機能
重要イベントの対処状況を示す情報を変更します。
このコマンドは,-hで指定したホストのイベントDBにアクセスし,-nで指定した通し番号のJP1イベントの重要イベント対処状況を変更します。
対処状況を変更すると,同じマネージャーにログインしているほかのJP1/IM - Viewでも対処状況の表示が変更されます。対処状況を変更するJP1イベントがほかのホストから転送されてきた場合やほかのホストに転送する設定がされている場合,転送元および転送先のホストでの対処状況は変更されません。
なお,このコマンドを使えば,[イベントコンソール]画面の[重要イベント]ページに表示されていないJP1イベントの対処状況も変更できますが,この場合,その変更を確認するには次の方法を取る必要があります。
このコマンドは,JP1/IM - Managerが稼働する環境で使用できます。
形式
jcochstat [-h マネージャーホスト名]
{-k 重要イベント対処状況キー | -d |
-k 重要イベント対処状況キー -d}
-n イベントDB内通し番号1[,...,イベントDB内通し番号10]
実行権限
Windows Server 2003の場合:なし
Windows Server 2008の場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)
UNIXの場合:なし
格納先ディレクトリ
Consoleパス¥bin¥
/opt/jp1cons/bin/
引数
-h マネージャーホスト名
重要イベントが登録されているイベントDBがあるマネージャーを指定します。このオプションを省略した場合は,自ホストを仮定します。クラスタシステムでの運用時に,このオプションを省略した場合は,コマンドを実行した物理ホスト名を仮定します。指定したマネージャー上のJP1/IM - Managerが起動していないと,エラーになります。
マネージャーホスト名は255文字以内の文字列で指定してください。
-k 重要イベント対処状況キー
重要イベントの対処状況を表すキー値を入力します。-nオプションで指定した重要イベントの対処状況が,指定したキーが示す対処状況に変更されます。また,JP1/IM - Viewで表示した場合,対処状況マークが変更されます。
重要イベント対処状況キーは大文字と小文字を区別します。
-kオプションと-dオプションは,どちらか一方または両方を指定してください。-kオプションと-dオプションを両方指定した場合は,対処状況を変更したあと,JP1/IM - Viewの画面からイベントを削除します。-kオプションと-dオプションは同時に省略できません。
表1-21 重要イベント対処状況キー
キー値 | 対処状況 | JP1/IM - Viewに表示される対処状況マーク |
---|---|---|
PROCESSED | 対処済 | ![]() |
PROCESSING | 処理中 | ![]() |
HELD | 保留 | ![]() |
UNPROCESSED | 未対処 | (無印) |
-d
-nオプションで指定した重要イベントをJP1/IM - Viewの画面から削除します。イベントDBからは削除されません。
-kオプションと-dオプションは,どちらか一方または両方を指定してください。-kオプションと-dオプションを両方指定した場合は,対処状況を変更したあと,JP1/IM - Viewの画面からイベントを削除します。-kオプションと-dオプションは同時に省略できません。
-n イベントDB内通し番号
対処状況を変更したい重要イベントのイベントDB内通し番号を指定します。このオプションは省略できません。
イベントDB内通し番号は,最大10個指定できます。複数指定する場合は,通し番号と通し番号の間をコンマで区切ります。コンマの前後に空白を指定できません。
指定できる値は,0~2,147,483,647の10進数整数です。
戻り値
0 | 正常終了 |
1 | 引数エラー |
2 | ネットワーク障害 |
3 | イベントDBの更新に失敗した |
4 | 指定できないキーを指定している |
5 | 更新できないイベントを指定した |
7 | コマンドを実行する権限がない(Windows Server 2008限定) |
255 | その他のエラー |
使用例
マネージャーhost01上のイベントDBに登録されている,イベントDB内通し番号が35のイベントおよび400のイベントを,対処状況を対処済に変更したあと,画面から削除します。
jcochstat -h host01 -k PROCESSED -n 35,400 -d