ガイド情報ファイル(jcs_guide_xxx.txt)
形式1
DESC_VERSION=1
[EV_GUIDE_数字]
NUM=数字
EV_COMP_数字=属性指定:正規表現
EV_TITLE=文字列
EV_GUIDE=メッセージ
[END]
[EV_GUIDE_数字]
NUM=数字
EV_COMP_数字=属性指定:正規表現
EV_TITLE=文字列
EV_GUIDE=メッセージ
[END]
: |
形式2
DESC_VERSION=2
[EV_GUIDE_数字]
NUM=数字
EV_COMP_数字=属性指定:正規表現
EV_TITLE=文字列
EV_FILE=ガイドメッセージファイル
[END]
[EV_GUIDE_数字]
NUM=数字
EV_COMP_数字=属性指定:正規表現
EV_TITLE=文字列
EV_FILE=ガイドメッセージファイル
[END]
: |
ファイル
ガイド情報ファイル(jcs_guide_xxx.txt)は,JP1/IMの動作する言語コードによって,編集するファイルが異なります。JP1/IMの動作する言語コードと,編集するガイド情報ファイルの対応を次の表に示します。
表2-41 JP1/IMの動作する言語コードとガイド情報ファイルの対応
OS | JP1/IMの動作する言語コード | 編集するファイル |
---|
Windows | シフトJISコード | jcs_guide_sjis.txt(ガイド情報ファイル) |
jcs_guide_sjis.txt.model (ガイド情報ファイルのモデルファイル) |
UNIX | シフトJISコード | jcs_guide_sjis.txt(ガイド情報ファイル) |
jcs_guide_sjis.txt.model (ガイド情報ファイルのモデルファイル) |
EUCコード | jcs_guide_euc.txt(ガイド情報ファイル) |
jcs_guide_euc.txt.model (ガイド情報ファイルのモデルファイル) |
UTF-8コード | /etc/opt/jp1scope/conf/jcs_guide_UTF-8.txt |
共有ディレクトリ/jp1scope/conf/jcs_guide_UTF-8.txt |
英語 | jcs_guide.txt(ガイド情報ファイル) |
jcs_guide.txt.model (ガイド情報ファイルのモデルファイル) |
言語コードに対応したガイド情報ファイルを使用してください。
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
- 物理ホストのとき
Scopeパス¥conf¥
- 論理ホストのとき
共有フォルダ¥jp1scope¥conf¥
- UNIXの場合
- 物理ホストのとき
/etc/opt/jp1scope/conf/
- 論理ホストのとき
共有ディレクトリ/jp1scope/conf/
説明
監視オブジェクトの状態変更の契機となったJP1イベントに関するガイド情報を定義するファイルです。
このファイルで記述した内容は,JP1/IM - Viewの[ガイド]画面に表示されます。
ガイド情報ファイルの最大サイズは,1メガバイトです。
形式2は,ユーザーによって作成されたTXT形式またはHTML形式のファイルをガイドメッセージファイルとして読み込んで[ガイド]画面に表示させる場合に,記述する方法です。
複数のガイド情報が一致する場合,ガイド情報ファイルで先に記述してある情報が有効になります。
Windowsの場合,07-00のJP1/IM - Central Scopeのガイド情報ファイルは,08-00以降のJP1/IM - Managerでも読み込めます。
Windowsの場合,08-00以降のJP1/IM - Managerのガイド情報ファイルは,07-00のJP1/IM - Central Scopeでも読み込むことはできますが,DESC_VERSION=2のEV_FILE=ガイドメッセージファイルの記述は無視され,EV_GUIDE=メッセージの記述が優先されます。両方の記述がない場合はエラーとなります。
#を指定した場合,#以降は改行されるまでコメント扱いとなります。ただし,開始タグ,属性情報,終了タグの後方にコメントを記述できません。開始タグと終了タグの後方にコメントを記述した場合は,エラーとなります。また,属性値の後方にコメントを書いた場合は,属性値の一部として認識されます。
¥を記述する場合,¥¥と記述する必要があります。¥nおよび¥$以外に¥を記述していた場合はログが出力され,¥を記述した行を無視して処理します。
定義の反映時期
ガイド情報ファイル編集後,JP1/IM - Managerを再起動,またはjco_spmd_reloadコマンドを実行することで有効になります。
記述内容
- DESC_VERSION=1 | 2
- ガイド情報ファイルのバージョンを表しています。指定できる値は1または2です。
- EV_FILEパラメーターを指定してガイドメッセージファイル呼び出す場合は,値を2にする必要があります。
- DESC_VERSION=1でEV_GUIDE=メッセージとEV_FILE=ガイドメッセージファイルを同時に指定した場合,EV_FILE=ガイドメッセージファイルの記述は無視されます。
- DESC_VERSION=2でEV_GUIDE=メッセージとEV_FILE=ガイドメッセージファイルを同時に指定した場合,EV_FILE=ガイドメッセージファイルの記述が優先されます。
- [EV_GUIDE_数字]
- ガイド情報の開始タグです。[EV_GUIDE_数字]~[END]で一つの定義ブロックとなります。このパラメーターと[END]の間に[ガイド]画面への表示対象となるJP1イベントの条件および表示するメッセージを記述します。数字は,1からガイドの数だけ1ずつ増加します。
- EV_GUIDE_数字タグ内の文字列は一意にしてください。不正な文字列がある場合はログが出力され,該当個所を無視して処理します。
- EV_GUIDE_数字タグ内に記述できる属性以外が記述されている場合は,該当個所を無視して処理します。
- NUM=数字
- 数字には,EV_COMP_数字のエントリー数を記述します。
- EV_COMP_数字=属性指定:正規表現
- このパラメーターは,比較する属性の数だけ記述します。数字は,1から1ずつ増加します。複数記述した場合は,AND条件が成立すると,EV_GUIDEパラメーターで記述したメッセージを[ガイド]画面に表示します。
- EV_COMP_数字の数字は,NUMで指定された範囲内の数字(1~NUM)でない場合は,無視されます。
- イベントIDは8けた表記で記述してください。なお,EV_COMP_数字の属性指定にB.IDと記述し,一致条件にイベントIDの基本部だけを指定する場合,拡張部の記述を省略できます。
- 例
EV_COMP_1=B.ID:00004107:00000000またはEV_COMP_1=B.ID:00004107
- 属性指定
- 次の属性を指定できます。
- JP1イベントの基本属性:指定する場合「B.属性名」と指定します。
- JP1イベントの拡張属性:指定する場合「E.属性名」と指定します。
- 監視ノードの属性:指定する場合「T.MONNODEID」(監視ノードID)を指定できます(監視ノードIDは,16進数8桁で指定してください)。
- 正規表現
- 属性指定で指定した属性の内容を正規表現で記述します。正規表現には拡張正規表現を使用します。正規表現の詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 導入・設計ガイド」の「付録G 正規表現」を参照してください。
- EV_TITLE=文字列
- 文字列には,[ガイド]画面のタイトルに表示される文字列を記述します。このパラメーターは,[EV_GUIDE_数字]と[END]の間に一つしか記述できません。
- EV_GUIDE=メッセージ
- メッセージには,[ガイド]画面のガイドメッセージに表示される文字列を記述します。HTMLタグを記述すれば,[ガイド]画面に表示されるガイドメッセージをHTML形式で表示できます(記述できるHTMLタグはEV_FILEの説明文にある「表2-42 ガイドメッセージとして使用できるHTMLタグ」を参照のこと)。このパラメーターは,[EV_GUIDE_数字]と[END]の間に一つしか記述できません。
- また,文字数は10,240バイト以内にしてください。10,241バイト以上記述した場合,10,241バイト以降のメッセージは,[ガイド]画面に表示されません。
- なお,メッセージ中に¥を記述する場合は¥¥,$を記述する場合は¥$と記述します。メッセージ中に$B.属性名△,$E.属性名△を指定した場合,JP1イベントの属性名に対応する属性値がメッセージとして展開されます(△は半角スペースを表す)。また,$T.MONNODEID△を指定した場合は,監視ノードIDに置き換えられます(△は半角スペースを表す)。対応する属性が存在しない場合は,空に置き換えられます。
- メッセージに改行を入れる場合は,¥nと指定します。
- EV_FILE=ガイドメッセージファイル
- ガイドメッセージファイルには,[ガイド]画面に表示されるガイドメッセージの内容を記述したファイルの名称をフルパスまたは相対パス(起点はScopeパス¥conf¥guide¥,または/etc/opt/jp1scope/conf/guide/)で指定します。このパラメーターは,[EV_GUIDE_数字]と[END]の間に一つしか記述できません。
- ファイル名は,パスを含めて1,024バイト以内の文字数にしてください。1,024バイトを超えた場合,JP1/IM - Managerの起動時またはJP1/IM - Viewからのガイドメッセージファイル呼び出し時にエラーとなります。
- また,このパラメーターを指定する場合は,DESC_VERSIONの値を2にしてください。
- ガイドメッセージファイルとして指定できるファイルの名称,拡張子はユーザー任意です。なお,ファイル名称にはご利用元で管理しやすい名称を,拡張子は表示するガイドメッセージがTXT形式であれば.txtを,HTML形式であれば.html,.htmを使用することをお勧めします。
- (例)guide001_AJS2.txt,またはguide001_AJS2.htm
- ガイドメッセージファイル
- ガイドメッセージファイルには,[ガイド]画面から表示させたい情報をTXT形式またはHTML形式で記述します。記述できる内容は,ガイド情報ファイルのEV_GUIDEで記述できる内容と同じです。なお,ガイドメッセージファイルの場合,改行を挿入して体裁を整えることもできます。
- ガイドメッセージファイルに記述されている内容および構文チェックはしません。
- 作成したガイドメッセージファイルは,任意のフォルダに格納できますが,クラスタ構成の場合にシステムのフェールオーバーに対応するためには次のフォルダに格納することを推奨します。
- Windowsの場合
共有フォルダ¥jp1scope¥conf¥guide¥
- UNIXの場合
共有ディレクトリ/jp1scope/conf/guide/
- ガイドメッセージファイルの最大サイズは,1メガバイトです。1メガバイトを超えた場合,JP1/IM - Viewの[ガイド]画面からのガイドメッセージファイル読み込み時にエラーとなります。
- HTML形式のガイドメッセージファイルを作成する場合に使用できるHTMLタグおよび属性を次に示します。
表2-42 ガイドメッセージとして使用できるHTMLタグ
タグ | 属性 | 説明 |
---|
HTML | - | HTML文章であることを宣言します。このタグは必須です。 |
HEAD | - | HTML文章のヘッダーを宣言します。 このタグは必須です。 |
BODY | - | HTML文章の本文を宣言します。 このタグは必須です。 |
A | HREF="URL" | リンク先URLを指定します。相対パスおよび「mailto:」で始まるURLは動作保証されません。 ここで指定したリンクは[ガイド]画面(HTML形式)に表示されます。クリックするとWWWブラウザーが起動し,指定したURLにアクセスできます。 |
H1,H2,H3,H4,H5,H6 | - | 見出しを指定します。 |
FONT | SIZE="文字サイズ" | 文字サイズを指定します。指定できる値は1~7です。 |
COLOR="文字色" | 文字色を指定します。指定できる色は次の16色です。 black,silver,gray,white,maroon,red,purple,fuchsia,green,lime,olive,yellow,navy,blue,teal,aqua これ以外の文字色は動作保証されません。 |
B | - | 文字を太字にします。 |
I | - | 文字を斜体にします。 |
HR | - | 罫線を引きます。 |
BR | - | 強制的に改行します。 |
- (凡例) -:なし
- なお,このほかのHTMLタグについては動作保証していません。
- [END]
- ガイド情報の終了タグです。
定義例
# JP1/IM-CS Guide Information File.
DESC_VERSION=1
[EV_GUIDE_1]
NUM=2
EV_TITLE=JP1/AJS2 業務Aの異常終了
EV_COMP_1=T.MONNODEID:0000000A
EV_COMP_2=B.ID:00000111
EV_GUIDE=業務Aが異常終了しました。$E.C0 のホストで異常が発生していないか確認してください。
[END]
[EV_GUIDE_2]
NUM=1
EV_COMP_1=B.ID:00004107
EV_GUIDE=ジョブが異常終了しました。$E.C0 のホストで異常が発生していないか確認してください。¥n以前の障害例として,ホストAではメモリ不足によりジョブが失敗した事があります。vmstatコマンドでメモリ空き容量を確認してください。
[END]