JP1/Integrated Management - Manager クイックリファレンス
複数のイベントを一つの障害として扱うには,相関イベントを使用します。相関イベントは,相関イベント発行定義ファイルで設定します。
- 前提条件
- 相関イベント発行機能が有効である。
相関成立または相関不成立の場合に,次のようなイベントが発行されるように設定してみましょう。
- 相関成立の場合
- 相関成立の条件
ホストA,ホストBおよびホストCで重大度が「エラー」のイベントが60秒以内に発行される
- 発行されるイベント
「営業部のホストA,ホストB,ホストCで障害が発生しているため,運用に支障が出ます。」というメッセージの重大度が「警告」のイベント
- 相関不成立の場合
- 相関不成立の条件
相関成立の条件を満たしていない
- 発行されるイベント
「運用は進んでいますが,ホストA,ホストB,ホストCのどれかで障害が発生しているおそれがあります。」というメッセージの重大度が「情報」のイベント
次に示す格納先の相関イベント発行定義ファイル(例:teigi1.conf)をテキストエディターで開きます。
- Windowsの場合:任意のフォルダ
- UNIXの場合:任意のディレクトリ
相関イベント発行定義ファイルの拡張子は.confとしてください。ファイル名に使用できる文字は,半角英数字とアンダーバー「_」だけです。
次のように記述します。
VERSION=2 [error_gradation] CON=E.SEVERITY==Error,B.SOURCESERVER==hostA CON=E.SEVERITY==Error,B.SOURCESERVER==hostB CON=E.SEVERITY==Error,B.SOURCESERVER==hostC TYPE=combination SUCCESS_EVENT=E.SEVERITY:Warning,B.MESSAGE:営業部のホストA,ホストB,ホストCで障害が発生しているため,運用に支障が出ます。 FAIL_EVENT=E.SEVERITY:Information,B.MESSAGE:運用は進んでいますが,ホストA,ホストB,ホストCのどれかで障害が発生しているおそれがあります。記述内容を説明します。
記述内容 説明 CON=E.SEVERITY==Error,B.SOURCESERVER==hostA
CON=E.SEVERITY==Error,B.SOURCESERVER==hostB
CON=E.SEVERITY==Error,B.SOURCESERVER==hostC相関イベント発行条件を指定するために,イベント条件を指定します。
hostAで発行されたエラーイベントを条件とするので,次のように指定します。
同様に,ホストBおよびホストCで発行されたエラーイベントを指定してください。
- 重大度が「エラー」と一致する。
E.SEVERITY==Error
- 発行元のホストがホストAと一致する。
E.SOURCESERVER==hostA
TYPE=combination 定義した相関イベント発行条件の種類を指定します。ホストA,ホストBおよびホストCという「組み合わせ」を条件とするので,次のように指定します。
- TYPE=combination
SUCCESS_EVENT=E.SEVERITY:Warning,B.MESSAGE:
営業部のホストA,ホストB,ホストCで障害が発生しているため,運用に支障が出ます。相関イベント発行条件が成立した場合にどのような相関イベントを発行するか指定します。
「営業部のホストA,ホストB,ホストCで障害が発生しているため,運用に支障が出ます。」というメッセージの重大度が「警告」のイベントを発行したいので,次のように指定します。
- 重大度が「警告」である。
E.SEVERITY:Warning
- 表示されるメッセージを指定する。
B.MESSAGE:営業部のホストA,ホストB,ホストCで障害が発生しているため,運用に支障が出ます。
FAIL_EVENT=E.SEVERITY:Information,B.MESSAGE:
運用は進んでいますが,ホストA,ホストB,ホストCのどれかで障害が発生しているおそれがあります。相関イベント発行条件が不成立だった場合にどのような相関イベントを発行するか指定します。
「運用は進んでいますが,ホストA,ホストB,ホストCのどれかで障害が発生しているおそれがあります。」というメッセージの重大度が「情報」のイベントを発行したいので,次のように指定します。
- 重大度が「情報」である。
E.SEVERITY:Information
- 表示されるメッセージを指定する。
B.MESSAGE:運用は進んでいますが,ホストA,ホストB,ホストCのどれかで障害が発生しているおそれがあります。
teigi1.confを任意の格納先(例:C:\jp1im)に保存します。
jcoegschangeコマンドをマネージャー上で次のように実行すると,定義が反映されます。
jcoegschange -f C:\jp1im\teigi1.conf
参照先
- 導入・設計ガイド 3.3 相関イベントの発行
- 構築ガイド 4.5 相関イベント発行の設定
- 運用ガイド 5.1.7 相関イベントを表示および操作する
- コマンド・定義ファイルリファレンス 1. jcoegschange
- コマンド・定義ファイルリファレンス 2. 相関イベント発行定義ファイル
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