1.2.2 データベースのバックアップおよびリカバリー

<この項の構成>
(1) コマンド実行履歴のバックアップ・リカバリー手順
(2) 監視オブジェクトDBのバックアップ・リカバリー手順
(3) ホスト情報DBのバックアップ・リカバリー手順
(4) イベントDBのバックアップ・リカバリー手順
(5) 応答待ちイベント滞留ファイルのバックアップ・リカバリー手順
(6) IMデータベースのバックアップ・リカバリー手順

(1) コマンド実行履歴のバックアップ・リカバリー手順

コマンド実行履歴のバックアップ・リカバリー手順について説明します。

(a) バックアップ手順

  1. JP1/IM - Managerを停止する。
  2. JP1/Baseを停止する。
  3. 対象ファイルのバックアップを取得する。
    対象ファイルについては,「(c) バックアップ対象ファイル」を参照してください。
  4. JP1/Baseを起動する。
  5. JP1/IM - Managerを起動する。

(b) リカバリー手順

  1. JP1/IM - Managerを停止する。
  2. JP1/Baseを停止する。
  3. バックアップしたファイルをそれぞれのディレクトリに配置する。
  4. JP1/Baseを起動する。
  5. JP1/IM - Managerを起動する。

 

注意
リカバリーするとバックアップしてからリカバリーするまでに実行した自動アクション,および[コマンド実行]画面から実行したコマンドの履歴が参照できなくなります。

(c) バックアップ対象ファイル

バックアップ対象のファイルを次に示します。

Windowsの場合

表1-3 バックアップ対象ファイル(Windows)

情報の種類対象ファイル
コマンド実行履歴ファイルBaseパス¥log¥COMMAND¥以下の全ファイル
共有フォルダ¥jp1base¥log¥COMMAND¥以下の全ファイル
アクション情報ファイルConsoleパス¥log¥action¥actinf.log
共有フォルダ¥jp1cons¥log¥action¥actinf.log
アクションホスト名格納ファイルConsoleパス¥log¥action¥acttxt{1|2}.log
共有フォルダ¥jp1cons¥log¥action¥acttxt{1|2}.log
WMI認証情報に関する定義ファイルManagerパス¥conf¥agtless¥targets¥wmi.ini
共有フォルダ¥JP1IMM¥conf¥agtless¥targets¥wmi.ini
SSH認証情報に関する定義ファイルManagerパス¥conf¥agtless¥targets¥ssh.ini
共有フォルダ¥JP1IMM¥conf¥agtless¥targets¥ssh.ini
UNIXの場合

表1-4 バックアップ対象ファイル(UNIX)

情報の種類対象ファイル
コマンド実行履歴ファイル/var/opt/jp1base/log/COMMAND/以下の全ファイル
共有ディレクトリ/jp1base/log/COMMAND/以下の全ファイル
アクション情報ファイル/var/opt/jp1cons/log/action/actinf.log
共有ディレクトリ/jp1cons/log/action/actinf.log
アクションホスト名格納ファイル/var/opt/jp1cons/log/action/acttxt{1|2}.log
共有ディレクトリ/jp1cons/log/action/acttxt{1|2}.log
WMI認証情報に関する定義ファイル/etc/opt/jp1imm/conf/agtless/targets/wmi.ini
共有フォルダ/jp1imm/conf/agtless/targets/wmi.ini
SSH認証情報に関する定義ファイル/etc/opt/jp1imm/conf/agtless/targets/ssh.ini
共有フォルダ/jp1imm/conf/agtless/targets/ssh.ini

コマンド実行履歴ファイルについては,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。

(2) 監視オブジェクトDBのバックアップ・リカバリー手順

監視オブジェクトDBのバックアップ・リカバリー手順について説明します。監視オブジェクトDBは,セントラルスコープの機能を使用している場合に使われます。

(a) バックアップ手順

  1. JP1/IM - Managerを停止する。
  2. 対象ファイルのバックアップを取得する。
    対象ファイルを次の表に示します。

    表1-5 バックアップ対象ファイル

    OS情報の種類対象ファイル
    Windows監視オブジェクトDBScopeパス¥database¥jcsdb¥以下の全ファイル
    共有フォルダ¥jp1scope¥database¥jcsdb¥以下の全ファイル
    UNIX監視オブジェクトDB/var/opt/jp1scope/database/jcsdb/以下の全ファイル
    共有ディレクトリ/jp1scope/database/jcsdb/以下の全ファイル
  3. JP1/IM - Managerを起動する。

(b) リカバリー手順

  1. JP1/IM - Managerを停止する。
  2. バックアップしたファイルをディレクトリに配置する。
  3. JP1/IM - Managerを起動する。

(3) ホスト情報DBのバックアップ・リカバリー手順

ホスト情報DBのバックアップ・リカバリー手順について説明します。ホスト情報DBは,セントラルスコープの機能を使用している場合に使われます。

(a) バックアップ手順

  1. JP1/IM - Managerを停止する。
  2. 対象ファイルのバックアップを取得する。
    対象ファイルを次の表に示します。

    表1-6 バックアップ対象ファイル

    OS情報の種類対象ファイル
    Windowsホスト情報DBScopeパス¥database¥jcshosts¥以下の全ファイル
    共有フォルダ¥jp1scope¥database¥jcshosts¥以下の全ファイル
    UNIXホスト情報DB/var/opt/jp1scope/database/jcshosts/以下の全ファイル
    共有ディレクトリ/jp1scope/database/jcshosts/以下の全ファイル
  3. JP1/IM - Managerを起動する。

(b) リカバリー手順

  1. JP1/IM - Managerを停止する。
  2. バックアップしたファイルをディレクトリに配置する。
  3. JP1/IM - Managerを起動する。

(4) イベントDBのバックアップ・リカバリー手順

イベントDBのバックアップ・リカバリー手順については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のバックアップとリカバリーの説明を参照してください。

なお,JP1/IM - ManagerホストのイベントDBをバックアップ・リカバリーする場合,同時にコマンド実行履歴もバックアップ・リカバリーする必要があります。コマンド実行履歴のバックアップ・リカバリーの手順については,「(1) コマンド実行履歴のバックアップ・リカバリー手順」を参照してください。

注意
イベントDBをバックアップ・リカバリーする場合は,必ずコマンド実行履歴も同時にバックアップ・リカバリーしてください。
イベントDBだけをバックアップ・リカバリーすると,イベントDB内のJP1イベントと自動アクションの実行結果の関連づけに矛盾が発生します。
イベントDBのリカバリーの前に実行された自動アクションの結果が,イベントDBのリカバリーのあとに登録されたJP1イベントに対する自動アクションの実行結果として表示されてしまうことがあります。

(5) 応答待ちイベント滞留ファイルのバックアップ・リカバリー手順

応答待ちイベント滞留ファイルのバックアップ・リカバリー手順について説明します。応答待ちイベント滞留ファイルは,応答待ちイベント管理機能を使用している場合に使われます。

(a) バックアップ手順

  1. JP1/IM - Managerを停止する。
  2. 対象ファイルのバックアップを取得する。
    対象ファイルを次の表に示します。

    表1-7 バックアップ対象ファイル

    OS対象ファイル
    WindowsConsoleパス¥log¥response¥resevent.dat
    共有フォルダ¥jp1cons¥log¥response¥resevent.dat
    UNIX/var/opt/jp1cons/log/response/resevent.dat
    共有ディレクトリ/jp1cons/log/response/resevent.dat
  3. JP1/IM - Managerを起動する。

(b) リカバリー手順

  1. JP1/IM - Managerを停止する。
  2. バックアップしたファイルをディレクトリに配置する。
  3. JP1/IM - Managerを起動する。

(6) IMデータベースのバックアップ・リカバリー手順

ここでは,物理ホストでのIMデータベースのバックアップ・リカバリー手順,およびクラスタ環境でのIMデータベースのバックアップ・リカバリー手順について説明します。

注意
IMデータベースのバックアップ・リカバリーをする場合,同時にイベントDBのバックアップ・リカバリーをする必要があります。イベントDBのバックアップ・リカバリーの手順については,「(4) イベントDBのバックアップ・リカバリー手順」を参照してください。

(a) 物理ホストでのIMデータベースのバックアップ・リカバリー手順

物理ホストでのバックアップ手順を次に示します。

  1. JP1/IM-Managerサービスを停止する。
    JP1/IM - MOを使用している場合は,接続元のJP1/IM - MOのJP1/IM - Message Optimizerサービスも停止してください。
  2. jimdbbackupコマンドを使用して,対象データベースのバックアップを取得する。
    jimdbbackupコマンドについては,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」の「jimdbbackup」(1. コマンド)を参照してください。
  3. 対象ファイルのバックアップを取得する。
    対象ファイルについては,「(c) バックアップ対象ファイル」を参照してください。
  4. JP1/IM-Managerサービスを起動する。
    JP1/IM - MOを使用している場合は,接続元のJP1/IM - MOのJP1/IM - Message Optimizerサービスも起動してください。

物理ホストでのリカバリー手順を次に示します。

  1. JP1/IM-Managerサービスを停止する。
    JP1/IM - MOを使用している場合は,接続元のJP1/IM - MOのJP1/IM - Message Optimizerサービスも停止してください。
  2. jimdbrecoveryコマンドを使用して,対象データベースをリカバリーする。
    jimdbrecoveryコマンドについては,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」の「jimdbrecovery」(1. コマンド)を参照してください。
  3. バックアップしたファイルを各ディレクトリに配置する。
    IM構成管理の機能を有効にしている場合,バックアップしたファイルを各ディレクトリに配置してください。
  4. JP1/IM-Managerサービスを起動する。
    JP1/IM - MOを使用している場合は,接続元のJP1/IM - MOのJP1/IM - Message Optimizerサービスも起動してください。

(b) クラスタ環境でのIMデータベースのバックアップ・リカバリー手順

クラスタ環境でのバックアップ手順を次に示します。クラスタ環境の場合,実行系ホスト上で実行します。また,共有ディレクトリにアクセスできる状態である必要があります。

  1. JP1/IM-Managerサービスおよびクラスタデータベースサービスを停止する。
    JP1/IM - MOを使用している場合は,接続元のJP1/IM - MOのJP1/IM - Message Optimizerサービスも停止してください。
  2. jimdbbackupコマンドを使用して,対象データベースのバックアップを取得する。
    jimdbbackupコマンドについては,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」の「jimdbbackup」(1. コマンド)を参照してください。
  3. 対象ファイルのバックアップを取得する。
    対象ファイルについては,「(c) バックアップ対象ファイル」を参照してください。
  4. JP1/IM-Managerサービスおよび手順1で停止したクラスタデータベースサービスを起動する。
    JP1/IM - MOを使用している場合は,接続元のJP1/IM - MOのJP1/IM - Message Optimizerサービスも起動してください。

クラスタ環境でのリカバリー手順を次に示します。クラスタ環境の場合,実行系ホスト上で実行します。また,共有ディレクトリにアクセスできる状態である必要があります。

  1. JP1/IM-Managerサービスおよびクラスタデータベースサービスを停止する。
    JP1/IM - MOを使用している場合は,接続元のJP1/IM - MOのJP1/IM - Message Optimizerサービスも停止してください。
  2. jimdbrecoveryコマンドを使用して,対象データベースをリカバリーする。
    jimdbrecoveryコマンドについては,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」の「jimdbrecovery」(1. コマンド)を参照してください。
  3. バックアップしたファイルを各ディレクトリに配置する。
    IM構成管理の機能を有効にしている場合,バックアップしたファイルを各ディレクトリに配置してください。
  4. JP1/IM-Managerサービスおよび手順1で停止したクラスタデータベースサービスを起動する。
    JP1/IM - MOを使用している場合は,接続元のJP1/IM - MOのJP1/IM - Message Optimizerサービスも起動してください。

(c) バックアップ対象ファイル

バックアップ対象のファイルを次に示します。

Windowsの場合

表1-8 バックアップ対象ファイル(Windows)

情報の種類対象ファイル
システムの管理情報Managerパス¥data¥imcf¥以下の全ファイル
共有フォルダ¥JP1IMM¥data¥imcf¥以下の全ファイル
UNIXの場合

表1-9 バックアップ対象ファイル(UNIX)

情報の種類対象ファイル
システムの管理情報/var/opt/jp1imm/data/imcf/以下の全ファイル
共有ディレクトリ/jp1imm/data/imcf/以下の全ファイル