1.6.3 コマンドによるイベントサービスの定義情報の収集と配布

ここでは,コマンドによるイベントサービスの定義情報の収集と配布について説明します。この操作は,IM構成管理を使用していない場合に行います。JP1/IMを使用してシステムの運用監視をする場合,各ホストのJP1/Baseでどの事象をJP1イベントとして管理するか,また,どのJP1イベントを上位ホストに転送するか検討し,定義する必要があります。各ホストのJP1/Baseで定義した情報を一つ一つ確認し,変更する方法もありますが,効率が悪く,定義を誤るおそれがあります。

JP1/Baseでは,各ホストのJP1/Baseで定義した情報をマネージャーホストで一括収集して確認できます。また,マネージャーホストで定義情報を編集し,各ホストのJP1/Baseに配布し,定義情報を更新することもできます。これによって効率良く,イベントサービスに関する定義情報を管理できます。

イベントサービスの定義情報の収集・配布の流れを次の図に示します。

図1-19 イベントサービスの定義情報の収集・配布の流れ

[図データ]

<この項の構成>
(1) イベントサービスの定義情報の収集および配布に必要な条件
(2) 収集および配布できる定義情報

(1) イベントサービスの定義情報の収集および配布に必要な条件

定義情報の収集および配布に必要な条件を次に示します。

(2) 収集および配布できる定義情報

次に示す定義ファイルの定義情報を収集および配布できます。

Windowsの場合

定義ファイルファイル名
転送設定ファイルインストール先フォルダ¥conf¥event¥servers¥default¥forward
共有フォルダ¥jp1base¥event¥forward
ログファイルトラップ動作定義ファイルインストール先フォルダ¥conf¥任意に指定したファイル
イベントログトラップ動作定義ファイルインストール先フォルダ¥conf¥event¥ntevent.conf
ログファイルトラップ起動定義ファイルインストール先フォルダ¥conf¥event¥jevlog_start.conf

注※ ログファイルトラップ起動定義ファイルを配布収集する場合,収集元,配布元のホスト,および収集先,配布先のホストにインストールされているJP1/Base のバージョンを09-50以降にする必要があります。


UNIXの場合

定義ファイルファイル名
転送設定ファイル

/etc/opt/jp1base/conf/event/servers/default/forward
共有ディレクトリ/event/forward
ログファイルトラップ動作定義ファイル/etc/opt/jp1base/conf/任意に指定したファイル
ログファイルトラップ起動定義ファイル/etc/opt/jp1base/conf/event/jevlog_start.conf

注※ ログファイルトラップ起動定義ファイルを配布収集する場合,収集元,配布元のホスト,および収集先,配布先のホストにインストールされているJP1/Base のバージョンを09-50以降にする必要があります。