2.4.1 パフォーマンスデータの格納先の変更

PFM - Agent for IBM WebSphere MQで収集したパフォーマンスデータは,PFM - Agent for IBM WebSphere MQのAgent StoreサービスのStoreデータベースで管理しています。ここではパフォーマンスデータの格納先の変更方法について説明します。

<この項の構成>
(1) jpcconf db define(jpcdbctrl config)コマンドを使用して設定を変更する
(2) jpcsto.iniファイルを編集して設定を変更する(Storeバージョン1.0の場合だけ)

(1) jpcconf db define(jpcdbctrl config)コマンドを使用して設定を変更する

Storeデータベースで管理されるパフォーマンスデータの,次のデータ格納先フォルダを変更したい場合は,jpcconf db define(jpcdbctrl config)コマンドで設定します。Storeデータベースの格納先フォルダを変更する前に収集したパフォーマンスデータが必要な場合は,jpcconf db define(jpcdbctrl config)コマンドの-moveオプションを使用してください。jpcconf db define(jpcdbctrl config)コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。

注※ Storeバージョン2.0使用時だけ設定できます。

jpcconf db define(jpcdbctrl config)コマンドで設定するオプション名,設定できる値の範囲などを次の表に示します。

表2-5 パフォーマンスデータの格納先を変更するコマンドの設定項目

説明オプション名設定できる値(Storeバージョン1.0)※1設定できる値(Storeバージョン2.0)※1デフォルト値
※2
パフォーマンスデータの保存先フォルダsd1~127バイトの絶対パス1~214バイトの絶対パスインストール先フォルダ¥agt9¥store¥インスタンス名
パフォーマンスデータのバックアップ先フォルダbd1~127バイトの絶対パス1~211バイトの絶対パスインストール先フォルダ¥agt9¥store¥インスタンス名¥backup
パフォーマンスデータの部分バックアップ先フォルダpbd1~214バイトの絶対パスインストール先フォルダ¥agt9¥store¥インスタンス名¥partial
パフォーマンスデータを退避する場合の最大世代番号bs1~91~95
パフォーマンスデータのエクスポート先フォルダdd1~127バイトの絶対パス1~127バイトの絶対パスインストール先フォルダ¥agt9¥store¥インスタンス名¥dump
パフォーマンスデータのインポート先フォルダid1~222バイトの絶対パスインストール先フォルダ¥agt9¥store¥インスタンス名¥import
(凡例)
-:設定できません。
注※1
フォルダ名は,Storeデータベースのデフォルト格納先フォルダ(インストール先フォルダ¥agt9¥store)からの相対パスか,または絶対パスで指定してください。
注※2
論理ホストで運用する場合のデフォルト値については,「インストール先フォルダ」を「環境フォルダ¥jp1pc」に読み替えてください。

なお,Storeバージョン1.0使用時は,jpcsto.iniファイルを直接編集して変更できます。jpcsto.iniファイルを編集する方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

(2) jpcsto.iniファイルを編集して設定を変更する(Storeバージョン1.0の場合だけ)

Storeバージョン1.0使用時は,jpcsto.iniを直接編集して変更できます。

(a) jpcsto.iniファイルの設定項目

jpcsto.iniファイルで編集するラベル名,設定できる値の範囲などを次の表に示します。

表2-6 パフォーマンスデータの格納先の設定項目(jpcsto.iniの[Data Section]セクション)

説明ラベル名設定できる値(Storeバージョン1.0)※1デフォルト値※2
パフォーマンスデータの保存先フォルダStore Dir※31~127バイトの絶対パスインストール先フォルダ¥agt9¥store¥インスタンス名
パフォーマンスデータのバックアップ先フォルダBackup Dir※31~127バイトの絶対パスインストール先フォルダ¥agt9¥store¥インスタンス名¥backup
パフォーマンスデータを退避する場合の最大世代番号Backup Save1~95
パフォーマンスデータのエクスポート先フォルダDump Dir※31~127バイトの絶対パスインストール先フォルダ¥agt9¥store¥インスタンス名¥dump
注※1
  • フォルダ名は,Storeデータベースのデフォルトの格納先フォルダ(インストール先フォルダ¥agt9¥store¥インスタンス名)からの相対パスか,または絶対パスで指定してください。
  • 指定できる文字は,次の文字を除く,半角英数字,半角記号および半角空白です。
    ; , * ? ' " < > |
  • 指定値に誤りがある場合,Agent Storeサービスは起動できません。
注※2
論理ホストで運用する場合のデフォルト値については,「インストール先フォルダ」を「環境フォルダ¥jp1pc」に読み替えてください。
注※3
Store Dir,Backup Dir,およびDump Dirには,それぞれ重複したフォルダを指定できません。

(b) jpcsto.iniファイルの編集前の準備

(c) jpcsto.iniファイルの編集手順

手順を次に示します。

  1. Performance Managementのサービスを停止する。
    ローカルホストでPFM -Agentのプログラムおよびサービスが起動されている場合は,すべて停止してください。
  2. テキストエディターなどで,jpcsto.iniファイルを開く。
  3. パフォーマンスデータの格納先フォルダなどを変更する。
    次に示す網掛け部分を,必要に応じて修正してください。

    [図データ]

    注意
    • 行頭および「=」の前後には空白文字を入力しないでください。
    • 各ラベルの値の「.」は,Agent StoreサービスのStoreデータベースのデフォルト格納先フォルダ(インストール先フォルダ¥agt9¥store¥インスタンス名)を示します。格納先を変更する場合,その格納先フォルダからの相対パスか,または絶対パスで記述してください。
    • jpcsto.iniファイルには,データベースの格納先フォルダ以外にも,定義情報が記述されています。[Data Section]セクション以外の値は変更しないようにしてください。[Data Section]セクション以外の値を変更すると,Performance Managementが正常に動作しなくなることがあります。
  4. jpcsto.iniファイルを保存して閉じる。
  5. Performance Managementのプログラムおよびサービスを起動する。
注意
この手順でStoreデータベースの格納先フォルダを変更した場合,パフォーマンスデータファイルは変更前のフォルダから削除されません。これらのファイルが不要な場合は,次に示すファイルを削除してください。
  • 拡張子が.DBであるすべてのファイル
  • 拡張子が.IDXであるすべてのファイル