JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス
機能
JP1/IM - Manager(JP1/IM - Central Scope)の論理ホストの動作環境を設定します。クラスタでの環境設定に使います。
環境設定は,実行系,待機系の順に設定します。
実行系の環境設定では,論理ホスト名と共有ディレクトリ名の指定が必要です。コマンドを実行すると指定した共有ディレクトリに定義ファイルなどがコピーされるため,あらかじめ共有ディスクを使用できる状態にしておいてください。
待機系の環境設定では,論理ホスト名だけを指定します。実行系で設定した情報を基に動作環境を設定します。
なお,待機系の環境設定をする前に,JP1/Baseのjbsgetcnfコマンドとjbssetcnfコマンドを使って,実行系で設定した共通定義情報を待機系にコピーする必要があります。
このコマンドを使用する場合,JP1/IM - Managerを停止してください。
このコマンドを実行すると,TCP/IP通信で使うソケットのバインド方法がIPバインド方式に変更されます。変更されるのは,作成する論理ホストおよび物理ホストの設定です。TCP/IP通信で使うソケットのバインド方法の詳細については,使用するOSのマニュアルを参照してください。
形式
jp1cs_setup_cluster -h 論理ホスト名 [-d 共有ディレクトリ名]
実行権限
スーパーユーザー権限
格納先ディレクトリ
/opt/jp1scope/bin/
引数
-h 論理ホスト名
環境を設定する論理ホストのホスト名を指定します。指定できる文字数は,1〜63バイトです。
論理ホスト名は,hostsファイルやネームサーバに設定し,TCP/IP通信ができるようにしてください。DNS運用の場合は,FQDN形式でないホスト名を指定します。例えば,「jp1v6.soft.hitachi.co.jp」の場合は,「jp1v6」を指定します。
-d 共有ディレクトリ名
系切り替え時に引き継ぐ情報を格納する共有ディレクトリを指定します。共有ディスク上のディレクトリを指定してください。指定できる文字数は,1〜165バイトです。
指定した共有ディレクトリには,次のディレクトリを作成し,定義ファイルを/etc/opt/jp1scope/conf/からコピーします。
表1-43 jp1cs_setup_clusterコマンド実行で作成されるディレクトリ
格納するファイル種別 ディレクトリ 定義ファイル 共有ディレクトリ名/jp1scope/conf/ ログファイル 共有ディレクトリ名/jp1scope/log/ 一時ファイル 共有ディレクトリ名/jp1scope/tmp/ DB情報 共有ディレクトリ名/jp1scope/database/ 必要に応じて,定義ファイルを変更してください。
注意事項
- 論理ホストの設定は,各ノード単位で実施してください。
- 実行系の環境設定をする場合は,あらかじめ共有ディスクを使用できる状態にしてから,jp1cs_setup_clusterコマンドを実行してください。
戻り値
0 正常終了 1 異常終了
使用例
次の条件で設定する例を説明します。
論理ホスト名:lnode0 共有ディスク:/shdsk/lnode0
- 実行系サーバで論理ホスト環境を設定する
jp1cs_setup_cluster -h lnode0 -d /shdsk/lnode0- 待機系サーバで論理ホスト環境を設定する
jp1cs_setup_cluster -h lnode0
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