マッピングブロックでは,NNMiインシデントの属性とJP1イベントの属性の対応づけ(マッピング条件)を設定します。マッピングブロックで設定できる属性を次に示します。
なお,マッピングブロックは省略することもできます。
(1) メッセージのマッピング
NNMiインシデントのメッセージとJP1イベントのメッセージのマッピングを設定します。マッピングブロックのメッセージの書式を次に示します。
message△任意のメッセージ内容
△は一つ以上の連続した半角のスペースまたはタブを示します。
メッセージのマッピングを省略した場合は,NNMiインシデントのメッセージが,そのままJP1イベントのメッセージにマッピングされます。
(a) メッセージ内容の編集
メッセージ内容には,半角スペース,タブ,CR,LFおよび%は使用できません。ただし,次に示すような「% + ASCIIコード(2けたの16進数)」で表現できます。
上記以外の文字についても「% + ASCIIコード(2けたの16進数)」で表現できます。
また,メッセージ内容にNNMiインシデントの属性名を埋め込むことで,属性名に対応する属性値をメッセージに表示できます。属性値を表示する場合は,属性名を「$」で囲みメッセージ内容に埋め込みます。
例えば,メッセージ以外に重大度とソースノード名を表示させて,[重大度]メッセージ(ソースノード名)というメッセージ内容でマッピングしたい場合は,次のように記述します。
message [$SEVERITY$]$FORMATTED_MESSAGE$($SRC_NODE_NAME$)
メッセージに埋め込めるNNMiインシデントの属性名を次の表に示します。
表4-6 メッセージに埋め込めるNNMiインシデントの属性名
属性 | 属性名 |
---|---|
ソースオブジェクト | SRC_NAME |
ソース種別 | SRC_TYPE |
ソースノード | SRC_NODE_NAME |
名前 | NAME |
重大度※1 | SEVERITY |
優先度※1 | PRIORITY |
ライフサイクル状態※1 | LIFECYCLE_STATE |
割り当て先 | ASSIGNED_TO |
カテゴリ※1 | CATEGORY |
ファミリー※1 | FAMILY |
発生元※1 | ORIGIN |
相関処理特性※1 | NATURE |
重複数 | DUPLICATE_COUNT |
メッセージ | FORMATTED_MESSAGE |
注 | NOTES |
RCAアクティブ | RCA_ACTIVE |
元の発生日時 | ORIGIN_OCCUR_TIME |
最初の発生日時 | FIRST_OCCUR_TIME |
最後の発生日時 | LAST_OCCUR_TIME |
作成日時 | CREATED |
最終更新日時 | MODIFIED |
カスタム属性数 | CIANUM |
カスタム属性名 | CIANAME_$n※2 |
カスタム属性タイプ | CIATYPE_$n※2 |
カスタム属性値 | CIAVALUE_$n※2 |
(b) メッセージの最大サイズ
JP1イベントとして登録できるメッセージは1,023バイトまでです。JP1イベントに変換するメッセージが1,023バイトを超えた場合,1,024バイト以降のメッセージは切り捨てられます。
(2) 重大度のマッピング
NNMiインシデントの重大度とJP1イベントの重大度のマッピングを設定します。マッピングブロックの重大度の書式を次に示します。
severity△NNMiインシデントの重大度△to△JP1イベントの重大度
△は一つ以上の連続した半角のスペースまたはタブを示します。
例えば,NNMiインシデントの重大度「CRITICAL(危険域)」を,JP1イベントの重大度「Emergency(緊急)」にマッピングしたい場合は,次のように記述します。
severity CRITICAL to Emergency
重大度のマッピングを省略した場合は,次の表に示すようにマッピングされます。
表4-7 重大度のマッピング(デフォルト)
NNMiインシデント | JP1イベント |
---|---|
- | Emergency(緊急) |
CRITICAL(危険域) | Alert(警戒) |
MAJOR(重要警戒域) | Critical(致命的) |
- | Error(エラー) |
MINOR(警戒域) | Warning(警告) |
WARNING(注意域) | Notice(通知) |
NORMAL(正常域) | Information(情報) |
- | Debug(デバッグ) |
(3) 拡張属性のマッピング
JP1/IM - EG for NNMiが独自に割り当てる属性(拡張属性)を追加したい場合に,拡張属性のマッピングを設定します。
NNMiインシデントを変換したJP1イベントの属性については,「8.2 NNMiインシデントを変換したJP1イベント」を参照してください。「表8-1 NNMiインシデントを変換したJP1イベントの属性」に記載されている属性のうち,「マッピング」の列が「○」の属性を最大70個まで追加できます。
マッピングブロックの拡張属性の書式を次に示します。
attribute△拡張属性名1,△拡張属性名2,△・・・
△は一つ以上の連続した半角のスペースまたはタブを示します。
例えば,優先度(NNMI_PRIORITY)を拡張属性として追加したい場合は,次のように記述します。
attribute NNMI_PRIORITY
拡張属性のマッピングを省略した場合は,拡張属性は追加されません。
(a) 拡張属性の合計サイズ
追加できる拡張属性の合計サイズは10,000バイトまでです。10,001バイト以降の拡張属性はマッピングされません。そのため,拡張属性の合計サイズが10,000バイト以内になるように,追加する拡張属性を選択してください。
一つの拡張属性のサイズは次に示す計算式で算出してください。
拡張属性のサイズ = 属性名の文字数 + 1 + 属性値のサイズ
属性値のサイズについては,「表8-1 NNMiインシデントを変換したJP1イベントの属性」を参照してください。なお,属性値のサイズは最大サイズで見積もることをお勧めします。ただし,サイズが固定,またはサイズの上限値がわかっている場合は,そのサイズで見積もってください。
(b) 拡張属性のマッピング結果の確認
拡張属性のマッピング結果は,拡張属性「NNMI_EM_RESULT」の属性値で確認できます。拡張属性「NNMI_EM_RESULT」の属性値を次に示します。