4.4.3 SAP NetWeaver2004以前の場合(Windowsの場合)

<この項の構成>
(1) PFM - Agent for Enterprise Applicationsのアンインストールとアンセットアップの流れ
(2) PFM - Agent for Enterprise Applicationsのアンセットアップ
(3) アンインストール

(1) PFM - Agent for Enterprise Applicationsのアンインストールとアンセットアップの流れ

クラスタシステムで運用していたPFM - Agent for Enterprise Applicationsのアンインストールおよびアンセットアップの流れを次の図に示します。

図4-13 クラスタシステムで論理ホスト運用するPFM - Agent for Enterprise Applicationsのアンインストールおよびアンセットアップの流れ(Windowsの場合)

[図データ]

(2) PFM - Agent for Enterprise Applicationsのアンセットアップ

論理ホスト環境をアンセットアップします。アンセットアップ手順には,実行系ノードの手順と,待機系ノードの手順があります。実行系ノード,待機系ノードの順にアンセットアップしてください。

PFM - Agent for Enterprise Applicationsのアンセットアップ手順について説明します。

注意
アンセットアップする実行系ノードおよび待機系ノードで動作している,Performance Managementのプログラムのすべてのサービスを停止してください。サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,クラスタシステムでの構築と運用について説明している章を参照してください。

(a) 実行系ノードの論理ホスト環境をアンセットアップする

実行系ノードで,PFM - Agent for Enterprise Applicationsの論理ホストの環境をアンセットアップします。

●共有ディスクをオンラインにする

共有ディスクがオンラインになっていることを確認します。共有ディスクがオンラインになっていない場合は,クラスタソフトからの操作やボリュームマネージャの操作などで,共有ディスクをオンラインにしてください。

ポート番号の設定を解除する

この手順は,ファイアウォールを使用する環境で,セットアップ時にjpcconf port(jpcnsconfig port)コマンドでポート番号を設定した場合だけに必要な手順です。

ポート番号の解除方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章,およびクラスタシステムでの構築と運用について説明している章を参照してください。

論理ホスト環境のPFM - Agent for Enterprise Applicationsをアンセットアップする

手順を次に示します。

注意
共有ディスクがオフラインの状態で論理ホスト環境を削除した場合は,物理ホスト上に存在する論理ホストの設定が削除され,共有ディスク上のディレクトリやファイルは削除されません。この場合,共有ディスクをオンラインにして,環境ディレクトリ以下のjp1pcディレクトリを手動で削除する必要があります。
  1. jpcconf ha list -key all(jpchasetup list)コマンドを実行して,論理ホスト設定を確認する。
    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha list -key all -lhost jp1-halr3(jpchasetup list -lhost jp1-halr3)

    論理ホスト環境をアンセットアップする前に,現在の設定を確認します。論理ホスト名や共有ディスクのパスなどを確認してください。
  2. PFM - Agent for Enterprise Applicationsのインスタンス環境を削除する。
    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf inst unsetup -key EAP -lhost jp1-halr3 -inst o246bci_SD5_00(jpcinsunsetup agtm -lhost jp1-halr3 -inst o246bci_SD5_00)

    jpcconf inst unsetup(jpcinsunsetup)コマンドを実行すると,論理ホストのインスタンスを起動するための設定が削除されます。また,共有ディスク上のインスタンス用のファイルが削除されます。
  3. jpcconf ha unsetup(jpchasetup delete)コマンドを実行して,PFM - Agent for Enterprise Applicationsの論理ホスト環境を削除する。
    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha unsetup -key EAP -lhost jp1-halr3(jpchasetup delete agtm -lhost jp1-halr3)

    jpcconf ha unsetup(jpchasetup delete)コマンドを実行すると,論理ホストのPFM - Agent for Enterprise Applicationsを起動するための設定が削除されます。また,共有ディスク上の論理ホスト用のファイルが削除されます。
  4. jpcconf ha list -key all(jpchasetup list)コマンドで,論理ホスト設定を確認する。
    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha list -key all(jpchasetup list)

    論理ホスト環境からPFM - Agent for Enterprise Applicationsが削除されていることを確認してください。

その他のPerformance Managementのプログラムの論理ホスト環境をアンセットアップする

PFM - Agent for Enterprise Applicationsのほかに,同じ論理ホストからアンセットアップするPFM - Agentがある場合は,この段階でアンセットアップしてください。

アンセットアップ手順については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,クラスタシステムでの構築と運用について説明している章,または各PFM - Agentマニュアルの,クラスタシステムでの運用について説明している章を参照してください。

論理ホスト環境定義をエクスポートする

論理ホストのPFM - Agent for Enterprise Applicationsを削除したら,環境定義をファイルにエクスポートします。

Performance Managementでは,環境定義のエクスポートおよびインポートによって実行系と待機系の環境を合わせる方式を採っています。

実行系ノードでエクスポートした環境定義(Performance Managementの定義が削除されている)を,待機系ノードにインポートすると,待機系ノードの既存の環境定義(Performance Managementの定義が削除前のままの状態で定義が残っている)と比較して差分(実行系ノードで削除された部分)を確認してPerformance Managementの環境定義を削除します。

手順を次に示します。

  1. jpcconf ha export(jpchasetup export)コマンドを実行して,論理ホスト環境定義をエクスポートする。
    Performance Managementの論理ホスト環境の定義情報を,エクスポートファイルに出力します。エクスポートファイル名は任意です。
    例えば,lhostexp.txtファイルに論理ホスト環境定義をエクスポートする場合,次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha export -f lhostexp.txt(jpchasetup export -f lhostexp.txt)

●論理ホスト環境定義ファイルを待機系ノードにコピーする

4.4.3(2)(a) 実行系ノードの論理ホスト環境をアンセットアップする」の「● 論理ホスト環境定義をエクスポートする」でエクスポートしたファイルを,実行系ノードから待機系ノードにコピーします。

●共有ディスクをオフラインにする

クラスタソフトからの操作やボリュームマネージャの操作などで,共有ディスクをオフラインにして,作業を終了します。なお,その共有ディスクを続けて使用する場合は,オフラインにする必要はありません。

(b) 待機系ノードの論理ホスト環境をアンセットアップする

実行系ノードでエクスポートしたファイルを待機系ノードにコピーし,待機系ノードで,論理ホスト環境をアンセットアップします。なお,待機系ノードでは,アンセットアップの時に共有ディスクをオンラインにする必要はありません。

手順を次に示します。

  1. jpcconf ha import(jpchasetup import)コマンドを実行して,論理ホスト環境定義をインポートする。
    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha import import -f lhostexp.txt(jpchasetup import import -f lhostexp.txt)

    コマンドを実行すると,待機系ノードの環境を,エクスポートファイルの内容と同じ環境になるように設定変更します。これによって,論理ホストのPFM - Agent for Enterprise Applicationsを起動するための設定が削除されます。ほかの論理ホストのPerformance Managementのプログラムをアンセットアップしている場合は,それらの設定も削除されます。
    また,セットアップ時にjpcconf port(jpcnsconfig port)コマンドで固定のポート番号を設定している場合も,解除されます。
  2. jpcconf ha list -key all(jpchasetup list)コマンドを実行して,論理ホスト設定を確認する。
    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha list -key all(jpchasetup list)

    実行系ノードでjpcconf ha list -key all(jpchasetup list)コマンドを実行したときと同じ内容が表示されることを確認してください。

(c) クラスタソフトの登録を解除する

クラスタソフトから,論理ホストのPFM - Agent for Enterprise Applicationsに関する設定を削除してください。

設定を削除する方法は,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。

(d) PFM - Managerでの設定の削除

PFM - Web ConsoleでPFM - Managerにログインし,アンセットアップするPFM - Agent for Enterprise Applicationsに関連する定義を削除してください。

手順を次に示します。

  1. PFM - Web Consoleから,エージェントを削除する。
  2. PFM - Managerのエージェント情報を削除する。
    例えば,PFM - Managerが論理ホストjp1-hal上で動作し,PFM - Agent for Enterprise Applicationsが論理ホストjp1-halr3上で動作している場合,次のように指定してコマンドを実行します。

    jpctool service delete -id サービスID -host jp1-har3 -lhost jp1-hal(jpcctrl delete サービスID host=jp1-har3 lhost=jp1-hal)

    サービスIDには削除するエージェントのサービスIDを指定してください。
  3. PFM - Managerサービスを再起動する。
    サービスの起動方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。
  4. PFM - Web Consoleを再起動する。
    サービス情報の削除をPFM - Web Consoleで有効にするには,PFM - Managerサービスを再起動したあと,PFM - Web Consoleを再起動してください。

(3) アンインストール

PFM - Agent for Enterprise Applicationsをアンインストールしてください。

アンインストール手順は,非クラスタシステムの場合と同じです。詳細は,「2.2.3 アンインストール手順」を参照してください。

注意
  • PFM - Agent for Enterprise Applicationsをアンインストールする場合は,PFM - Agent for Enterprise ApplicationsをアンインストールするノードのPerformance Managementのプログラムのサービスをすべて停止してください。
  • 論理ホスト環境を削除しないでPFM - Agent for Enterprise Applicationsをアンインストールした場合,環境ディレクトリが残ることがあります。その場合は,環境ディレクトリを削除してください。