JP1イベントの基本属性を次の表に示します。
表15-1 JP1イベントの基本属性
通称 | 形式※1 | 内容 | JP1/SESでの採否 |
---|---|---|---|
イベントDB内の通し番号 | 数値(32ビット) | 発行元によらないでこのイベントサーバに到達した順番(ローカルイベントも含む)。この属性はJP1イベントのイベントサーバ間の転送時に保存されない。主にJP1イベントを擬似オペレーターやほかのイベントサーバへ転送した時の漏れ・重複の防止に用いる。※7 | × |
イベントID | 数値(32ビット)の2組※2 | 発行APや事象の内容を表す8バイトの値。 | ○ |
登録要因 | 数値(32ビット) | JP1イベントがこのイベントサーバに登録された要因。この属性はJP1イベントのイベントサーバ間転送時に保存されない。登録要因を次に示す。
| × |
発行元プロセスID | 数値(32ビット) | 発行元APのプロセスID。 | ○ |
登録時刻 | 数値(32ビット) | 発行元イベントサーバでの登録時刻(発行元ホストの時計に基づく。UTCの1970-01-01 00:00:00からの秒数)。 | ○ |
到着時刻 | 数値(32ビット) | 自イベントサーバでの登録時刻(UTCの1970-01-01 00:00:00からの秒数)。この属性はJP1イベントのイベントサーバ間転送時に保存されない。 | × |
発行元ユーザーID | 数値(32ビット) | 発行元プロセスのユーザーID(数値)。WindowsとJavaでは環境設定による固定値(-1~65,535)。 | ○ |
発行元グループID | 数値(32ビット) | 発行元プロセスのグループID(数値)。WindowsとJavaでは環境設定による固定値(-1~65,535)。 | ○ |
発行元ユーザー名 | 文字列(0~20バイト) | 発行元プロセスのユーザー名。 | ○ |
発行元グループ名 | 文字列(0~20バイト) | 発行元プロセスのグループ名。WindowsとJavaではヌル文字列。 | ○ |
発行元イベントサーバ名※3 | 文字列(0~255バイト) | 発行元のイベントサーバ名。 JP1イベントが,エージェントホスト→サブマネージャーホスト→マネージャーホストのように転送された場合でも,最初のエージェントホストのイベントサーバ名が入る。 | ○ |
送信先イベントサーバ名 ※3 | 文字列(0~255バイト) | 発行元APが他イベントサーバへの転送を明示して指定した場合に,他イベントサーバの名称が入る。 | ○ |
発行元IPアドレス | バイト列(0~16バイト) | 発行元イベントサーバに対応するIPアドレス(NAT(ネットワークアドレス変換)やプロキシを経由した場合および環境設定で転送したJP1イベントについては正確な値ではない)。 | ○ |
送信先IPアドレス | バイト列(0~16バイト) | 送信先イベントサーバに対応するIPアドレス(NAT(ネットワークアドレス変換)やプロキシを経由した場合および環境設定で転送したJP1イベントについては正確な値ではない)。 | ○ |
発行元別通し番号 | 数値(32ビット) | 発行元ホストでのイベントDB内通し番号(転送によって値は変化しない)。※4※7 | × |
コードセット | 文字列(0~255バイト) | メッセージ・詳細情報・拡張属性が記述されている文字コードセット名。※5 | × |
メッセージ | 文字列(0~1,023バイト)※6 | JP1イベントの内容を表した文字列。 | ○ |
詳細情報 | 文字列またはバイト列(0~1,024バイト)※6 | 任意のデータ。 | ○ |
注※1 文字列は0を除く任意のバイト列です。バイト列は0を含むことがあります。
注※2 上位4バイト(基本コード),下位4バイト(拡張コード)で示される16進数で表現されます。例えば,00000111:00000000または111:0と表現します。値の範囲については各JP1プログラムのマニュアルを参照してください。また,ユーザーの使用できるIDは0:0~1FFF:0および7FFF8000:0~7FFFFFFF:0の範囲です。なお,拡張コードは必ず0になります。
注※3 通常,イベントサーバ名はホスト名です。
注※4 06-51/C以降のJP1/Baseでは,JP1/SESプロトコルのイベントについてはJP1/SESプロトコルのイベントを受信したイベントサーバでそのときの時刻をミリ秒に変換したものを基に採番されます。
注※5 次の値などがあります。
注※6 メッセージと詳細情報を合わせて1,024バイトに制限されます。メッセージと詳細情報の関係を次に示します。
詳細情報の有無と形式 | メッセージなし | メッセージあり(文字列) |
---|---|---|
なし | - | 1,023バイト |
あり(文字列) | 1,023バイト | 合計1,022バイト |
あり(バイト列) | 1,024バイト | 合計1,023バイト |
注※7 値は0~2,147,483,647の範囲です。2,147,483,647に達すると0に戻ります。ただし,登録要因が2のイベントなど,内部的に使用しているイベントは取得できないため,通し番号が抜けているように見える場合があります。