ヘルスチェック機能は,プロセス自体が異常と判断して終了した場合と,プロセスがハングアップした場合を異常として検知します。プロセスがハングアップしているかどうかは,各プロセスが行っている処理に掛かる時間と,プロセスごとに設定されているしきい値を比較します。各プロセスが行っている処理に掛かる時間は,共有メモリーを介して監視します。
ヘルスチェック機能の概要を次の図に示します。
図1-21 ヘルスチェック機能の概要
ヘルスチェック機能では,業務規模などによって影響を受けにくい,プロセスが行う個々の内部処理を監視単位としています。そのため,異常しきい値や警告しきい値には,カスタマイズする必要のない値が設定されています。
(1) 監視対象プロセス
ヘルスチェック機能が監視するプロセスを次の表に示します。
表1-3 ヘルスチェック機能の監視対象のプロセス一覧
項番 | プロセス | プロセス名 |
---|---|---|
1 | プロセス管理 | jbsspmd |
2 | 認証サーバ | jbssessionmgr |
3 | 構成管理 | jbsroute |
4 | コマンド実行 | jcocmd |
5 | プラグインサービス | jbsplugin |
6 | イベントサービス | jevservice |
7 | ログファイルトラップ | jevtraplog |
8 | イベントログトラップ(Windows限定) | jevtrapevt |
9 | SNMPトラップ変換 | imevtgw |
10 | ヘルスチェック | jbshcd,jbshchostd |
11 | サービス管理制御 | jbssrvmgr |
12 | ローカルアクション | jbslcact |
13 | プロセス間通信 | jbscomd |
プロセス管理の起動用プロセス(jbs_service),および起動管理(jbapmsrvcecon)は,サービスを起動,停止するだけのプロセスのため監視しません。また,統合トレース機能(hntr2mon)は,JP1/Base以外の製品も使用する機能のため監視しません。