(1) パフォーマンス監視の目的
パフォーマンスを監視することは,WebSphere Application Serverの運用管理では重要な作業です。
PFM - Agent for WebSphere Application Serverを用いたパフォーマンス監視は,主に次の目的で使用できます。
WebSphere Application Serverが正しく動作しているかどうかは,次のような監視によって確認できます。
WebSphere Application Serverでは,システムダウンやスローダウンなどパフォーマンスが低下する場合があります。パフォーマンスに影響を与える要因としては,次のようなものがあります。
WebSphere Application Serverを安定稼働させるためには,PFM - Agent for WebSphere Application Serverを用いて,これらのパフォーマンスを正しく監視することが重要です。
(2) ベースラインの選定
ベースラインの選定とは,システム運用で問題なしと想定されるラインをパフォーマンス測定結果から選定する作業です。
JP1/PFM製品では,ベースラインの値を「しきい値」とすることで,システムの運用を監視します。ベースラインの選定は「しきい値」を決定し,パフォーマンスを監視するにあたっての重要な作業となります。
なお,ベースラインの選定では,次のように実施することをお勧めします。
次に,それぞれのパフォーマンスの監視方法について例を挙げて紹介します。なお,この節で説明するパフォーマンス監視のしきい値はあくまで参考値です。具体的なしきい値については,ベースラインを測定し,決定してください。また,具体的な設定項目については,WebSphere Application Serverの運用形態に合わせて,検討する必要があります。