JP1/Performance Management - Agent Option for Enterprise Applications
- <この項の構成>
- (1) インストールを始める前に
- (2) インストールから運用開始までの流れ
- (3) インストール
- (4) セットアップ
(1) インストールを始める前に
インストールおよびセットアップを開始する前に前提条件,必要な情報,および注意事項について説明します。
(a) 前提条件
PFM - Agent for Enterprise Applicationsをクラスタシステムで使用する場合,次に示す前提条件があります。
●クラスタシステム
次の条件が整っていることを確認してください。
- クラスタシステムがクラスタソフトによって制御されていること。
- クラスタソフトが論理ホスト運用するPFM - Agent for Enterprise Applicationsの起動や停止などを制御するように設定されていること。このとき,PFM - Agent for Enterprise Applicationsが,監視対象のSAPシステムと連動してフェールオーバーするように設定すること。
- 注意
- ワトソン博士でアプリケーションエラーのメッセージボックスが表示されると,フェールオーバーできないおそれがあるため,メッセージボックスによるエラーの通知を抑止する必要があります。抑止手順については,OSのマニュアルを参照してください。なお,エラーの通知を抑止すると,アプリケーションエラーが発生した際の情報取得に影響が出る場合があるため注意してください。
- Windows Server 2003では,アプリケーションエラーが発生すると,Microsoftへエラーを報告するダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスが表示されるとフェールオーバーできないおそれがあるため,エラー報告を抑止する必要があります。抑止手順については,OSのマニュアルを参照してください。
●共有ディスク
次の条件が整っていることを確認してください。
- 論理ホストごとに共有ディスクがあり,実行系ノードから待機系ノードへ引き継げること。
- 共有ディスクが,各ノードに物理的にFibre ChannelやSCSIで接続されていること。
Performance Managementでは,ネットワークドライブや,ネットワーク経由でレプリケーションしたディスクを共有ディスクとして使う構成はサポートされていません。
- フェールオーバーの際に,何らかの問題によって共有ディスクを使用中のプロセスが残った場合でも,クラスタソフトなどの制御によって強制的に共有ディスクをオフラインにしてフェールオーバーできること。
- 一つの論理ホストでPFM - ManagerやPFM - Agentを複数実行する場合,共有ディスクのディレクトリ名が同じであること。
なお,Storeデータベースについては格納先を変更して,共有ディスク上のほかのディレクトリに格納できます。
●論理ホスト名,論理IPアドレス
次の条件が整っていることを確認してください。
- 論理ホストごとに論理ホスト名,および論理ホスト名と対応する論理IPアドレスがあり,実行系ノードから待機系ノードに引き継げること。
- 論理ホスト名と論理IPアドレスが,hostsファイルやネームサーバに設定されていること。
- DNS運用している場合は,FQDN名ではなく,ドメイン名を除いたホスト名を論理ホスト名として使用していること。
- 物理ホスト名と論理ホスト名は,システムの中でユニークであること。
- 注意
- 論理ホスト名に,物理ホスト名(hostnameコマンドで表示されるホスト名)を指定しないでください。正常に通信処理がされなくなる可能性があります。
- 論理ホスト名に使用できる文字は,1〜32バイトの半角英数字です。次の記号および空白文字は指定できません。
/ \ : ; * ? ' " < > | & = ,
- 論理ホスト名には,"localhost",IPアドレス,"-"から始まるホスト名を指定できません。
(b) 論理ホスト運用するPFM - Agent for Enterprise Applicationsのセットアップに必要な情報
論理ホスト運用するPFM - Agent for Enterprise Applicationsをセットアップするには,通常のPFM - Agent for Enterprise Applicationsのセットアップで必要になる環境情報に加えて,次の表の情報が必要です。
表4-13 論理ホスト運用のPFM - Agent for Enterprise Applicationsのセットアップに必要な情報
項目 例 論理ホスト名 jp1-halr3 論理IPアドレス 172.16.92.100 共有ディスク S:\jp1 なお,一つの論理ホストで論理ホスト運用するPerformance Managementのプログラムが複数ある場合も,同じ共有ディスクのディレクトリを使用します。
共有ディスクに必要な容量については,「付録A システム見積もり」を参照してください。
(c) PFM - Agent for Enterprise Applicationsで論理ホストをフェールオーバーさせる場合の注意事項
PFM - Agent for Enterprise Applicationsを論理ホスト運用するシステム構成の場合,PFM - Agent for Enterprise Applicationsの障害によって論理ホスト全体をフェールオーバーさせるかどうかを検討してください。
PFM - Agent for Enterprise Applicationsの障害で論理ホスト全体をフェールオーバーさせると,PFM - Agent for Enterprise Applicationsが監視対象としている同じ論理ホストで運用する業務アプリケーションもフェールオーバーすることになり,業務に影響を与える可能性があります。
通常は,PFM - Agent for Enterprise Applicationsに異常が発生しても,SAPシステムの動作に影響がないように,次のどちらかのようにクラスタソフトで設定することをお勧めします。
- PFM - Agent for Enterprise Applicationsの動作監視をしない
- PFM - Agent for Enterprise Applicationsの異常を検知してもフェールオーバーしない
(d) 論理ホスト運用時のバージョンアップに関する注意事項
論理ホスト運用のPFM - Agent for Enterprise Applicationsをバージョンアップする場合は,実行系ノードまたは待機系ノードのどちらか一方で,共有ディスクをオンラインにする必要があります。
(2) インストールから運用開始までの流れ
クラスタシステムで,論理ホスト運用するPFM - Agent for Enterprise Applicationsのインストールおよびセットアップの流れを次の図に示します。
図4-9 クラスタシステムで論理ホスト運用するPFM - Agent for Enterprise Applicationsのインストールおよびセットアップの流れ(Windowsの場合)
- 注意
- 論理ホスト環境のPFM - Agentをセットアップしても,物理ホスト環境のPFM - Agentの定義内容は引き継がれません。論理ホスト環境および物理ホスト環境では,インスタンス環境を設定した時点で,新規に環境が作成されます。
実行系ノードおよび待機系ノードにPFM - Agent for Enterprise Applicationsをインストールします。
インストール先はローカルディスクです。共有ディスクにはインストールしないでください。
インストール手順は非クラスタシステムの場合と同じです。インストール手順については,「2.1.3 インストール手順」を参照してください。
(4) セットアップ
ここでは,クラスタシステムでPerformance Managementを運用するための,セットアップについて説明します。
(a) PFM - Agent for Enterprise Applicationsを登録する
Performance Managementシステムに,PFM - Agent for Enterprise Applicationsを追加する場合には,PFM - Agent for Enterprise Applicationsを登録するためのセットアップが必要です。
PFM - Managerのバージョンが08-50以降の場合,PFM - Agentの登録は自動で行われるため,ここで説明する手順は不要です。ただし,PFM - Managerのリリースノートに記載されていないデータモデルバージョンのPFM - Agentは手動で登録する必要があります。なお,PFM - Agent for Enterprise Applicationsのデータモデルのバージョンについては,「付録I バージョン互換」を参照してください。
PFM - Agent for Enterprise Applicationsの登録は,PFM - ManagerおよびPFM - Web Consoleで実施します。PFM - Agent for Enterprise Applicationsを登録する手順は非クラスタシステムの場合と同じです。手順については,「2.1.4(1) PFM - Agent for Enterprise Applicationsの登録」を参照してください。
(b) 実行系ノードの論理ホスト環境をセットアップする
実行系ノードで,PFM - Agent for Enterprise Applicationsの論理ホスト環境をセットアップします。
- 注意
- セットアップを実施する前に,Performance Managementシステム全体で,Performance Managementのプログラムのサービスをすべて停止してください。サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のPerformance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。
●共有ディスクをオンラインにする
共有ディスクがオンラインになっていることを確認します。共有ディスクがオンラインになっていない場合は,クラスタソフトからの操作やボリュームマネージャの操作などで,共有ディスクをオンラインにしてください。
●PFM - Agent for Enterprise Applicationsの論理ホスト環境をセットアップする
jpcconf ha setup(jpchasetup create)コマンドを実行して論理ホスト環境を作成します。コマンドを実行すると,共有ディスクに必要なデータがコピーされ,論理ホスト用の定義を設定されて,論理ホスト環境が作成されます。
手順を次に示します。
- jpcconf ha setup(jpchasetup create)コマンドを実行して,PFM - Agent for Enterprise Applicationsの論理ホスト環境を作成する。
次のようにコマンドを実行します。
論理ホスト名は,-lhostで指定します。ここでは,論理ホスト名をjp1-halr3としています。DNS運用をしている場合はドメイン名を省略した論理ホスト名を指定してください。
jpcconf ha setup -key EAP -lhost jp1-halr3 -d S:\jp1(jpchasetup create agtm -lhost jp1-halr3 -d S:\jp1)
共有ディスクのディレクトリ名は,-dの環境ディレクトリ名に指定します。例えば-d S:\jp1と指定するとS:\jp1\jp1pcが作成されて,論理ホスト環境のファイルが作成されます。
- jpcconf ha list(jpchasetup list)コマンドを実行して,論理ホストの設定を確認する。
次のようにコマンドを実行します。
作成した論理ホスト環境が正しいことを確認してください。
jpcconf ha list -key all(jpchasetup list all)
●接続先PFM - Managerを設定する
jpcconf mgrhost define(jpcnshostname)コマンドを実行して,PFM - Agent for Enterprise Applicationsを管理するPFM - Managerを設定します。
- jpcconf mgrhost define(jpcnshostname)コマンドを実行して,接続先PFM - Managerを設定する。
次のようにコマンドを実行します。
接続先PFM - Managerのホスト名は,-hostオプションで指定します。接続先PFM - Managerが論理ホスト運用されている場合は,-hostオプションに接続先PFM - Managerの論理ホスト名を指定します。ここでは,PFM - Managerの論理ホスト名をjp1-halとしています。
jpcconf mgrhost define -host jp1-hal -lhost jp1-halr3(jpcnshostname -s jp1-hal -lhost jp1-halr3)
また,PFM - Agent for Enterprise Applicationsの論理ホスト名は,-lhostで指定します。ここでは,PFM - Agent for Enterprise Applicationsの論理ホスト名をjp1-halr3としています。
●インスタンス環境を設定する
jpcconf inst setup(jpcinssetup)コマンドを実行して,PFM - Agent for Enterprise Applicationsのインスタンス環境を設定します。
- jpcconf inst setup(jpcinssetup)コマンドを実行する。
次のようにコマンドを実行します。
論理ホスト名は,-lhostで指定します。ここでは,PFM - Agent for Enterprise Applicationsの論理ホスト名をjp1-halr3としています。
jpcconf inst setup -key EAP -lhost jp1-halr3 -inst o246bci_SD5_00(jpcinssetup agtm -lhost jp1-halr3 -inst o246bci_SD5_00)
- SAPシステムのインスタンス環境を設定する。
設定するインスタンス環境は,非クラスタシステムの場合と同じです。設定するインスタンス情報については,「2.1.4(3) インスタンス環境の設定」を参照してください。
●その他のPerformance Managementのプログラムの論理ホスト環境をセットアップする
PFM - Agent for Enterprise Applicationsのほかに,同じ論理ホストにセットアップするPFM - ManagerやPFM - Agentがある場合は,この段階でセットアップしてください。
セットアップ手順については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,クラスタシステムでの構築と運用について説明している章,または各PFM - Agentマニュアルの,クラスタシステムでの運用について説明している章を参照してください。
●ポート番号を設定する
ファイアウォールがあるネットワーク環境でPerformance Managementのプログラムを運用する場合だけに必要な設定です。ファイアウォール経由でPerformance Managementのプログラム間の通信をする場合には,jpcconf port(jpcnsconfig port)コマンドを使用してポート番号を設定します。
ポート番号の設定方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章,およびクラスタシステムでの構築と運用について説明している章を参照してください。
●IPアドレスを設定する
複数のLANに接続されたネットワーク環境でPerformance Managementを運用するときに使用するIPアドレスを指定したい場合は,IPアドレスの設定をします。IPアドレスを設定したい場合は,jpchostsファイルの内容を直接編集します。
IPアドレスの設定方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」のインストールとセットアップについて説明している章を参照してください。
- 注意
- jpchostsファイルを編集した場合は,jpchostsファイルを実行系ノードから待機系ノードにコピーしてください。
●ログのファイルサイズ変更
Performance Managementの稼働状況を,Performance Management独自のログファイルに出力します。このログファイルを「共通メッセージログ」と呼びます。共通メッセージログは,デフォルトで2,048キロバイトのファイルが2個使用されます。このファイルサイズを変更したい場合にだけ,必要な設定です。
詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。
●パフォーマンスデータの格納先の変更
PFM - Agentで管理されるパフォーマンスデータを格納するデータベースの保存先,バックアップ先,エクスポート先,またはインポート先のフォルダを変更したい場合にだけ必要な設定です。
設定方法については,「2.4.1 パフォーマンスデータの格納先の変更」を参照してください。
●動作ログ出力の設定
アラーム発生時に動作ログを出力したい場合に必要な設定です。動作ログとは,システム負荷などのしきい値オーバーに関するアラーム機能と連動して出力される履歴情報です。
設定方法については,「付録J 動作ログの出力」を参照してください。
●論理ホスト環境定義をエクスポートする
PFM - Agent for Enterprise Applicationsの論理ホスト環境が作成できたら,環境定義をファイルにエクスポートします。エクスポートでは,その論理ホストにセットアップされているPerformance Managementのプログラムの定義情報を一括してファイル出力します。同じ論理ホストにほかのPerformance Managementのプログラムをセットアップする場合は,セットアップが一とおり済んだあとにエクスポートしてください。
論理ホスト環境定義をエクスポートする手順を次に示します。
- jpcconf ha export(jpchasetup export)コマンドを実行して,論理ホスト環境定義をエクスポートする。
これまでの手順で作成した論理ホスト環境の定義情報を,エクスポートファイルに出力します。エクスポートファイル名は任意です。
例えば,lhostexp.txtファイルに論理ホスト環境定義をエクスポートする場合,次のようにコマンドを実行します。
jpcconf ha export -f lhostexp.txt(jpchasetup export -f lhostexp.txt)●論理ホスト環境定義ファイルを待機系ノードにコピーする
「4.3.3(4)(b) 実行系ノードの論理ホスト環境をセットアップする」の「● 論理ホスト環境定義をエクスポートする」でエクスポートした論理ホスト環境定義ファイルを,実行系ノードから待機系ノードにコピーします。
●共有ディスクをオフラインにする
クラスタソフトからの操作やボリュームマネージャの操作などで,共有ディスクをオフラインにして,作業を終了します。なお,その共有ディスクを続けて使用する場合は,オフラインにする必要はありません。
(c) 待機系の論理ホスト環境をセットアップする
待機系ノードで,PFM - Agent for Enterprise Applicationsの論理ホスト環境をセットアップします。
●論理ホスト環境定義をインポートする
実行系ノードからコピーしたエクスポートファイルを,待機系ノードにインポートします。
実行系ノードで作成した論理ホストのPerformance Managementのプログラムを,待機系ノードで実行するための設定には,jpcconf ha import(jpchasetup import)コマンドを使用します。一つの論理ホストに複数のPerformance Managementのプログラムがセットアップされている場合は,一括してインポートされます。
なお,このコマンドを実行するときには,共有ディスクをオンラインにしておく必要はありません。
- jpcconf ha import(jpchasetup import)コマンドを実行して,論理ホスト環境定義をインポートする。
次のようにコマンドを実行します。
コマンドを実行すると,待機系ノードの環境を,エクスポートファイルの内容と同じ環境になるように設定変更します。これによって,論理ホストのPFM - Agent for Enterprise Applicationsを起動するための設定が実施されます。
jpcconf ha import -f lhostexp.txt(jpchasetup import -f lhostexp.txt)
また,セットアップ時にjpcconf port(jpcnsconfig port)コマンドで固定のポート番号を設定している場合も,同様に設定されます。
- jpcconf ha list(jpchasetup)コマンドを実行して,論理ホスト設定を確認する。
次のようにコマンドを実行します。
実行系ノードでjpcconf ha list(jpchasetup list)を実行した時と同じ内容が表示されることを確認してください。
jpcconf ha list -key all(jpchasetup list all)
(d) クラスタソフトへ登録する
Performance Managementのプログラムを論理ホスト環境で運用する場合は,クラスタソフトに登録して,クラスタソフトからの制御でPerformance Managementのプログラムを起動したり停止したりするように環境設定します。
ここでは,PFM - Agent for Enterprise Applicationsをクラスタソフトに登録するときに設定する内容を説明します。
●クラスタソフトへPFM - Agent for Enterprise Applicationsを登録する
PFM - Agent for Enterprise Applicationsをクラスタソフトに登録するときの設定内容を,MSCSに登録する項目を例として説明します。
PFM - Agent for Enterprise Applicationsの場合,次の表のサービスをクラスタに登録します。
表4-14 クラスタソフトに登録するPFM - Agent for Enterprise Applicationsのサービス
項番 名前 サービス名 依存関係 1 PFM - Agent Store for SAP R/3 インスタンス名 [LHOST] JP1PCAGT_MS_インスタンス名 [LHOST] IPアドレスリソース
物理ディスクリソース
SAPシステムリソース2 PFM - Agent for SAP R/3 インスタンス名 [LHOST] JP1PCAGT_MA_インスタンス名 [LHOST] 項番1のクラスタリソース 3 PFM - Action Handler [LHOST] JP1PCMGR_PH [LHOST] IPアドレスリソース
物理ディスクリソース[LHOST]の部分は,論理ホスト名に置き換えてください。インスタンス名がo246bci_SD5_00,論理ホスト名がjp1-halr3 の場合,サービスの名前は「PFM - Agent Store for SAP R/3 o246bci_SD5_00 [jp1-halr3]」,サービス名は「JP1PCAGT_MS_o246bci_SD5_00 [jp1-halr3]」のようになります。
MSCSの場合は,これらのサービスをMSCSのリソースとして登録します。各リソースの設定は次のようにします。下記の[ ]は,MSCSの設定項目です。
- [リソースの種類]は「汎用サービス」として登録する。
- [名前],[依存関係],および[サービス名]を表4-14のとおりに設定する。
なお,名前はサービスを表示するときの名称で,サービス名はMSCSから制御するサービスを指定するときの名称です。
- [起動パラメータ]および[レジストリ複製]は設定しない。
- プロパティの[詳細設定]タブは,Performance Managementのプログラムの障害時にフェールオーバーするかしないかの運用に合わせて設定する。
例えば,PFM - Agent for Enterprise Applicationsの障害時に,フェールオーバーするように設定するには,次のように設定します。
[再開する]:チェックする
[グループに適用する]:チェックする
再起動試行回数の[しきい値]:3※
- 注※
- 再起動試行回数の[しきい値]は3回を目安に設定してください。
- 注意
- クラスタに登録するサービスは,クラスタから起動および停止を制御しますので,OS起動時に自動起動しないよう[スタートアップの種類]を[手動]に設定してください。なお,jpcconf ha setup(jpchasetup create)コマンドでセットアップした直後のサービスは[手動]に設定されています。
(e) 起動・停止の確認
クラスタソフトからの操作で,Performance Managementのプログラムの起動および停止を各ノードで実行し,正常に動作することを確認してください。
(f) クラスタシステムでの環境を設定する
Performance Managementのプログラムのセットアップ終了後,PFM - Web Consoleから,運用に合わせて監視対象の稼働状況についてのレポートを表示できるようにしたり,監視対象で問題が発生したときにユーザーに通知できるようにしたりするために,Performance Managementのプログラムの環境を設定します。
Performance Managementのプログラムの環境の設定方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,クラスタシステムでの構築と運用について説明している章を参照してください。
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