バージョン8のJP1/IMマネージャー製品からバージョン9のJP1/IM - Managerにバージョンアップする場合,次の点に注意してください。
(1) バージョン8のセントラルコンソールからのバージョンアップについて
JP1/IM - Managerをバージョン8からバージョン9にバージョンアップする場合,事前に設定情報のバックアップをしてください。バックアップの方法は,過去のバージョンのマニュアルを参照してください。
バージョンアップすると,バージョン8のJP1/IM - Managerのセントラルコンソールの定義情報が引き継がれます。ただし,次の点に注意してください。
図12-2 イベント取得フィルター(互換用)のフィルター位置
表12-3 イベント取得フィルター設定項目の引き継ぎ
jcochafmodeコマンド実行前の設定 | jcochafmodeコマンド実行後 |
---|---|
設定なし | 何も設定のない「既存条件群」に引き継がれる。 |
イベントIDだけ設定 | 「既存条件群」に引き継がれる。 |
重大度だけ設定 | 「既存条件群」に引き継がれる。 |
JP1/SESイベントだけ設定 | 「既存条件群_SES」に引き継がれる。 |
JP1/SESイベント,イベントIDを設定 | JP1/SESイベント,イベントID※の設定が「既存条件群_SES」として引き継がれる。 イベントID※の設定が「既存条件群」として引き継がれる。 |
重大度,イベントIDを設定 | 「既存条件群」に引き継がれる。 |
JP1/SESイベント,重大度を設定 | JP1/SESイベントの設定は「既存条件群_SES」として引き継がれる。 重大度の設定は「既存条件群」として引き継がれる。 |
JP1/SESイベント,重大度,イベントIDを設定 | JP1/SESイベント,イベントID※の設定が「既存条件群_SES」として引き継がれる。 重大度,イベントID※の設定が「既存条件群」として引き継がれる。 |
(2) バージョン8のセントラルスコープからのバージョンアップについて
JP1/IM - Managerをバージョン8からバージョン9にバージョンアップする場合,事前に設定情報およびデータベースのバックアップをしてください。バックアップの方法は,過去のバージョンのマニュアルを参照してください。
バージョンアップすると,バージョン8のJP1/IM - Managerのセントラルスコープの定義情報が引き継がれます。また,セントラルスコープの有効・無効も引き継がれます。ただし,次の点に注意してください。
バージョンアップ時点では,セントラルスコープ部分は,旧バージョンの機能範囲で動作します。旧バージョンのJP1/IM - ViewでCSV出力した監視ツリー情報,ビジュアル監視情報をJP1/IM - Manager(セントラルスコープ)に反映したい場合は,この段階で編集,反映を済ませてください。
反映を済ませた場合,または反映不要の場合は,jp1csverup.batコマンド(Windowsの場合),またはjp1csverupコマンド(UNIXの場合)を実行してJP1/IM - Manager(JP1/IM - Central Scope)をバージョン9の環境にしてください。
(3) バージョン9でIM構成管理を使用する場合
JP1/IM - Managerが運用管理するシステムの階層構成(IM構成)は,バージョン8ではJP1/Baseが提供する構成管理機能で管理していましたが,バージョン9では,IM構成管理で管理することもできます。
バージョン9でIM構成管理を使用してシステムの階層構成をする場合,システム移行時には,バージョン8のJP1/Baseが提供する構成管理機能で定義した構成定義情報を,IM構成管理機能で変更して,構成定義情報を定義できます。作業の流れを次に示します。なお,作業はIM構成管理・ビューアーで実施します。
詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 構築ガイド」の「1.9.1(2) 既存のシステムの階層構成を編集する場合」(Windowsの場合),または「2.8.1(2) 既存のシステムの階層構成を編集する場合」(UNIXの場合)を参照してください。
システムの移行後,IM構成管理を使用してシステムの階層構成を管理するときは,JP1/Baseが提供する構成管理機能で使用する構成定義ファイルを編集したり,コマンドを実行したりしないでください。