jcadefconv

機能

バージョン8以前のアクション定義ファイル(DESC_VERSIONの値が3未満)を09-00のアクション定義ファイル(DSEC_VERSIONの値が3)に変換します。

ただし,バージョン8以前のアクション定義ファイルの,メッセージ,イベント基本情報,イベント詳細情報,およびイベント拡張情報の項目に,次の文字があった場合,変換して定義します。

表1-2 文字の変換

変換前の文字変換後の文字
¥//
半角スペース%20
%%25

なお,このコマンドは変換前にアクション定義ファイルのフォーマットを自動でチェックします。チェックした結果,エラーが見つかった場合は,標準エラー出力にエラーメッセージが出力され,変換されません。

変換後のアクション定義ファイルの出力先は任意に設定できます。

バージョン8以前のアクション定義ファイルから09-00のアクション定義ファイルへは,次のように変換されます。

表1-3 アクション定義ファイルの変換

バージョン8以前の形式09-00の形式備考
(DESC_VERSIONなし)DESC_VERSION=3
DESC_VERSION=1DESC_VERSION=3
DESC_VERSION=2DESC_VERSION=3
:state_watch=truecmn
▲sta△true
end-cmn
:state_watch=falsecmn
▲sta△false
end-cmn
(:state_watchを指定していない)cmn
▲sta△false
end-cmn
#コメント1
+0△*△:action.exe
act△アクション1
▲prm△0
▲cmt△コメント1
(省略)
end-act
#△コメント1
+0△*△:action.exe
act△アクション1
▲prm△0
▲cmt△△コメント1
(省略)
end-act
#コメント1
#コメント2
+0△*△:action.exe
act△アクション1
▲prm△0
▲cmt△コメント2
(省略)
end-act
パラメーターグループ指定のアクションact△アクション通し番号コマンド実行の環境が日本語環境だった場合
act△Action通し番号コマンド実行の環境が英語環境だった場合
ANDアクションの場合act
+パラメーターグループ番号▲prm△パラメーターグループ番号
&▲prm△&
$イベントID基本部▲eid△イベントID基本部
$イベントID基本部:イベントID拡張部▲eid△イベントID基本部:イベントID拡張部
*▲eid△*
/メッセージ/▲▲B.MESSAGE△REGEX△メッセージ
/イベント基本情報/▲▲B.BASIC△REGEX△イベント基本情報
/イベント詳細情報/▲▲B.DETAIL△REGEX△イベント詳細情報
//(条件を設定しない)
/-------E/▲▲E.SEVERITY△IN△Emergency
/------A-/▲▲E.SEVERITY△IN△Alert
/-----C--/▲▲E.SEVERITY△IN△Critical
/----E---/▲▲E.SEVERITY△IN△Error
/---W----/▲▲E.SEVERITY△IN△Warning
/--N-----/▲▲E.SEVERITY△IN△Notice
/-I------/▲▲E.SEVERITY△IN△Information
/D-------/▲▲E.SEVERITY△IN△Debug
/DINWECAE/▲▲E.SEVERITY△IN△Emergency△Alert△Critical△Error△Warning△Notice△Information△Debug複数の重大度の条件を指定する場合
イベント拡張情報属性名=/属性値/▲▲E.イベント拡張情報属性名△REGEX△属性値
u=ユーザー名▲usr△ユーザー名
e=環境変数ファイル名▲var△環境変数ファイル名
d=実行先ホスト名▲hst△実行先ホスト名
d=グループ名▲hst△グループ名
dt=抑止時間▲det△抑止時間
rt=遅延監視時間▲ret△遅延監視時間
+0△*△:アクション▲cmd△アクション
+0△*△:<RULE>▲rulJP1/IM - RLを実行する場合
+0△*△:action.exeact△アクション1
▲prm△0
▲eid△*
▲cnd
▲end-cnd
▲cmd△action.exe
end-act
イベント条件がない場合
+0△*△/メッセージ/ : action.exeact△アクション1
▲prm△0
▲eid△*
▲cnd
▲▲B.MESSAGE△REGEX△メッセージ
▲end-cnd
▲cmd△action.exe
end-act
イベント条件がある場合
(凡例)
▲:タブを示す
△:半角スペース
-:なし

形式

jcadefconv -i 変換するアクション定義ファイル名
          -o 変換後のアクション定義ファイル名
        [ -h 論理ホスト名 ]

実行権限

Windowsの場合:Administrators権限

UNIXの場合:スーパーユーザー権限

格納先ディレクトリ

Windowsの場合

Consoleパス¥bin¥

UNIXの場合

/opt/jp1cons/bin/

引数

-i 変換するアクション定義ファイル名

変換するアクション定義ファイル名を,相対パスまたは絶対パス形式で指定します。アクション定義ファイルのパス名に空白を含む場合は,「"」で囲んで指定します。ファイル名には,255バイトまでの名称を指定できます。

-o 変換後のアクション定義ファイル名

変換するアクション定義ファイル名を,相対パスまたは絶対パス形式で指定します。アクション定義ファイルのパス名に空白を含む場合は,「"」で囲んで指定します。ファイル名には,255バイトまでの名称を指定できます。

ただし,Windowsの場合,次に示す文字列はファイル名には指定できません。

変換後のアクション定義ファイル名はユーザー任意に指定できますが,-iオプションに指定したファイルは指定できません。指定した場合,KAVB5502-Eのメッセージが出力されコマンドが終了します。また,同じファイル名を指定した場合,KAVB5504-Eメッセージが出力されプログラムを終了します。

-h 論理ホスト名

クラスタシステムで運用している場合に,論理ホスト名を指定します。指定した論理ホストが使用する正規表現を使用して,変換する定義ファイルの内容をチェックします。

このオプションを省略した場合,環境変数JP1_HOSTNAMEに指定した論理ホスト名が仮定されます。環境変数JP1_HOSTNAMEを指定していない場合,物理ホスト名が仮定されます。

注意事項

09-00の形式に変換した際に,定義不正となる項目があります。定義不正の場合には,KAVB5503-Wメッセージが出力されますので,メッセージに従って,アクション定義ファイルを修正してください。そのあと,jcamakeaコマンドでチェックし,定義ファイルが正しく修正されたことを確認してください。

戻り値

0正常終了
1異常終了
2警告終了

使用例

バージョン8以前の形式で指定されたアクション定義ファイルを09-00形式に変換する場合の例を下記に示します。

jcadefconv  -i actdef.conf  -o actdef_new.conf

バージョン8以前の形式で指定されたアクション定義ファイルの記述が次の場合を仮定します。

DESC_VERSION=2
:state_watch=true
#コメント
+0 $0000000A /メッセージ/,/イベント基本情報/,/イベント詳細情報/,/-------E/ ATTR1=/属性値1/ : u=ユーザー名 e=環境変数ファイル名 d=実行先ホスト名 dt=20 rt=30 アクション

jcadefconvコマンドを実行すると,次のように変換されます。

DESC_VERSION=3
cmn
 sta true
end-cmn

act アクション1
 prm 0
 cmt コメント
 eid A
 cnd
   B.MESSAGE REGEX メッセージ
   B.BASIC REGEX イベント基本情報
   B.DETAIL REGEX イベント詳細情報
   E.SEVERITY IN Emergency
   E.ATTR1 REGEX 属性値1
 end-cnd

 usr ユーザー名
 hst 実行先ホスト名
 cmd アクション
 var 環境変数ファイル名
 det 20
 ret 30
end-act