ここでは,csvファイルに出力される項目について説明します。csvファイルに出力される項目は,jevexportコマンド実行時に-kオプションを指定した場合と,指定しなかった場合によって異なります。
jevexportコマンド実行時に,-kオプションを指定した場合,-kオプションを指定しなかった場合,それぞれの場合に出力される項目を次に示します。
(1) jevexportコマンド実行時に-kオプションを指定した場合
jevexportコマンド実行時に-kオプションを指定した場合,項目ファイルで指定した拡張属性(固有情報)が,指定された順番で列番号28以降に拡張属性名と拡張属性値のペアの形式で出力されます。なお,項目ファイルで指定した拡張属性が存在しなかった場合は,その列番号は空白となります。
jevexportコマンド実行時に-kオプションを指定した場合に出力される項目を次の表に示します。タイトル名は,-aオプションを指定した場合に出力されます。日本語で出力する場合は,-lオプションのコードセット名に文字コードを指定してください。-lオプションを指定しない場合は,タイトル名は英語で出力されます。
表8-1 jevexportコマンドに-kオプションを指定した場合のcsvファイルに出力される項目
列番号 | 属性名 | 日本語タイトル名 英語タイトル名 | 詳細 | 形式 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1 | イベントDB内の通し番号 | イベントDB内通し番号 Serial number | 発行元によらないで,このイベントサーバに到達した順番(ローカルイベントも含む)。この属性はJP1イベントのイベントサーバ間の転送時に保存されない。主にJP1イベントをユーザーアプリケーションが取得したときやほかのイベントサーバへ転送した時の漏れ・重複の防止に用いる。 | 数値 | - |
2 | ID(基本部) | イベントID(基本部) Event ID(basic code) | イベントIDの基本部。イベントIDは8バイトの値で表されるが,基本部は上位4バイトを表す。 | 数値 | 1~8桁の16進数 |
3 | ID(拡張部) | イベントID(拡張部) Event ID(extended code) | イベントIDの拡張部。イベントIDは8バイトの値で表されるが,拡張部は下位4バイトを表す。 | 数値 | 1~8桁の16進数 |
4 | PROCESSID | 発行元プロセスID Source process ID | 発行元アプリケーションプログラムのプロセスID。 | 数値 | 数値 |
5 | TIME | 登録時刻 Registered time | 発行元イベントサーバでの登録時刻(発行元ホストの時計に基づく)。 | 数値 | UTC 1970-01-01 00:00:00からの秒数 |
6 | ARRIVEDTIME | 到着時刻 Arrived time | 自イベントサーバでの登録時刻。この属性はJP1イベントのイベントサーバ間転送時には保存されない。 | 数値 | UTC 1970-01-01 00:00:00からの秒数 |
7 | REASON | 登録要因 Registered reason | JP1イベントがこのイベントサーバに登録された要因。この属性はJP1イベントのイベントサーバ間転送時に保存されない。登録要因を次に示す。
| 数値 | - |
8 | USERID | 発行元ユーザーID Source user ID | 発行元プロセスのユーザーID。 | 数値 | WindowsとJavaでは環境設定による固定値(-1~65,535) |
9 | GROUPID | 発行元グループID Source group ID | 発行元プロセスのグループID。 | 数値 | WindowsとJavaでは環境設定による固定値(-1~65,535) |
10 | USERNAME | 発行元ユーザー名 Source user name | 発行元プロセスのユーザー名。 | 文字列 | - |
11 | GROUPNAME | 発行元グループ名 Source group name | 発行元プロセスのグループ名。 | 文字列 | WindowsとJavaではヌル文字列 |
12 | SOURCESERVER | 発行元イベントサーバ名 Source event server name | 発行元のイベントサーバ名。JP1イベントが転送された場合でもこのJP1イベントが発生したホストのイベントサーバ名が入る。 | 文字列 | - |
13 | SOURCESEQNO | 発行元イベントDB内通し番号 Source specific serial number | 発行元ホストでのイベントDB内通し番号。 | 数値 | 転送によって値は変化しない |
14 | CODESET | コードセット Code set | メッセージ・詳細情報・拡張属性が記述されている文字コードセット名。 | 文字列 | - |
15 | MESSAGE | メッセージ Message | JP1イベントの内容を表した文字列。 | 文字列 | - |
16 | SEVERITY | 重大度 Event level | JP1イベントの緊急性(「重大度」)を表す。緊急性の高い順に次の値がある。 "Emergency"(緊急) "Alert"(警戒) "Critical"(致命的) "Error"(エラー) "Warning"(警告) "Notice"(通知) "Information"(情報) "Debug"(デバッグ) | 文字列 | 拡張属性値1 |
17 | USER_NAME | ユーザー名 User name | 業務を実行しているユーザー名。 | 文字列 | 拡張属性値2 |
18 | PRODUCT_NAME | プロダクト名 Product name | JP1イベントを発行したプログラム名。次に示すプログラム名などがある。 "/HITACHI/JP1/AJS" "/HITACHI/JP1/AOM" "/HITACHI/JP1/IM" "/HITACHI/JP1/NBQ" "/HITACHI/JP1/NQSEXEC" | 文字列 | 拡張属性値3 |
19 | OBJECT_TYPE | オブジェクトタイプ Object type | オブジェクトの種類を表す。次に示すオブジェクトの種類などがある。 "JOB" "JOBNET" "ACTION" "ACTIONFLOW" "PRINTJOB" "PRINTQUEUE" "PRINTER" "BATCHQUEUE" "PIPEQUEUE" | 文字列 | 拡張属性値4 |
20 | OBJECT_NAME | オブジェクト名 Object name | ジョブ,ジョブネットなどのオブジェクトの名称。 ジョブネットなど階層のあるオブジェクトの場合,最下層の要素となる。 | 文字列 | 拡張属性値5 |
21 | ROOT_OBJECT_TYPE | 登録名タイプ Root object type | オブジェクトの種別。 通常はOBJECT_TYPEの種別と同じだが,ジョブネットなど階層のあるオブジェクトの場合ROOT_OBJECT_NAMEの種別と同じになる。値の範囲はOBJECT_TYPEと同じ。 | 文字列 | 拡張属性値6 |
22 | ROOT_OBJECT_NAME | 登録名 Root object name | ユーザーの操作時に実行を指示する単位になる名称。通常はオブジェクト名と同じだが,ジョブネットなど階層のあるオブジェクトの場合,最上層のオブジェクトの名称になる。 | 文字列 | 拡張属性値7 |
23 | OBJECT_ID | オブジェクトID Object ID | オブジェクトID。 PRODUCT_NAMEとの組み合わせによってオブジェクトのインスタンスを統合システム内で一意に意識できる文字列(形式は他製品に依存する。この情報はJP1/IM - Viewの[統合機能メニュー]画面から各製品のモニターを呼び出すときに使用する)。 | 文字列 | 拡張属性値8 |
24 | OCCURRENCE | 事象種別 Occurrence | OBJECT_NAMEに対して起こった事象。次に示す事象種別などがある。 "END" "LATEEND" "LATESTART" "NOTICE" "PAUSE" "START" "SWITCH" | 文字列 | 拡張属性値9 |
25 | START_TIME | 開始時刻 Start time | 実行開始または再実行開始の時刻(UTC 1970-01-01 00:00:00からの秒数)。この項目は設定されない場合もある。 | 文字列 | 拡張属性値10 |
26 | END_TIME | 終了時刻 End time | 実行終了または再実行終了の時刻(UTC 1970-01-01 00:00:00からの秒数)。この項目は設定されない場合もある。 | 文字列 | 拡張属性値11 |
27 | RESULT_CODE | 終了コード Result Code | 終了コード(10進数文字列)。この項目は設定されない場合もある。 | 文字列 | 拡張属性値12 |
28 | 個別拡張属性名1 | 個別拡張属性 Program-specific extended attribute | 個別拡張属性名 | 文字列 | - |
29 | 個別拡張属性値1 | 出力なし | 個別拡張属性値 | 文字列 | - |
: : | : : | : : | : : | : : | : : |
m-1 | 個別拡張属性名n | 出力なし | 個別拡張属性名 | 文字列 | - |
m | 個別拡張属性値n | 出力なし | 個別拡張属性値 | 文字列 | - |
(2) jevexportコマンド実行時に-kオプションを指定しなかった場合
jevexportコマンド実行時に-kオプションを指定しなかった場合は,列番号28以降の内容が-kオプションを指定した場合と異なります。列番号28以降の項目を次の表に示します。なお,csvファイルに出力される列番号1~27の項目については,「表8-1 jevexportコマンドに-kオプションを指定した場合のcsvファイルに出力される項目」を参照してください。タイトル名は,-aオプションを指定した場合に出力されます。日本語で出力する場合は,-lオプションのコードセット名に文字コードを指定してください。-lオプションを指定しない場合は,タイトル名は英語で出力されます。
表8-2 jevexportコマンドに-kオプションを指定しなかった場合のcsvファイルに出力される項目
列番号 | 属性名 | 日本語タイトル名 英語タイトル名 | 詳細 | 形式 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
28 | 個別拡張属性数 | 個別拡張属性数 Program-specific extended attributes count | 個別拡張属性の数 | 数値 | 数値(0~n) |
29 | 個別拡張属性名1 | 個別拡張属性 Program-specific extended attribute | 個別拡張属性名 | 文字列 | - |
30 | 個別拡張属性値1 | 出力なし | 個別拡張属性値 | 文字列 | - |
: : | : : | : : | : : | : : | : : |
m-1 | 個別拡張属性名n | 出力なし | 個別拡張属性名 | 文字列 | - |
m | 個別拡張属性値n | 出力なし | 個別拡張属性値 | 文字列 | - |