この節では,ネットワークを分離した環境で,JP1/Baseを特定のネットワークだけで運用する場合の通信設定について,次に示すシステム構成例を基に説明します。
図4-7 JP1/Baseを運用する場合のシステム構成例(ネットワークを分離した環境で,特定のネットワークだけで運用する)
上記の図では,hostL(論理ホスト)がマネージャーホストとして動作し,各ホストのJP1/Baseは,ネットワーク2を使用して接続すると仮定します。
各ホストでの通信設定の変更の有無を次の表に示します。
ホスト名 | JP1/Base本体の通信設定 | イベントサービスの通信設定(confでの編集) | |
---|---|---|---|
jp1hosts情報 | 通信方式設定情報 | ||
hostA(物理ホスト) | 変更する | 変更する | 変更する |
hostL(論理ホスト) | 変更する | 変更する | 変更する |
hostB | 変更する | 変更する | 変更する |
次に,各ホストでの通信設定の変更手順を説明します。
(1) hostAで必要な設定
jp1hosts定義ファイルおよびイベントサーバ設定ファイル(conf)で,各ホストのJP1/Baseが使用するIPアドレスを認識させます。
通信の設定手順を次に示します。
# IPアドレス20.0.0.10をhostA,20.0.0.20をhostLとして対応付ける。
hostA 20.0.0.10
hostL 20.0.0.20
jbshostsimport {-o|-r} jp1hosts定義ファイル名
jbssetcnf physical_ipip.conf
ports 20.0.0.10 jp1imevt jp1imevtapi
remote-server hostL close 20.0.0.20
以上でhostAでの通信設定は完了です。
(2) hostL(論理ホスト)で必要な設定
hostL(論理ホスト)で必要な通信設定手順を次に示します。
# IPアドレス20.0.0.10をhostA,20.0.0.11をhostB,20.0.0.20をhostLとして対応付ける。
hostA 20.0.0.10
hostB 20.0.0.11
hostL 20.0.0.20
jbshostsimport {-o|-r} jp1hosts定義ファイル名 -h hostL
jbssetcnf logical_ipip.conf
ports 20.0.0.20 jp1imevt jp1imevtapi
remote-server hostL close 20.0.0.20
server hostA keep-alive 20.0.0.10
server hostL keep-alive 20.0.0.20
server hostB keep-alive 20.0.0.11
以上でhostL(論理ホスト)での通信設定は完了です。
(3) hostBで必要な設定
hostBで必要な通信設定手順を次に示します。
# IPアドレス20.0.0.11をhostB,20.0.0.20をhostLとして対応付ける。
hostB 20.0.0.11
hostL 20.0.0.20
jbshostsimport {-o|-r} jp1hosts定義ファイル名
jbssetcnf physical_ipip.conf
ports 20.0.0.11 jp1imevt jp1imevtapi
remote-server hostL close 20.0.0.20
以上でhostBでの通信設定は完了です。