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VERSION={1 | 2} |
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格納先ディレクトリ
説明
相関の対象とするJP1イベントの条件,および条件成立時に発行する相関イベントを定義するファイルです。このファイルは,JP1/IM - Managerの動作する言語コードで記述してください。
定義の反映時期
jcoegschangeコマンドで相関イベント発行定義を反映したあとに有効になります。
記述内容
表2-30 指定できないパラメーター一覧
バージョン | パラメーター名 |
---|---|
1 | TARGET |
SAME_ATTRIBUTE | |
CORRELATION_NUM | |
2 | なし |
表2-31 イベント属性条件の設定項目
項番 | 設定項目 | 説明 |
---|---|---|
1 | 属性名 | JP1イベントの基本属性または拡張属性を指定します。 基本属性には「B.」を,拡張属性には「E.」を付けます。例えば,メッセージを指定する場合「B.MESSAGE」と指定します。 拡張属性を指定する場合,「E.」のあとの文字列は,32バイト以内で指定します。なお,次の入力規則があります。
|
2 | 比較条件 | 使用できる比較条件は次のとおりです。これ以外のものを指定すると定義不正となります。 比較条件:意味
|
3 | 属性値 | 属性値には比較する値を指定します。属性値に指定できる文字数は最大2,048(JP1/IM - Managerのバージョンが09-10までの場合は1,023)バイトです。2,048(JP1/IM - Managerのバージョンが09-10までの場合は1,023)バイトを超えると定義不正となります。 なお,イベント属性条件を複数指定する場合は,指定できる文字数が,全条件の属性値の合計で最大2,305(JP1/IM - Managerのバージョンが09-10までの場合は1,280)バイトになります。2,305(JP1/IM - Managerのバージョンが09-10までの場合は1,280)バイトを超えると定義不正となります。 例えば,イベント属性条件を五つ設定した場合,その五つの属性値の合計を2,305(JP1/IM - Managerのバージョンが09-10までの場合は1,280)バイト以内にする必要があります。 属性値を複数定義する場合は;(セミコロン)で属性値を区切ります。なお,属性値の間に;(セミコロン)が連続してあっても一つの;(セミコロン)と見なします。例えば,B.ID==A;;;;;BとB.ID==A;;Bは同じです。 例:E.XXX==A;Bと設定したとき,E.XXXがAまたはBと一致したときに条件が成立します。 ,(半角コンマ),空白,;(セミコロン)を属性値として使用する場合は"(ダブルクォーテーション)で囲みます。 "(ダブルクォーテーション),¥(半角エンマーク)を属性値として使用する場合は直前に¥(半角エンマーク)を付けます。 |
表2-32 相関の対象範囲の絞り込み条件に指定できる属性名の一覧
項番 | 属性名 | 項目 |
---|---|---|
1 | B.SOURCESERVER※1 | 発行元イベントサーバ名 |
2 | B.DESTSERVER※1 | 送信先イベントサーバ名 |
3 | B.MESSAGE | メッセージ |
4 | B.ID | イベントID |
5 | B.REASON | 登録要因 |
6 | B.USERID | 発行元ユーザーID |
7 | B.GROUPID | 発行元グループID |
8 | B.USERNAME | 発行元ユーザー名 |
9 | B.GROUPNAME | 発行元グループ名 |
10 | E.JP1_SOURCEHOST※1 | 発生元ホスト名 |
11 | E.xxxxxxx※2 | 拡張属性(共通情報・固有情報) |
表2-33 イベント条件の設定項目
項番 | 設定項目 | 説明 |
---|---|---|
1 | NOT | 相関イベントの発行処理の対象外にするJP1イベントを指定します。 イベント条件にNOTを指定した場合,イベント条件(CON)の定義順序に関係なく,その条件が最初に適用されます。 |
2 | CID:n | 条件IDです。相関イベントの発行時に,変数を使って相関元イベントの情報をほかのパラメーター(SAME_ATTRIBUTE,SUCCESS_EVENT)に引き継ぐ場合に指定します。1~999の整数値で指定します。 例えば,複数のJP1イベントを相関元イベントとし,SUCCESS_EVENTパラメーターに変数 $EVn_B.MESSAGEを指定する場合,条件IDの指定に従って,相関イベントに相関元イベントのメッセージ情報を引き継ぎます。 省略した場合,ほかのパラメーターに情報を引き継ぐことはできません。また,指定値の前に0を付けたり,同じCIDを指定したりすると定義不正になります。 |
3 | イベント属性条件 | イベント属性条件は次の形式で指定します。 形式 属性名 比較条件 属性値
|
表2-34 同一属性値条件の設定項目
項番 | 設定項目 | 説明 |
---|---|---|
1 | 属性名 | JP1イベントの基本属性または拡張属性を指定します。 ここで指定した属性名に対応する相関元イベントの属性値がグルーピングのキーになります。 属性名は,一つの同一属性値条件に対して一つだけ指定できます。 基本属性には「B.」を,拡張属性には「E.」を付けます。拡張属性を指定する場合,「E.」のあとの文字列は,32バイト以内で指定します。なお,次の入力規則があります。
|
2 | 変数 $EVn_属性名 | グルーピングのキーにしたい属性値が,相関元イベントごとに異なる属性に入っている場合に指定します。 例えば,相関元イベントAの属性A'と,相関元イベントBの属性B'をグルーピングのキーにしたいときに使用します。 $EVn_属性名は,一つの同一属性値条件に対して$EVn_ENVoと合わせて10個まで指定できます。 詳細については,「(1)(a) 相関元イベントの属性値を同一属性値条件として使用する」を参照してください。 |
3 | 変数 $EVn_ENVo | 相関元イベントの属性値の一部を切り出して,同一属性値条件として使用する場合に指定します。 例えば,メッセージ(B.MESSAGE)の一部を切り出して,グルーピングのキーにしたいときに使用します。 $EVn_ENVoは,一つの同一属性値条件に対して$EVn_属性名と合わせて10個まで指定できます。 詳細については,「(1)(b) 相関元イベントの属性値の一部を同一属性値条件として使用する」を参照してください。 |
A JP1 event that matches the correlation event generation condition occurred, and the correlation event generation processing started, but the event attribute defined in that attribute value condition does not exist in the JP1 event. (発行条件名(発行処理番号) イベントDB内通し番号 属性名) |
表2-35 同一属性値条件に指定できる属性名の一覧
項番 | 属性名 | 項目 |
---|---|---|
1 | B.SOURCESERVER | 発行元イベントサーバ名 |
2 | B.DESTSERVER | 送信先イベントサーバ名 |
3 | B.MESSAGE | メッセージ |
4 | B.ID | イベントID |
5 | B.REASON | 登録要因 |
6 | B.USERID | 発行元ユーザーID |
7 | B.GROUPID | 発行元グループID |
8 | B.USERNAME | 発行元ユーザー名 |
9 | B.GROUPNAME | 発行元グループ名 |
10 | E.xxxxxxx※ | 拡張属性(共通情報・固有情報) |
表2-36 値を指定できない拡張属性
属性種別 | 項目 | 属性名 | 内容 |
---|---|---|---|
共通情報 | プロダクト名 | E.PRODUCT_NAME | /HITACHI/JP1/IM/GENERATE_EVENT |
オブジェクトタイプ | E.OBJECT_TYPE | SERVICE | |
オブジェクト名 | E.OBJECT_NAME | EGS | |
事象種別 | E.OCCURRENCE | SUCCESS | |
固有情報 | 関連イベントDB内通し番号 | E.JP1_GENERATE_SOURCE_SEQNO | 相関元のイベントのイベントDB内通し番号を半角スペース区切りで格納します。 イベントDB内通し番号1△イベントDB内通し番号2△イベントDB内通し番号3・・・イベントDB内通し番号n nは最大100です。 |
相関イベント発行条件名 | E.JP1_GENERATE_NAME | 成立した相関イベント発行条件名 | |
予約語 | E.JP1_で始まる拡張属性 | 発生元ホスト名(E.JP1_SOURCEHOST)を除くJP1/IM - Managerが予約している拡張属性 |
相関元イベントの属性値を相関イベントに引き継ぎたい場合,変数を指定します。また,相関成立イベントは次の形式で指定します。
属性名:$EVn_属性名
この場合,イベント条件のCIDで引き継ぎたい相関元イベントを指定し,nにCIDの値を指定します。また,:の右側に変数を指定します。
詳細については,「(2)(a) 相関元イベントの属性値を相関イベントの属性値に引き継ぐ」を参照してください。
イベント相関タイプでしきい値(threshold)を指定,かつ,相関元イベントの属性値を相関イベントに引き継ぎたい場合,相関成立イベントは,次の形式で指定します。
属性名:$EVn_m_属性名
この場合,CIDで引き継ぎたい相関元イベントを指定し,nにCIDの値を指定します。また,:の右側に変数を指定します。かつ,mに何番目に処理された相関元イベントの属性値を引き継ぐかを指定します。
詳細については,「(2)(b) 相関元イベントの属性値を相関イベントの属性値に引き継ぐ(イベント相関タイプがしきい値の場合)」を参照してください。
相関元イベントの属性値の一部を切り出して,相関イベントに引き継ぎたい場合,変数 $EVn_ENVoを指定します。また,イベント条件は正規表現で指定し,属性値の切り出したい部分を( )で囲みます。
相関成立イベントは次の形式で指定します。
属性名:$EVn_ENVo
この場合,CIDで引き継ぎたい相関元イベントを指定し,nにCIDの値を指定します。また,ENVoのoに切り出した順番を指定します。
詳細については,「(2)(c) 相関元イベントの属性値の一部を相関イベントの属性値に引き継ぐ」を参照してください。
基本属性,拡張属性については,「3.1 JP1イベントの属性」を参照してください。なお,製品固有の拡張属性を指定する場合,JP1イベントを発行する各製品のマニュアルを参照してください。
(1) 同一属性値条件(SAME_ATTRIBUTE)に変数を使用する
同一属性値条件(SAME_ATTRIBUTE)に変数($EVnまたは$EVn_ENVo)を使用する方法について説明します。
(a) 相関元イベントの属性値を同一属性値条件として使用する
相関元イベントの属性値を,同一属性値条件として使用する場合,変数 $EVn_属性名を使用します。形式を次に示します。
SAME_ATTRIBUTE=$EVn_属性名
nにはイベント条件の条件ID(CID)に対応した値を指定します。属性名には,グルーピングのキーにしたい属性名を指定します。なお,指定できる属性名については,「表2-35 同一属性値条件に指定できる属性名の一覧」を参照してください。
例えば,WindowsログトラップのJP1イベント(イベントID:00003A71)と,JP1/AJSが発行したJP1イベント(イベントID:00004107)のように,ホスト情報が異なる属性値に入っているJP1イベントを関連づけ,ホストごとに相関イベントを発行したい場合,次のように定義します。
CON=CID:1,B.ID==3A71,E.A0==host1;host2 |
(b) 相関元イベントの属性値の一部を同一属性値条件として使用する
相関元イベントの属性値の一部を切り出して,同一属性値条件として使用する場合,変数 $EVn_ENVoを使用します。形式を次に示します。
SAME_ATTRIBUTE=$EVn_ENVo
$EVn_ENVoを指定する場合,イベント条件は正規表現(*=)で指定し,属性値の切り出したい部分を( )で囲みます。nにはイベント条件の条件ID(CID)に対応した値を指定します。
また,ENVoのoに切り出しの順番を指定します。切り出しの順番とは,イベント条件の右辺に記述されている( )を左から右に数えた値です。イベント条件(CON)と$EVn_ENVoで切り出される部分の対応を次の図に示します。
図2-2 イベント条件(CON)と$EVn_ENVoで切り出される部分の対応
一つのイベント条件(CON)に,正規表現を指定したイベント属性条件が複数ある場合も,左から右に" ( " を数え,切り出したい個所の順番をoに指定します。
例えば,相関元イベントのメッセージの一部にホスト名が入っており,このホスト名が同一のイベントごとに相関イベントを発行したい場合は次のように定義します。
CON=CID:1, B.ID==1001, B.MESSAGE*=.*HOST=(.*¥¥)) |
(2) 相関成立イベント(SUCCESS_EVENT)に変数を使用する
相関元イベントの属性値を相関イベントに引き継ぎたい場合,相関成立イベント(SUCCESS_EVENT)に変数を使用します。
(a) 相関元イベントの属性値を相関イベントの属性値に引き継ぐ
相関元イベントの属性値を,そのまま相関イベントの属性値に引き継ぐ場合,変数 $EVn_属性名を使用します。形式を次に示します。
SUCCESS_EVENT=属性名:$EVn_属性名
nにはイベント条件で指定した条件ID(CID)を指定します。また,右側の属性名には,相関元イベントから引き継ぎたい属性を指定します。ただし,左側の属性名にイベントID(B.ID)を指定している場合は, 相関元イベントの属性値を引き継げません。
変数に指定できる属性名の一覧を次に示します。
表2-37 変数に指定できる属性名の一覧
項番 | 属性名 | 項目 | 形式 |
---|---|---|---|
1 | B.SEQNO | イベントDB内通し番号 | 数値 |
2 | B.ID | イベントID | 基本部:拡張部の16進数 |
3 | B.PROCESSID | 発行元プロセスID | 数値 |
4 | B.TIME | 登録時刻 | YYYY/MM/DD hh:mm:ss※1 |
5 | B.ARRIVEDTIME | 到着時刻 | YYYY/MM/DD hh:mm:ss※1 |
6 | B.REASON | 登録要因 | 文字列 |
7 | B.USERID | 発行元ユーザーID | 数値 |
8 | B.GROUPID | 発行元グループID | 数値 |
9 | B.USERNAME | 発行元ユーザー名 | 文字列 |
10 | B.GROUPNAME | 発行元グループID | 文字列 |
11 | B.SOURCESERVER | 発行元イベントサーバ名 | 文字列 |
12 | B.DESTSERVER | 送信先イベントサーバ名 | 文字列 |
13 | B.SOURCESEQNO | 発行元イベントDB内通し番号 | 数値 |
14 | B.MESSAGE | メッセージ | 文字列 |
15 | E.SEVERITY | 重要度 | 文字列 |
16 | E.USER_NAME | ユーザー名 | 文字列 |
17 | E.PRODUCT_NAME | プロダクト名 | 文字列 |
18 | E.OBJECT_TYPE | オブジェクトタイプ | 文字列 |
19 | E.OBJECT_NAME | オブジェクト名 | 文字列 |
20 | E.ROOT_OBJECT_TYPE | 登録名タイプ | 文字列 |
21 | E.ROOT_OBJECT_NAME | 登録名 | 文字列 |
22 | E.OBJECT_ID | オブジェクトID | 文字列 |
23 | E.OCCURRENCE | 事象種別 | 文字列 |
24 | E.START_TIME | 開始時刻 | YYYY/MM/DD hh:mm:ss※1 |
25 | E.END_TIME | 終了時刻 | YYYY/MM/DD hh:mm:ss※1 |
26 | E.xxxxxx※2 | 上記以外の拡張属性 | 文字列 |
相関元イベントの属性値の引き継ぎ例を次の図に示します。
図2-3 変数を使用した場合の相関成立イベントへの引き継ぎ例
上記の例では,JP1/AJSおよびJP1/Baseの発行した重大度がエラーのJP1イベントを関連づけて,相関イベントを発行しています。
また,相関成立イベントは次のように定義されています。
(b) 相関元イベントの属性値を相関イベントの属性値に引き継ぐ(イベント相関タイプがしきい値の場合)
次にイベント相関タイプがしきい値の場合に,変数を使用して相関成立イベントを定義する方法について説明します。
イベント相関タイプがしきい値の場合,一つのイベント条件(CON)に複数のJP1イベントが一致します。例えば,次の図ような場合です。
図2-4 イベント相関タイプがしきい値の場合の問題
上記の図に示したとおり,$EV1_B.MESSAGEに一致するJP1イベントが,イベント1,イベント2,およびイベント3の三つになってしまいます。三つのうちのどのJP1イベントのメッセージを引き継ぐかを指定する必要があります。
このため,次の形式で相関成立イベントを指定します。
SUCCESS_EVENT=属性名:$EVn_m_属性名
nはこれまで説明してきたとおり,イベント条件で指定した条件ID(CID)を指定します。また,右側の属性名には,相関元イベントから引き継ぎたい属性を指定します。ただし,左側の属性名にイベントID(B.ID)を指定している場合は, 相関元イベントの属性値を引き継げません。
加えて,mには発行されたJP1イベント(相関元イベント)の処理順序を指定します。つまり,3番目に処理されたJP1イベントの属性値を引き継ぎたい場合,mに3を指定します。なお,mに指定した値が,しきい値(threshold:n)に指定した件数より大きい場合は定義不正になります。
イベント相関タイプがしきい値の場合の引き継ぎ例を次の図に示します。
図2-5 イベント相関タイプがしきい値の場合の引き継ぎ例
属性名:$EVn_m_属性名のn,mはどちらも省略できます。n,mを省略した場合の引き継ぎについて,例を用いて説明します。
[ex.1]
CON=CID:1,B.MESSAGE*="Login error"
TYPE=threshold:3
SUCCESS_EVENT=B.ID:A00,E.SEVERITY:Error,B.MESSAGE:設定値
表2-38 満たしたい要件と設定値(例1の場合)
項番 | 満たしたい要件 | 設定値 |
---|---|---|
1 | 1番目(最初)にイベント条件に合致したJP1イベントのメッセージを相関イベントに引き継ぐ。 | $EV1_1_B.MESSAGE, または$EV_1_B.MESSAGE |
2 | 2番目にイベント条件に合致したJP1イベントのメッセージを引き継ぐ。 | $EV1_2_B.MESSAGE, または$EV_2_B.MESSAGE |
3 | 3番目(最後)にイベント条件に合致したJP1イベントのメッセージを引き継ぐ。 | $EV1_3_B.MESSAGE, $EV1_B.MESSAGE, $EV_3_B.MESSAGE, または$EV_B.MESSAGE |
[ex.2]
CON=CID:100,B.ID==100,B.MESSAGE*="Warning"
CON=CID:200,B.ID==200,B.MESSAGE*="Warning";"Error"
TYPE=threshold:10
SUCCESS_EVENT=B.ID:B00,E.SEVERITY:Error,B.MESSAGE:設定値
表2-39 満たしたい要件と設定値(例2の場合)
項番 | 要件 | 設定値 |
---|---|---|
1 | イベント条件(条件ID:100)に1番目(最初)に合致したJP1イベントのメッセージを相関イベントに引き継ぐ。 | $EV100_1_B.MESSAGE |
2 | イベント条件(条件ID:100)に5番目に合致したJP1イベントのメッセージを相関イベントに引き継ぐ。 | $EV100_5_B.MESSAGE |
3 | イベント条件(条件ID:100)に10番目(最後)に合致したJP1イベントのメッセージを相関イベントに引き継ぐ。 | $EV100_10_B.MESSAGE |
4 | イベント条件に関係なく,1番目(最初)に処理されたJP1イベントのメッセージを相関イベントに引き継ぐ。 | $EV_1_B.MESSAGE |
5 | イベント条件に関係なく,5番目に処理されたJP1イベントのメッセージを相関イベントに引き継ぐ。 | $EV_5_B.MESSAGE |
6 | イベント条件に関係なく,10番目(最後)に処理されたJP1イベントのメッセージを相関イベントに引き継ぐ。 | $EV_10_B.MESSAGE, または$EV_B.MESSAGE |
まとめると次のようになります。
なお,n,mのどちらを指定した場合でも,条件に合う(引き継ぎ元の)JP1イベントがない場合は,変数の部分が空文字(0バイト)に置き換わります。
(c) 相関元イベントの属性値の一部を相関イベントの属性値に引き継ぐ
相関元イベントの属性値の一部を切り出して,相関イベントに引き継ぎたい場合,変数 $EVn_ENVoを指定します。また,イベント条件は正規表現(*=)で指定し,属性値の切り出したい部分を( )で囲みます。
相関成立イベントは次の形式で指定します。
SUCCESS_EVENT=属性名:$EVn_ENVo
この場合,CIDで引き継ぎたい相関元イベントを指定し,nにCIDの値を指定します。また,ENVoのoに切り出した順番を指定します。属性値の一部を切り出した場合の引き継ぎ例を次の図に示します。
図2-6 変数 $EVn_ENVoを使用した場合の相関成立イベントへの引き継ぎ例
上記の例では,条件ID(CID)=1の条件および条件ID(CID)=2で指定した相関元イベントのErrorCode=の右辺を( )を使って切り出し,相関イベントのメッセージに引き継いでいます。
変数 $EVn_ENVoを使うと,属性値に特定の文字列を含む相関元イベントが発行された場合に相関イベントを発行し,かつ,属性値に含まれる文字列の一部を相関イベントに引き継ぐこともできます。
この場合,イベント条件に指定した正規表現(*=)のあとの" ( " が何番目かでENVoのoに番号を指定します。つまり,イベント条件の正規表現(*=)のあとに続く相関元イベントの属性値に対して,左から右に" ( " を数え,引き継ぎたい個所の順番をoに指定します。
$EVn_ENVoで切り出される部分については,同一属性値条件に$EVn_ENVoを指定した場合と同じです。詳細については,「図2-2 イベント条件(CON)と$EVn_ENVoで切り出される部分の対応」を参照してください。
属性値に特定の文字列を含む相関元イベントが発行された場合に相関イベントを発行し,かつ,属性値に含まれる文字列の一部を相関イベントに引き継ぐ例を次に示します。
図2-7 属性値に含まれる特定の文字列の一部を相関イベントに引き継ぐ例
上記の例では,次に示す相関元イベントが発行された場合に,相関イベントにその属性値を引き継ぐよう定義しています。
定義例
VERSION=2
#エラー以上のJP1イベントを相関イベントとして発行する
[filter_over_error]
CON=CID:1,B.ID==1,E.SEVERITY==Error;Critical;Alert;Emergency
SUCCESS_EVENT=E.SEVERITY:Emergency,B.MESSAGE:$EV1_B.MESSAGE
VERSION=2
#エラー以上のJP1イベントを相関イベントとして発行する
[over_error]
CON=CID:1,E.SEVERITY==Error;Critical;Alert;Emergency
SUCCESS_EVENT=E.SEVERITY:Emergency,B.MESSAGE:$EV1_B.MESSAGE
#JP1/AJS2のエラーのJP1イベントを相関イベントとして発行する
[ajs2_over_error]
CON=CID:1,E.SEVERITY==Error,E.PRODUCT_NAME==/HITACHI/JP1/AJS2
SUCCESS_EVENT=E.SEVERITY:Emergency,B.MESSAGE:$EV1_B.MESSAGE
VERSION=2
#エラー以上のJP1イベントを相関イベントとして発行する
#JP1/AJS2が発行したイベントは除外する
[over_error_and_not_ajs2]
CON=NOT,E.SEVERITY==Error,E.PRODUCT_NAME==/HITACHI/JP1/AJS2
CON=CID:1,E.SEVERITY==Error;Critical;Alert;Emergency
SUCCESS_EVENT=E.SEVERITY:Emergency,B.MESSAGE:$EV1_B.MESSAGE
#JP1/AJS2のエラーのJP1イベントを相関イベントとして発行する
[ajs2_over_error]
CON=CID:1,E.SEVERITY==Error,E.PRODUCT_NAME==/HITACHI/JP1/AJS2
SUCCESS_EVENT=E.SEVERITY:Emergency,B.MESSAGE:$EV1_B.MESSAGE
VERSION=2
[condition]
CON=NOT,E.SEVERITY==Error,E.PRODUCT_NAME==/HITACHI/JP1/AJS2
CON=CID:1,B.ID==1,B.MESSAGE==TEST,E.SEVERITY==Warning
CON=CID:2,B.ID==1,B.MESSAGE==TEST,E.SEVERITY==Error
CON=CID:3,B.ID==1,B.MESSAGE==TEST,E.SEVERITY==Critical
TIMEOUT=10
SUCCESS_EVENT=E.SEVERITY:Emergency,B.MESSAGE:$EV1_B.MESSAGE
VERSION=2
[cond1]
CON=CID:1,B.SEVERITY==Error,E.PRODUCT_NAME>=HITACHI/JP1/AJS2
CON=CID:5,B.SEVERITY==Error,E.PRODUCT_NAME>=HITACHI/JP1/Base
SUCCESS_EVENT=E.SEVERITY:$EV1_E.SEVERITY,B.MESSAGE:"$EV1_B.MESSAGE $EV5_B.MESSAGE"
VERSION=2
[SAMPLE]
CON=CID:100, B.MESSAGE*=(error△code△=.*△)
SUCCESS_EVENT=B.ID:100,E.SEVERITY:Emergency,B.MESSAGE:エラー情報[$EV100_ENV1△]
VERSION=2
[condition2]
TARGET=B.SOURCESERVER==host1;host2;host3
CON=NOT, E.SEVERITY==Error, E.PRODUCT_NAME==/HITACHI/JP1/AJS2
CON=CID:1, B.ID==1, B.MESSAGE==TEST, E.SEVERITY==Warning
CON=CID:2, B.ID==1, B.MESSAGE==TEST, E.SEVERITY==Error
CON=CID:3, B.ID==1, B.MESSAGE==TEST, E.SEVERITY==Critical
SAME_ATTRIBUTE=E.USERNAME
CORRELATION_NUM=20
TIMEOUT=10
SUCCESS_EVENT=B.MESSAGE:$EV1_B.MESSAGE