1.7.1 ヘルスチェック機能を利用したプロセス監視の仕組み

ヘルスチェック機能は,プロセス自体が異常と判断して終了した場合と,プロセスがハングアップした場合を異常として検知します。プロセスがハングアップしているかどうかは,各プロセスが行っている処理に掛かる時間と,プロセスごとに設定されているしきい値を比較します。各プロセスが行っている処理に掛かる時間は,共有メモリーを介して監視します。

ヘルスチェック機能の概要を次の図に示します。

図1-21 ヘルスチェック機能の概要

[図データ]

ヘルスチェック機能では,業務規模などによって影響を受けにくい,プロセスが行う個々の内部処理を監視単位としています。そのため,異常しきい値や警告しきい値には,カスタマイズする必要のない値が設定されています。

<この項の構成>
(1) 監視対象プロセス

(1) 監視対象プロセス

ヘルスチェック機能が監視するプロセスを次の表に示します。

表1-3 ヘルスチェック機能の監視対象のプロセス一覧

項番プロセスプロセス名
1プロセス管理jbsspmd
2認証サーバjbssessionmgr
3構成管理jbsroute
4コマンド実行jcocmd
5プラグインサービスjbsplugin
6イベントサービスjevservice
7ログファイルトラップjevtraplog
8イベントログトラップ(Windows限定)jevtrapevt
9SNMPトラップ変換imevtgw
10ヘルスチェックjbshcd,jbshchostd
11サービス管理制御jbssrvmgr
12ローカルアクションjbslcact
13プロセス間通信jbscomd

プロセス管理の起動用プロセス(jbs_service),および起動管理(jbapmsrvcecon)は,サービスを起動,停止するだけのプロセスのため監視しません。また,統合トレース機能(hntr2mon)は,JP1/Base以外の製品も使用する機能のため監視しません。