JP1/Performance Management - Agent Option for JP1/AJS3
PFM - Agent for JP1/AJS3を使用してJP1/AJS3またはJP1/AJS2の稼働状況を継続して監視すると,JP1/AJS3またはJP1/AJS2の運用上の問題や,運用上の問題につながる兆候を発見できます。
次に,JP1/AJS3,またはJP1/AJS2の運用上の障害発見について具体的に説明します。
- <この項の構成>
- (1) JP1/AJS3の操作状況の監視ができます
(1) JP1/AJS3の操作状況の監視ができます
JP1/AJS3またはJP1/AJS2の運用中にしたJP1/AJS3 - View,またはJP1/AJS2 - Viewの操作やコマンド実行は,ジョブ実行性能の障害につながるおそれがあります。ジョブ実行が遅延している時間帯のJP1/AJS3 - View,またはJP1/AJS2 - Viewの操作やコマンドの実行状況を把握すると,ジョブネットまたはジョブの遅延の原因特定やコマンド投入計画の改善ができるようになります。
PFM - Agent for JP1/AJS3で収集できるJP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - View,およびコマンドの操作種別と操作内容を次の表に示します。
表1-2 PFM - Agent for JP1/AJS3で収集できる操作種別と操作内容
操作種別名 操作内容 ALTER ajsalterコマンドでの操作実施。 BACKUP 次のどちらかの操作実施。
- ajsbackupコマンド操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの退避操作実施
CALENDAR 次のどちらかの操作実施。
- ajscalendarコマンド操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからのカレンダー変更操作実施
CHANGE 次のどれかの操作実施。
- ajschangeコマンド操作実施
- ajschgjobコマンド操作実施
- ajschgnetコマンド操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの定義変更操作実施
CHGSTAT 次のどちらかの操作実施。
- ajschgstatコマンド操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからのジョブ状態変更操作実施
COPY 次のどちらかの操作実施。
- ajscopyコマンド操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの貼り付け操作実施
DEFINE 次のどちらかの操作実施。
- ajsdefineコマンド操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの新規作成操作実施
DELETE 次のどちらかの操作実施。
- ajsdeleteコマンド操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの削除操作実施
ENTRY 次のどれかの操作実施。
- ajsentryコマンド操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの実行登録操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの,ルートジョブネットを指定した[デイリースケジュール]ウィンドウまたは[マンスリースケジュール]ウィンドウからの追加操作の実施
EXPORT 次のどちらかの操作実施。
- ajsexportコマンド操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからのパッケージ操作実施
IMPORT ajsimportコマンド操作実施。 INTRPT 次のどちらかの操作実施。
- ajsintrptコマンド操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの中断操作実施
KILL 次のどちらかの操作実施。
- ajskillコマンドでの操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの強制終了操作実施
LEAVE 次のどちらかの操作実施。
- ajsleaveコマンド操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの登録解除操作実施
NAME ajsnameコマンド操作実施。 PLAN 次のどれかの操作実施。
- ajsplanコマンド操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの計画一時変更操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの保留属性変更操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの遅延監視変更操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの優先順位変更操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの,ネストジョブネットを指定した[デイリースケジュール]ウィンドウまたは[マンスリースケジュール]ウィンドウからの追加操作の実施
ajsprintコマンド操作実施。 RELEASEOPE 次のどちらかの操作実施。
- ajsrelease コマンドからのジョブネットリリース登録操作実施※1
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - View からのジョブネットリリース登録操作実施※1
RELEASEREF ajsrelease コマンドからのジョブネットリリース情報参照操作実施。※1 RERUN 次のどちらかの操作実施。
- ajsrerunコマンド操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの再実行操作実施
RESTORE 次のどちらかの操作実施。
- ajsrestoreコマンド操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの回復操作実施
RGEXP ajsrgexport コマンド操作実施。※2 RGIMP ajsrgimport コマンド操作実施。※2 SCHEDULE ajsscheduleコマンド操作実施。 SHOW ajsshowコマンド操作実施。 START ajsstartコマンド操作実施。※2 STOP ajsstopコマンド操作実施。 SUSPEND 次のどちらかの操作実施。
- ajssuspendコマンド操作実施
- JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからのサスペンド操作実施
- 注※1
- 監視対象プログラムJP1/AJS3 - Manager のバージョンが09-00 以降の場合,パフォーマンスデータを収集できます。
- 注※2
- 監視対象プログラムJP1/AJS2 - Manager のバージョンが08-10 以降,または監視対象プログラムJP1/AJS3 - Manager のバージョンが09-00 以降の場合,パフォーマンスデータを収集できます。
- 注意事項
- 次の場合に,「操作種別の操作開始数」と「操作種別の操作終了数」がカウントされず,同数にならないことがあります。
・コマンドのオプションに指定した値に誤りがあってエラーになる場合
・存在しないユニットを指定した場合
・JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの操作で,定義更新前にエラーが発生した場合
・定義に変更がない場合
・実行中のコマンドプロセスをOSコマンドなどで強制的に終了した場合
・OSのコンソールから[Ctrl]キーと[C]キーを同時に押すなどで中断した場合
- 次に示すJP1/AJS3またはJP1/AJS2関連製品による操作は,JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewから操作を行った場合と同様に,「操作種別の操作開始数」と「操作種別の操作終了数」にカウントされます。
・JP1/AJS3 - Definition Assistant
・JP1/AJS3 - Print Option
・JP1/AJS2 - Definition Assistant
・JP1/AJS2 - Print Option
・JP1/AJS2 - Scenario Operation View
・JP1/AJS2 - Web Operation Assistant
PFM - Agent for JP1/AJS3が提供する監視テンプレートの「Command & View Operation」レポートを使うと,最近1か月間に実行されたコマンドおよびJP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewでの操作の終了数を日単位で表示できます。表示例を次の図に示します。
図1-12 「Command & View Operation」レポートの表示例
この表示例では,1日を水曜日とした場合,金曜日(3日,・・・24日,31日)に再実行(RERUN)の操作回数が多いこと,実行登録(ENTRY)とバックアップ(BACKUP)の操作は毎日一定量行われていることがわかります。この情報を基に,次の注意事項に該当する運用をしていないか監視・分析し,問題がある場合はコマンド投入計画など運用計画を見直します。
- スケジューラーサービスに関する操作の注意
- スケジューラーデータベースに対してアクセスするジョブネットの登録解除処理のコマンド,およびJP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewからの操作が同時に複数実行されている場合,データベースの更新処理が競合します。
- また,操作対象となる情報が多い場合,データベース内の情報を更新・削除するために時間が掛かることがあり,ジョブの運用に影響を与えます。そのため,次のことに注意してください。
- 実行登録解除処理は多重実行をしない。
- 業務量が少ない時間帯に実行登録を解除する。
- システムリソースを大量に消費する操作,または処理同士が競合する操作に関する注意
- システムリソースを大量に消費したり,処理同士が競合したりするようなコマンド,およびJP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewから操作(該当する操作種別:LEAVE, RERUN, PLAN, INTRPTなど)する場合,次に示す運用を行ってください。
- ジョブまたはジョブネットの実行に関する操作
ジョブまたはジョブネットの実行に関する操作を連続的にすると,サービスへの負荷が高くなり,運用に影響を与えるおそれがあります。ジョブまたはジョブネットの実行に関する操作は2~3秒の間隔を空けて実行してください。
また,同時に操作を実行するとISAMファイルへのアクセスの競合が発生するため,4~5以上の多重実行は行わないでください。
- 配下のユニット数の影響を受ける操作
操作によっては配下のユニット数に比例して処理対象となる情報数が多くなるため,運用に影響を与えるおそれがあります。配下のユニット数が500個を超える場合は,業務量が少ない時間帯を選んで実行してください。
また,同時に操作を実行するとISAMファイルへのアクセスの競合が発生するため,4~5以上の多重実行は行わないでください。
- 総称名指定や-Rオプションの指定による大量のユニットに対する操作
総称名指定や-Rオプションの指定でコマンドを実行すると,処理対象となる情報数が多くなるため,運用に影響を与えるおそれがあります。総称名指定や-Rオプションを指定する場合,-E,-L,または-Tオプションを併用して,操作対象のユニットを絞り込んで操作を実行してください。
また,同時に操作を実行するとISAMファイルへのアクセスの競合が発生するため,4~5以上の多重実行は行わないでください。
- 世代数の多いジョブネットの操作
世代数の多いジョブネットを操作すると,処理対象となる情報数が多くなるため,運用に影響を与えるおそれがあります。世代数の多いジョブネットの操作は,業務量が少ない時間を選んで実行してください。
また,オプションの指定によって操作の対象となる期間や世代を絞り込んで操作を実行してください。
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