4.4.1 インストールとセットアップの前に

インストールおよびセットアップを開始する前に前提条件,必要な情報,および注意事項について説明します。

<この項の構成>
(1) 前提条件
(2) 論理ホスト運用するPFM - Agent for Oracleのセットアップに必要な情報
(3) PFM - Agent for Oracleで論理ホストをフェールオーバーさせる場合の注意事項
(4) 論理ホスト運用時のバージョンアップに関する注意事項

(1) 前提条件

PFM - Agent for Oracleをクラスタシステムで使用する場合,次に示す前提条件があります。

(a) クラスタシステム

次の条件が整っていることを確認してください。

(b) 共有ディスク

次の条件が整っていることを確認してください。

(c) 論理ホスト名,論理IPアドレス

次の条件が整っていることを確認してください。

注意
  • 論理ホスト名に,物理ホスト名(uname -nコマンドで表示されるホスト名)を指定しないでください。正常に通信処理がされなくなる可能性があります。
  • 論理ホスト名に使用できる文字は,1~32バイトの半角英数字です。次の記号および空白文字は指定できません。
    / ¥ : ; * ? ' " < > | & = , .
  • 論理ホスト名には,"localhost",IPアドレス,"-"から始まるホスト名を指定できません。

(2) 論理ホスト運用するPFM - Agent for Oracleのセットアップに必要な情報

論理ホスト運用するPFM - Agent for Oracleをセットアップするには,通常のPFM - Agent for Oracleのセットアップで必要になる環境情報に加えて,次の表の情報が必要です。

表4-4 論理ホスト運用のPFM - Agent for Oracleのセットアップに必要な情報

項目
Oracleと同じ論理ホスト名jp1-halora
Oracleと同じ論理IPアドレス172.16.92.100
共有ディスク/jp1

なお,一つの論理ホストで論理ホスト運用するPerformance Managementのプログラムが複数ある場合も,同じ共有ディスクのディレクトリを使用します。

共有ディスクに必要な容量については,「付録A システム見積もり」を参照してください。

(3) PFM - Agent for Oracleで論理ホストをフェールオーバーさせる場合の注意事項

PFM - Agent for Oracleを論理ホスト運用するシステム構成の場合,PFM - Agent for Oracleの障害によって論理ホスト全体をフェールオーバーさせるかどうかを検討してください。

PFM - Agent for Oracleの障害で論理ホスト全体をフェールオーバーさせると,PFM - Agent for Oracleが監視対象としている同じ論理ホストで運用する業務アプリケーションもフェールオーバーすることになり,業務に影響を与える可能性があります。

通常は,PFM - Agent for Oracleに異常が発生しても,Oracleの動作に影響がないように,次のどちらかのようにクラスタソフトで設定することをお勧めします。

(4) 論理ホスト運用時のバージョンアップに関する注意事項

論理ホスト運用のPFM - Agent for Oracleをバージョンアップする場合は,実行系ノードまたは待機系ノードのどちらか一方で,共有ディスクをオンラインにする必要があります。