機能
クラスタシステムで運用する場合に,IM構成管理の環境を設定するコマンドです。
IM構成管理のクラスタセットアップは,論理ホストの実行系,待機系の設定の両方に対応します。-dオプションを指定した場合は,実行系を設定します。-dオプションを指定しなかった場合は,待機系を設定します。
それぞれの設定内容を次の表に示します。
表1-40 実行系の設定,待機系の設定
コマンド実行ホスト | 設定項目 | 設定概要 |
---|---|---|
実行系 | 論理ホストの共通定義の設定 | jbsgetcnf,jbssetcnfコマンドを使用して物理ホストのIM構成管理の共通定義を論理ホストの共通定義として設定する。その際,ディレクトリ名などの設定を変更する。 |
共有ディレクトリの作成 | 共有ディレクトリ以下に必要なディレクトリを作成する。 | |
定義ファイルのコピー | /opt/jp1imm/conf/imcf以下の定義ファイルを共有ディレクトリ/jp1imm/conf/imcf以下にコピーする。 | |
論理ホストのセントラルコンソールに対するIM構成管理の起動設定 | jcoimdefコマンドを使用して論理ホストのセントラルコンソールのプロセス管理と連動してIM構成管理サービスが起動するようにする。 | |
物理ホストのIM構成管理の通信方式の変更 | 物理ホストのIM構成管理の通信方式をIPバインド方式に変更する。 | |
待機系 | 物理ホストの通信方式の変更 | 同上 |
共通定義の設定
IM構成管理のクラスタセットアップは,論理ホストの共通定義に対して次の値を設定します。
表1-41 論理ホストの共通定義
パス | キー名称 | 設定値 |
---|---|---|
論理ホスト名¥JP1CONF¥ | JP1CONFIG_CONFDIR | 共有ディレクトリ名/jp1imm/conf/imcf |
JP1CONFIG_TMPDIR | 共有ディレクトリ名/jp1imm/tmp | |
JP1CONFIG_LOGDIR | 共有ディレクトリ名/jp1imm/log/imcf | |
JP1CONFIG_DATADIR | 共有ディレクトリ名/jp1imm/data/imcf | |
JP1_BIND_ADDR | IP |
共有ディレクトリの作成
IM構成管理のクラスタセットアップは次のディレクトリを作成します。
表1-42 jp1cf_setup_clusterコマンド実行で作成されるディレクトリ
格納するファイル種別 | ディレクトリ |
---|---|
定義ファイル | 共有ディレクトリ名/jp1imm/conf/imcf |
ログファイル | 共有ディレクトリ名/jp1imm/log/imcf |
一時ファイル | 共有ディレクトリ名/jp1imm/tmp |
システムの階層構成(IM構成)のデータおよびプロファイルのデータ | 共有ディレクトリ名/jp1imm/data/imcf |
論理ホストのセントラルコンソールに対するIM構成管理の起動設定
jcoimdefコマンドを実行し,同一論理ホストのセントラルコンソールのプロセス管理に対してIM構成管理の起動設定を追加します。
物理ホストのIM構成管理の通信方式の変更
IM構成管理のクラスタセットアップは,共通定義JP1_DEFAULT¥JP1CONFIG¥以下のJP1_BIND_ADDRの値をIPに変更することで,物理ホストの通信方式の設定をIPバインド方式に変更します。
形式
jp1cf_setup_cluster -h 論理ホスト名
[-d 共有ディレクトリ名]
実行権限
スーパーユーザー権限
格納先ディレクトリ
/opt/jp1imm/bin/imcf
引数
-h 論理ホスト名
クラスタシステムで運用している場合に,コマンドを実行するホストの論理ホスト名を指定します。その後,指定した論理ホストに対するデータベースを再編成します。指定できる文字数は,1~63バイトです。このオプションを省略した場合は,エラーとなります。
-d 共有ディレクトリ名
実行系をセットアップする場合,論理ホストの共有ディレクトリを指定します。指定しなかった場合待機系をセットアップします。指定できる文字数は,1~165バイトです。
戻り値
0 | 正常終了 |
1 | 異常終了 |
注意事項