIEW
クローズJIMSD_STAT_CLOSE
拡張ステータス01JIMSD_STAT_USER01
拡張ステータス02JIMSD_STAT_USER02
拡張ステータス03JIMSD_STAT_USER03
拡張ステータス04JIMSD_STAT_USER04
拡張ステータス05JIMSD_STAT_USER05
拡張ステータス06JIMSD_STAT_USER06
拡張ステータス07JIMSD_STAT_USER07
拡張ステータス08JIMSD_STAT_USER08
拡張ステータス09JIMSD_STAT_USER09
拡張ステータス10JIMSD_STAT_USER10

「JIMSD_STAT_USER」で始まるステータスIDは,ユーザー拡張用のステータスです。ユーザー拡張用のステータスは,デフォルトでは10種類用意されています。ユーザー拡張用のステータスは,使用できる数を増やしたり,使用しない場合には画面から非表示にしたりすることもできます。ユーザー拡張用のステータスの数は,システムプロパティファイルで設定できます。詳細については,「11. 定義ファイル」の「システムプロパティファイル(hptl_jp1_imss_main_setting.properties)」を参照してください。

なお,メイン画面(案件状況)での案件状況確認に影響が出るため,ユーザー拡張用以外のステータスは,完全に意味の異なる名称に編集しないでください。案件状況確認への影響について,プロセス視点での状況確認に表示される「審議中」の案件数を例に説明します。「審議中」の案件数は,ステータスIDがJIMSD_STAT_DISCUSSINGのステータスとなっている案件数が集計されて表示されています。例えば,ステータスIDがJIMSD_STAT_DISCUSSINGのステータス名称を,「審議中」から「停止中」に変更すると,案件のステータスが「停止中」となっていても,「審議中」の案件として集計され,メイン画面(案件状況)の「審議中」の案件数に表示されます。

ステータス名称を編集した場合は,案件情報インポートコマンドに影響が出るため,コードマッピングファイルもあわせて編集する必要があります。詳細については,「11. 定義ファイル」の「コードマッピングファイル(jp1imss_itemimport_codemap.conf)」を参照してください。

(4) ステータスの制限

プロセスワークボードごとに,ステータスを制限できます。

ステータスを制限することで,あらかじめ定義した流れに従って案件を処理できます。

(a) 登録された案件のステータスを「受付」だけに制限する

プロセスワークボードごとに,登録された案件のステータスを「受付」だけに制限できます。

(b) 遷移先のステータスを制限する

プロセスワークボードごとに,遷移先のステータスを制限できます。

(5) エスカレーションの禁止

プロセスワークボードごとに,エスカレーションできないステータスを設定できます。